市民ネット・岐阜のフェロシルト問題取り組み
          及び岐阜県内の動き
   
          
                        
更新2006年3月29日
  
                       フェロシルト資料集へ
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2006年3月29日
 
 要望実現 岐阜県知事の記者会見がテキスト版でアップ開始
  
 知事記者会見インデックス
 http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11103/kaiken/index.htm

◆契機 
 フェロシルトに関して他県の知事の考えは記者会見がテキスト化されているので、知ることができた。しかし岐阜県の知事記者会見は動画だけで、とても不便だった。しかも動画には記者とのやりとりはなかった。
 勿論、超深地層研究所に関わっても記者会見の様子を知りたい。

◆経過
 ほとんどの県では記者との質疑を含めてテキスト化されていた。その上で資料や動画があり、鳥取県では英語での概要もあった。

@ 2006年2月28日、県広報課に電話でテキスト化の要望を伝えた。
 前の知事の時代から、質疑は公表しないことが記者クラブと取り決められていた。
 文字化する事は気づかなかった。検討してみるとの回答だった。

A 2006年3月2日 県広報課から連絡があり、知事はテキスト化の要望はもっともで、良い提案と受け止めている。早速次回から実現させたいとの経過報告があった。

B 2006年3月29日 県広報課から3月24日の記者会見をテキスト化してアップしたとの連絡を受けた。確認したら資料もついていた。

 小さい声であっても伝えてみるものだなと実感。
 岐阜県が良い方向にかわりつつあることをここでも実感した。


2006年3月29日
 
 3.25集会報告 第1部

◆河田昌東さんの講演
1.フェロシルトの製造工程と六価クロム生成理由、フェロシルトの生産とアイアンクレーの減少、フェロシルトの植物毒性、フェロシルトの放射能など分かりやすく話していただいた。

2.フェロシルトはトリウムのβ線が問題
 行政の測定ではフェロシルトの放射線を測ったことにならない。
@行政の測定では放射線が低い理由
 フェロシルトにはトリウムが多く含まれている。トリウムの9割以上がβ線を発する。
 ところが国が基準としている測定機器の個体シンチレーションカウンターではβ線は感知できず、測定できない。つまり行政の測定ではフェロシルトの放射線を測ったことにならない。
放射線の種類とエネルギーに応じた測定機器を使って測定すべきだ。

A内部被爆の問題
フェロシルトの細かい粒子の中にウランやトリウムが含まれている。アランやトリウムを含んだフェロシルトの粒子を口や鼻から吸い込むなどして体内に取り込んでしまうと、体内被曝が問題になる。撤去の際もフェロシルトが飛散しないように湿られせた方がよい。

 ※フェロシルトのトリウムは最大190ppm!
 リサイクル認定申請書の19倍!
 石原産業はリサイクル認定申請書でウラン6ppm トリウム 11ppmと説明した。
 しかし石原産業の資料からウランは最大35ppm、トリウムは最大190ppm(1999年〜  2004年4月まで)でした。(石原産業資料より

◆可児市大森から報告
・大平自治会、小松坂自治会より
 行政はフェロシルトの搬入を止めることができなかった。フェロシルトとは何かを学び、業者と対決し搬入を止めた。石原産業と三重県を呼んで説明会を開いた。自分たちで考えできることは精一杯やった。長引かせないこと、スピードが大事だ。


◆石原産業の説明についての質疑より追加
 
 土嚢にフェロシルト使った石原産業
 質問:土岐市鶴里の土嚢にフェロシルトが詰め込まれている。
 石原産業:使っているかどうか確認する。
 石原産業は 3月27日、土嚢にフェロシルトを使っていたことを確認しね岐阜県に報告した。しかし市民団体には報告がない。質問した住民には報告があっただろうか。
 土嚢は流出防止策を迫られて、対応したという形をとったもの。石原産業の対応は無神経で人をバカにした行為だ。



200年3月26日
 3.25集会報告

 「フェロシルト・早期撤去実現のために!−石原産業の説明−」集会

      2006年3月25日 於 土岐市 セラトピア土岐
      石原産業の説明者 安藤正義常務 岐阜県担当者 種橋氏
      参加:約60人 土岐市、瑞浪市を中心に可児市、恵那市、岐阜市、
       愛知県など 

石原産業の撤去予定は「絵に描いた餅」?!

