このところりんごとみかんばっか食ってます。りんごは紅玉。みかんは熊本。別に熊本みかんが好きというのではなく早生みかんは熊本産が多いみたいなのです。
…などとのんきなことを書いていたらニュースで張学良の訃報が。訃報がっていうかこんな歴史上の人物が(うちのFEPは一発変換しました)まだ生きてたのか。100歳だったそうです。
…と書きながら張学良ってどんな人だったっか全然覚えてなかったので(たぶん高校時代に世界史で覚えた名前だよなとか思いながら)確認。張作霖の息子で国共合作の立役者。一言でいえばそういう人ということになりそうです。
今週号も目次にはないけど「ガタピシ車でいこう!!」 載ってます。頭文字Dのあと。いっそのこと連載にしてくれればいいのに。それはそうとスバルR2なんて存在も知らなかったや。あ、あと「全力!かちわりホームラン」 はすべてに射矢ガールの前に。
気がついたらなぜかヤンマガの車まんがは全部読むようになっている。「湾岸ミッドナイト」 は初めて読んだとき、登場人物が全員無表情に見えてたいへんとまどったのだけど、読んでみると機械としての車に踏み込んでいておもしろいです。
なんでこの雑誌はいつまでたっても「○月号」にならないんだろう。アクトレスの増刊扱いだからなのかなあ。でもコミックガムもなにかの増刊扱いじゃなかったっけ。
「はりねずみアリエッタの冒険」 は2話目にしてタイトルの由来が見えてくる。つまり主人公がはりねずみみたいに全身逆立てた女の子なわけですね。この主人公がラストでどう変わっているか興味あります。個人的には「愛を知ってやさしくなった」を踏み越えた意外性を期待してみたり。
単行本発売記念読切という「伝説のガクラン」 はバカまんが。なんだかのびのび描いてる感じがしてこれはこれでいいかな。こういうのも描く人なのか。バカまんがと言えばかわいらしい絵柄の「First Contact」 もおちはバカまんが。この人の絵、どっかで見たことあるような気がする。気のせいかなあ。
ももえは無頼。今回の話なんのパロディだかさっぱりわからんかったです。このまんがはときに(またはつねに)むつかしい。
隔月連載:「BOYS 'n GIRLS」(小菅勇太郎)
読切:「伝説のガクラン」(むつきつとむ)、「SWEET▽」(王者の風)、「不思議惑星ザ=ザンボ」(まぐろ帝國)、「First Contact」(へかとん)
自分が見て回っているまんが系サイトのいくつかで「鋼の錬金術師」 への好意的な感想を目にする。たいへんめでたいことだけど、ごくごくごく個人的にはこのひとはまだまだこんなもんじゃないと思っています。まだまんが自体、全体の設定をゆっくりたちあげてるところだろうし、でっかいお話が始まったらもっとおもしろくなるんじゃないかと。勝手に期待するなと怒られそうですが。
いくつか始まった新連載のなかでは「DOME CHILDREN」 がやはり気になる。初回の内容はデビュー作となった読切とほぼ同じで、さてここからどうお話をふくらますんだろうと思ったら次回は3ヶ月後。まあ、のんびり待ちます。
「ジャングルはいつもハレのちグゥ」 はひょっとして主人公虐待まんがなんだろうか。スタート時はマリィってヒロイン的な登場だったのになんでこんなにぶっこわれてしまったんだろう。不憫じゃ。
新連載:「B壱」(大久保篤)、「妖幻の血」(赤美潤一郎)、「DOME CHILDREN」(山崎風愛)
最終回:「里見☆八犬伝」(第一部完)(よしむらなつき)、「爆裂機甲天使クロスレンジャー」(松沢夏樹)、「High球!いんぷれっしょん」(真三月司)
おもしろいという評判を聞いて「暴れん坊プリンセス」(スニーカー文庫)を買ってみる。ゲームのノベライズ小説で、ゲームのほうはPS2でうちでは動かないし見送るつもりだったのですが。アルファシステムかあ。うーん…
