天城山( 万三郎岳:1,405.6m ) 2009.12.23 登山

容量確保のため、画像の解像度を少し落としました。ご了解下さい (2019.2.9)。



【PHOTO & 記録 天城山 1】

今年 (2009年) の年末は日の巡り合わせが悪く、 会社は 29日まで。従って、残すところ今年もあと 1週間余りとなった時点で、山に行けるチャンスは天皇誕生日の 23日水曜日と、 26、27日の土日ということになった。
ただ、26、27日の天候はあまり良くないようであるから (実際はかなり良かった)、 23日の天皇誕生日が今年最後の山行のチャンスという可能性が高い。
ということで、23日の天気がかなり高い確率で晴れと出ている中、どこに行こうか迷ったのだったが、 結局 静岡県の天気が一番良さそうだということで、 天城山に行くことに決めた。
天城山には 1989年に一度登っている。従って、今回 再登山と言いたいところであるが、 実は山行記録には掲載しそびれてしまったものの、2004年にも登っているのである。それならば、 この時期 わざわざ天城山でなくても良いということになるのだが、 先日、山レコ (山行記録共有データベース) を見ていたところ、 万三郎岳、万二郎岳を登った後、定番の天城高原ゴルフコースには下らずに、箒木山 (ホウキギヤマ) という山を経て、 そのまま伊豆急行の伊豆大川駅に下った という記録を読み、俄然 刺激されたことが山行を決めた理由である。
1回目、2回目の天城山登山の時は、天城トンネルから旧天城トンネルを経て、天城峠に至り、 そこから八丁池、万三郎岳、万二郎岳まで縦走し、天城高原ゴルフコースに下ったのであった。
しかし、2回とも、天城高原ゴルフコース発伊東駅行のバスの時間までかなり長く待たねばならず、 1回目は鹿路庭峠まで延々と歩いてバスを待つ時間を調整。2回目も同じことをしようとしたところ、途中、 親切な人の車に乗せてもらえることになり、伊豆高原駅まで送ってもらったのであった。
つまり、このコースは万二郎岳から下山後、バスを待つ時間が長く、それが少々嫌だったという 思い出のある山なのである。
ところが、万二郎岳から箒木山を経由してそのまま電車の駅まで歩けるコースがあるのであれば、 是非とも行きたくなるではないか (無論、車では上述のコースを辿れないので論外)

ということで 23日の早朝、久々に車を使わずに徒歩にて家を出発。
瀬谷駅から 5時31分発の相鉄線海老名行きに乗り、お隣の大和駅で下車。大和駅からは 5時37分の小田急江ノ島線片瀬江ノ島行きに乗り換え、 藤沢駅で下車。藤沢駅からは 6時9分発のJR東海道本線静岡行きに乗って三島駅まで行き、 三島駅からは 7時34分発の伊豆箱根鉄道駿豆線に乗り、終点 修善寺に 8時9分に到着。
修善寺からは 8時15分発の河津駅 (伊豆急行) 行きのバスで天城峠へと向かったのだった。
今回の三島駅での乗り継ぎはスムーズ。前回、前々回は三島駅でJR線から降りたらすぐにダッシュして階段を下り、 その後 また階段を登って伊豆箱根鉄道駿豆線のホームに駆け込んで 発車寸前の電車に飛び乗り、切符は車内で精算した覚えがある。 随分連絡が悪いなと思った記憶があるが、今回はダイヤ改正があったのであろう、ゆとりの乗り継ぎであった。
さて、前回、前々回とそれなりに登山客がいたこのバスであるが、今回 登山者は小生 1人。 最初は乗客総勢 2名という状況で、途中から乗降した人を含めても小生を入れて 計 4名の乗客という寂しさであった。
無論、小生以外の 3名は完全に生活のためにバスを利用している人たちで、観光・登山関係は小生だけである。 地震の影響でもあるまいと思うが、この時期、伊豆のこの地域は もう完全にシーズンオフなのであろうか (前回、前々回の登山は ともに11月)、 それともこの師走の忙しい時に遊んでいる方がおかしいのか・・・。

切符を買った営業所の方、そしてバスの運転手さんも 天城山に登るのなら 『 水生地下 』 での下車が良いとしきりに勧めてくれる。 しかし、それでは この山行から絶対外せない 旧天城トンネル、そして 天城峠が遠回りになってしまう。
当然、前回、前々回と同じように天城トンネル手前の 『 天城峠 』 まで行く。
『 天城峠 』 には 8時55分に到着。身支度を整えて、8時58分に出発する。

 

