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 映画サロン - Yoshi55 映画評 -

独断と偏見ながら独自の映画評です。映画は楽しさや勇気を与えるだけでなく、過酷な現実や未来社会までをも映し出しています。気になる映画評があれば、ぜひそのビデオや映画などをご覧下さい。


シビルウォーCivil War☆☆☆<2024.10>

映画として面白いということではない。報道カメラマンを含む4人のジャーナリストが内戦となったアメリカで、大統領にインタビューを行うために、写真を撮りながらニューヨークからホワイトハウスへ向かう。 現在のアメリカの分断を示唆しているようであり、これが戦争のリアルなんだと思う場面が多くあり、ニュースで見る今も続いているガザ地区、ウクライナの戦争に思いがいく。
 ☆ガザ地区-イスラエル:1年、ウクライナ-ロシア:3年半も続いている。

フォールガイThe Fall Guy☆☆☆<2024.8>

スタントマンを主人公にした一種のラブストーリーかな。女性監督が手掛けるアクション映画に元カレが高所から落ちるなどのスタントとしてタフガイを演じている。危険なシーンがどのように製作されているか、慣れてしまっているのか、それほど驚くシーンはない。過去の映画のタイトル名が会話にふんだんに出てくるので、昔からの映画フアンには懐かしい。

90歳。何がめでたい邦画☆☆☆<2024.7>

主演:草笛光子、唐沢寿明で、作家佐藤愛子のエッセイを映画化したもの。映画館内に熟年女性が多かったのに驚いた。内容はTVドラマで見る程のものだった。
 ☆2024年7月現在、草笛光子:90歳、佐藤愛子:100歳とのこと。お元気です。

バッドボーイズBad Boys: Ride or Die☆☆<2024.6>

ウィル・スミス、マーティン・ローレンス共演で、ベテラン刑事コンビの大ヒットシリーズ第4弾ということで観てきた。 日本の水谷豊主演のテレビドラマ『相棒』の知的相棒とは違い、アクション中心で若干品のないテイストとなっている。 劇場内で時々笑い声が起こるので、人気映画であることは間違いないようだが…。

ディア・ファミリー邦画☆☆☆<2024.6>

主演:大泉洋、菅野美穂。 バルーン・カテーテルを開発した町工場経営者の実話に基づくとのことで観てきた。 人工心臓が10年までに必要だとする娘のために、医学を勉強し工場内で試作を始める。 人工心臓はできなかったが、これで学んだ知識を心臓病で悩む人のために役立ててという娘との約束でバルーン・カテーテル作成に尽くす。 インビボ、インビトロの医学用語がなつかしかった。

ソウルフル・ワールドSoul☆☆☆<2024.4>

死んで天国へと向かう”魂”、これから地球へ降り生きがいを実現していこうとする”魂”があるソウルフル・ワールド。 ここに、まさに夢が実現しようとしている音楽教師が落ち込み、夢が見いだせないでいる”ソウル”との冒険を描くアニメ。 トロンボーン、サックス、ドラムのジャズ・セッションが心地いい。ちなみに音楽教師はピアノだけど…。 エンドロールの最後にちょっとした”落ち”がある。

ゴジラ ー1.0邦画☆☆☆☆<2023.12>

1か月以上のロングランになっており、気になり観てきた。水爆実験由来で生まれたゴジラは周知のとおり 日本生まれ。特攻の生き残りを主人公(神木隆之介)に、何もできそうもない国に対し民間の組織で、 この怪獣に立ち向かう。戦争での死と生きるということがテーマになっている。おもちゃっぽい所もあるが感動があり 上手くできている。タイトルのー1.0は時代設定が終戦(1945)直後で、水爆実験(1954)より前だからのようだ。
 ☆監督:山崎 貴が米アカデミー賞の視覚効果賞を受賞。(2024.3)

ロスト・フライトPlane☆☆<2023.11>

ジェラルド・バトラー主演。 1965年公開の『飛べ!フェニックス』(The flight of the Phoenix)に設定が酷似している。飛行機が悪天候で砂漠に不時着し、模型飛行機の設計者が脱出に寄与する。 『ロスト・フライト』では、同じく悪天候でゲリラ組織の支配地に不時着、この飛行機で護送されていた囚人が脱出に寄与。フェニックスでの脱出の方が感動的だった。というわけで、評価は☆ふたつ。 

ザ・クリエイター/創造者The Creator☆☆☆<2023.11>

近未来、舞台はアジア地域か人類とAIのロボットとの闘いを描いている。人類を滅ぼすロボットを創り出したクリエイター(ヒューマノイド)の暗殺に向かった主人公が見たのは、特殊な能力をもったかわいい少女だった。手塚治虫の『鉄腕アトム』の産みの親はお茶の水博士だが、この少女の産みの親が誰だったのかが後半明かされて熱を帯びる。主人公が人間は悪い人は天国に行けないというのに対して、少女も自分は人間でないから天国に行けないというところは宗教感が漂う。 渡辺謙さんがロボットでなく少女と同じヒューマノイドとして出演しているがこれは謎。少女の演技が素晴らしい。

イコライザー The FinalThe Equalizer 3☆☆<2023.10>

デンゼル・ワシントン主演。 2014年の第1作目でシリーズ化すると面白いと思ったが、コロナ禍(COVID-19)で 映画館に行かない内にシリーズ3になっていた。悪を倒してゆくのに変わりはないが、舞台がマフィアで有名なシチリアと いうこともあってか残虐シーンが多い。今、現実世界で起こっているウクライナでのブチャやパレスチナのガザ地区での戦争をも想起させ、あまり気分はよくない。

男はつらいよ お帰り寅さん邦画☆☆☆☆<2020.1>

1969年のシリーズ開始から50年目の50作目とのこと。 寅さんの甥の満男は小説家となっているが、 妻を亡くして7年目。 国連のUNHCRで働く初恋の人と小説のサイン会で偶然再会し物語が進行する。 日常の ちょっとした出来事と呼応して寅さんとの回想シーンが映し出されこれが楽しい。

スターウォーズ/
スカイウォーカーの夜明け
Star Wars/Rise of Skywalker☆☆☆<2020.1>

スターウォーズが公開されて以来40年以上になるが、これが最後の物語だと言う。 すべて覚えている わけでもないが、テーマ曲、戦うときに出る光る剣の“ライトセーバー”、悪者役の“ダースベーダ”の衣装など、 すっかりお馴染みになっている。 スクリーン上での俳優たちが楽しんで演じている。

アナと雪の女王 2Frozen II☆☆☆<2019.12>

吹き替え版を観た。 ディズニーはどの国の言葉でも、登場人物の口元をアニメと合わせるよう 指示しているとのことで全く違和感はないし映像も美しい。 内容はアニメではないが冒険もので、 この種の映画を過去に見たような気がする。

エンド・オブ・ステイツAngel has fallen☆☆☆<2019.11>

米大統領の警護をするマイク・バニングを演じるジェラルド・バトラー主演で、邦題『エンド・オブ・〜』 シリーズの三作目。 前作で副大統領役だったモーガン・フリーマンが大統領役になっている。 マイクが罠に 嵌められ、山奥に一人住む父親を頼っていくが、この父親がかっこ良かった。 それにしても大量のドローンを 使っての攻撃は映画としては迫力があったが、これが現実に起きると思うと恐ろしい。

ターミネーター:ニューフェイトTerminator:Dark fate☆☆☆<2019.11>

初代ターミネーター役のアーノルド・シュワルツェネッガー、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンが 実年齢を重ね、ずっしりとした役割を果たしている。 未来と現在のストーリーが交錯するのもこの映画だし、 アクション・シーンが多いのも特徴だろうが、前2作と似通ったシーンもあり新鮮さはイマイチかも知れない。

最高の人生の見つけ方邦画☆☆☆☆<2019.10>

米映画『The Bucket List』(2008.5)の邦題を同じにした日本版リメイク。 吉永小百合(74)が70歳として 演じている。この70歳が映画の中でも生かされており現実にもこの歳が色々動ける最後ではと思う。 共演の 天海祐希がいい味を出している。 ちょっとしたユーモアを交えながらも感動する映画となっている。

天気の子邦画☆☆☆☆<2019.9>

新海誠の原作・監督のアニメ作品。3年前の作品『君の名は。』と同様に新海ワールドがあって面白い。

スパイダーマン:ファー・フロム・ホームSpider-man: Far from home☆☆<2019.7>

アイアンマンが亡くなった後のスパイダーマンを主演を新しくして描いている。 スパイダーマンが 高校生のピーターであることは身近の数人には既に知られている。 ヨーロッパへの修学旅行中での出来事が 舞台であるが、モンスターとの戦いが多くちょっとドタバタ感があるし、アベンジャーズを知らないと充分に 楽しめない感がある。 主演のスパイダーマンは、2007年に演じたトビー・マグワイアによく顔が似ている。

MIB:インターナショナルMen in Black International☆☆<2019.6>

前シリーズのコンビであるトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスに代わり、新コンビでの 活躍を描いている。 シリーズの設定は変わっていないが、前シリーズと比べてドタバタ感がありイマイチ。 女性コンビを演じた俳優テッサ・トンプソンはいいかも。

アベンジャーズ/エンドゲームAvengers: Endgame☆☆☆<2019.5>

すべての『アベンジャーズ』シリーズを観ていないので若干のオチなど詳しくは分からないが、 映像の迫力に映画の楽しさがある。 アイアンマンが亡くなってしまう3時間という長さながら 観切ってしまった。
 ★アベンジャーズとはマーベル・コミックでのヒーローの集合チームで、リーダーがアイアンマン。

グリーンブックGreen Book☆☆☆☆☆<2019.3>

1960年代のアメリカ。 トリオを組む黒人ピアニストが、粗野ではあるが気のいいイタリア系米人を ドライバー兼用心棒として雇い、人種差別の残る南部を2か月間の演奏旅行に出る。 ピアニストは その腕前は勿論、教養と品格があり、ドライバーとは対照的なのがこの映画の面白さ。 実話に基づくと なっているが、"based on"ではなく、"inspired by"と表示されていたので娯楽色をだして の映画化だと思う。 コミカルな部分もあり、ほんわかとした暖かさで終わるのが良い。  ☆グリーンブックとは黒人専用の旅の案内書。 

アリータ:バトル・エンジェルAlita: Battle Angel☆☆<2019.2>

木城ゆきとによる日本のSF漫画「銃夢(ガンム)」を、ジェームズ・キャメロンの脚本・製作により、 映画化したアクション大作とのこと。 生身の人間は良いが頭以外がサーボーグでの闘いが、 考慮はされてはいるが、あまり気持ちの良いものではない。 70年代にブームになったローラーゲームが キーになっていたり、理想郷を暗示している空中都市の謎が残されて終わっているので、続編があると思われる。

ボヘミアン・ラプソディBohemian Rhapsody☆☆☆<2018.12>

若い人に感動を与えロングラン上映になっているとのことで観に行ってきた。 イギリスの ロックバンド『Queen』でボーカルを担当したフレディ・マーキュリーの伝記物語。 歳を取って しまったのか感動はあまりしなかったが、ラスト20分位からの『ライブ・エイド』アフリカ難民救済 コンサートでの演奏は、映画館ではあるが迫力満点だった。 音響の良い映画館での鑑賞をお勧めしたい。