まんがのジャンルでひとつ、呼び方がわかんなくてこまってるのがあります。基本的にはお笑いまんがでそこかしこギャグだらけなんだけど、いちおうストーリーがあってお話が進んでる、そういうまんが。おれの頭のなかでは「ギャグまんが」というのは浦安鉄筋家族やえの素やクロマティ高校みたいにギャグだけが目的でほかはどうでもいいまんがだと認識されてるので、ストーリーがある以上ギャグまんがとは呼びづらい。コメディというとなんだかお江戸でござるやMr.ビーンみたいだし、コミカルという表現をまんがにつかうのは同意反復めくし。
しかたなく「おかしい」とか「楽しい」とか「笑える」とかその場その場で言葉を切り貼りしてこれまでしのいできたのだけど、個人的にその手のまんが大好きなだけにけっこう困ることが多いのです。ぴったりくる呼び方はないもんだろうか。
…とえんえん前振りを続けたのは、このゲームがその手のまんがと共通点が多かったから。
設定から登場人物から飛び交うセリフまでそこかしこギャグだらけではあるけれど、いちおうこのゲームにはストーリーがあります。いやなんでこれ買ったかというとポスターやパッケージ(こんなの)を眺めてるうちにバカゲーセンサーが作動してしまったからに違いないのですが。くそ貧乏な主人公や語尾のいかれた同人女やお姉さんを探して諸国漫遊してるその弟やその他の登場人物たちもバカゲーにふさわしい連中ばっかなのですが。それでもラストは妙にいい話でまとまってたりするので、バカゲーと言い切ってしまうのはちょっとためらわれます。エロ部分を除けば成分の90%以上はバカなんだけど。
このゲームの特徴のひとつは「キーボードから連続した単語を入力し、相手の琴線を揺さぶる『ネゴバトル』により解決される」(パッケージより)というような変なバトルモードがあることで、プレイ前はフリーワードでやらされるのかしらんとかなり怯えていたのですがやってみたら3センテンス×3の3拓方式でした。それでも「前に挿すのと/後ろに挿すの/違いを説明しろ」とか「乱暴でも/そこに愛が/あったんじゃないか」とか「エロゲープレイヤーと/俺を/一緒にするんじゃねぇ」とか「地球が/お前とのセックスを/望んでいると思うか」とかあほなこと入力するのはなかなか楽しかった。人の寝静まった夜中にいったいおれはなにやってんだろと我に返ったりしなければ。ちなみに最後のはラスボス戦での入力。ラスボスは月。だから成分の9割はバカなんだって。
このゲームやりながら声を上げて笑った回数は、これまでやったゲームの中ではだんとつだったと思います。エロゲーとしてはかなり文章はしっかりしてると思うし、絵もけっこう好きな絵柄だし、細かいところでストーリーの不整合があるとかシナリオ4分岐のうちひとつ(日向一重シナリオ)はいらんかったのじゃないかとか減点材料もけっこうあるけど、トータルで見れば大きくプラスというそういう感じのゲームです。先月以来沈滞気味だった精神状態がこれやりはじめてから微妙に上向いたのは確かだし。こんなもんで元気づけられていいんだろうかというのはすごく気になりますが。
いちおうメーカーサイトにリンク貼っときます。サイト中の発売当日レポートにこのメーカーが「ライアーソフト」を名乗ってる由縁がほの見えておかしかった。えーとどちらもいちおう18禁ということになってるので仕事場から見てる人や18歳未満の人(いるのか?)は気をつけて下さい。直接のリンク先にはエロ要素はないですが。
「愛人[AI-REN]」 と「拳闘暗黒伝セスタス」 はひとくぎり。「愛人」は次が最終章とのことです。特別編が載ってる「吉浦大漁節」(たくまる圭)、単行本は11月29日。これは収録されるのかな。
「ベルセルク」 と「エアマスター」 の長期連載ふたつに大きな動きが。ジュリエッタは無表情のまま倒れるのか。
最終回:「女刑事ペルソナ」(高橋雄一郎+出海まこと)、「愛人[AI-REN]」(第4章)(田中ユタカ)、「拳闘暗黒伝セスタス」(第7章)(技来静也)
読切:「吉浦大漁節」(特別編)(たくまる圭)
「女王の百年密室」 が載ってます。原作は読んでないし単行本の冒頭部だけなのでおはなしはよくわからんけど、これ、スズキユカの初単行本になるのか。買おうかなやっぱり。それはそうと「おさるのムード」(玉木満)は連載化したんだろうか。