市民ネット、県民ネットが主催した3月25日の集会に石原産業が出席し、岐阜県内の撤去が完了しなかった理由と、今後の撤去計画を説明した。

◆ 石原産業の説明から、3月6日に岐阜県に提出した撤去予定は総体的に「絵に描いた餅」の不安が高まった。

1.フェロシルト販売量72万トンに対し周辺土砂を含めた撤去で現在94万トンにふくらんでいる。

2.撤去量に見合う処分場が確保ができない。
 九州、東北、関東など処分場確保に努めているが契約には至っていない。

3.四日市工場内仮置き場は最大40万トン確保できるが、1日の搬入ダンプ台200台と制限されている。そのため工場仮置きが増えれば増えれば増えるほど、撤去は遅れる。

4.さらに地権者問題で撤去の準備すらできない瑞浪市稲津町と本巣市早野は、地権者問題とは別に、処分場の目処が立っていない。それは石原資料の「全量処分場を確保後搬出」とあることから明かである。

 しかも報道された神戸の処分場(3000トン/月)搬入は三重県分のフェロシルトであることが明らかになった。

 以上から処分場が確保されない限り資料に示された「バックにて処分場へ搬出」合計10,879トン (可児市大森、土岐市泉町、土岐市鶴里、本巣市早野、岐阜市上西郷)すら絵に描いた餅に終わる可能性が高い。

◆説明会は要望に応じて行う
 今まで説明会は市や町という行政を介して「地域住民」を対象について行った。それでは行政が判断した地域から外れたり、周辺でフェロシルトの影響を心配する人々の声は届かない。
 
 土岐市、瑞浪市、愛知県瀬戸市から対象を自治会住民に限定しない説明会の開催を強く求められ、石原産業も要望に添うことを約束した

◆人の目が届かない撤去現場の状況改善が必要
 可児市大森、土岐市泉町、岐阜市上西郷など地域の人が足繁く通って撤去の状況を見守ったり、道路に面して人がいつでも撤去状況を確認できる現場は、搬出道路に汚れがない。
 ところが道路から離れているとダンプカーかーのタイヤについたフェロシルトを洗い落とすこともない。そのため道路にフェロシルトの塊が落ちていたり、道に敷いた鉄板にフェロシルトの粒子が積もっている。搬出車のタイヤ洗いは六価クロムやウラン、トリウムの飛散を避けるために必要で大切なことである。

◆石原産業提出資料 (2006.3.15日付
 ※資料一括PDF


2006年3月19日 
 
 3月19日四日市市で開かれたシンポジウム
「四日市市の廃棄物問題への政策提言」でフェロシルトについて報告
主催 四日市市環境再生まちづくりプラン検討委員会

    


2006年3月15日

 3月25日のための資料要求は工夫を凝らした

 3月25日(土) 13:30から土岐市の「セラトピア土岐」で行う集会での石原産業の説明者は、安藤正義常務。
 石原産業に求めた資料は、撤去計画の実効性を確認するものを具体的な数値で示すよう工夫した。

 岐阜県、本気!  石原産業に撤去を迫る

岐阜県はHPに以下の掲載した。
2月28日とした撤去期限の延長は認めず、法令違反の状態で早期撤去を促すとした。
その対策の1つが毎週公表する撤去状況。
*************************************************

 http://www.pref.gifu.lg.jp/contents/news/release/H17/z00001427/index.html



[記者発表日] 2006年3月14日

フェロシルト撤去作業状況の公表について


 県が石原産業株式会社に対して指導しているフェロシルトの撤去について、現在の撤去作業の状況を下記のとおりホームページで公表します。
 
               記
 
1 公表の目的
  県民の関心が高いフェロシルト問題について、撤去作業状況等を公表することにより、石原産業株式会社に対して早期撤去を促す。
 
2 公表の内容
 ・フェロシルト問題の概要
 ・県内フェロシルト搬入場所の分布図
 ・H18.3.6に石原産業株式会社から提出があった撤去スケジュール
 ・各現場ごとの撤去作業状況(岐阜市を除く。)
 
3 ホームページアドレス
  http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11263/fs/index.htm
  「岐阜県まるごと環境パビリオン」のトップページから「フェロシルト問題」のアイコンをクリックしてください。
 
4 公表の開始
  ホームページへの掲載は、3月15日(水)から開始し、撤去作業の状況につ いては、毎週金曜日までの状況を翌週火曜日に更新していきます。

*************************************************


岐阜県のHP 「フェロシルト問題について」
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11263/fs/index.htm

○フェロシルト問題の概要
○フェロシルト搬入場所の分布図 pdf
○平成18年3月6日に石原産業株式会社から提出があった撤去スケジュールpdf
○ 現在の各現場ごとの撤去作業状況 pdf





2006年3月9日

市民団体主催 集会案


  
フェロシルト・早期撤去実現のために!
     −石原産業(株)から説明−


        
主催  放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
            くらし・しぜん・しのち 岐阜県民ネットワーク


日時: 2006年3月25日(土) 13:30時〜16:30時

場所 :セラトピァ土岐  2階 多目的小ホール

     (土岐市土岐津町高山4 電話 0572-54-2120)
     JR土岐市駅より徒歩5分  中央自動車道土岐ICから車で5分

第1部 ・学習会「フェロシルトの問題点」 
         講師 河田昌東さん(四日市大学 講師)
     ・現地からの報告 
         搬入を阻止し、撤去を勝ち取った可児市大森から