ミッション:インポッシブル/
フォールアウト
Mission:Impossible-Fallout☆☆☆☆☆<2018.8>

このシリーズ6作目。 生身でアクションに挑むという主演のトム・クルーズも今年で56歳に なるそうだ。 アクションは勿論、フッと笑いもあり、存分に楽しめる映画であることは間違いない。

ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリーSolo: A Star Wars Story☆☆☆<2018.7>

『スターウォーズ』シリーズでハリソン・フォードが演じたハン・ソロの若き日の物語。 相棒の “チューバッカ”との出会いも描かれている。 米映画らしく西部劇風であったり、ロボットが感情を 持っていたり、アクションありでそのまま楽しめる。

トレイン・ミッションThe Commuter☆☆☆<2018.4>

このサロンでも紹介した『アンノウン』(2011.5)のリーアム・ニーソン主演。 通勤電車内で、強制的に はめられた元警察官60歳のミッションが描かれる。 60歳でこれだけ活躍できるかなぁとも思うが、電車の 暴走迫力がすごい。 『アンノウン』もそうだったが、この監督は何となくいい人を描くのもいいなぁ。 監督:ジャウム・コレット=セラ

トゥームレイダー ファースト・ミッションTomb Raider☆☆<2018.3>

2001年アンジェリーナ・ジョリー主演で人気となった映画。 雰囲気がハリソン・フォード主演の 『インディジョーンズ』と似ていたし、映画としての迫力がなかった。 最後のシーンで、 まだ本当のトレジャー・ハンターになる前が描かれていることが分かる。 次に期待しよう。

15時17分発、パリ行きThe 15:17 to Paris☆☆<2018.3>

クリント・イーストウッド監督。 3人の幼馴染が休暇を取って旅にでた中で起きた列車内テロの実話 とのことなので観てきたが、テロに視点があるわけではなく、どちらかと言えばロード・ムービー(旅行映画)と いった雰囲気だった。 映画の中での3人は、本人達自身が演じているとのことなので、監督が本人を使ったと いうことが斬新なのかなぁ。

グレイテスト・ショーマンThe greatest showman☆☆☆☆☆<2018.2>

ヒュー・ジャックマン主演。「地上でもっとも偉大なショーマン」と呼ばれた19世紀アメリカの実在の 興行師を描いたミュージカル。 貧しい家に生まれ育ち、幼なじみの名家の令嬢と結婚し 妻子を幸せにするために努力と挑戦を重ね、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々を 集めたショーで成功をつかむ。 人間の平等と愛をテーマに、歌と共にカメラ・ワークもすばらしく 画面に魅了される! 上映時間も1時間45分で丁度いい。

探偵はBARにいる3【邦画】☆☆☆☆<2017.12>

シリーズ3作目ということで、面白いかなと足を運んでみた。 札幌を拠点に一人の探偵と その相棒が活躍する。 この探偵は、大抵はバーで飲んでいるという設定で、このタイトルが 付いている。 相棒のとぼけた振る舞いが絶妙でいい。 コミカルでもあり、涙を誘うエンディングまで 楽しめた。

ジャスティス・リーグJustis League☆☆☆<2017.11>

アメリカン・コミックの映画。 『スーパーマン』が亡くなっており、バットマン、 ワンダー・ウーマン達が、スーパーマンを蘇らせてチームとして敵と戦うというもの。 スーパーマンは 昔ながらの雰囲気で描かれていて嬉しい。 ワンダーウーマンもいいね。 

ダンケルクDunkirk☆☆☆☆<2017.9>

第二次大戦の1940年、英仏軍の兵士40万人がドーバー海峡に面したフランス北端の港町 ダンケルクに追い詰められ、ドーバーを渡るイギリスへの脱出作戦を描いている。 イギリス の海からは民間船が、空からは僅か3機のロールスロイス製エンジンの空軍機が、救出作戦に 参加する。 一人の主人公を中心にというより、戦争に送られてしまった兵士を、それぞれの立場で 救おうとすることに焦点を当てている。 劇場を揺るがす音、銃弾のリアルな音に迫力がある。 

はじまりへの旅Captain Fantastic☆☆<2017.4>

父親に森の中で逞しく育てられた子供達が、町の病院で亡くなった母親の葬式のために 旅にでるロードムービー。 子供たちは普通の学校には行かず読書だけで、有名大学の入試には パスするだけの語学力や深い知識を身につけているが、今世の中で何が流行しているかや課題の 知識はない。 やはりこれが必要だと悟るまでの旅となる。 母親は仏教信者で遺言書に火葬にし その灰をトイレに流してくれとしており、これを実行するところが気になったので☆2つ。

マグニフィセント・セブンThe Magnificent Seven☆☆☆<2017.2>

デンゼル・ワシントン主演で『荒野の七人』(1960)のリメーク版なのであらすじは判っているが、今回のは 西部開拓時代の金鉱で、白人資本家の横暴に苦しめられている白人の町民を七人が助けに行く。 七人のメンバーも 黒人や先住民、元南軍の兵士などで構成されており、白人中心のメンバーがメキシコ農民を助けにいく前作とは 大きく異なる。 米国のもつ人種を含めての多様性の強さが表現されているのかもしれない。

ザ・コンサルタントThe Accountant☆☆☆<2017.1>

自閉症だった子が成長し優秀な会計士になって企業の経理内容を調査し不正を暴いてゆく。 邦題は 『ザ・コンサルタント』だが、原題は"The Accountant"で会計士。 父親が強い子に育て、同時にライフル銃の 腕も抜群。 設定は面白いのだが映画としてはイマイチだったのは何故だろうか。 もう一度みる必要があるかも。

ファンタスティック・ビーストと
魔法使いの旅
Fantastic beasts and
where to find them
☆☆☆<2016.12>

英作家 J.K.ローリングの『ハリーポッター』シリーズのスピンアウト物語。 舞台となっているのは 主人公が英国から米国にやってきたニューヨークだが、時代は多分19世紀頃の風景で何となく イギリスっぽい。 小さな子供たちと一緒に家族で楽しめる映画となっている。

マダム・フローレンス! 夢見るふたりFlorence Foster Jenkins☆☆<2016.12>

メリル・ストリープ主演。 ニューヨーク社交界トップのマダムが、1944年にカーネギーホールで歌う リサイタルを行った実話に基づく映画。 この年代は太平洋戦争中であり日本は既に敗戦色、 アメリカとの国力の違いが映像からも判ります。 それにしてもメリル・ストリープは、もう少し若く颯爽とした役がいいなぁ。
  ★今年5月にオバマ米大統領が広島を訪れましたが、日本の安倍首相が12月にハワイの真珠湾を訪れるとの ニュースが12月5日夕刻に入りました。 

ジャック・リーチャーJack Reacher:Never go back☆☆<2016.11>

トム・クルーズ主演で『アウトロー』(2013.2)の続編。 陸軍の元少佐が武器も持たずに悪に立ち向かう ハード・ボイルド。 周りはリーチャーを「少佐!」と呼ぶが、「元少佐(ex-major)だ」と言い直す実直さが 面白いと言えば面白いが、内容は今や平凡。 ストーリーにもう一捻りが欲しい。

ジェイソン・ボーンJason Bourne☆☆☆<2016.10>

マット・デイモン主演で改めての新シリーズになるようだ。 カーチェイスやアクション部分が長めで、 もう少しストーリ側に力点を置いて欲しかった。 今や全世界に普及しているスマートフォンや パソコンを使い、人々の個人情報を自由に手に入れ利用しようとしていることには、現実性があるだけに 怖さを感じる。 次作に期待したい。

ハドソン川の奇跡Sully☆☆☆☆☆<2016.9>

クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演で、2009.1.15、エアバス航空機がエンジン・トラブルの為ハドソン川に着水、155名全員が無事だったことが「ハドソン川の奇跡」として 世界中に配信された事故を映画化。事故調査委のシミレーションによると、安全な飛行場に戻れたとして 責任を問われる機長。人間の咄嗟の判断とフライト・シミュレータとは違うという機長の主張にスポットが 充てられている。題名の'Sully'は機長の名前。イーストウッドのいぶし銀のような作品となっている。

グランド・イリュージョン 見破られたトリックNow You See Me 2☆☆☆☆☆<2016.9>

3年前公開の“Now You See Me”の続編。 マジックやイリュージョンを駆使して、日本のドラマ『必殺仕事人』、 米の昔のTVドラマ『ミッション・インポッシブル』にみられるチームワークの良さで、悪徳金満家を懲らしめる 痛快な映画となっている。 イリュージョンの種明かしも入れ、2時間10分という長さにも苦痛もなく楽しませてくれる。 

素敵なサプライズThe Surprise☆☆☆<2016.7>

オランダ制作の映画。 人を「あの世」へ送る商売をする一家と、そこに客として申し込んだ 富豪の男との物語。 あの世に送る方法にもメニューがあり、愛しい人に見守られて逝くや、事故のように いつ死ぬか判らない“サプライズ”などがある。 男がサプライズに契約した後、同じくサプライズに 契約したという素敵な女性と出会う。 Made in Netherlandの映画は初めて。 もっとユーモアを効かせ、 明るく笑える映画になっていると良かったのだが…。 まぁ、最後は観ている側にちょっとしたサプライズを 効かせ、ハッピーエンドなので良しとするか。

二ツ星の料理人Burnt☆☆<2016.6>

元二ツ星レストランのシェフが三ツ星を目指すという話だが、過去と人間関係が今一つ判らないまま話が進む。 ただ、 ミシュランのレストラン評価方法が話されていて面白い。 評価には2人が現れレストランの床にフォークを わざと置き、店側がそれに気づくかをチェックするなど興味深い。

エンド・オブ・キングダムLondon has fallen☆☆☆☆<2016.6>

ジェラルド・バトラー主演で、3年前の『エンド・オブ・ホワイトハウス』の続編。 舞台は英首相の 突然の死(これも仕組まれていた)の葬儀で、G7を思わせる各国首脳が集まったロンドン。 米国大統領を狙うテロには 違いないが、そこには民族や個人レベルでの復讐・憎しみの連鎖がある。 何年にも亘って準備されるテロが 怖くなる。 映画自体は迫力あるサスペンス・アクションで、映画の長さも99分で丁度良い。 それにしても 米国の大統領、映画の中では体力的にも強く描かれます。

バットマン vs スーパーマン:ジャスティスの誕生Batman v Superman:Dawn of Justice☆☆<2016.4>

まず上映時間の2時間半は長い。 ストーリーもよく判らない。 ただ、「抑止力という名のもとに殺人兵器を作っている」という セリフがあったのが心に響いた。 クライマックスの戦いの中で、と言ってもこれはバットマンとスーパーマンが戦うのではないが、 女性版の『キャプテン・アメリカ』が例の丸い盾を持って一緒に戦っていたが、あれは『ワンダーウーマン』だそうだ。