隔月連載:「チョーク。」(竹美家らら)
読切:「女王の百年密室」(オープニング版)(スズキユカ+森博嗣)、「おさるのムード」(玉木満)
同時進行であちこちお話が進む「地球美紗樹」 。美紗樹と篤子の対面はどうやらうまくいったようでなんだかほっとする。その他の場面はほっとするどころじゃなく緊迫してるのだけど。
新連載:「りぜるまいん」(スギサキユキル)
読切:「3年3組魔法組」(小本田絵舞)、「聖マッスル女学園」(くまたかつみ)、「ギアブレイカー」(水天一碧)
新聞の身出しで「田原逮捕」とあって、一瞬俊彦かと思ったら田原成貴だった。覚醒剤所持ですか。
人間田原や調教師田原がどうだったかは知る由もない、けど全盛期を見ていない自分にとっても、騎手田原は間違いなく天才に見えた。そのことはこれからも覚えておこうと思います。
「サークルコレクション」 はどこに載ってるんだと思ったら巻末フルカラーでした。次はこれが単行本になる順番か。ゲスト登場の「貴美tallest」 はタイトルどおり背のたいへん高い女性のおはなし。180cmの女性は見たことないです。190cmの男性は知り合いでいるけど。
まんがではなく野球の記事だけど「ザ・救援」は毎回おもしろく読んでます。これとペアになってる風情の「田宮が来る!」 も渋めの野球まんがとしてなかなかいい。そうかもう単行本にもなってるのか。
看板連載(こんなもんが看板でよいんかというのはおいといて)「ホーリーブラウニー」 が好調です。激漫でやってたころよりおもしろくなってるかもしれないがこれは気のせいかもしれないよくわからない。いずれにせよ単行本化のあかつきには景気よくぜんぶ収録するよろし。
お姫様だっこへの野望に燃える主人公が出てくる読切「DAKKO-MAN」 。なんとなくお姫様だっこってゲロ潰れした人を運ぶのに適した格好というイメージがあるけど違うだろうか。やったことあるわけではないが。こっちは連載の「オタが行く!!」 は身もふたもないおたくまんがで、最近このジャンルのまんが明らかに増えてます。これ、やっぱり小野寺浩二が切り開いた道なのかな。それともさらに先達がいたのか。
「マブ天新城」 は4回目、2・3回目よりは笑いに徹した今回の方がよかったけど、やっぱりこのひとにはほかのを描いてほしいなあ。ほかのというか、いろんなのというか。
「キャラメラ」 8回目9話目。一度読んだあと、登場人物の目だけ追って読み直してみる。集英社様どうかなるべく早く単行本にして下さい。あとぜひいっしょに短編集も出して下さい。お願い。
プロ野球選手の再登録規定っていままでどうなってたんだっけ。佐藤義則みたく球団職員から復帰はOKで、小川邦和みたく海外球団からの復帰もOKで、国内のアマチュア選手として登録されたらアウト、だったのかな。
まあちょっと前までは元プロ野球選手の社会人復帰も閉ざされていた(柳川事件以降?)から、いったん動き出すと変わるもんだなとは思います。プロ入りの敷居が低くなるのは歓迎すべきことでしょう。
「パラノイアストリート」 はこのところネタがエスカレートしてきてます。といってもこの作者のまんがならこのくらいあたりまえなんだろうけど。材料(いろいろ変な町)が出揃って料理もしやすくなったか。
まるっきりベクトルは違うけど「女神の鉄槌」 も快調に飛ばしています。出る人出る人みんな性格が故障しとるよ。いけいけこのまんま。8月号以来2回目の登場となる「推々敲先生」 はぐんと読みやすくなっている。おはなしもしっかりまとまってるし。しばらく追っかけてみようかな。
読切:「推々敲先生」(末弘)
「(被)警察24時」 、今回のおちは普通でした。むしろ出だしがこのひとらしかった。貫通してるし。
今週は特に書くことがない。どうでもいいのだけど、「お姉すゎん」って「迷探偵史郎シリーズ」(芹沢直樹)が生み出した表現なんだろうか。そもそもこの小さい「ゎ」ってどういう時に使う字なのだ。ひすゎし?
