霊界と現世との協力

最近、教会では「幕の両側」という言葉をよく聞く。
これは、現世(この地上の世界)と霊界(死んだ人がいる世界)の両側のことである。
現世でも霊界でも神様の御業は行われている。
そして、この2つの御業は、それぞれが別々に行われているわけでなく、
とても強い結びつきで行われている。

霊界では、キリストの福音が宣教師によって、宣べ伝えられている。
霊界にいる人で、現世でキリストの完全な福音を聞くことができた人は非常にまれである。
アダムの時代から、この地上に生まれた人は約700憶人いるといわれる。
それに対して、福音が回復してから、それを現世で受け入れた人は何人であろうか。
現在の教会員数は1600万人だが、亡くなった教会員の数はよくわからない。
なので70年前の教会員数を参考にした。
今霊界にいる信仰深かった末日聖徒の数を約700万人だとする。
福音を受け入れた人が亡くなって霊界に行くと、宣教師に召されるという。
700万人が700憶人に福音を伝えるとなると、
1人が10000人も担当することになる。
宣教師の数は圧倒的に少ない。だから、霊界の宣教師はとても忙しいという。

末日聖徒の信仰深い人の中には、病や事故などで若くして亡くなる人がいる。
そのような優秀な人は、霊界の御業を進めるため、早く霊界に呼ばれたのだろう。

霊界ではほとんどの人が福音を受け入れるという。
霊界では前世の記憶を取り戻し、神様の愛を思い出す。
サタンの誘惑(物質的、肉体的な誘惑)がないので、
受け入れるのに邪魔するものがない。

霊界で福音を受け入れた先祖の霊たちが現世の子孫の心に働きかけている。
子孫を通じて、福音の儀式を受けるためである。
現世の人々のうち、先祖を大切にする人々は、それを敏感に感じ取り、
福音の受け入れる心の準備ができている。
私たち教会員は、心の準備のできた人を見るけられるようにするため、
聖霊の導きを受けられるよう、常に清くあるようにしなければならない。