オートマタAutomata☆☆<2016.3>

放射線汚染と太陽風で砂漠化し荒廃した2044年が舞台。 人型AIロボットと人間が共存しているが、 なぜかこのひとつのロボットが禁じられた規約に反し改修されている。 このロボットは人間的な感情を 持っており、全く新しい芋虫型ロボットを創りだす。 この芋虫ロボットは感情以外にも、 禁じられた人間への攻撃をも行う結末となっており、じっくり考えると怖い映画でもあり、 傲慢な人間への警鐘を鳴らしてる。 映画の設定上、仕様がないのかも知れないが全体の映像が暗いのが気になる。

オデッセイThe Martian☆☆☆<2016.2>

マット・デイモン主演で、火星に一人残された人間のサバイバル映画。 ジャガイモを育てるところなど、 何となく宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』を、宇宙空間などサンドラ・ブロック主演での『Gravity』 (邦題:ゼロ・グラビティ)を連想させた。 火星で何日間も電源が保たれているのも、既にこの種の技術が 完成されており違和感もない。 この種の映画の結末はハッピーエンドでありその通りで安心して観ていられる。

ブリッジ・オブ・スパイBridge of Spies☆☆☆☆<2016.1>

主演のトム・ハンクスがどっしりとした演技をしている。 米ソの冷戦下の中で実際にあった "グリーニック橋"でのスパイ交換までが描かれている。 スパイがどれだけ過酷な命令のもとで 行動しているかも判る。 日本でも人気だった当時のTVドラマ"サンセット77"が映画の中のテレビで 放映されていたりしてその時代を感じる。 ベルリンの壁がコンクリート・ブロックで築かれていくなか 西ベルリン側に行こうとする学生が捕まるのを絡め、実話を基にしてるだけに見ごたえがある。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒Star Wars:The Force Awakens☆☆☆<2016.1>

人気シリーズのスター・ウォーズ。 新3部作の第1章ということで観てきた。 知らない、 あるいは忘れたカタカナ語もたくさん出てくるが気にせず楽しめる娯楽映画。 旧作で出演していた ハリソン・フォードも出てくる。 "BB-8"というダルマ型の新ロボットが可愛い。

007 スペクターSpectre☆☆☆<2015.12>

24作目となる007もダニエル・クレイグが演じるのはこの回で終わりらしい。秘密兵器を開発する"Q"も秘書のマネーペニーも上司"M"も俳優が一新となっている。秘密兵器のボンド・カーや腕時計など全体として このシリーズの初期の頃のものと雰囲気が似ている。この映画はアクションが売りだろうから眼をそらしたくなるシーンは要らないと思うのと、"M"はこれまで通り女性が良かったなぁと思う。

コードネーム U.N.C.L.EThe man from U.N.C.L.E☆☆☆<2015.11>

ご存じ60年代の米TVシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』を基にした映画で、東西冷戦時代の諜報員米CIAのソロと ソ連KGBのクリアキンが活躍する。 映画の中で映し出される60年代の風景、今のよう超派手なアクションでもなく、 ユーモアなどもちょっぴり違っているアンティークさが興味深い。 ところで、この映画の最後で、U.N.C.L.Eが “United Network Command for Law and Enforcement”だと説明されて知ったのも収穫。

マイ・インターンThe Intern☆☆☆☆☆<2015.10>

邦題はアン・ハサウェイ、原題はロバート・デ・ニーロが主人公的なタイトルになっている。 仕事を退職し、 妻も亡くした70歳の男が地域の住民と太極拳を楽しんでいるが、充実感を求めシニア・インターンとして、 ファッション界の会社で働くことに。 この会社でバリバリ働くCEOを『プラダを着た悪魔』で、ファッション 関連の企業に新人として入りメリル・ストリープに徹底的に鍛えられたハサウェイが演じており、何となく 配役の上でその成長が繋がっているのも面白い。 コミカルな部分、悩み苦しむ部分もあるが、全体として楽しさと 元気がもらえる映画だ。 お互いが“サヨナラ”と日本語で言う場面と、太極拳をやっている風景が2度あり、 日本と中国が混同されているのではと思ったりもしたが、これも製作者の何らかのメッセージかも知れない。

ファンタスティック・フォーThe Fantastic Four☆☆<2015.10>

マーベル・コミックの一つ。 このシリーズの映画は知っていたが、今回は特異の能力を持つ4人が どのようにして、その能力を得たかを描いたとのことで観てきた。 他のシリーズは判らないがイマイチでした。

天空の蜂【邦画】☆☆☆☆☆<2015.9>

自衛隊に納入予定のヘリを奪い原子力発電所の真上でホバリング、燃料切れで落下させるぞという 原発の廃止を求めるテロを主題としている。 たまたま、このヘリに子供が乗っていたことで娯楽作品としても 迫力のある映画となっている。 原発を電力源として素知らぬ顔で使っている多数の日本人に対しての 問題点を投げかけている。 約2時間20分だが時間の長さを感じさせない力作。

ビッグゲーム 大統領と少年ハンターBig Game☆☆☆☆☆<2015.8>

フィンランドの13歳になる少年が、一人前の大人の狩人になるために一晩で大きな鹿の獲物を狩ってくるという 儀式で森に送り出される。 一方ちょっとありえないような設定だが、ペンタゴン内の裏切り者によりヘルシンキでの 会議に向かっていたアメリカ大統領がテロに合い、エアフォースワンから脱出ポットで脱出した所が少年の入った 森だった。 少年と大統領とのテロリスト達との戦いを通じ少年が逞しく成長してゆく。 90分ほどの映画だが、 大統領という大きな獲物(ビッグゲーム)を連れ帰った少年の姿が誇らしげでいい。

ミッション:インポッシブル/
ローグ・ネイション
Mission:Impossible-Rogue Nation☆☆☆<2015.8>

お馴染みトム・クルーズの主演。 ちらりと笑いも入れて文句なしに、安心して楽しめるアクション映画と なっている。 チームメンバーもいい。

ターミネーター:新起動/ジェニシスTerminator Genisys☆☆☆<2015.7>

ターミネーターと言えばアーネルド・シュワルツェネッガー。 日本ではシュワちゃんとして親しまれているが、 いやぁ〜歳を取りましたね。 シュワちゃん自身のアクションは往年のものはなく「おじさん」として登場するが、 映画としてはあの独特の迫力は健在である。 まさに新しい「ターミネータ」が始まると思われる。 物語りが 未来・過去を行き来するタイムスリップものなので若干混乱もあるが、登場人物の名前を復習して観に行くと良い。
(サラ・コナー、サラの息子:ジョン、後にジョンの父となるカイル・リース)

アベンジャズ /エイジ・オブ・ウルトロンAvengers: Age of Ultron☆☆☆<2015.7>

アメリカン・コミックのヒーロ達(アイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーなど)が集められ、アベンジャーズというチームを結成。 この活躍を描いたシリーズ2作目で、人口知能ウルトロンが創りだしたロボットとの戦い。 各ヒーロの特徴などの知識がないと判りづらいかも知れないが、観ているうちに何となく判ってくる。 何はともあれ、2時間20分という長編ながら飽きさせないアクションが素晴らしいのかも…。

メイズ・ランナーThe maze runner☆☆<2015.5>

全米でベストセラーとなった3部作の小説を映画化しその第1章とのこと。 シネマガイドでも 面白そうだと思ったので観てきたが、第1作の『バイオハザード』を思い出す内容だった。 巨大迷路を 抜け出すのに化け物が出てくるのは私の趣味に合わない。 「WCKDは正しい」との謎の言葉や、 迷路を脱出したところで終わっているし、脱出した地球上は荒廃しているし、続きは気になる。

チャッピーChappie☆☆☆<2015.5>

チャッピーと名づけられた人工知能をもつロボットが、何ら知識のない幼児の状態から 育っていく。 人の身体は仮のもので外見でなく重要なのは内にある「意識」であり、 人は死んでも「意識」は別の場所でずっと生き続けるというのが、この映画での主張と なっている。 チャッピーが育てられていく環境が強盗団のチームというのが、どうにか ならなかったかなぁと思う。 ラストが意外だったが、このテーマを具現化している。

ワイルド・スピード Sky MissionThe Fast and The Furious/Sky Mission☆☆☆<2015.4>

このシリーズあまり興味はなかったが7作目にもなるとのことで観に行った。 カー・アクションを「売り」に している映画なので車でのアクションが多いが、その他を含めとにかくアクションが多すぎ。 少しアクションを 減らしストーリの方に重点を移してくれるともっと面白い映画になるのではと思うが、車好きにはこれがいいのかなぁ。 

アメリカン・スナイパーAmerican Sniper☆☆☆☆☆<2015.3>

クリント・イーストウッド監督。 9.11テロから始まったイラク戦争での実話。 戦場で米海兵隊を守るレジェンドと 呼ばれた実在のスナイパーを描いている。 母親らしき女性が隠し持った対戦車用手榴弾を男の子に渡し投げさせる。 スナイパーが この子を撃つ。 更に母親が落ちた手榴弾を拾い戦車に向かう。 何故こうなったのか? この映画で描いているのは、 身近な人々の命が奪われた事への報復の連鎖だ。
 実際に戦場ジャーナリスト達が、危険を冒しながら今も伝えてくれている現状と重なる。 映画としても素晴らしいので 多くの人に観てもらい、この復讐の連鎖を断ち切る方法がないかを考えたい。

チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密Mortdecai☆☆<2015.2>

久しぶりにジョニー・デップ主演映画でもと思って観に行ったが、単なるドタバタ劇で笑える質の高い ユーモアもない。 これまでの最悪ではないだろうか、挽回を期待したい。

ベイマックスBig Hero 6☆☆☆☆<2014.12>

アニメだけど、生身の俳優が演じているような映画だ。 人間の精神的なケアをするために 創られたロボット「ベイマックス」だが、この映画のプロモーション・ビデオで見るふわふわとした ロボットとは違う感情移入されるクライマックスを迎える。 日本の町並みや「ウルトラマン」など、 日本の要素が盛り込まれている。

イコライザーThe Equalizer☆☆☆☆<2014.10>

ホームセンターで普通に働いているデンゼル・ワシントン主演の元CIA諜報員が、正義のために一人でひっそりと悪を倒してゆく。まさに日本のテレビドラマ“必殺・仕事人”のアメリカ版と言える。こういう役がデンゼル・ワシントンにぴったりだと思う。これはシリーズ化されるといいかも知れない。

猿の惑星:新世紀Down of the Planet of the Apes☆☆☆☆<2014.9>

『猿の惑星:創世記』の続編で、更に進化した猿とウィルスのせいで絶滅しかけている人類との 戦いの始まりを描いている。 エネルギーを猿の住む水力発電所に求めてきた人類。 かつて人類に 痛めつけられた記憶を持つ猿、仲良く可愛がられて育ったリーダーの猿。 人類との共存が出来ないかを 探るストーリ展開となっている。 現実に今の世界で起きている様々な争いをニュースで見るにつけ、 宗教や民族の違いを超え戦争のない世界を構築するにはどうすれば良いのかを考えさせられる。

ゴジラGodzilla☆☆<2014.7>

日本の原子力発電所が崩壊しその原発跡で放射線を栄養として育った「ムートー」という 空も飛ぶ怪獣(日本映画でいう「ラドン」か)とゴジラの戦いが見ものの様だ。 ムートーは、 人間が縫いぐるみの中に入っている感じそのもので迫力に欠けるが、ゴジラは 前回ハリウッド作('98年)と違い、まさに日本作のゴジラのようでよく出来て いる。 ストーリー性はイマイチ。 もっとしっかりした物語であって欲しかった。