カレールウやコンソメやゼラチンが怪しい時点でおれはもうだめ確定かもしれません。あとは死ぬが早いかボケるが早いかだ。肉食おっと。
「バカ姉弟」 の週。地主ってこれほんとの苗字なのか。今回は目次に載っている「ガタピシ車でいこう!!」 はランドローバー。10数年来疑問に思っていたことがひとつ解けました。ランドローバーかレンジローバーかずっと混乱してたのだけど、ランドローバーのレンジローバーだったのか。
「いろいろ」でGAGファイアに続いて登場してます。前回連載がサルばっかりなのでわかんなかったけど、実はかわいい女の子も描こうと思えば描けるのか。女子高生のなかに女装したおっさんがひとりという不条理な設定でオチもこのひとらしいそれでした。このままアニマル系定着を期待。
「ヘウレーカ」 は投石器での虐殺、次回は凹面鏡になりそう。こういうシーン好きなのかなやっぱり。デビュー作という「夢幻少女」 は拝み屋少女ものでなかなか上手い。このひとはもしかして竹内桜のアシスタント出身かな。連載2回目「野蛮の国」 はどうもいつもの調子な内容なのだけど、これどのくらいノンフィクションなんだろ。ほとんどフィクションだと思うのだがまさか。
大詰め「モンスター・コレクション」 はシビアな展開。でもどうやらおはなしは落ち着くべきところにたどりついたようです。次回最終回は総まとめでしょう。
こっちも大変しんどい内容が続く「クロノクルセイド」 はまだまだ着地点は見えない。このまんがも決して大団円に終わらないだろうと、実は内心腹をくくっています。楽しかった時代は過ぎて還らず。
新連載:「六門秘伝モンスター・コレクション」(小笠原亮+安田均)、「クロッシング;25」(竹村雪秀)、「ハルとマホウの国」(タカムラマサヤ)、「トワイライトエンジェル」(短期集中)(角井陽一)
「スーパーヅガン!アダルト」 はなんか記憶にあるのと全然変わらんな。やたら大股で立つポーズとか。
読切:「蒼天の勝負師」(いつきたかし+馬場裕一)
3巻までと同じくタイトル作とアンチグルメまんが(?)「山田の弁当」の2本立て。やってることもさしてかわりありません。墨野家のカビ状生物が静かに増殖したり、山田がキャビア缶を無邪気にほおばったり。15万円もするのか…
こんなまんがだけど、このまんがには有用な情報が含まれている場合があります。とりあえず試してみるつもりです。サバ缶スパゲッティ。
夕食時にとんかつ屋にはいり、店員さんにロースカツ定食を注文した。注文品が出てくるまでの間手持ちぶさたで、ちょっとだけ何か読みたいと思った。持っている本は2冊、1冊は池上永一の「風車祭」、もう1冊は秋山瑞人の「イリヤの空、UFOの夏」。どちらの本を選ぶべきか。
答え。どちらも選んではいけない。どうしても何か活字が読みたいのなら、とんかつ屋のメニューを読め。
いくらもう1冊が750ページでやばそうな作者のやばそうな本でスズキトモユさんから時間確保して読まないと死ぬぞと忠告されていたとしても、秋山瑞人の本を「ちょっとだけ」読もうとした時点で愚行としか言いようがないと自分でも思う。その翌日電車に乗ってる間また「ちょっとだけ」読もうとして、結局2日間で2回通読。馬鹿だ。
今回は登場人物が人間です。近未来の日本っぽい中学校が舞台。「猫の地球儀」では登場人物が猫であるうえに見慣れぬ概念でロボットを振り回していたので読者はいくつもフィルタをかまして内容を解釈しいしい読む必要があったけど、今度のはそんなことはない。きわめてわかりやすい。この作者にそんなわかりやすいものを書かれた日には読むほうはたまったものではない。勘弁してほしい。
