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中岳のコルから小さな高みを 1つ越え、中岳への登りに入る。
少し高度を上げて振り返れば、阿弥陀岳が迫力ある姿を見せてくれている。
素晴らしい眺めである。
急斜面を登る登山道も、この阿弥陀岳に登るにはここしかない というところにつけられており、
その美しいカーブを描く道筋は、天に昇る龍のようである。 |
中岳頂上には 10時38分に到着。
苔むした石碑が置かれており、この山域が信仰の山であったことを物語っている。
石碑の後方には権現岳、
ギボシが見えるはずであるが、その頂上部分はもうすっかりガスに囲まれてしまっており、
編笠山だけが見えている。
その後方の南アルプスも、最早ガスで見えない。
中岳はそのまま通過し、赤岳
とのコルへと下る。
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ケルンが積まれている赤岳とのコル部分には 10時44分に到着。
目の前の赤岳はガスで見え隠れしているが、左方にある三叉峰、横岳 (奥ノ院)、
硫黄岳の方はよく見える。
さらには、横岳の左方には小同心、大同心の岩峰も見えている。
前を向けば、赤岳への登り斜面が見えるが、
阿弥陀岳からは垂直に見えた斜面も、
いざ目の前になってみると傾斜が意外に緩やかなので少々驚かされる。
そう言えば、積雪期に見るこの斜面は、スキー場のゲレンデのようでいつも惚れ惚れさせられるのだった (つまり好ましい角度だということ)。 |
赤岳の斜面を登る。
少し高度を上げて振り返れば、阿弥陀岳、
中岳が合体して 1つの山になったように見え、なかなか面白い。
10時56分に文三郎尾根分岐を通過する。
行者小屋から多くの人たちが登ってきており、ここからは急に登山道が混み始める。
また、赤岳からの下山者も多く、ペースがかなりゆっくりになる。 | |
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写真は赤岳頂上直下の岩場。
道の方は、この岩場には直接向かわずに右の方へと進み、真教寺尾根を辿る際の目標となっている竜頭峰の方へと進む。
やがて、キレット分岐を 11時4分に通過。
道はそこから竜頭峰と赤岳頂上岩場の中間にある岩場に入る。 |
岩場を進む。
鎖も設置されており、それ程危険では無いが、浮き石などが多いので、石を落下させないように注意する必要がある。
実際、上から下ってこられた方が小さな石を蹴ってしまい、小生のソバを落ちていった。混んでいる場合は、自分だけで無く、
他人の動きにも注意が必要である。
前を進んでいた方々が少々ユックリなので、こちらもペースを合わせる。
これなら身体は楽であるが、遅いペースにだんだん我慢できなくなり、頂上直下で正規の道をはずれて右側から頂上へと向かう。 | |