ラストミッション3days to kill☆☆<2014.6>

余命宣告を受けたCIAエージェントが、残された時間を家族と過ごそうとするが、妻は3日間の出張となる。 高価な薬と引き換えに受けた最後の仕事と、長年放っておいた娘との絆を取り戻すという2つの問題が、 同時進行する。 同種の設定での映画はこれまでにもあり新鮮さがなかったのが残念。

ノア 約束の舟Noah☆☆<2014.6>

旧約聖書にある伝説で、堕落した人類を洪水で滅ぼし新たな世界を作ろうとした神がノアに 与えた使命の物語化。 宗教ではよく“神の思し召しの通りに”と言うが、逆に神ではなく自分の 人間の意志で行動するんだというメッセージも感じられた。 戦争の絶えない今の世界を 何とかしなければと考えざるを得ない作品でもある。

アナと雪の女王Frozen☆☆☆<2014.4>

アカデミー長編アニメ賞を受賞。 この映画評でも紹介している宮崎駿監督のアニメ『風たちぬ』と 受賞を争ったそうなので観てきた。 ディズニー作品らしく、小さな子供から大人まで楽しめる ミュージカル・アニメになっている。 「雪の女王」の歌声が字幕版ともに美しく魅了され、 この場面だけでももう一度という気持ちになる。 アンデルセンの「雪の女王」("The Snow Queen")に インスパイアされて作ったとエンド・ロールにあった。

LIFE!The Secret Life of Walter Mitty☆☆☆<2014.3>

冒険写真家が送ってきているネガの入っているマガジンから「LIFE」誌最終号の表紙を飾るネガNo.25が なくなっている。 このネガを探しに写真担当者である主人公が、その写真家が辿った跡を追って冒険の旅 に出る。 写真家にめぐり合った時、感動の瞬間はシャッターを押すことよりその瞬間を楽しむのだという言葉が、 ラストシーンの光景でやんわりと感動する。

ロボコップROBOCOP☆☆☆<2014.3>

1987年のSF傑作『ロボコップ』のリメーク版。

エージェント:ライアンJack Ryan: Shadow Recruit☆☆☆☆<2014.2>

昨年10月に66歳の若さで逝去したというトム・クランシー原作の主人公ジャック・ライアンが活躍する シリーズ。 世界市場での経済破綻を狙うテロをめぐって、金融アナリストからエージェントと なったライアンの活躍を描いているが、CIA上官ハーパーを演じるケビン・コスナーとの連携など、 昔々テレビで放映されていた『ミッション・インポッシブル』を想起させるワクワク感があり、映像に 釘付けにされる。 判り易い時事解説でお馴染みのジャーナリスト池上彰さんが、この映画の字幕監修を 担当されたとか。

大統領の執事の涙The butler☆☆☆<2014.2>

白人社会の中で場の空気を読めと教え込まれ、1950年代のアイゼンハワーから、ケネディ、ニクソンなど 80年代のレーガン大統領にまで仕えた黒人執事の実話に基づく物語。 大学で教育を受け、黒人(coloured)が 受ける人種差別と闘う活動家となった息子との葛藤、自身が受けている差別などを描く。 見ざる・聞かざる・ 言わざるが必要な外部には出てこないホワイトハウス内で起きている一場面も分かって興味深い。

大脱出Escape Plan☆☆☆☆<2014.1>

2大アクションスターであるシルベスタ・スタローンとアーネルド・シュワルツネッガーの二人が、 これまで演じてきた代表作を彷彿させる上手い共演となっている。 米国では民間の会社が、いかに 脱走不可能な刑務所を作るかでビジネス展開しているのかがわかる。 いわゆる“脱出もの”は、脱出を 果たした後の爽快感があり映画として面白い。 計画に第2の“プランB”があるのは実生活上でも あるのが良いですね。

ゼロ・グラビティGravity☆☆☆☆<2013.12>

サンドラ・ブロック/ジョージ・クルーニィ共演で、基本的にはこの2人しか出ない。 スペース・ シャトルでの修理作業中に、廃棄衛星の爆破処理で発生した宇宙ゴミ群の衝突で、宇宙空間に放り出された サンドラが一人地球に帰還するまでの緊迫感あふれる90分。 宇宙服を脱いだサンドラのしなやかな 肉体が魅力的だ。 邦題は『ゼロ・グラビティ(無重力)』となっているが、帰還したサンドラが“重力” のある地球で立ち上がるシーンは、原題の "Gravity" がふさわしい。 3D版で観た方がいいかも。 ☆ 期待して3D版を観たが、やはり画面が暗くなり疲れる。

RED リターンズRED 2☆☆☆<2013.12>

このサロンでも紹介している『RED』が面白かったので、その続編ということで観に。 ストーリー展開が スピーディで、どうしてそうなったのかは描写されていないので、ん?と思っているうちに「アクション」と いう具合に、アクションを楽しむ映画になっている。 第1作で演じたヘレン・ミレンの方が良かったんだけど・・・。

キャプテン・フィリップスCaptain Phillips☆☆☆☆<2013.12>

2009年4月にソマリアで海賊に襲われ人質になった貨物船の船長が救出されるまでの実録映画で、息詰まる サスペンス感がある。 フィリップ船長の人命を重視する対応がすばらしいが、一方で海賊を“ビジネス”と するようになった貧困と格差の社会も描いており考えさせられる。 米国で2001年に起きた「9.11テロ」の旅客機内 での様子を描いた『ユナイテッド93』のポール・グリーングラス監督。 映画の重みがある。

スティーブ・ジョブズSteve Jobs☆☆<2013.11>

アップル・コンピュータの創業者で、2011年に56歳という若さで亡くなったスティーブ・ジョブズの ドキュメンタリードラマ。 彼については既に色々な報道で知っているので、映画として観るにはあまり 面白さはなかったが、あの時代にコンピューターを家電製品にするという発想の実現のために一途に突っ走った 努力には感服する。 何かを得る為には何かを失うというものもあったことだろう。

ダイアナDiana☆☆☆<2013.10>

英国のチャールズ皇太子と離婚後のダイアナ妃が、あの交通事故で亡くなる2年前からこの事故直前までを描き、 余韻を残して終わる心臓外科医とのラブストーリ。 実話なのでいわゆる作られた感動はないが、 50億の人から愛された女性、ダイアナの心の自由さと可愛らしさを知ることができて嬉しい。 パレスでの生活は なかなか楽しそうでしたが、報道カメラマンの容赦ない撮影は、やはり辛かったでしょう。 地雷の撲滅にも大きく 貢献されましたね。

ランナウェイ 逃亡者The company you keep☆☆<2013.10>

ベトナム戦争時に米政府を批判していた過激派の組織が起こした事件の犯人が、いま明かされていく。 30年も 身を隠した当時の仲間達と静かに向き合う主演のロバート・レッドフォード、齢はとったが存在感がある。 原題は 「付き合っている仲間」で "Men are known by the company they keep.(人は付き合っている人で分かる)" から採ったようだ。 あまりに静か過ぎて拍子抜けする。

エリジウムElysium☆☆<2013.10>

マット・デイモン主演で、舞台は荒廃した地球に住む貧困層と富裕層が住むエリジウムという 宇宙居住区。 エリジウムにはすべての病が治せる装置があり、主人公がここに乗り込んで闘う ストーリ。 この映画、ハッピーエンドと言えなくもないが、観ていて楽しくはない。 共演の 体制側の役であるジョディ・フォスターもイマイチ。

風たちぬ【邦画】☆☆☆☆☆<2013.9>

この映画が劇場で上映中に、宮崎駿監督が長編アニメから引退するとの表明があり急遽足を運んだ。 戦渦が近づくなか、 『零戦』を設計した実在の人物、堀越二郎をモデルにした大人向けのアニメになっている。 美しい飛行機の設計に情熱を 傾ける主人公と、結核がまだ不治の病だった頃でのロマンスを絡めて描きあまりにもかっこよすぎる。 設計に使っている エンジニア必携の『計算尺』が美しい娘との再会のキー・アイテムにもなっていて興味深い。 計算尺での設計とは、 随分アナログだったんだなぁ。 ハンカチを持って鑑賞のこと。  

マン・オブ・スティールMan of Steel☆☆☆<2013.9>

あの“スーパーマン”がクリプトン星から地球にやってきて新聞社「ディリープラネット」社で働くように なるまでのストーリーを描いている。 地球人でも異星人でも、他人との信頼を得るにはどうすればいいのかが 一つのテーマになっている。 滅びたクリプトン星からやってきたゾット将軍もクリプトン星人を救うための地球侵略であり、 地球人との共存ができないのかもテーマになっている。 いま地球の各地で起きている紛争についても考えさせられる。  ところで、スーパーマンの胸の『S』は、クリプトン星では希望を表す印で文字ではないとのこと。

ホワイトハウス・ダウンWhite House Down☆☆☆☆<2013.8>

内部の人間からの手引きでホワイトハウスが占拠される。 同じくホワイトハウスが占拠される映画 『エンド・オブ・ホワイトハウス』よりは面白いと思う。 例によって派手な爆発やアクションなどはあるが、 大統領と大統領を尊敬する少女、その父親との人間的なドラマとなっており、コミカルな所あり感動的な所あり で楽しめた。 ホワイトハウス内に、実際のケネディ元大統領がマリリン・モンローと会うために造ったという 秘密の地下通路があったりで興味深々だったけど、これ本当にあるんだろうか? 

ローン・レンジャーThe Lone Ranger☆☆☆☆<2013.8>

現在の少年が博物館に飾られた(?)インディアンからローン・レンジャーの話を聞いていくという 西部劇になっている。 インディアン役のジョニー・デップがいい味を出している。 レンジャーにしばしば 呼びかける「キモサベ」は“相棒”の意味らしい。 コミカルでもあり、後半の機関車でのアクションは 『バック・ツー・ザ・フィーチャー』の西部劇編を思い出す。 白馬シルバーに跨り「ハイヨー、シルバー」の 掛け声も懐かしい。 あっと言う間の2時間半だった。

終戦のエンペラーEmperor☆☆☆<2013.7>

ハリウッドが描く日本の終戦秘話ということだが、その秘話の内容は既にNHKなどで放映されていて、見た人には 目新しさはない。 とは言え、知らない人には感銘があると思う。 東京・立川にある昭和天皇記念館でも 昭和天皇の人柄などを知ることができる。

アフター・アースafter earth☆☆<2013.6>

人類が地球を放棄して1000年後の話。 恐怖心を持った時にでるアドレナリンを感知し攻撃してくる生物と 共に地球に墜落し、動けなくなったレンジャーの司令官と一人前に早くなりたい息子の物語。 司令官の指示 のもと、助けを呼ぶビーコンを探しにいく中で恐怖心を克服していく。 最近、地球が放棄された設定での 映画が多く、しかも必ずしも非現実的とも言えず心配になる。 主演はウィル・スミスと実際の息子であるジェダイ・スミス。