主人公は基地の街で暮らす、ごくどうでもいいような中学2年男子で、榎木津を中学生タイプに純化コンバートしてテンション上げたような上級生にひっついて回ってクラスメートの武闘派女子と3人で新聞部で、そこに絵にかいたように転校生の女の子がやってきて。まるで人慣れない様子の彼女の手首に金属球が埋まっていることを主人公だけが知っていて。クラスメートたちと怪しげな保健の先生ともっと怪しげな少女の知り合いと最近口も聞いてくれない妹と、夜のプールと部室とシェルターと映画館と。きわめてわかりやすいラブコメ構造をとっている物語だけど、どうせこの作者のことだ彼ら彼女ら全員がハッピーエンドを迎えるはずもない、読者はいずれ泣きながら読む羽目になるのです。悲しい目にあいたくなかったらこの小説は読まないほうがいい。それ以外にこの小説を回避する理由はおれには思いつかないけど。あ、あと時間のないときは。
1巻は3章前編で終わってて、2巻はまだ出てません。読み終えて中ぶらりんにされたまま11月10日まで待たないといけないことに気づいて、絶望のあまり電撃hp(連載誌)のバックナンバーあさろうかとも思ったものの、どっちにしろ完結はしてないのだよな。全何巻だかしらないけど可及的速やかに完結巻までを出版すること。ていうか出して。死んじゃうよこのままじゃ。
「大人犬」は4編収録されたうちの「ラブとマネー」がおかしかった。同棲男女のすれ違いを描いて、でも最後には和解…と思わせてから、いきなり「3年後に別の女性と結婚した」というモノローグをはさんでさらに20年後へ。主人公の男はおっさんと化してました。悪意があっていいなあ。
「wonder dog」は「バンパイアサラリーマン」「さよならまたね」の2編。朝日を浴びせられたサラリーマンが「何ィ〜 朝日〜〜!」と驚愕したあと「会社に遅刻する〜!」と脱兎の如く飛び出していく前者がおもしろい。そりゃ吸血鬼だって血を吸うだけでは生きていけんかもな。人間だって食うだけでは生きていけんし。(ほんとか?)
「space dog」も2編。これはわりとどちらも普通のおはなしかも。おはなしとともに、ポップな絵柄も眺めていて楽しいです。力のある人だな。
ぽんときは発音的には「ぽんてき」がより近いそうな。韓国で売ってる蚕の缶詰(注:食材)にそう描いてあるそうです。
このまんが、この作者にしては珍しいノンフィクションです。韓国の人を含む知り合いがわらわらと集まって夜どおし飲んだり食ったり。楽しそうでよいなあ。ザザムシでもだめなおれは蚕なんてよく食うなあと思います。
SFでした。未来のいつか、どこかの星で、人類の末裔を描いた救いのない話。救いのない話に登場する、青い空広がる草原吹き抜ける風、イレギュラーとして消去されようとする人の穏やかな笑顔と語り口。一見アンバランスに見えるけどでもそれは不思議でもなんでもなく、地球を騒がしているのは人類にほかならず、でも騒がしくでこぼこと進んでいくのがたぶん人類が取りうるただひとつの選択肢なのかもしれない。
短いまんがなのだけど与えるイメージが豊富で、読後かなり余韻が残ります。よいです。
「やっぱりるうちゃん」は犬まんが。「Another Snufkin」はスナフキンをイメージさせる旅人を主人公としたおはなし。これはまんがではなく文章本で、このひとの書き文字はとても好きなのでそんなに読むのが苦にはならなかったです。
ああでもやっぱり、「The Ring Ring Story」の続きが読みたいよ。このサークルで本買ったの3年半ぶりで続きが出てなかったのはかなり残念だけど、でも待ちます。待つことで作者にプレッシャーをかける気はないけど、待つのは読み手の勝手だから。
3冊ともファンタジー短編集。少し佐々木泉に似た絵柄にひかれて買った本です。転生をモチーフにした「HEAVENS BLUE」が中ではいちばんよかったかな。ぐるぐる回して読んで下さいというおもしろい趣向の本でした。