霊界でエンダウメントを受けた死者たちは、霊界での伝道や、地上での天使の業に携わる。


【天使について】 ジェフリー・R・ホランド 「通常、仕える天使は目に見えませんが、見えるときもあります。 見えても見えなくても、いつも近くにいるのです。 天使は世界全体に影響を及ぼすほど大きな使命を担うこともあります。 もっと個人に向けたメッセージを携えて来ることもあります。 時には警告を目的とすることもあります。 しかしほとんどの場合、困難なときにあって慰めを与え、 何らかの形で憐れみに満ちた関心を示し、導くために訪れるのです。」 (「天使の務め」『リアホナ』2008年11月号、29p) 聖句ガイド 「2種の天使。霊の状態の者と骨肉の体を持つ者。 霊の状態の天使は、かつては死すべき体を持っていたが、今は復活を待っている者。 骨肉の体を持つ天使は、死者の中からよみがえった者か、または身を変えられた者。」
【現世と霊界の関係】 ジョセフ・スミス 「正しい人々の霊は高く上げられて、霊の世界でより大いなる、より栄えある業を行います。 彼らはわたしたちから遠く離れてはおらず、また、わたしたちの考えや感情、行動を知っており、 そのことでしばしば心を痛めています。」 (「ジョセフ・スミスの教え」) ブリガム・ヤング 「亡くなった善良な聖徒は皆、霊界で多忙な日々を過ごしています。 彼らはわたしたちを見ることができますが、わたしたちは彼らを見ることはできません。 彼らは霊界で伝道しています。四六時中宣べ伝えています。 そして、わたしたちが様々な地で神殿を建設する働きを速めるための手助けをしています。」 (「歴代大管長の教え ブリガム・ヤング」第38章「霊界」) ブリガム・ヤング 「霊界はここにある。霊たちはこの組織された地球の境界を越えてかなたへ去るのだろうか。 いやそうではない。彼らは永世にわたってここに住むために、この地球に遣わされているのだ。 もし主が許されるならば、またそれが主の御心であるならば、あなたはこの世を去った霊たちを、 今あなたが目で体を見るようにはっきりと,見ることができるであろう。」 (『聖徒の道』1994年4月号,4p) エズラ・タフト・ベンソン 「この世と次の世を隔てている幕が非常に薄くなることが時々あります。 すでに亡くなったわたしたちの愛する人々は、私たちから遠く離れた所にいるのではありません。」 (『聖徒の道』1972年4月号,155p) ウィルフォード・ウッドラフ アメリカ合衆国の憲法制定者やほかの初期の指導者たちの霊の訪れを受けた。 「セントジョージを去る2週間前、死者の霊がわたしを取り巻き、 なぜわたしたちを贖ってくれないのかとしきりに尋ねました。 彼らはこう言うのです。 『あなたはエンダウメントハウスを長い間使ってきました。 しかし,わたしたちには何もしてくださっていません。 わたしたちはあなたがたが今持っている政府の基を据え、 それに背くことなく、政府に忠実でしたし、神に対しても誠実かつ忠実でした。』 そう言ったのはアメリカ合衆国の独立宣言に署名をしたあの人々でした。 彼らは丸2昼夜わたしのそばを離れませんでした。 わたしはすぐにバプテスマフォントに行き、マカリスター兄弟に頼んで、 独立宣言の署名者、そして、ほかに高名な人物50人を含む合計100名の 死者の身代わりとしてバプテスマを施してもらいました。 その中には,ジョン・ウェスレー,コロンブスなどがいました。」 ウィルフォード・ウッドラフ 「預言者や使徒たちが、獄に閉じ込められていて福音を受け入れることのなかった人々に 説くために出かけて行くとき、多くの霊がそこで福音を受け入れるに違いない。 福音を受け入れない人は、いたとしても、ほんのわずかです。 実に長い間苦悩の中に閉じ込められていた彼らは疑うことなく、 喜んで福音を受け入れました。」 ロレンゾ・スノー 「現在霊界にいて、身代わりの業が執り行われている人の大多数は、真理を受け入れます。 死者の霊が霊界でイエスの証を受け入れる条件は、現世にいるときよりも千倍良いからです。 福音が獄で霊たちに伝えられるとき、その伝道活動は、この世で長老たちが伝道するよりも、 はるかに成功することでしょう。受け入れない霊たちはほんとうに限られていると思います。 彼らを取り巻く環境は,千倍も好ましいからです。」 メルビン・J・バラード 「ある土曜日のこと、私はバプテスマフォントの所に座っていました。 1000人近い死者のためにバプテスマが施されていました。 私はそこに座り、神殿の儀式がどれほど偉大で、生者にも死者にも特別な祝福を もたらしているかについて考えていました。 私は霊界に思いをはせ、そこにいる人々は自分たちが身代わりとして執り行っている 儀式を受け入れてくれるのだろうかと考えていました。 突然、一つの示現が私に開かれました。 私はフォントの部屋の東の端に無数の人が集まっている光景を目にしました。 一人一人の名前が呼ばれてバプテスマが施される度に、一人ずつ、 フォントの上の階段を上がり、部屋の西側へ行ったのです。 一人も欠けておらず、その日儀式が行われた1000人分の名前一つ一つにつき一人ずついました。 生涯であれほど幸せそうな人々は見たことがなく、 一人残らず自分たちのために行われている業を喜んでいました。」 ジェームズ・E・ファウスト 「先祖を一人、また一人と探し出すのは、骨の折れる作業ですが、 同時に胸躍る、報いの多い作業でもあります。 霊的な導きを感じて、先祖の身元が確認できる資料に行き当たることが多々あります。 系図探求はきわめて霊的な業であるため、幕の向こう側からの助けを期待することができるのです。 自分を見つけて身代わりの儀式を受けてもらうのを心待ちにしている先祖が働きかけるのを感じます。」 (「自分という驚くべき存在」『リアホナ』2003年11月号,55p) ウイルフォード・ウッドラフが霊界でジョセフ・スミスに会った話 「ジョセフ・スミスはある時まで続けて私と他の人々を訪ねて来ましたが、その後それは止みました。 私が最後に彼を見たのは天国においてでした。 彼は私の所に来て話しかけましたが、忙しくて急いでいるので話を続けられないと言いました。 次に会ったのは父のスミスでした。彼も急いでいるので私と話していられませんでした。 他にも幾人もの地上で高い地位にあった兄弟たちに会いましたが、 彼らも急いでいたので話せませんでした。 私はとても驚きました。私は程なくして再び預言者に会いましたが、 彼に質問をする特権にあずかりました。 「なぜあなたが急いでいるのか知りたいのです。私は生涯ずっと忙しく過ごしましたが、 天の王国に入った時はもう忙しくなくなると期待していました。」 するとジョセフはこう言いました。 「ウッドラフ兄弟、地上に神権があり日の栄の王国に入った神権時代はすべて、 救い主が地上を統治するようになる時に救い主と共に地上に行く準備をするための 仕事が山のようにあるのですよ。 それぞれの神権時代にはこの業を行うための十分な時間がありましたが私たちにはありません。 私たちは最後の神権時代で、しなければならないとても多くの仕事があり、 それを成し遂げるために急ぐ必要があるのです。」 ヒーバー・Q・ヘイルの受けた霊界の示現 「すべてのふさわしい男女は組織だった計画のもと、特別あるいは通常の役務に任命されていました。 その行動計画の三つの方針は、未改宗者に福音を宣べ伝える、知識を求める者に教える、 そして地上の神殿で死者の身代わりのバプテスマや結び固めの儀式がなされるよう、 霊界の各々の家族につながるこの世の血縁者にとって利益となり使用されるよう系図記録を集め、 家族関係を確立するということです。 霊界でアダムソン家族の4人と会いました。彼らは無残にも殺された人たちでした。 地上に残っている他の子どもたち次の伝言を預りました。 『子供たちに伝えてください。私たちはとても幸せですから、私たちがあの世に行って しまったことを悲しんだり殺されて亡くなったことを苦にしたりしないように言ってく ださい。このことには目的があり、私たちは、一人ではできず、4人で協力して行う必要 ななすべき業に従事しているのです。』 彼らはイギリスとスコットランドで行っている系図の業のために働くよう、この世的に は悲惨な死に方でしたが、神様の計画があって4人でいっしょに霊界に召されました。 この世の男女は、亡くなった先祖によって系図を集める気を起こさせられます。 生者が死者のために神殿で行うバプテスマ、エンダウメント、そして結び固めの儀式は、 鎖を作るために輪をつないでいくための一つの要素です。」
【現世と霊界の交通の実例】 ・菊地長老・姉妹の証S兄弟の証A兄弟の証S兄弟の証

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