エンド・オブ・ホワイトハウスOlympus has fallen☆☆☆<2013.6>

原題はギリシャの神々がその山頂に住んだとされるオリンポスを使った“オリンパスの陥落”となって いるが、邦題の通り米国のホワイトハウスがテロリストに占拠されその奪還劇。 ホワイトハウス内を良く 知る元大統領付きシークレット・サービスが一人でその難に立ち向かう。 結末を含め『ダイ・ハード』と 同じようなストーリー展開となっているが、テロリスト達が何年もかけて組織に潜り込み情報を盗み出して いることがよく判り恐ろしくなる。

オブリビオンOblivion☆☆☆<2013.6>

トム・クルーズ主演で、勝つには勝ったがエイリアンに滅ぼされた60年後の地球が舞台。 戦いに 核爆弾も使ったようで、高度放射能が残る立ち入り禁止ゾーンがある。 放射能で汚染された地球には 住めないということだ。 地球の素晴らしさがオアシスとして描かれ、映像がきれいで素晴らしい。 主人公の クローンで若干混乱するが、これがサプライズとハッピーエンドに繋がっている。
 ★戸田奈津子さんの字幕翻訳は、文字数が少なくて読みやすいとつくづく感じる。 映画の内容にも 依ると思うが、若手翻訳家の方もぜひ字数で頑張って欲しいと一映画ファンとして思う。

アイアンマン3Iron man 3☆☆☆<2013.5>

シリーズ3作目だが『アベンジャーズ』など過去の作品を観ていないと、あるいは忘れていると、 ちょっと登場人物などの理解が難しくその分面白さも半減するのが残念。 アクションもいいけど、 若干の登場人物の説明も入れてもらわないと誰だっけ?になる。 まぁシリーズ物の宿命かな。

フライトFlight☆☆☆☆<2013.3>

デンゼル・ワシントン主演。 旅客機を他の機長では考えられない背面飛行という手段で 緊急着陸させ乗員乗客102名のうち乗客96名の命を救う。 機長は英雄扱いが予想されたが、 血液検査からアルコールが検出された所から話が始まる。 機長のアルコール依存症など チェックできないのか疑問もあるが、弁護士の腕次第で真実が隠蔽される可能性があることなど 考えさせられる。 公開の審問席で機長自らが答える姿、この映画の終りに、この映画が 何だったのかが判る。 余韻が残る。

ジャンゴ 繋がれざる者Django Unchained☆☆☆<2013.3>

60年代のイタリア映画マカロニウェスタン・スタイルでB級映画かなとも思ったが、今どき西部劇映画など ないので観てきた。 まだ奴隷制度があった米国南部でマカロニウェスタン特有の残虐な場面もあるが、 西部劇なのでストーリーは単純。 黒人奴隷が商品として扱われる中、賞金稼ぎのドイツ人歯医者に自由にされた ジャンゴが絶妙なコンビとなり、妻を買い戻すまでの復讐劇となっている。 最後はスカッとしているのでまぁいいか。
 ★この映画で大農場主の悪役を演じたディカプリオが長期休養に入るとのこと。疲れたらしい。

ゼロ・ダーク・サーティZero Dark Thirty☆☆☆<2013.2>

9.11テロの首謀者オサマ・ビンラディンを殺害するまでの実話に基づく映画。 20代半ばの若い女性のCIA 情報分析官が、ビンラディンを殺すという執念を燃やして、彼の隠れ家を見つける。 襲撃場面は非常に リアル感がある。 現実に今も絶えないテロとの戦いを思うと復讐の連鎖が起きていると思わざるを 得ない。 題名になっているゼロ・ダーク・サーティは、襲撃時刻の深夜0:30を示す軍事用語とのこと。

ダイ・ハード/ラスト・デイDie Hard: Last day☆☆☆<2013.2>

ブルース・ウィルス演じるニューヨーク市警マクレーンの活躍を描くシリーズ5作目だが、今回はCIAの一員と なっている息子と一緒に闘うストーリーとなっている。 相変わらずのアクション・シーンが続くが、その合間で 交わされる親子の会話がいい。 舞台がロシアのチェルノブイリになっており、液体を吹き付けて放射能を中和したと 言っていたが、これが本当だといいんだけど…。 

アウトローOutlaw☆☆<2013.2>

便利な携帯電話やカードも持たず、社会のルールにも関係せず依頼があるとふらりと現れ、自分の正義感で 犯人を追い詰めていくハードボイルド。 ストーリーとしては面白いが映画としては、かなり昔のスタイルに 戻っているかな。 主演のトム・クルーズは自らスタントをこなすそうだが、やはり鍛えぬいた専門家の方が 迫力があるのでは。 

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日Life of Pi☆☆☆☆<2013.1>

インドで動物園を経営する家族が動物と共にカナダへ移住する途中、その貨物船が嵐の中で沈没する。パイという一人の少年が救命ボートで漂流するが、そのボートにはベンガルトラも一緒に乗り合わせている。その漂流の話を小説にしようとする作家が聞いていくというストーリー展開なので、 話が少し法螺っぽいかも知れないが、驚きの迫力ある映像が随所にあって「オー」という声が館内に湧き上がる場面も。世界の色々な宗教についても考えさせられる。 文部科学省の選定映画とのこと。

砂漠でサーモン・フィッシングSalmon fishing in the Yemen☆☆☆<2012.12>

イエメンの大富豪が自国の砂漠で鮭のルアー釣りを楽しみたいというのだが、この富豪が なかなかの人格者。 実現に向けてのプロジェクト・チームが結成され、そのメンバーのロマンスが 感動的に描かれる。 題名から想像されるような薄っぺらい内容になっていないのが良い。 少しコミカル風に したかったのだろうが、イギリス映画らしく英国人の誇りと生真面目さが伺えるのは面白い。

007 スカイフォール007 Skyfall☆☆☆<2012.12>

"My name is Bond, James Bond."のこのシリーズは生誕50周年記念ということで、原点に戻って 制作されたという雰囲気がある。 と同時に登場人物の世代交代が行われつつある。 主人公ボンドに 新兵器を提供する開発係りのQ(キュー)が若返って登場するし、上司のM(エム)も…。 コンピューターを 駆使したストーリーよりも、泥臭いアクションの方が面白いが、ボンド役のダニエル・クレイグが 「全力で走る」特徴のあるシーンが好きだ。

アルゴArgo☆☆☆<2012.11>

1979年11月にイランで起きた実話に基づく人質救出劇。 18年間機密扱いされていたが、 これがクリントン元米大統領の解除によって世に知られることになったとのこと。 『アルゴ』は 偽SF映画のタイトルで、カナダ大使の私邸に逃げ込んだ6人を映画のロケハンに来たカナダ人 スタッフだと装って救い出すまでを描いている。 緊迫感の中で冷静に行動する救出のために やってきたリーダーと6人にも感動するが、何よりもこれが実話なのだと思うと、人間の非情さが 過激派集団の中で麻痺していく恐ろしさを感じる。
 ★第85回アカデミー作品賞(ベン・アフレック監督)<2013.2.24>

ボーン・レガシーThe Bourne Lagacy☆☆☆☆<2012.10>

『ボーン』シリーズの4作目だけど、マット・デイモン演じるジェイソン・ボーンは写真だけしか 出てこない。 ボーンのストーリーと同時進行している別の内容となっている。 現実においても オフィスで戦争をしていると言われる無人操縦機での攻撃は、予告編で観たものとは違う度肝を抜く シーンがあった。 ラストシーンは、昔からの『007』シリーズのそれを想起させるものがあり、 このシリーズまだまだ続きそうで、映画としては楽しめそうだ。

コロンビアーナColombiana☆☆☆<2012.9>

幼い頃に両親を殺された少女が復習を誓い心理学や一般教育を受け、殺し屋として復習を果たして いくという話。 60年代によくあった西部劇の現代版という感じ。 『スパイ大作戦:Mission Impossible 』 並みの主人公の女性がクールなのがいいが、ちょっと画像が暗い。 まぁこれも西部劇風に合わせたのかも知れない。

トータル・リコールTotal recall☆☆<2012.8>

前作はアーネルド・シュワルツネッガーが主演だった作品のリメーク版。 植民地オーストラリアから富裕層の 住むイギリス・ブリテンへと地球の中心を通って通勤する社会。 記憶を取り替えられた主人公が、自分の過去が 何者であったのかを知ろうとする。 労働社会で中国語やハングル文字があふれ、アクションはすごいが映像が暗く イマイチかな。 でも過去ではなく現在の自分が何かで生きて行けという言葉が心に残った。 

ダークナイト ライジングThe dark knight rises☆☆☆<2012.7>

アメコミの『バットマン』についての知識があった方が多少解り易いかも知れない。 これまで映像の暗さが 嫌で観てこなかったが、今回のは違っていた。 2時間45分という時間の長さも気にならないアクションと、 所々に人生訓がある。 新しく登場した人物の活躍が、今後の新シリーズのバットマンになっていく予感を与えている。

アメイジング・ The Amazing Spider-Man☆☆☆<2012.7>

どうしても前回シリーズの『スパイダーマン』と比較してしまうが、前回の方が面白かったような気がする。 3D版用 のメガネは、今のところ、画面が暗くなるし物理的にも疲れその割りに効果はないように思う。 終りのクレジット・タイトルの 途中でシリーズ化をほのめかす映像が挿入されている。

スノーホワイトSnow White & the Huntsman☆☆☆☆<2012.6>

これもユニバーサル映画100周年を記念した一作品で、グリム童話のあの有名な「白雪姫」を映画化 したもの。 魔法もあり、妖精、トロール(troll)なども登場し現実のものとは違うが、壮大なスケールで 描かれていて見応えはある。 ところでグリム童話は誕生200年とのこと。

幸せへのキセキWe bought a zoo☆☆☆☆<2012.6>

原題はそのまま「動物園を買った」という客観的な事実を示している実話に基づく映画。 邦題の“キセキ”は 「奇跡」ともとれるが、実は家族の「軌跡」だったとも判るラストシーンが良い。 アクション映画で知られ特徴のある 歩き方をするマット・ディモンがこのようなホームドラマの主人公を演じているのも興味深かった。

ミッシングIDAbduction☆☆☆<2012.6>

タイトルからしてあの『ボーン・アイデンティ』シリーズを彷彿させるようだったので観てきた。 原題は "Abduction"(誘拐)で主人公が高校生までに成長してのサスペンス・アクションなのが新鮮。 4年前の映画 このサロンでも紹介している『イーグル・アイ』のような個人追跡が今や普通になったきた感がする。

メン・イン・ブラック3MIB3☆☆☆<2012.5>

前作からは10年ぶりの作品。 ウイル・スミス演じる"J"とトミー・リー・ジョーンズ演じる"k"との SFコメディで、アームストロング船長が月面着陸した1969年7月のアポロ11号の打ち上げ時にタイム スリップしたストーリとなっている。 この過去での"J"と"k"とのつながりが判り、ホロリとさせる。 過去の "K"を演じたのはジョス・ブローリン。 映画公開の宣伝に来日したT・L・ジョーズ、随分歳をとったなぁ。

幸せの教室Larry Crowne☆☆<2012.5>

題名のラリー・クラウンはトム・ハンクス演じる主人公の名前で、共演のジュリア・ロバーツを久々に 観てきた。 ユーモアを随所に散りばめようとしているのは判るがそれほど面白くないのが残念。 時間があればどうぞ。