ヤクルトがようやく優勝を決める。若松はもちろんほっとしてるけど、長嶋もほっとしてるに違いない。退陣発表せずに最後の3試合を全部買っていれば、残り4試合でまだマジック3だったのだから。
それにしてもローズは残念でした。いいかげん誰かが55本の呪縛を解き放っていいころだと思います。
サブタイトルがぜんぶ「清村くんと」で始まっていて「杉小路くんと」がひとつもないけどそれはどうでもよい。現時点の作者はおそらく今のまんが家のなかでもっとも絵が下手なひとの一人だと思うけど、これもどうでもよい。いやどうでもよくない。この絵でまんが家としてやっていけている自体、すでに尋常なことではありません。ギャグまんが家はときどきこういう人が出てきます。
冷静にパターンを追ってみると、実はこのまんが、けっこうギャグの基本を忠実に踏んでます。もちろんそれだけでおもしろくなるもんでもなくて、プラスアルファのギャグセンスがあるからおもしろいのだと解説してもおもしろくもなんともない。ギャグセンスなどというわかったようでわからん言葉を使っても何も言っていない。ようはつまり、笑えるまんがを描く人はどう描けばおかしいか知っていて、それはすなわちおかしいことをおかしいと感じる能力に長けているということでもあるんだと思います。ほんとにおかしかったことって忘れないもの。
19話とか23話とか25話とか、雑誌で読んだとき大笑いしたのはいくつもあって、単行本でもう一度読んでもやっぱりおかしい。ギャグまんがで二番が効くこと自体、すでに尋常なことではありません。このひとは知る人ぞ知る存在ではおそらく終わらないでしょう。
第二短編集。第一短編集の「大王」は収録作品すべて既読だったのに、これは未読が半分どころか3分の2もあるのは、最近のコミック・キューがどれも買ったまま部屋に埋もれているからです。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。キューティーコミックに載ったぶんもぜんぜんフォローしてませんでした。ごめんなさいごめんなさい。ホラー紹介本やスピッツのツアーパンフに描かれたまんがなんて追いようがない気もするけど、いいえぜんぶわたしが悪いのです。ごめんなさい。以上懺悔終わり。
誰に懺悔してるかって?ぜんぜんわかりません。たぶんまんがの神様かなんかだと思います。
現時点で黒田硫黄のまんがを読んで「えーっこんなおもしろいまんが描く人がいたんだ知らなかった」という人はあまりいないような気がします。ただ、このひとのまんがは得てして必然性を無視して転がっていくところがある(「鋼鉄クラーケン」なんかむちゃくちゃと言えば全くむちゃくちゃです)うえに、そのおもしろさが極めてわかりにくいところに立脚しているので、読んだ人のほとんどがおもしろいと思うかというとそんなことはないように思います。まんがはたくさん読んでるしおもしろいと思うまんがもたくさんある、でもこの本はぴんとこない、そういう人もいるだろうしいたっていいはずです。ただ、そのぴんとこなかったことを表明するときにハンドリングを間違うと、一発で信用をなくしてしまいかねない。プロアマを問わずまんがの感想評論に手を染めているひとにとっては、ある意味やっかいな存在です。
いっぽうで黒田硫黄のまんががおもしろくてしょうがない人にとっても、やっかいな存在であることに変わりはありません。クラーケンがやたら暴れまわるまんがや、ベトナムから象を将軍家に献上する道行きを描いたまんがが、どうしておもしろいんだかよくわからないからです。思うにこのひとのまんががおもしろい理由は幾重にも重なっていて、たんねんに一つ一つ解き明かしていかないと見えてこないに違いない。労力と根気と、ついでに能力まで必要になる作業だと思います。