第2部  石原産業(株)からの説明 15:00〜
      どうして期限までに撤去が完了しなっかったのか、
      今後どうするのか 
 
    
   多数参加を! 参加費 無料、会場費等カンパ歓迎
 石原産業に申し入れをしてから4ヶ月経って、石原産業が出席する
 集会開催へ。石原産業との経緯は寺町さんのブログへ




2006年3月9日
  
 
知事、撤去の措置命令違反で石原産業の告発も視野に
 
中日新聞によると、知事は県議会で「撤去の遅れを追認はしない。法令違反と言う前提で石原産業の対応を見ていきたい。」「状況によっては告発の可能性も排除しない」と述べたという。(2006年3月9日 中日新聞 11版 38面)
 ここまで言われたら、石原産業は真剣に撤去に取り組むだろうか。


2006年3月7日

 知事の目線

 
3月6日、石原産業社長が知事に措置命令期限内に大半のフェロシルトが撤去できない状況をお詫びし、新たな撤去計画を認めてもらうために、来庁した。
 しかし知事は撤去期限の延長を認めず、あくまでも措置命令違反の状態にあることを指摘し、撤去を急ぐよう指示した。
 同時に石原産業が住民に
 「どうしてこうなったのか、今後どうするかについて地元の皆さんへの説明が必要」と説明責任をはたすことを求めた。

 知事の対応は早期撤去と説明を求める住民の思いを受け止めた対応だ。
 石原産業、市民団体の会合に出席して説明することを約束
 
詳細は、後日掲載。



2006年3月3日

 3月2日に石原産業の安藤常務に手渡した申し入れを、確実に実現するために、3月3日、岐阜県知事宛に要望書を提出した。

 2005年10月31日付の私たち市民団体の申し入れに対し、石原産業がどのような対応したか、知事に正確に報告し、3月6日の石原産業社長と面談の際、
「市民団体が求める説明会を石原産業が開催するよう、もしそれができない場合は、私たち市民団体が開催する説明会に石原産業が出席して説明するよう、知事から石原産業社長に強く働きかけてください。」という内容。


 岐阜県知事宛要望書

 石原産業、4度目の企業犯罪
 石原産業の企業犯罪はフェロシルトで3回目と考えていた。
ところが1919年に「大阪アルカリ」という企業が亜硫酸ガスを排出し、付近の農民に大きな被害を与え、大審院(現在の最高裁)で有罪判決を受けた。
 その大阪アルカリが、1942年に石原産業と合併した。まさに前科3犯の企業なのだ。そしてフェロシルトは4回目の犯罪である。
 こうした企業が生き残って再犯を繰り返すのは、監督すべき三重県が立場を自覚できない程甘いことが大きな要因だと思う。
 三重県の体質が改まらない限り、石原産業の5回目の犯罪が確実に起こるだろう。

  http://www.southwave.co.jp/swave/8_cover/2001/cover0104.htm
  あおぞら財団主催  シンポジウム「公害の歴史に学ぶ」=上=
  宮本憲一氏の(大阪市立大学名誉教授)発言 参照

 

2006年3月2日


 説明会への出席を石原産業に申し入れ
 
 石原産業の常務が岐阜県庁を訪れ、撤去措置命令違反の現状を説明した。県への説明を終えて退席した常務に、撤去の遅れ批判と市民団体が主催する説明会への出席を求める申入書を手渡した。
 更に同じエレベーター乗り込み、出席を求めた。
 常務は検討するとの答えに止まったが、徹底的に出席を求めていく。

 説明会への出席申入書
 
 2005年10月31日の項に掲載している申入書を参照のこと。
 石原産業はこの申入を放置し、説明会の可否についての文書回答もせず、説明会も行っていない。
   

2006年2月28日

 守られなかった撤去命令の期限(2006年2月28日)
◆石原産業の無責任
  期限までに撤去しない。
  処分場を探す気がない。
  処分場に電話で依頼しているようでは、本気で探す気がないと言うことだ。
  本気なら全国の処分場を歩き回って探し出す努力をするはずだ。

◆三重県、認定責任を無視  
  
 
参照 2006年2月9日
 これが三重県の「道義的責任」?!