バトルシップBattleship☆☆☆<2012.4>

ユニバーサル映画100周年を記念した作品。 ハワイ沖での米海軍主催の合同軍事演習Rimpac(Rim of the Pacific)中に 起きたエイリアンとの戦いのなかでの人間模様を描いている。 婚約者との結婚の許しを得ようとする主人公の 物語のスタートからエンディングまで、エイリアンとの戦闘という点での違いはあるが、古典的かつ代表的な ストーリ展開。 特に最後の場面など何度か観た気がするが安心して楽しめるのは確かかな。 

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙The iron lady☆☆☆☆<2012.3>

現在は認知症で悩んでいるという何と言っても実在の人だし、あのフォークランド紛争での決断がどうだったのかが 気になり観てきた。 日本の真珠湾攻撃の例をあげ、あれだけ遠い地でも仕掛けられた戦争には、いくらお金がかかっても、 相手の戦艦を "Sink it!" と命令する「鉄の女」があった。 首相当時のサッチャーをTV画像などで知っている 人には感慨深いものがあるのでは。 若き日の夫デニスのプロポーズがいい。 

シャーロック・ホームズ
シャドウゲーム
Sherlock Holmes: A game of shadows☆☆☆<2012.3>

2年前に上映された『シャーロック・ホームズ』の第2弾で、コナンドイルが小説に描いたホームズとワトソンとは違い 活動的なのが面白いし、ラストの変装も楽しめる。 映像が日本だと時代劇、米国だと西部劇、欧州だとどういうのかは 知らないけど何とも雰囲気がいい。

ヒューゴの不思議な発明Hugo☆☆☆<2012.3>

1930年代のパリが舞台。 現代のいわゆるハリウッド映画にはないノスタルジックな映像が 美しい。 映画の創世記における『月世界旅行』などの監督ジョルジュ・メリエスのマジシャン張りの 映画作りの様子が楽しい。

はやぶさ 遥かなる帰還【邦画】☆☆☆☆<2012.2>

Yoshi55のメルマガ発行で『はやぶさ』をテーマにした(2010.8.2)ことがあるが、親から子、子から孫への 技術(感動)の伝承が一つのテーマになっている。 はやぶさとの交信が途絶える中、NASAでの衛星アンテナの 優先使用の約束が打ち切られそうな場面での日米交渉がいい。 実在の町工場の社長を演じた山崎努が出色。
 ★「はやぶさ」で実際に使われたイオンエンジンは商品化済み。 2014年に打ち上げ、2020年12月帰還予定の 「はやぶさ2」は、水、有機物を含む"1999 JU3"という小惑星を目指し、生命の起源に迫る計画だそうです。

ペントハウスTower Heist☆☆☆☆<2012.2>

『ナイトミュージアム』のベン・スティラー主演。 エディマーフィの下品なセリフもあるが、いつものことで 気にはならない程度の時間。 映画の肝となっているのはペントハウスからの正義の大金強奪、いや実はお金では ないのだが・・・。 高所恐怖症気味の人はちょっとゾクゾクします。 エンディングがおしゃれで良い。

ミッション:インポッシブル/
ゴースト・プロトコル
M:i/ghost protocol☆☆☆☆<2011.12>

この映画シリーズはこれまであまり面白いと思っていなかったので観てこなかったが、今回のは昔のTVドラマ『スパイ大作戦』 でのスリルと興奮があって俄然面白かった。 とは言え、アクションものは観ている瞬間が楽しめ観た後に何かが残るというもの ではないらしい。 

リアル・スティールReal Steel☆☆☆☆☆<2011.12>

ロボット格闘技のプロモーターとその息子との絆を再生させていくストーリー。 おんぼろロボットと 最強ロボットとのボクシングに感情移入があるのには秘密がある。 全体にユーモアも取り入れられ、スピルバーグ/ ゼメキスの映画らしく感動がある。 ロボットの名前"ATOM"は、日本のアニメ『鉄腕アトム』にちなんでいるかも。

マネーボールMoney Ball☆☆☆<2011.11>

実録ドラマ。 メジャーリーグの貧乏球団、アスレチックスのゼネラルマネージャーが、チームが勝つにはと いう観点で選手の獲得やトレードを行うが、このとき飛び交うのがマネー。 観点が違うことで孤軍奮闘するが 20連勝を達成する。 思わず笑ってしまう映像もあるが、やはり米国プロ野球選手に詳しい人に楽しめる映画だ。

カウボーイ&エイリアンCowboys & Aliens☆☆☆<2011.10>

ハリソン・フォードとダニエル・クレイグの共演に興味があって観て来た。 60年代の西部劇を彷彿させる前半が 良かった。 エイリアンとではなく悪漢軍団と闘うウエスタンなら気持ち悪さがなくて良かったと思うが、ともあれ、 ハリソン・フォードは勿論のこと、ダニエル・クレイグはカッコいい。

キャプテン・アメリカCaptain America -the first avenger-☆☆<2011.10>

マーベル・コミックから生まれたヒーローの映画化。 第2次世界大戦中を舞台にしていたがストーリの内容が古めかしいので、 昼食後であったせいもあって途中睡魔に見舞われた。 同じコミックでも『スーパーマン』はこんな筈ではなかったと思うが、 ともあれ映画の見方としてはまた別のものがあるかも知れない。

猿の惑星:創世記Rise of The Planet of The Apes☆☆<2011.10>

第1作の『猿の惑星』のラストシーンは衝撃的だったので、なぜこうなったのかを見定めに足を運んだが、 これはまた別のストーリをもった映画と思ったほうが良い。 確かに猿のメーキングやCGなど素晴らしいの だろうが、初めて観たとしても、結末が知れて物足りなさを感じる内容だった。

スリーデイズThe next three days☆☆☆<2011.9>

ラッセル・クロウ主演。 平穏な3人家族の一家の妻が無実の殺人犯として収監され、学校教師である夫が たった一人でこの妻を刑務所から脱獄させる。 緊迫感のあるアクションと頭脳戦が繰り広げられ、どんな結末が 待っているのか心配しながら観ていたが、ラストシーンはホッとでき満足でした。

ゴーストライターThe ghost writer☆☆☆<2011.8>

サスペンス小説を忠実に映画化したような感じ。 米国CIAが絡んだ元イギリス大統領の誕生がゴーストライター によって明らかにされていく。 派手なアクションや恐怖をあおるシーンがあるわけでもなく、オーソドックスな 謎解きとオーソドックスなラスト展開。 とは言え、それなりに見ごたえがあるのは脚本、俳優の力量か。

アイ・アム・ナンバー4I am number four☆☆☆<2011.7>

幼い頃に異星を追われ地球に逃れてきた9人のうち4番目が主人公。 高校生にまで成長しそれぞれが特殊能力を 発揮するようになり、追っ手と戦うというストーリだが、既にナンバー3まで倒されている。 地球の女子高生と 恋に落ち、ナンバー6と共に戦う。 ナンバー6は炎に強い女性のようだがその他のメンバーの登場がないのは続編が あるからなのか? 特殊能力をもつ『Xメン』シリーズというよりも、『スパイダーマン』的な要素がある。

スーパーエイトSuper 8☆☆<2011.6>

映画祭に出品するため夏休みの子供たちが、ゾンビ映画を8ミリカメラで撮るなかで起きた事件をきっかけにドキドキするサスペンスではある。スリーマイル島の原発事故の時代だったのかも知れないが、子供たちがゾンビ映画を撮らなくてもいいのではないかなどスピルバーグ作品としては不満が残った。

アジャストメントThe adjustment bureau☆☆<2011.5>

将来は大統領になると「運命の書」に書かれている主人公が、自由に自分の意思で愛する人と結婚しようとし、 運命書通りに進めようとする議長(神?)との戦いをテーマにしている。 ハリウッド映画には、デステニィ(運命) というセリフが多いけど、通り抜けドアがあったりと不思議な映画だ。

ジュリエットからの手紙Letters to Juliet☆☆☆☆<2011.5>

あのなつかしいマカロニ・ウエスタンでのフランク・ネロが出演しているというので観てきた。 シェークスピアの 『ロミオとジュリエット』の舞台、イタリアのヴェローナに実際にある「ジュリエット・ハウス」を基点に物語が 展開する。 'What if ...'(もし、あの時...)と後悔しないためにも見ておくと良いかも。 ハッピーエンドに 感動がある。 ともあれ、歳を取ってもあの眼は確かにフランコ・ネロだったし乗馬で現れるとは! 俳優は元気だ。

アンノウンUnknown☆☆☆☆☆<2011.5>

アメリカの植物学者が学会発表のためベルリンを訪れ、交通事故で記憶を失ったところからストーリが 始まる。 ドイツ語もあまり解らない中、自分が誰かを知ろうとする。 『ボーン・アイデンティティ』と 似通った設定だが、ドイツの現代史を彷彿させる探偵の登場や不法滞在中のタクシー・ドライバーの女性を含め、 何故こんなにも学者は強いんだろうかという謎解きなど、この映画はタイトル以上に面白いし、終りもハッピーで おしゃれなのも良い。

ザ・ファイターThe fighter☆☆<2011.3>

実話に基づいた映画とのことで観てきた。 俳優はその役柄に合わせ体重や体つきも変える というが、この映画でもボクサーとしての体つきに変えたのだろうか、などとストーリーとは別のことを 考えていた。 あまりに実際的だったのだろうか、映画としてはイマイチだった。

ツーリストThe tourist☆☆☆☆☆<2011.3>

ジョニーデップの極普通の役?での演技を見ようと思って出かけたが、アンジェリーナ・ジョリーの ミステリアスなストーリー展開にぐいぐいと引き込まれた。 美しい街並みと水の都ベニスが舞台と なっており、運河や豪華なホテルなど旅行者として訪れてみたい気分にもなれる。 更に、思わず「エッ!」と 言ってしまうほどの結末が用意されており、久しぶりに面白い映画だった。

RED/レッドRED☆☆☆☆<2011.2>

ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマンなど大物俳優の元気な姿を観に。 引退した元CIAの スパイ達が活躍するコミック要素ありのアクション。 それぞれ現役時代での人間関係や大人の恋が 描かれていて嬉しい。 クリスマスから始まるストーリ展開は、ブルース・ウィリスにはピッタリだし、 元MI6諜報部員を演じた女優ヘレン・ミレンが素晴らしかった。 ちなみに、REDとは Retired Extremely Dangerous(引退した超危険人物)の略だとか。

グリーン・ホーネットThe green hornet☆☆☆ <2011.1>

題名は「緑色のスズメバチ」。 悪人達をハチの一刺しならず次から次へと倒してゆくという コミック・アクション。 日本でかなり前に起きたロッキード事件で、秘書官婦人が夫に不利な法廷証言を 行ない「ハチの一刺し」だと言ってこの言葉が流行したのを思い出す。 それにしても3Dメガネで観るのは 疲れる。 2Dで充分。

ソーシャル・ネットワークThe social network☆☆☆<2011.1>

第2のビルゲイツかと言われほどの若い億万長者となったコンピュータ・オタクのマーク・ザッカーバーグの 物語。 日本ではミクシィが有名だが、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、フェイスブックを 創設した。 実物は映画の主人公よりも甘いマスクのようだけど、映画の中で友達や彼女を失っていった経験が、 今はどうなっているんだろうかと余韻を残す。 これからの残りの半生記についても映画化されるとぜひ観たくなる。

