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川端康成ゆかりの地を訪ねる・鎌倉鎌倉が舞台or登場する作品

■季刊康成読本■

鎌倉・川端康成を巡る旅 ■

という訳で、小学校の修学旅行以来、三回目、ほとんど初の鎌倉、行って参りました。ゴールデンウィーク中ということもあり、恐ろしく混雑していて思うように回れず、ボロボロになって帰りました。トホホ。鎌倉人気は半端じゃなかった!かなり早い段階で、今回は諦めよう・・・と悟りました。何はともあれ、念願だった鎌倉、行ってきました!
川端康成を巡る旅ってことで、とりあえず旧川端康成邸を拝観させて頂きました。えへ。通りから一本入った所にあって、これといった目印も何もないので、かなり不審な感じでうろうろしていたんですけど見つからず、康成様もよく散歩されていたという甘縄神明社の境内で途方に暮れ居ていた時、人力車を使ってデート中のカップルが来て、人力車の人が「ここがノーベル賞で有名な川端康成の家なんですよー」と説明しているのを偶然盗み聞きすることが出来(笑)、なんとか発見することができました。康成邸周辺は、成瀬巳喜男監督の映画「山の音」で出てくる町並みそのままって感じで、近くの長谷通りの喧騒が嘘のように(というか本当、嘘であってくれ!と思いたくなるくらいの混雑ぶりでした)、静かで長閑でした。猫がゆっくり歩いていて、道すがらに何気なくベンチが置かれていて、ご近所らしいおばさま方が井戸端会議をしていたりして。暑いし混んでるし見つからないしー!と思って、かなりへこんで探し回っている時に、私の後ろ背から、二羽のモンシロチョウがもつれ合いながら追い越して、甘縄神明社の方へ飛んでいったのが、とても美しかったー。来て良かった、と心が晴れ晴れしました。空高くにはトンビがクルクル旋回していて、本当にピーヒョロロロロ―って鳴くんですよねぇ、なんか不思議な気すらしました。これだけ町並みがあって人がたくさん訪れるところなのに、同じくらい普通に自然が共存していることが、独特だなぁという感じで。
そのあと、近くにある鎌倉文学館にお邪魔しました。靴を脱いで上がるので、本当お邪魔しまーすって感じなんで。正直、割とこじんまりとした印象だったんですけど、バラエティ豊かなラインナップ(?)。鎌倉に所縁のある文学者ってこんなにたくさんいるのねぇと素直に驚きました。康成様に関しては、自筆の原稿(確か『山の音』だったかと思います)等が展示されていました。癖のある字をお書きになると聞いてはいたんですけど、想像以上でした。特に「な」は、あれは「な」などではありません(笑)!
それでそのあと、長谷駅から江ノ電に乗り腰越まで出て小動神社に行っちゃいました。えへ。ここは康成様ではなく、太宰治所縁の地ですね。太宰が服毒自殺未遂をした畳岩を眼下に見下ろす展望台がある所です。ちょっと、行ってみておきたかったんです。いろいろ思うことがあったんですけど、ここには書かないでおきます。えへへ。海に、カモメじゃなくてトンビが居るところが鎌倉だわ〜という感じでした。そういえばカラスよりもトンビの方が多く感じられたくらい、トンビが普通に多かった。
それから、一回鎌倉駅まで戻ろうと江ノ電に乗ったのですが、ものすごく混雑していて、前に立っていた男の子(7歳くらい)の足を思いきり踏んだ上に、頭をはたいて帽子まで落としてしまい(ゴメンナサイ〜。でもその子は強くて何てことない顔しててくれたので助かりました、ありがとうー。きっと立派な大人になるよ)、あまりのことにひたすら平謝りをし、居た堪れなくなって途中の長谷駅で降りると、乗車規制されていて、そのまま鎌倉駅まで歩く事に。
康成様も贔屓にしてらしたといううなぎの「つるや」を通りすぎ(今の私には身に余る思いがしたので素通りしました・笑)鎌倉駅に戻りました。あ、その前に公文堂書店という古書店に寄って、鎌倉とも康成様とも関係ないですが山根貞男著「増村保造 意志としてのエロス」という本を購入しました。あ、でも増村保造監督は『千羽鶴』を監督してらっしゃいますよね。一応、康成様繋がりってことで。単に若尾文子が好きっていうだけで買ったんですけどね。
それから、本当に関係ないですが、道すがら、お花屋さんが何軒かあって、私の住んでいる地元では見かけないようなお花が結構あったりして楽しめました。キレイなクリーム色のマリーゴールドとか。超欲しかった!!あのクリーム色加減は、地元には無かったです。本当買おうかどうしようかすごく悩んで、でもこれから超混雑した電車の中を帰らなきゃなんだわ、と思って諦めました。流行っているお花もちょっと違う感じで、普通の民家の軒先にあるようなお花も、見たことないようなのが普通に咲いていたりして、面白いなぁと思いました。気候も違いますしね。あ、でもモッコウバラの人気は全国区ですね。今年我家でも買いましたし、うちの近所でもよく見かけます。そうだ、鎌倉文学館の庭園にもとても立派なモッコウバラがあるんですが、そこいらのモッコウバラとは年季が違います。でも行った時は、花の時期が過ぎてしまっていたので残念だったんですけど。満開だったら本当、キレイだろうなぁ。そいういえば康成様の『岩に菊』の冒頭では少しだけ、鎌倉の花屋さんのことが書いてありましたよね。少しだけ関係、あるっちゃーある感じで、やっぱ関係ないですね。えへ。
それで、鎌倉駅に戻ってからバスに乗って報国寺に参りました。ここは康成様が度々散歩に訪れたそうです。やっぱりここも混雑していて、ゆっくり歩いていると後ろから来る子供達に巻込まれ、早く行こうとすると前のカップルが写真撮り出して動けなくてって感じで、落ち着く余裕がありませんでした。何しろ、混んでいるのだから仕方がないですよね。今度来る時は絶対、平日の人が少ない時にしよう、と心底思いました。
と、いう感じで、結局思っていた半分も回れないまま、力尽きてしまいました。あんまり、康成様を巡る旅、というよりは太宰治とお花屋さんを巡る旅になっちゃいましたけど、また今度、もうちょっとゆったりと行ける機会ができれば、また報告させていただきますって、感じです。鎌倉に、いつか住めるものなら住んでみたいけれど、ものすごい、大変そうだわー。普通に生活、出来るんでしょうか。でも憧れる〜!

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