 

 
岐阜県と岐阜市は、撤去の措置命令の期限を2006年2月28日とした。
残念ながら撤去は完了せず、多くの場所が撤去中だ。
準備段階にすら入っていない箇所がある。地権者の権利のために周辺住民に被害が及んだ場合、地権者は補償できるのだろうか。

・撤去完了箇所
  土岐市土岐津  可児市久々利   瑞浪市陶 
・撤去中
  土岐市泉 土岐市鶴里 可児市大森  本巣市早野 
  恵那市三郷  岐阜市上西郷
・撤去の準備未着手
  瑞浪市稲津
・行政指導未着手
  美濃加茂市牧野  美濃加茂市蜂屋
 
◆またまた発覚?!
 お詫び状(2005.10.12)でも嘘の説明

 2006年2月25日付朝日新聞(1版 33面)の記事によれば、石原産業は社長以下会社ぐるみで自治体に社会に嘘をついていたことになる。
 この企業は犯罪を犯罪と認識できないほど感覚が麻痺しているのだろう。
   

 私はフェロシルト製造開示当時から六価クロム汚染のないサンプルを作っていたと推測している。
 なぜなら、2001年岐阜県可児市久々利に搬入した際の商品案内に添付された計量証明の数値が、リサイクル認定時のそれと大した差がなく、数値的に全く問題なかった。だから、商品化計画段階で六価クロム除去サンプルを作成していたはずだと推測する。石原産業は化学のプロ集団だ。


2006年2月19日

 
 岐阜県の回答  PDF文書はこちら
 (撤去の措置命令に関する要望書に対する回答)

  

 回答は全体として、質の良い適切なものであると思う。
 岐阜県条例に示された地権者の義務を果たさない者に対して、岐阜県は撤去の協力要請をしたが、現在のところ応じる様子はないので、今後は「勧告」が出されるだろう。

 こうした地権者に対しては、廃掃法で対応できるように環境省と協議するとの回答だ。法の不備は補うしかない。

 2006年2月17日から土岐市鶴里でも撤去がはじまった。しかし撤去準備の際、地権者や関係者の証言のみで、ボーリングの範囲が決められ、県内の他の場所に比べて、フェロシルトの有無の確認に不安が大きい。

 岐阜県は前知事の時代は各部署が文書回答を極端に嫌った。理由を問うと「前からの引継で、口頭回答することになっている」と答えた。つまり理由はないのだ。 
 2003年に原子力機構が瑞浪市で建設している高レベル放射性廃棄物地層処分のための地下研究所・超深地層研究所に係わる質問を岐阜県に提出し、文書回答を求めた。県か 文書回答を拒んだため私たちは口頭回答を拒否して、激しい言葉の応酬となった。この状況をHPにアップし、抗議の意思表示をした。その後、他の部署が文書回答したため、担当課は否応なく応じた。私たちはこんなばかばかしいことにエネルギーを使った時があった。少しずつ岐阜県も変わったことを実感する。



 2006年2月10日

瑞浪市陶は2月13日から撤去の準備作業開始
 石原産業が立入を拒まれていた瑞浪市陶は、やっと2月13日から撤去のための準備作業に入る。
 地権者は自分の土地を管理する義務がある。産業廃棄物が入れられたり、入れたものが後で産業廃棄物だったと分かったときには、撤去に協力するのが地権者の義務である(岐阜県廃棄物の適正処理等に関する条例第13条(土地所有者等の義務)第3項)。
 立入の可否判断は地権者の権利とは言え、生活環境保全上の支障が生ずるおそれがあるために撤去措置命令が出された。この場合、権利の濫用は許されない。なぜもっと早く協力できなかったのか・・・・。



 2006年2月9日

 ◆ これが三重県の「道義的責任」?!
 
 三重県知事は1月24日の記者会見でもリサイクル認定した「道義的責任を感じている」と語っている。道義的責任とは具体的に何をすることなのか、三重県に確認した。

1.石原産業のアイアンクレーを三田処分場以外の所で処理するように、昨年から言っている。

  仮にアイアンクレーを三田処分場以外に搬出できたとしても、
 そこに三重県のフェロシルトが入るだけで、岐阜県や愛知県に
 とって影響はない。
  石原産業がチタンを製造しアイアンクレーが絶えず三田処分場に
 入れていることで三重県が非難されないように、指導しているという
 ポーズを取っているに過ぎない。

2.石原産業が処分場交渉をして、行政同士でできる部分があれば話をする。

 要するに三重県は何もしないということで、あきれて言う言葉もない。
 
 ◆フェロシルトはどこで製造されたのか?!
 三重県のフェロシルトは四日市市の三田処分場へ。
 岐阜県から撤去されたフェロシルトは、三田処分場に入れない。


 撤去した三重県のフェロシルトは石原産業四日市工場の仮置き場で検査し、内容を確かめた上で三田処分場に入れている。
 ところが岐阜県や愛知県から撤去したフェロシルトは、三田処分場には入れない。
石原産業が他に処分場を確保して、そこで処理するという。

 岐阜県や愛知県のフェロシルトを三田処分場に入れない理由として、三重県は「三田処分場は三重県内の産業廃棄物を入れるという約束で作ったもの」だからと説明する。
 しかしどこから撤去しても、全て石原産業から出たものである。なぜ岐阜、愛知撤去のフェロシルトを三田処分場に入れないのか、理解できない。
 フェロシルトは全て石原産業の産業廃棄物である。三重県内で発生した産業廃棄物で三田処分場に入れる基準にかなっている。