そんなことをせずとも読めばおもしろいのだから、読んでおもしろいと思っていればいい。それはそうなのだけど、だれか(と言ってる時点ですでにおれは脱落してるのだけど)黒田硫黄の秘密を鮮やかに解き明かしてくれないかなあ、とそういう期待もあるのです。それに成功した文章はまんが自体と同じくらい、わくわくするほどおもしろいものになっているはずです。
「わたしのせんせい」が「雑誌での評判は散々だった」というのはかなりショックでした。一番好きなのはこれ、一番おもしろかったのは「象の股旅」、一番わくわくしたのは「鋼鉄クラーケン」かなあ。加油ってたしかがんばれっていう意味の中国語だったと記憶しています。
「花」が載っています。特急電車に乗り合わせたとびきりの美人と若い男。男は実家に帰った嫁さんを迎えに行くところ。とびきりの美人は実家に呼び出されるところ。TVにニューハーフとして登場したのが親の怒りを買ったから。
このひとの短編は多かれ少なかれそうだけど、起承転結のはっきりしない、つかみどころのない話です。長編の一部を切り取ってみせたような。女性まんが家がやおいでなくまっこうからゲイを描くのはかなり珍しく、居場所の少なさと開き直ったような強さがどれだけ現実と近いかはおれにはわからず、それでもこれは短編集にまとまったときにどういうわけか磁力を帯びる、そういう一本なように思います。ラストページの彼女の表情が印象に残りました。
この雑誌、今回なかなか読むとこ多いです。ある日5年前の自分の名前でメールが送られてきたところから始まるストーリーもの「アナザ・ライン」 はおはなしも絵もすっきりまとまってて気持ちいい。絵がわりとよく見る感じなのがやや損をしてるかもしれない、けど上手いです。これ以外はだいたい4コマで、「ビジュアル探偵明智クン!!」 は例によって変人登場。「笑って三宅くん!」 は例によって恋愛もの。「満月ピクニック」 は例によって大きな瞳の女の子。「祝福の娘」 は例によって笹木まみ…あれひがわり娘ってどこに載ってたんだっけ。まんがタイムオリジナル?
「新入社員でございます」 は狂暴OL2人にいじめられる新入社員。この人の描く狂暴OLは暴力的でよいです。 も2本描いてます。「なんたいくん」は軟体な男。「紅白くん」は紅白な男。でも今回はモノクロ。
「ゲッチューまごころ便」 がやっぱりおもしろい。しっとりした内容を2、3回続けるかと思えば、今回のおはなしみたいにギャグ一本でたたみかけてきてみたり。平均するとギャグ7マジ3くらいな感じなのかな。
途中まで単行本買ったまま止まってるけど、腹を決めて全部揃えようかと思い始めています。現在15巻か。
ようやく店の中に入れて主人公大喜びの「キャラメラ」 だけど、なんかしんどい展開になりそうな予感が。少なくとも板挟みかそれ以上か。まあ、すんなり行くわけもないわなあ。
前半は塔矢行洋と佐為のネット碁の終局まで。この踏み込みはおれには一生打てない類の手です。自分だったらどこへ打つかなあと考えたけど、たぶんよくわからんなあと言いながら左上ハネツギくらいが関の山でしょう。同じことしかしないから強くならんのだ。
後半は倉田とヒカルの一色碁。前に別の場所で書いたことがあるけど、一色碁はだいぶ前に打ったことがあるしずっと集中してると意外に打てるものです。棋力・記憶力ともに減退した今どうかは全然自信ないですが。プロでも集中切るとわかんなくなっちゃうものかなあ。
そうか、こういう風にゆっくり伏線が引かれてたのですね。早く15巻が読みたい。
そうか去年の戎がワースト記録だったのか >細井さん@たぶん読書日記、しばたさん@ザ・掲示板。ずーっとくすぶっていた戎がいきなり勝ち出してタイトル獲ってしまった印象が強くて率をあまり気にしてませんでした。