アンストッパブルUnstoppable☆☆<2011.1>

デンゼル・ワシントン主演で『サブウェイ123 激突』に似ている気もしたが、2001年にオハイオ州で起きた実際の 鉄道事故ということで観てきた。 暴走する列車は迫力ある映像だったがドラマ性はあまりない。 鉄道が急カーブする 場所の石油タンク群は、その後どうなっているのだろうか。

キス & キルKiss & Kill☆☆<2010.12>

夫が秘密諜報員だということを妻が知らないという設定の映画で、予告コマーシャルに釣られて観てきたが それほどの面白さは無かった。 同様の設定では、古くなるがアーノルド・シュワルツネッガー主演の 『トゥルー・ライズ』は面白かった記憶がある。

ナイト&デイKnight and Day☆☆☆<2010.10>

キャメロン・ディアスとトム・クルーズの共演で、アクション映画だけどロマンティック・コメディ。 ストーリの 展開は無駄な部分が取り除かれていて速い。 題名のナイトは night(夜)でなく knight(騎士)、キャメロン演じるジューン(6月)の 妹はエイプリル(4月)。 最後のオチはバレバレだけど、まぁ楽しめる。

ザ・ウォーカーThe book of Eli☆☆<2010.6>

荒涼とした西部劇のような褐色の背景のなかで『座頭市』のような主人公が『フィールド・オブ・ドリームス』での ように“声”を聞いて、一冊の本を持って「西へ」向かう。 男の名はイーライで原題は『イーライの本』だが、 この本が何なのかはすぐに判る。 ちょっとヴァイオレンス過ぎの感がある。

アイアンマン2Iron man 2☆☆<2010.6>

この映画評でも紹介している『アイアンマン』の2作目。 主演のロバート・ダウニーJr.にも期待して みたが1作目ほどではなかった。 この種のコミックの映画化ではどうしてもアクション部分が中心になって しまうんでしょうね。 ただ、コンピュータなどの未来形にはその示唆がありました。

グリーン・ゾーンGreen Zone☆☆☆<2010.5>

この映画評の『ボーン・アルティメイタム』のマット・ディモンが好演している。 イラク戦争の大義名分となった 大量破壊兵器を探すこととその虚偽がテーマ。 既に事実として知られているのでサプライズはないが、改めて 戦争を引き起こす人間について考えさせられる。 9.11テロで、ユナイテッド航空の乗客が一丸となって、 犯人グループに組みかかっていった時の言葉 "Let's roll"(さぁ行くぞ)の言葉が使われていた。

シャーロック・ホームズSherlock Holmes☆☆☆<2010.3>

ご存知、コナン・ドイルの生んだ名探偵が主人公の映画。 19世紀のイギリス、ロンドンの風景がいいし、 アメリカ英語に馴染んでいる耳にイギリス英語が新鮮。 所々で、ちょっとした言葉のユーモアもあり、 思わず笑えて面白かった。 ホームズを演じているのは、この映画評でも紹介している『アイアンマン』の ロバート・ダウニー・Jr.でイギリスの雰囲気にピッタリでした。

しあわせの隠れ場所The blind side☆☆☆☆<2010.3>

サンドラ・ブロック主演で、アメリカン・フットボールを通じ「家族」をテーマにしている。 ホームレスの 黒人青年を自宅に引き取り、自分達の子供と同等に扱い大学にまで進学させる。 このようなことが出来るのは 裕福な家庭という条件も必要だが、この家族全員が何らこだわりも持たず素直なのがいいし、青年もこれに応えて いくのがいい。 これが実話だというのが何とも清々しい。

インビクタス/負けざる者たちInvictus☆☆☆☆<2010.2>

南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領が、ラグビーを通じてアパルトヘイトによる人種差別を なくそうとする物語。 大統領の警護にもスポットを当てていて興味深い。 大統領役のモーガン・フリーマンが 適役で、クリント・イーストウッド監督とのコンビの良さが想像される。 マンデラの27年間の刑務所での様子と インビクタスの詩がわかる。 クレジット・タイトルで流れる美しい歌声と歌詞は、今もって戦争の絶えない 世界で、マンデラの寛容さについて考えさせられる。

サロゲートSurrogates☆☆<2010.1>

生身の人間に代わってロボットが社会生活を遂行するというSF映画で、ブルース・ウィルス主演に 釣られて観てきた。 この種の映画ではもう少し意外性があってもよいと思うし一時間半弱の映画で、 もう終わったのという物足りなさもあった。

パブリック・エネミーズPublic enemies☆☆☆☆<2009.12>

大恐慌時代に実在した銀行強盗ジョン・デリンジャーをジョニー・デップが演じている。 1930年代を 背景に、人々の服装、蒸気機関車、電話、盗聴がレコード盤に記録される様子など、色々なものが重厚に映し出されて いて、指名手配として追う/逃げるのストーリーとは別に興味深い。 あのデップも、このサロンでも紹介している 『パイレーツ(海賊)』シリーズで見せた顔とずいぶん違っていた。 もう一度じっくり観たくなる。

カールじいさんの空飛ぶ家Up☆☆☆☆☆<2009.12>

最新のデジタル3Dのアニメ作品ということで観てきた。 ユーモアあり、感動ありでたっぷりと 楽しめる。 3D用のメガネをかけてみるのが、ちょっとうっとおしいが、はずして観ても遠景を気に しなければ違和感はないし、技術進歩はすばらしいと感じた。
 ★字幕版、吹き替え版、吹き替え3D版とあるので観るときには注意。

20122012☆☆☆<2009.11>

「これは映画か」というキャッチコピーにつられて鑑賞してきた。2012年に古代マヤの予言通り世界の終りが訪れることが判り、箱舟を作って人類全体の滅亡を防ごうとする物語のなかで家族愛が描かれる。この種の映画でのパターン通りなので、感動はあるがつまらないと言えばつまらないかも。

Push 光と闇の能力者Push<2009.11>

米ドラマ『Heroes』を彷彿させるような映画の広告だったので観てきたが、香港の雑多な舞台や超能力者が 多く、広告だけではよく判らないという典型だった。

あなたは私の婿になるThe proposal☆☆☆☆☆<2009.10>

たくさんの米雑誌の表紙を飾ってきたサンドラ・ブロックのまさに裸の体当たり(見てのお楽しみ)作品。 出だしは、この映画サロンの最初に紹介している『プラダを着た悪魔』に似た雰囲気だけど、家族との絆もテーマになっている。館内で思わず笑ってしまうほど楽しくお勧めです。さすが大女優ですね。
 ★監督はアン・フレッチャーでキャリア3年でこれが3作目。ダンスの振り付け師で女優でもあるとか。

ウルヴァリン:X-Men ZeroX-Men Origins: Wolverine☆☆☆<2009.9>

スーパーマンやスパイダーマンなどのアメリカン・コミック原作で、X-Men シリーズの4作目。 長く続いているなぁ ということでみてきた。 コミック(喜劇ではない)の世界でのアクション、しかも特殊能力者だらけなので、 ハラハラ・ドキドキとするアクションではないが、まぁ、面白いと言えば面白いのかもね。

 サブウェイ123 激突 The Taking of Pelham 123☆☆☆<2009.9>

デンゼル・ワシントンという俳優さんがちょっと気になり観て来た。 ちょっと古い表現だけど、地下鉄で起きる ハードボイルド的なジョン・トラボルタ演じる人質犯との対決。 これほどまでに素人が対応できるのかと思わせるが、 重厚なデンゼル・ワシントンの演技がその説得力を備えていた。 

 HACHI 約束の犬 Hachiko: A Dog's Story☆☆<2009.8>

リチャード・ギア主演で『ハチ公物語』のハリウッド・リメイク版。 大方のストーリは分っているし、 特にこれと言った出来事もなく進んでいくが、やはり最後には涙があふれてくる。 最後の最後が日本版に 比べ若干明るく終わるのが良いかな。 渋谷駅前のハチ公像が最後に紹介されているが、リチャード・ギアも 実際にこのハチ公像に会いに来たそうだ。
 ★「蚤」と「スカンク」の違いなど、オリジナル版の『ハチ公物語』と比べてみるのも面白い。

 ターミネーター4 Terminator 4☆☆<2009.6>

シュワちゃん主演後のターミネーター新シリーズで、機械軍と人類との戦いになっている。 これまでの 未来から送り込まれたターミネーターとの個人戦と違ってハラハラ・ドキドキ感はないが、画面全体としての 迫力はある。 この映画でのサブ・ヒーローとでも言うべきだろうか、元死刑囚で機械の身体に改造された 人間が生まれ変わるチャンスを切望する姿が印象的。 物言わぬ子が登場しているが存在感がある。

 グラン・トリノ Gran Torino☆☆☆☆<2009.4>

この5月で79歳になるクリント・イーストウッドの監督・主演。 グラン・トリノとは、主人公が自分で 整備し大事にしているフォード社製の車。 ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリ』のような背景の なかで、コミカルな要素もあるけど全体的にはずっしりとした重さがある。 細かい伏線も最終場面で効い てくる。 最後のクレジット・タイトルで流れる音楽が、歌声も含めて何とも心地良く響いて良かったんだけど、 これを作曲したのもイーストウッドだって! 驚きです!
 ★外国人の部でクリント・イーストウッド(78)が映画俳優兼監督で旭日中章を受賞(4月29日付け新聞)

 パッセンジャーズ Passengers☆☆☆<2009.3>

このサロンでも紹介している『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイ主演の不思議なストーリ。 昔々 話題になった『フィールド・オブ・ドリームス』を連想させる。 「この世の中で納得のいく生き方をしなさい」 というメッセージが、この一時間半ちょっとの映画を見終わった後、じんわりと伝わってくる。

 7つの贈り物 Seven Pounds☆☆☆<2009.2>

ウィルスミス主演で、今までとは違う彼の笑顔の表情が良かったが、このテーマは、私には、ちょっと 重かった。 原題の7ポンドとはどういう意味だったのか、贈り物は7つあったかなど見落としたか。もう 一度見ないといけないような気もするが・・・。

 007/慰めの報酬 Quantum of Solace☆☆☆<2009.1>

ボンド役のダニエル・グレイグが演じる新しい007シリーズの第2作目。 アクションもほとんど自分で やっているそうで、その力強さが魅力。 これまでの007シリーズが何か軽いものに思えてくる。
 ところで、字幕は戸田奈津子さんの訳で、字幕翻訳の勉強にもなります。

 イーグル・アイ Eagle Eye☆☆☆<2008.10>

スピルバーグが提起したこの映画のテーマは、すべての個人情報とネットワークで結ばれた街中の 機械・装置を自由に操るコンピューターシステムだと思う。 今にでも実現されそうな技術なだけに怖い ものがある。 技術を便利さだけに使っていくと大変なことになる。多少不便でも人間臭い世の中がいい と思った映画でした。 題名のイーグルは、アメリカの国章ハクトウワシを連想させる。 

 アイアンマン Iron Man☆☆☆<2008.10>

「2008年度 No.1 メガヒットムービー」との広告につられて観てきた。 タイトルからして昔あった日本での 『鉄人28号』と何となく重なり子供向けかなとも思ったが、そうではなくたっぷりの2時間飽きずにみた。 ちなみに、 アイアンマンは鋼鉄ではなく、金とチタンの合金で身を包んでいるのだ!