 フェロシルトが三田処分場の容量を超えており、入りきらないことは分かっている。物理的な問題ではない。三重県のフェロシルトしか入れないと言うところに、三重県の身勝手さが現れているから、三重県に対する批判が噴出するのである。

 フェロシルトは岐阜県で製造されたものでも、愛知県で製造されたものでもない。三重県の石原産業が製造した偽りの商品で、産廃として発生元の三重県に戻るに過ぎない。
 しかし三重県は、それを認めることができない。だから道義的責任を感じると言いつつ、責任をとろうとしない。



 2006年2月7日 

 撤去運動から1年、ダンプに積んでフェロシルトが撤去される現場を初めて見た

 可児市大森の現場に何回となく通った。しかしダンプカーに積んで撤去される様子を見るのは初めてだ。長時間待っていたので手足が冷え切っていた。でも、目の前で積み込まれ、運び出される様子に胸が熱くなった。撤去されているという実感・・・。

       
フェロシルトの台の上から、ダンプにフェロシルトを積み込む

         
: 現場を出る前に水やブラシでタイヤについたフェロシルトを払い落とす。
 幌もつけ、重量も守って運ばれる。
 この撤去形態をつくったのは、大森の人たち。

 わずか5台の運搬車輌だったが、頼もしかった。しかしシャベル5杯分で10トンになり、積み込みは終わった。荷台にはまだまだフェロシルトが積み込める。過積載しないと言う地元の要請であり、法律上も当然そうなる。

 2005年4月13日に見た販売業者のダンプはフェロシルトを山のように積んでいた。何トン積んでいたのだろう。しかも5,6台のフェロシルトを積んだダンプが赤信号を無視して突進するのを目撃した。瀬戸市警察に通報したが、取り合ってはもらえなかった。
             
            フェロシルトを満載し無蓋で走る          
               2005年4月13日 撮影
             ここは信号無視の現場とは別の場所

 一番早く撤去がはじまった大森だが、途中中断の影響もあり、フェロシルトまだ1.5万トンは残っているだろう。フェロシルト自体が大量に入れられていたのだ。業者の申告は全く当てならない。
2005年2月頃 業者 可児市に説明  3,000トン程度入れる予定と説明(A,B区併せて)
2005年5月 業者は石原産業に9,600トン入れたと報告
ボーリング調査 土砂を含め20,000トン見込み (既に完了したA区を除く)
石原産業のボーリング調査の30b間隔になされ、実態は掘ってみなければ分からない。

 2006年2月6日

 
岐阜県知事宛 撤去の措置命令に関する要望書提出
 
撤去の目処が立たない岐阜県内3ヶ所の地権者に対し、知事が「岐阜県廃棄物の適正処理等に関する条例」に基づく土地所有者の義務を履行すよう、注意を喚起することを求めている。
 2月17日までに文書による回答を求めている。


 
県は1月末、瑞浪市に土地を所有する地権者の1人に対し、同条例13条の3項を適用した協力要請を行った。しかし地権者からの反応はないとのこと。県の次の対応は勧告になることを示唆した。
 県が手順を踏んでなすべきことを行っていることが確認できた。
   提出文書

 話し合いで出されたこと
1.撤去が進まないことへの苛立ち
 期限内に終わらない場合はどうするのか、期限設定に無理があったのではないかという批判もあった。
 岐阜県の答え
  撤去が進まない理由
 ・処分場不足。措置命令後、処分場から搬入を断られた。
 ・石原産業四日市工場への仮置き搬入台数や時間帯の制限。
 ・本巣市では措置命令後、ボーリング結果から撤去量が増えた。
 ・あくまでも石原産業に期限内撤去を求めていく。
 
2.リサイクル認定で道義的責任を問われた三重県の対応
・撤去が早まるよう岐阜県から三重県に働きかるべきだ。
・検討委員会からリサイクル認定した道義的責任を指摘された。
 三重県は道義的を感じているか。
・三田処分場には岐阜県のフェロシルトを入れないのか。三田処分場は三重県内の企業廃棄物を入れると言うが、フェロシルトはもともと三重県の産業廃棄物。発生元に戻るに過ぎない。なぜ拒否するのか。

 岐阜県の答え
岐阜県知事は1月の1市3県知事会議で、愛知県知事と共に三重県知事にはっきりと伝えている。

毎日新聞 岐阜県内版 2006年2月7日 
フェロシルト問題:地権者への注意喚起 3市民グループ、県に要望 /岐阜http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/gifu/news/20060207ddlk21040025000c.htm
l


 2006年2月5日



 恵那市三郷町のフェロシルト撤去へ

 フェロシルトの採取すらできなかった恵那市三郷のフェロシルトは、撤去に向けて動くことになった。撤去は歓迎するが、石原産業の足下を見ての売買交渉がなかったか。岐阜県の撤去の見通しが立たない場所も同様な過程をたどるのだろう。
 
