ハンドメードパイプの楽しみ

    Part 1    パイプ製作過程概略
   Part 2    輪切りブライアー刳り貫きパイプ
   Part 3    ハンドメードパイプ製作の要点
   Part 4    着色、バフ掛け、WAX
   Part 5    穴明け方法
   Part 6    マウスピースの製作




パイプ制作過程
Part 1

あるお客様から、手持ちの原木でパイプを作って欲しいとの依頼が入りました。
原木はスウェーデンの作家ボー・ノルドーのパイプのポップとして飾られていた
物を、かなり昔に入手された様です。ご希望は大きめで、グレイン(木目)を
生かしたパイプを、との事でした。


原木にはご覧の様にノルドーの名前と
コルシカ産の最高グレードのブライアーと彫って有り、素晴らしい木目が見えて居ました、この原木から最も綺麗なグレインのパイプを作るには右下写真のよな木取りとし、デザインはノルドーの作風をアレンジ したものとしました。

                





       バンドソーを使い、デザインに
       沿って不要部分をカットし
       製作開始しました。
                

木質は硬く、良く乾燥しているので硬い割にヤスリが気持ち良く
切れ、ボール前面にストレートグレインの木目が最も綺麗に
出る角度に削り出して行きました。
大きさの割に多少でも軽量化するためのボールトップのデザイン
を削り出し、火皿を明けました、火皿はご希望が大きめで2g以上
のたばこ葉が詰められる大きさとしました。
煙道を明け、全体のデザインを整え、ダボ穴を明けて木部が
ほぼ完成しました

 マウスピースはテーパーブッシュタイプとし、10mmのダボ穴をテパーリーマーで
 広げ、ステンレスリングを入れる事にしました。
 マウスピースのデザインはシンプルなそろばん玉にし、そろばん玉をやや前傾させました。

原木が良いと製作にも気が入り、  気持ち良く、やすりによる切削が進みました。 
傷もほとんど無く、始めに頭に描いたデザイン通りのパイプとなりました。

この後、#150.#320.#600.#1000のサンドペーパー掛け、
木目を出す為の墨入れ、着色でバッファーによるみがき、ワックス 掛けで完成しました。