トンネル左にある道を登っていく。この出発地には 『 伊豆山稜線歩道起終点 』 と書かれた標識が立てられている。 『 伊豆山稜線歩道 』 というのは、この天城トンネルの上方にある天城峠から旧 天城峠 (二本杉峠)、 猫越岳を経て西伊豆の船原峠までのルートを言うらしい。 富士山や眼下の駿河湾の展望が最高とのことらしく、 余裕があれば縦走してみたいが、全長は 24.5kmもあるらしく、少々 距離的にはハードである。
トンネルの上を横切って進むと、すぐに堰堤にぶつかることになり、堰堤の右側に付けられた階段を登る。 コンクリートや石には苔がかなりついており、人工的な臭いのする道ではあるものの、なかなか雰囲気は良い。

谷間の道なのでまだ日が差さず、 やや肌寒く感じる。そして、身体が温まらないうちに旧 天城トンネルの横に飛び出した。 時刻は 9時5分。ここには東屋やトイレもある。
ここへ来るまでの列車の中で腹ごしらえをしようと思っていたところ、結局 タイミングを逸してしまったので、 寒い思いをしながらこの東屋で握り飯を食す。
旧 天城トンネルの入口には流れ落ちる水が凍って つららができており、それが下に落ちている。 恐らくは危険なので人為的に落としたのであろう。相当 夜は冷え込むに違いない。
握り飯を食し終わって 9時11分に出発。トンネル右手の道を登っていく。

樹林帯を登る。最後はジグザグに斜面を登っていき、登り着いた尾根が天城峠である。 峠には標識とともにベンチも置かれている。時刻は 9時24分。ここから道を左にとる。
なお、右に進めば、先ほど述べた 『 伊豆山稜線歩道 』 であり、 少し先には旧天城峠 (二本杉峠) もある。 この 『 伊豆山稜線歩道 』 と交わり、二本杉峠を越える道が 天城街道である。
1854年3月に結んだ日米和親条約に基づいて、その一年半後に総領事として送り込まれたハリスが、 この天城街道を通って天城越えをし、江戸に向かったとのこと。
天城街道は、明治38年の旧天城トンネルの開通まで伊豆市湯ヶ島と河津町を結ぶ幹線道路であったとのことである。

この天城峠以降、 ほぼ平らな道が続くことは、過去 2回の山行から頭に入っている。 と、思ったら、途中でその平らな道は通行止めとなり、右手の尾根に取り付く新しい道ができていた。まっすぐ進む道に崩壊があったらしい。
予想外のことに少々驚きながら尾根道を登る。新しい道は良く整備されており、途中 柵も作られていて迷うことはない。
高度を上げるに連れ、富士山が姿を見せ始める。 先ほどまでの道でも富士山は見えたのだが、 手前の山が邪魔をして頭の部分しか見えない状況であった。高度を上げたお陰で、 富士山がよく見えるようになったのは ある意味ラッキーである。

この新しい道はブナやヒメシャラの林の中に作られており、頂上付近にはベンチも設置されている。
先ほど述べたように、展望も良く、伊豆の良さを知るには、旧の道よりも適していると思われる。 怪我の功名と言ったところか・・・。

やがて斜面を下り、元の道に合流。ほぼ平らな道となる。左方を見れば、 この道からも富士山が見える。 しかし、やはり手前の尾根が邪魔をして、下 1/3 が隠れてしまっている。

写真のような平らな道が続く。 やがて先の方に標識が見えてきた。向峠である。時刻は 9時53分。

この先、ワサビ田のある谷を詰めて、ワサビ田の周囲を回っていく道になるのだが、 ここでも崩壊があったらしく、道は通行止め。またまた右手の尾根を登って迂回する道となった。

斜面を登る。左手下方にはワサビ田が見える。 ワサビ田を取り囲むようになった尾根道を進み、ワサビ田の向こう側に下って元の道に合流する。元の道の崩壊が見て取れる。 元の道に戻ってからは緩やかな登りが続く。日も当たって気分がよい。



天城山再登山データ

上記登山のデータ登山日:2009.12.23 天候:快晴単独行日帰り
登山路:天城トンネル前−旧天城トンネル−天城峠−向峠−展望台−八丁池−白田峠−戸塚峠−小岳−片瀬峠− 万三郎岳−馬の背−万二郎岳−鬼の積石−箒木山−伊豆大川
交通往路:瀬谷−(相鉄線)−大和−(小田急江ノ島線)−藤沢−(JR東海道線)−三島−(伊豆箱根鉄道駿豆本線)− 修善寺−(バス)−天城峠
交通復路:伊豆大川−(伊豆急行)−伊藤−(JR東海道線)−藤沢−(小田急小田原線)−大和−(相鉄線)−瀬谷

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