撤去命令は石原産業に出された。土地所有者等の関係者に出されたものではない。しかし産廃と認定され、撤去命令が出されても、関係者の理解が得られないとして立ち入りすらできなかった。

 廃掃法では、撤去に応じる関係者のみ想定し、撤去に高い条件を付ける関係者を想定していない。廃掃法の欠陥だ。
 岐阜県条例では土地所有者等の義務として、管理する土地で不適正処理が行われたら、「原状回復のためその権限により容易に対処することができると認められる措置を講ずるよう努める」ことが義務とされている。

   
     2005年8月17日 撮影 恵那市三郷町


中日新聞 2006年2月5日  岐阜県内版
http://www.chunichi.co.jp/00/gif/20060205/lcl_____gif_____004.shtml


あすにも恵那で撤去着手
フェロシルト 土地売買が成立
 恵那市三郷町で土壌埋め戻し材「フェロシルト」が使用されている問題で、製造元の石原産業と地権者との間で現場の土地売買契約が成立し、六日にも撤去に向けた現地調査に着手することが分かった。

 同社が県に提出した撤去計画書では、同市での撤去を一月末までに行うとしていたが、地権者との交渉が難航したことを理由に守られていなかった。

 市によると、同社は二日に電話で契約の成立を伝え、三日には担当者が市役所を訪れて今後の見通しを述べたほか、市職員とともに地元関係者への説明に回ったという。

 市は「まずは(三十−五百トンとされる)量を確認しなければならない。何とか県全体の撤去期限である今月末に間に合わせてほしい」としている。(鈴木 智行)

 

2006年2月3日

 可児市久々利のフェロシルトは撤去終了!
 県の確認は今後。
 撤去完了確認後、整地や埋め戻し作業が始まる。

 前回、岐阜県の指示を守らず手抜きの吹きつけ
   今日は手抜き部分の樹脂吹きつけ作業

 経過は1月20日参照。
 樹脂と水を混ぜて液を作り溶液を勢いよく吹き付ける。@
 石原産業はこの期に及んで監視がないと指示通りにできない。おまけに前回の吹きつけ箇所と今回の箇所では、濃度が違う。A


  
 @吹きつけ                                                   
      
A1月20に吹き付けた場所 薄い吹き付け

 可児市大森の撤去状況
  穴は20m程はありそう。こんなに深く埋めていたとは!
       
 ・黒く見えるのがフェロシルト。重機で穴の底から運び上げる。
 ・上にある2台の重機の下は大量のフェロシルト。
 ・白い袋の中味はフェロシルト。
 ・奥のブールーシートの上には袋詰めフェロシルトが仮り置きされている。
  シートの奥の山は業者が運び込んだ「覆土」。撤去後の埋め戻し土に使う。 


 2006年2月2日
予定 2006年2月6日(月)14:00〜 
    岐阜県庁で要望提出と話し合い
 フェロシルト撤去に取り組む3つの市民団体が岐阜県知事宛に撤去の措置命令関わる要望書提出。


 2006年2月1日

フェロシルト問題を受けて、三重県リサイクル推奨製品の安全性チェック
http://www.eco.pref.mie.jp/news/mieken/index.htm
三重県発表 「認定リサイクル製品の安全性調査結果について」

 三重県発表では、検査した全ての製品が安全であったということになっている。
 しかし報道によると2社の一部の検体からは六価クロムやフッ素が土壌環境基準を超えて溶出したとある。

毎日新聞 2006年02月01日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/mie/news/20060201ddlk24040019000c.html
フェロシルト問題:県安全性確認調査 18品目は基準値内 /三重

 朝日新聞 三重県 2006年02月01日
http://mytown.asahi.com/mie/news.php?k_id=25000000602010002
リサイクル19製品「安全」

 1つの製品は一般焼却灰残渣や産業廃棄物の焼却灰、無機性汚泥原材料を焼成している。高温で焙焼しても、有害物質の全てが無害化されることはないだろう。
 大量生産、大量消費、大量リサイクルそして薄く広く汚染を拡散させのが現在の日本の多くのリサイクルの現状だと思う。

 2006年1月31日付中日新聞によると岐阜県はリサイクル認定製品のうち土壌に埋めたり、混ぜたりする107品目は緊急検査を開始し、3月末までに重金属など有害物質含有の有無を検査機関で調べるとある。同時にリサイクル認定制度の見直しを進め、書類の永久保管、認定期間の短縮、再申請時の行政検査、立入検査実施などを実施するという。


2006年1月20日
 土岐市鶴里のフェロシルトに樹脂吹きつけ
 フェロシルト取扱関係業者の分析によると土壌環境基準の64倍という六価クロムが検出された。特別管理産業廃棄物として扱わなければならないものが、この日まで野積みされていた。地元の強い求めで、樹脂吹きつけされた。

 岐阜県の指示は露出しているフェロシルト全てに吹きつけをすることになっていた。
 ところが、石原産業は斜面だけ吹き付けて終了した。近々撤去する事になるので平面はしなくても良いと考えたと言い分。
地元の方の抗議、岐阜県の指示で再度平らな表面を吹きつけることになった。
 ホースで水をまくような感じの樹脂を吹き付け作業。


        
     撮影 2006年1月20日 早川さん。


 2006年1月24日
 
 岐阜県警の現場検証始まる

岐阜県の告発を受理した県警は、1月24日土岐市泉町のフェロシルト搬入地を現場検証した。今後県内の現場を順次検証するという。
三重県現場検証は1月13日四日市市垂坂から始まった。


 2006年1月19日

 野呂知事は「陳謝」と共に具体的な方策を!! 

