シュウメイギク |
何年か前から小学校で授業をしたい、と思うようになりました。
@ 小児科医の仕事が素晴しい事を伝えたい。
A 聴診器で心臓の音を聞く、脈をはかる、血圧を測ることに
よって、生きている事を実感して欲しい。
B 脳と心の発達には、生下時からの環境、特に他の人との
コミュニケーションが必要である事を伝えたい。
昨年は刈屋小学校の5・6年生でやらせてもらいました。
今年は、学校医をしている山口小学校で、校長先生や、養護の
先生、保健主事の先生の応援があって、6年1組と、6年2組
の2回に分けて行いました。10月3日には6年1組約30人と父母
数人、10月10日には6年2組ほぼ同数を対象に授業をしました。
授業時間は60分なので、伝えたい事が多すぎて、何分の一
かに縮めました。 導入は、聴診器で二人一組となってお互いの
心音を聴く、という経験をしてもらいました。脈・血圧については
今回はしませんでした。女子と男子とカーテンで仕切りました。
うまく聞こえた人、シャツの上からあてたので全然聞こえなかった人
など、本当は時間がもっと必要でした。
その後はスライドを使って「脳と心をそだてる」という題で、授業を
すすめました。今回は「扁桃体・海馬・前頭葉前野」と言う単語を
知って貰う事にしました。 |
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10月3日、6年1組の授業の日。 なぜか子どもたちが疲れていました。
後で聞きますと、昼休みにお掃除をするとの事でした。
児童数減少のため、1年から6年まで混成にして、自分の教室以外も
お掃除をする、1年生は早く帰るので、授業の終りにではなく、昼休み
にするしかないとの事でした。
私が欲張りをしてスライド53枚作ったのも失敗でした。次第に疲れた
表情になりました。 途中で保健室へ向かった児童が出た事はショック
でした。
その後反省をして、いろいろ考えました。
10月10日には、お掃除の後10分間の休憩をしてもらいました。
私自身もスライドを易しいものに作り変えました。スライド枚数も36枚に
減らして、分かりやすい例題を入れました。
「@脳 A第二の脳・腸 B第三の脳・皮膚」のなかから@脳 の部分
だけに絞りました。 今度は上手にできたと思いました。
子ども達の表情が最後まで生き生きしていました。
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ホトトギス |
6年1組・2組の皆さんが感想を寄せてくださいました。
私の予想よりも、皆さんがしっかり受け止めてくださっていました。
ありがたいと思いました。
機会をくださいました校長先生、養護の先生、保健主事の先生に
感謝いたします。
6年生の皆さん、頑張ってくださいました。ありがとうございます!
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感想文を二、三ご紹介いたします。
Iさん: 将来、自分がおとなになって子どもを育てる時に、ちゃんと
育てないといけないな、と思いました。すごく役に立ちました。
ゲームをやったら3倍の読書は無理だけど、ゲームをやった日は10分以上
読書をしようと思いました。前頭前野の発達は大切なんだと思いました。
Kさん: 悲しい時に、扁桃・海馬・前頭前野の発達が悪くなると聞いて
おどろきました。脳の中を見たのは初めてだったので、どこにどんな働き
をする場所があるのかも初めて知りました。
Sさん: 前頭前野や海馬や扁桃体などのことをはじめて知りました。
ほかの人の喜びをいっしょに喜べば、その喜びは二倍になると言われる事を
聞いたので、喜びも悲しみも分け合いたいなと思いました。
Mさん: ドイツの人も良いことわざを作ったものだと思いました。
それと、象の助け合いや、つるの子育てもすごいものだと思いました。
今日はとても良い勉強になりました。教えてくださりありがとうございました。
Yさん: ぼくは、前頭前野と扁桃体と海馬が、感情に影響を受けながら発達
する事を初めて知りました。だから、できるだけいい気分になることを友達に
言ってあげたいです。
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もし機会があったら、内田先生からどんな話が聞きたいですか?
SSさん: 脳とからだのつながりかた
Nさん: 脳と足は、どのようにつながっているのか知りたいです。
KKさん: 読書以外に脳にプラスになることをしりたいです。
MYさん: 第二の脳である腸や、第三の脳であるひふの事を知りたいです。
内田先生からのお返事
SSさん・Nさんのお返事には1時間、MYさんのお返事に1時間、MYさんの
お返事に1時間は必要ですね。 時折テレビでも良い番組がありまよ。
「ためしてガッテン」とか「サイエンスゼロ」とかでもあるかもしれません。
心のどこかに止めておいてください。 それから盛岡のジュンク堂には脳神経
に関するコーナーがあってとても充実しています。 一度ごらんください。
チャンスがあったら再度お会いいたしましょう。 |
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