 ハンコック Hancock<2008.9>

マントを着けていないスーパーマン。 映画の中盤で意外なことが明かされるが、いまいち。 ☆1つの 評価はちょっと厳しいかもしれないけど、次回、ウィル・スミス主演作に期待。

 インクレディブル・ハルク The Incredible Hulk☆☆☆<2008.8>

米テレビ・ドラマで人気だった『超人ハルク』の劇場版なので“事情”は了解済み。ハリウッド映画代表作の一つ『キングコング』を思い出させるシーンもあり、目新しさはないかも知れないが、主役ブルース・バナーを演じた俳優、エドワード・ノートンがルックスを含めてこの物語のイメージ通りでいい。

 ドラゴン・キングダム The Forbidden Kingdom☆☆<2008.7>

気弱な青年が古代中国へタイムスリップし、石にされた孫悟空に如意棒を届けに行く。 『ネバーエンディング・ ストーリー』を彷彿させる。 ジャッキー・チェンとジェット・リーの共演だが、青年のカンフー(kung fu)修行の 旅の中でちりばめられる禅問答や人生の教訓、更には不老不死の薬(elixir)などの登場がいかにも古代中国らしく 面白い。 ジャッキー映画では恒例の NG 集がなかったのが寂しい。

 インディ・ジョーンズ
クリスタル・スカルの王国 
Indiana Jones
and the Kingdom of the Crystal Skull
☆☆☆<2008.6>

19年ぶりというシリーズ4作目。 時代は50年代、レトロな車にオートバイという雰囲気がいい。  熟年層には、かっこよく髪をクシで撫で付ける癖の青年が登場していた米テレビ・ドラマ「サンセット77」を 思い出させるシーンがある。 この青年の正体は映画でどうぞ。 その他、思わず笑ってしまうユーモアあり、 壮大なアクションありの痛快娯楽映画。 評価の☆3つは、4つに近い3つ。

 チャーリー・ウィルソンズ・ウォー Charlie Wilson's War☆☆☆☆<2008.5>

アフガンに侵攻したソ連軍を撤退へと追い込んだ実話によるドラマ。 トム・ハンクス主演で何となく コメディっぽい感じがしパンフレットにも政治コメディ・ドラマとあったが、とてもコメディとして見る 映画ではない。 戦争での憎しみや悲しみの連鎖は断たなければならないし、政治の世界での資金調達や宗教 などについても考えさせられる。 トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ共に貫禄の演技。

 最高の人生の見つけ方 The Bucket List☆☆☆<2008.5>

個室を認めない1病室2ベッドの病院で、余命6ヶ月と診断されたこの病院のオーナーでもある大金持ちが 同室の同じく余命6ヶ月の患者が書いた死ぬ前にしておきたい「棺桶リスト」(bucket list)をみて、 自分の希望も追記し実現していく旅に。 大富豪でないとこんなことは出来ないよね。 ストーリーは 単純だけど、何と言っても、一緒に旅するモーガン・フリーマンの笑顔がすばらしい。 

 ネクスト NEXT☆☆<2008.4>

2分先が見えるというニコラス・ケイジ主演の映画。 常に2分前に戻ってやり直しが出来るのなら、 もっと驚く展開があってもよかったのではという気が。 この映画では、よく運命(destiny)という言葉が 聞かれたけど、大きな意味があったのかなぁ。 オールドファンには懐かしい『刑事コロンボ』役の ピーター・フォークが、ビリヤードをする場面で登場するからお見逃しなく。

 ジャンパー Jumper☆☆☆<2008.3>

若い二人の恋を絡めた物語展開が、どこか『スパイダーマン』の第1作目と似ている。 スパイダーマン のように蜘蛛の糸を使って跳んでいくのでなく、いきなり移動するけど。 ローマのコロシアムの内部、 エジプトのスフィンクスの頭の上、はたまた、東京の地下鉄までもが登場する。 意外に面白かったので、 評判がよければ、続編が作られるかも知れないね。

 ライラの冒険 黄金の羅針盤 The Golden Compass☆☆<2008.3>

イギリスのファンタジー映画で三部作(trilogy)となる第一作目。ダイモン(daemon:守護神)という動物が人に憑いている。第二部が現実の世界で、三作目で両方の世界を描くという説明がある。最初から三部作だと 言われると評価するのが難しい。でも、さすが海洋国イギリス、『スターダスト』と同じく、主人公は必ず船に乗って冒険する。日本も海洋国だけど、国民性と教育の違いかな。

 アイ アム レジェンド I Am Legend☆☆☆<2007.12>

地球最後の男を演じるウィル・スミスを観てきた。 原作はリチャード・マシスンでSF小説入門の古典とされて いるそうだ。 そう言えば、昔この種の小説を読んだことがあるような。 人は一人では生きていけない、 感謝の気持ちが大切だなと、映画の内容とは少し違う思いを持ちながら見た。 映画の後半は趣味に合わないが、 ラストのラストはほっとするシーンで終わるから、まぁいいか。

ボーン・アルティメイタムThe Bourne Ultimatum☆☆☆☆<2007.11>

ボーン・シリーズ3部作の完結編。 全く飽きさせないアクションで一気にストーリーが進む。 舞台がロシア、 イギリス、モロッコ、フランスとワールドワイドなのがいい。 007シリーズのボンドよりはるかにタフ。 途中、 人間ってこんなに頑丈?と思ったけど。 ということで、映画の最後のクレジット・タイトルを見ていると、出演した たくさんのスタント・パフォーマーの名前が国別に流れる。 ラストシーンからして、このシリーズまだ続いて欲しい 気が。 主演のマット・ディモン、知性派でいいですねぇ。 

スターダストStardust☆☆<2007.11>

魔法ありのファンタジーで、イギリス物語の情景と雰囲気があふれている。 海賊船 "Shake spear" 号 (やりを振り回せ号:シェークスピアのもじり)の船長役、ロバート・デ・ニーロがその役を楽しんでいた。  ファンタジー映画に期待する夢と感動がもっと欲しかったので、残念ながら☆2つの評価。 

幸せのレシピNo Reservations☆☆☆☆<2007.10>

予約客も多そうな、高級レストランで忙しく働く一流女性シェフの恋物語。 姉の子供を引き取ったところ からストーリが展開。 よくあるパターンとは言え、最後まで一気に進んでテンポが良い。
 原題の No Reservations(予約客なし)の意味がラストのシーンで判る。 と同時に、邦題を「幸せのレシピ」 とした意味も判る。 こんな、ほんわかとした人生のレシピも欲しくなります。 

トランスフォーマーTransformer☆☆☆<2007.9>

前半は「激突」や「E.T」などスピルバーグ作品や、その他のシーンを想起させる場面もあり、いや、なくて も楽しい。 後半は、ロボットが transform(変形)しての CG による戦いが長く、ちょっとだれるが好きな人 には、たまらないかも。 その他のシーンといったけど、ひょっとしてスピルバーグ作品だったかも知れない。

ラッシュアワー3Rush Hour 3☆☆☆<2007.8>

ちょっと品がないバディ(buddy:相棒)とのコメディアクション。 ジャッキー・チェンが歌まで 披露してくれて元気。 今回は舞台がパリとあって、あのフランス映画「 T A X i 」(第4作目が近々公開) のパロデイもあって楽しい。 でも、文句なく笑えるのは、恒例のあのクレジットロールで流れる NG 集。

不都合な真実an inconvenient truth☆☆☆☆☆<2007年アカデミー賞>

「一瞬だけ大統領だったアル・ゴアです」の自己紹介で始まる元米国副大統領による地球温暖化を警告する ドキュメンタリー映画。 温暖化を防止するのは、『政治力』だとするゴアならではの主張が印象的。 この映画を 沢山の人に見て欲しいという彼のスクリーンからの要望でこのHPにも掲載。

ダイ・ハード 4.0Die Hard 4.0☆☆<2007.7>

12年ぶりのシリーズ復活というので映画館に足を運んだが、全編がアクション、アクションの連続で前3作以上に 家族との“ふんわか”としたストーリがあることを期待していたのでちょっと残念。 でも主演のブルース・ウィリス 元気だよね。 女優にしろ男優にしろ、俳優という職業は一般的に若くて元気なような気がするけど、いつも人に 見られそれが評価される職業だからかな。 見習うべし。

パイレーツ・オブ・カリビアンPirates of the Caribbean -At World's End☆☆<2007.6>

俳優のジョニー・デップ、何度か来日しそのインタビュー番組で興味をもち第三作目を観に。 CGを使った場面が 多すぎて映画にはあまり好感は持てなかった。 ストーリーも三作目となると複雑になったのかも。 でも、第一作は ユーモアがあって面白かったけどね。

スパイダーマン3Spider-man 3☆☆☆☆<2007.5>

トビー・マグワイアを一躍有名にしたスパイダーマン3部作の最終作。 ニューヨークのビル街の谷間を 蜘蛛の糸を巧みに操り、飛び回るスパイダーマンが何とも爽快。 昔のスーパーマンと同じ雰囲気だけど、映画の 撮影技術が格段に進んでいるのでかなり楽しめる。 アクションものだけど最後のシーンでは涙ぐんでいた人も いたような。 セリフは平易な英語で、字幕はちらりと見るだけでヒアリング力の確認にも最適。

字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ太田 直子【著】光文社新書<2007.2>

「一秒=4文字」という映画の字幕翻訳家が、字幕を付ける際の字数を気にしたエッセイ。字幕では、読点や句点は使わず半角スペースや全角スペースを使う。セリフを聞いて笑う人と字幕を読んで笑う人との時差をなくす努力、禁止用語をめぐる戦い、日本語の乱れ、はたまた映画を見る人の教養にまでも言及していて楽しい。字幕付き映画で、ちょっと気にしてみると、これはこれで楽しいですよ。

世界最速のインディアンThe World's Fastest Indian☆☆☆☆<2007.2>

インディアンというバイクで世界最高のスピード記録を残した実話。主人公は、孫もいる熟年でオーストラリアから米ユタ州のソルト・レーク・シティまでやってきてレースに出場する。60年代の人々のほんわかとした暖かい人情が 味わえて嬉しい。ちなみに Yoshi55 は、Indian Motorcycle Company のロゴ入りベルトを長年愛用しているが、この映画で初めて Indian Motorcycle の由来を知った。

007 カジノ・ロワイヤルCasino Royale☆☆☆<2006.12>

ご存知007シリーズの久しぶりの作品。 例によって、主人公ボンドが最新鋭の装置を使って、かっこよく活躍する のかと思っていたが実に人間臭く体を張ってのアクション。 やたらと CG の多い最近の映画にあって主演の俳優さんには、 好感がもてる作品では。

プラダを着た悪魔The Devil Wears Prada☆☆☆<2006.11>

ファッション雑誌のカリスマ編集長とそこに就職した新人OLの物語。 同じような映画を見ている人には、 その結末がどうなるかは、途中で推理できその通りに終わる。 でも映画としては楽しいかな。

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