 野呂三重県知事が1月17日、東海3県1市の知事市長会で、フェロシルトについて陳謝し、石原産業の撤去を強く指導すると発言したと中日新聞が1月18日伝えた。
 しかし三重県が監視すべきは、公害被告企業である石原産業の酸化チタン廃棄物の適正な処分である。その責務を放棄しフェロシルトをリサイクル認定したことが、被害を拡大させた。
 撤去が計画通りに進むよう強く指導すると言うが、具体的は何をするのか。
 処分場の不足と運搬する車両数が極端に制限されている。これでは計画通りに撤去が進むことはあり得ない。

 水田のフェロシルト、土と混じり撤去量は膨大

・本巣市早野のフェロシルト撤去
本巣市早野のフェロシルト3,100トンは2006年1月19日から撤去が始まる。水田約9,000uの土砂と混じって撤去量は約34,700トンである。

 ・岐阜市上西郷のフェロシルト撤去中
水田の地下から砂利を取り、その後の一部にフェロシルトを約500トン入れた。水田約6800uの土砂と混じっており、撤去量は約1万トンである。
 しかし9,500トンの土砂の中でも、赤茶色のフェロシルトはすぐに見分けがつく。

     
 岐阜市上西郷の水田の撤去作業(袋詰め) 
 ショベルの脇の赤い塊がフェロシルト
 搬出ダンプは4車/日 2往復  


2006年1月17日


岐阜県警が岐阜県のフェロシルト不法投棄とする告発を受理

2005年11月9日、「石原産業の不法投棄」として告発した岐阜県に対し、岐阜県警は保留にした。
いつ受理されるのかと心待ちにしていたが、受理されたことで、4府県合同捜査本部も
「石原産業のフェロシルト不法投棄」という問題の根幹に迫る捜査がなされる。
ただし、岐阜県警は石原産業株式会社と元同社四日市工場副工場長についてのみ受理した。岐阜県が告発していた他の代表取締役社長と常務取締役は受理されなかった。岐阜新聞や中日新聞にの記事によると4府県警合同捜査本部が石原産業株式会社と元副工場長に対する容疑を中心に捜査を進めているため。足並みをそろえる必要がありったためと観ている。

讀賣新聞1月17日
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/060117_6.htm



 2006年1月18日
 
 1月17日の土岐市鶴里の水採 取終了

 参加者
 石原産業 3人、石原産業依頼の分析機関 2人、
 岐阜県東濃振興局 2人、土岐市 2人、土岐市民4人、市民団体2人

 雪解け水と雨で、珍しく沢に水が流れていた。
 相変わらず湿地からは赤い水が浸みだしていた。
 浸みだした部分から下流は石も川も赤くなっていた。

 県や石原産業は決められた項目の汚染の有無を確認する。
 わたしたちは赤い水がフェロシルト由来の物であるかどうか確認するために、硫酸イオンの確認を中心に分析を依頼する。

              

年末、進入路に置かれた砂利は土岐市が市有地に一時保管し、通行に支障はなかった。

 
  フェロシルトに樹脂の吹きつけ工事の予定

 土岐市鶴里町の野積みのフェロシルトに樹脂を吹き付けて、流出防止と、飛散防止をはかる。

 工事開始 1月20日(金)

 鶴里のフェロシルトは岐阜県の検査でも六価クロムが土壌環境基準の24倍、関係業者の検査では64倍という大変高い値である。

土岐市の人たち、特に下流域のの曽木の人たちは、早期撤去と、撤去までの間の流出と飛散防止を目的とした、覆土あるいはシート掛けを要求していた。
 搬入地の地権者の確認が終わり、立入やボーリング調査実施、樹脂吹きつけの承諾がやっと取れ、作業が実施される。
 雪の場合は作業できないとのこと。


 2006年1月14日

 
1月17日(火)フェロシルトの影響? 赤い水採取へ 
 フェロシルトから300bほど離れた湿地から赤い水が浸みだしているのを住民の方が確認し、1月17日(火)に石原産業と岐阜県が採水することになった。