それが今年は気になったのは、最優秀防御率がミンチ−に似合わないタイトルだ(ミンチ−が最優秀防御率に似つかわしくないというのではないです)というのもあります。どっちかというと最多敗とか最多先発とか最多投球回数とかそういうほうが。
宮内の戦力外はけっこうわたしも意外でした。去年シーレックスの4番で今年はレギュラー候補だったような記憶があるのですが。
負け越した最優秀防御率投手は、調べてみたらけっこういました。
ただし、この中で先発専業だったのは1989年村田だけのようです。少なくとも両リーグともというのは史上初になりそう。
今日はまだ書くことがあります。「吉浦大漁節」が単行本になることを最後通牒(ここの情報量と早さにはただ脱帽です)で知って小躍り。しかもA5版。どっちみちそのへんの本屋にあまり置かれないなら版型でかいにこしたことないです。
「フランケンシュタイナー」が本になるのもうれしい。ついでに近代麻雀ゴールドに載った「インターフェイス」も収録されないかとつい欲をかいてみたりもします。
「(被)警察24時」 は引き続き好評脱力中。わりと今回のラストはわかりやすかったかな。一番この作者らしさを感じたのは、おっさん刑事が磯辺焼き食ってるシーンの描写と擬音でした。
「アンダーグラウンド」 が妙に印象に残る。こんなしょうもない落とし方もする人だったんだ。 連載2回目「黒色ロリータ」 はけっこう好き放題やってる感じ。「ガディスランギ」 は謎が解けての次回最終回。最終ページ前の描写がすごいです。これはこの人にしか描けないかも。
46年間出なかったつり銭なしが1週間で2本出たのにはさすがにびっくりしました。まあ記録のこういう偏りはけっこうよくあるのですが。もしかしたらおれが生きて見るのはこれが最後かもしれないし。
ほかにも監督がたくさん辞めたり、横浜の五十嵐が戦力外通告受けたり(横浜はこのへんは実にシビアだ)、イチローがジョー・ジャクソンの記録を90年ぶりに更新したり、王が自分の記録の価値をさらにおとしめて中村紀洋を怒らせたり、もしかしたらミンチ−が最優秀防御率のタイトルを獲りそうだったり(この防御率はひょっとして歴代最低かも)、前川が惜しくも6点台を逃したり。ここんところいろいろあります。
今号はあまり書くことがない。「BANDOW」 は今回はいまいちピンとこなかったです。こういうおっさんは撃たないことで逆に凄みを増すように描いたほうがおもしろいかも。
「かほりさん」 が巻頭カラー。個人的には歓迎だけど、これが単行本になるとは正直予想だにしなかったです。どういう層がどういう風によろこんで読んでるのだろう。女子高生だから人気とかそんな理由でもないだろうし。
「麻雀放浪記 凌ぎの哲」 はかなり無茶な決着の仕方だけど、これ原作どおりなのかしら。案外そうなのかも。
最終回:「いったろうけ」(短期集中)(藤田信)
読切:「雀遊記演義」(やまだ浩一)
連載2回目「クローン5」 がたいへん楽しい。虚実がめちゃくちゃにないまぜになっててなにがなんだかわからんけど、おもしろいです。クローンなのかそうでないのか、どのへんで明かされるんだろう。最後までわからんままとか。
前回すごい引き方をした「イヌっネコっジャンプ!」 は種明かし編。それにしてもこの2回、やたら展開が忙しいぞ。話はあまり進んでないけど。「春よ、来い」 はまたもや主人公が女性とひっつきそうな展開。もう沙恵はいいのか…このまんがの1年を1回でやると「スクール」になるのか。あ、でもあれは同時並行だったか。
シリーズ読切:「流月抄」(前編)(池上遼一)
読切:「埼玉うぉーりあーず」(ニシムラマサシ)