 フェロシルト堆積場の土嚢付近から赤い水が流れているわけではない。 フェロシルト流出防止策として、石原産業が積んだ土嚢から300メートル程度離れた湿地から赤い水が浸みだしている。
 私たちは浅い地下水に混じってフェロシルトの鉄分を含んだ水が湿地に流れ出しているのではないかと心配している。同様の例を土岐市泉町で確認している。
沢の上流は赤くない、浸みだしている湿地の下流が石も土も赤く染まっている。
 この沢は普段は涸れ沢で、7月に沢を歩いたときは水が無く赤い石と土が赤かった。


 
湿地から浸みだしている赤い水      下流の涸れ沢の赤い石と土 
   
 
                       
             
共に2005年12月17日に撮影

土岐市泉町 フェロシルト近傍の湿地から赤い水   
   
 2005年5月29日 撮影

2006年1月13日


 美濃加茂市内で新たなフェロシルト搬入場所 2ヶ所判明

 美濃加茂市内の産業廃棄物中間処理業者が2001年と2004年に土壌改良を目的として、フェロシルトを使った試作品を製造し、美濃加茂市内の2ヶ所に屋外保管していた事が判明。

  美濃加茂市牧野地区  
     フェロシルト 360トン
     ただし、フェロシルトを含む試作品(改良土) 11,700立法b

 美濃加茂市蜂屋地区
     フェロシルト 180トン
     ただし、フェロシルトを含む試作品(改良土) 2,300立法b
 
 一度「商品」として流通してしまうと、ルートの解明がいかに困難かを物語っている。
  今後はフェロシルト搬入場所発覚だけでなく、予想しない使われ方で、私達の身近で発覚するかも知れない。「商品」はどこにでも流れていく。岐阜県内だけでなく他県でもこうした発覚はあり得る。  

 
石原産業の「偽りのリサイクル製品 フェロシルト」の波紋は大きい。石原産業は偽りのリサイクルをした責任と、三重県はリサイクル認定した責任の重さを改めて受け止めるべきだ。

 
★石原産業は酸化チタンの廃硫酸をを使った「環境商品」として
 ジプサンダー、フェロフィックス、MT酸化鉄を販売している。
  石原産業のホームページ
  http://www.iskweb.co.jp/ISKWEB1-3-1-4.htm

 
これらの商品には、六価クロムやフッ素の汚染問題はないのだろうか。
 汚染はなくとも放射線問題は、残る。

三重県科学技術振興センター
石原産業株式会社との共同研究時における研究用サンプルについて
http://www.pref.mie.jp/TOPICS/2005120107.htm


 岐阜県のHPより
【新たに判明したフェロシルトの搬入箇所について 】
 [登録日] 2006年1月14日
 [記者発表日] 2006年1月13日
http://www.pref.gifu.lg.jp/contents/news/release/H17/z00001143/index.html




 2006年 1月 11日


 地権者が廃棄物を撤去した事例

硫酸ピッチの不法投棄
 H17.11.28、多治見市内と土岐市泉町で硫酸ピッチの不法投棄が確認された。
 行為者は不明であるが県は土地所有者に撤去を要請し、多治見市は撤去、
 土岐市泉町は撤去準備中である。

 <岐阜県のHPより>
 平成17年12月15日現在の 行政指導中事案(事業者)より
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11263/kouhyou/itiran2.htm
 
  現場写真あり
  東濃7,8事案  硫酸ピッチの不法投棄


 石原産業のフェロシルト不法投棄は岐阜県のHP

 産業廃棄物の不適正処理事案  
 行政処分を行った事案の東濃3 に土岐市泉町の写真掲載
 http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11263/kouhyou/itiran1.htm



 2006年1月10日
 
 進入道路に誰が、なぜ、砂利を?!
 この坂を登った左手にフェロシルトがある。


 撮影 2006.1.7 土岐市 金津さん
 撮影 2006.1.7 土岐市 早川さん

 土岐市鶴里町の国道363号線から濃南中学に抜ける道に、砂利約20トン放置。
 右の写真には土岐市役所環境課、多治見警察署連名の警告文
  「この物件を置いた者は直ちにこれを撤去してください。
   撤去されない場合は法的処置を執ります。
            土岐役所環境課  多治見警察署」


 以下岐阜新聞(2006年1月8日26面)より引用
 フェロシルト埋設地脇に砂利
 土岐市で大量投棄 嫌がらせ?

 大手化学メーカー石原産業(大阪府)の土壌埋め戻し材「フェロシルト」が埋められている土岐市鶴里町の現場脇の市道に、大量の砂利が置かれているのが6日、分かった。市道から現場までは車が通行できない状態で、県東濃振興局環境課は「嫌がらせかもしれないが、持ち主が分からないため、当面は動かすことができない」と困惑している。
 同振興局によると、砂利の量は約20立法bで大型トラック2台分。1立法b当たり6,7千円で販売している砂利らしい。地元住民が昨年末に見つけ、今月4日午後に市環境課に連絡した。
 埋設現場では、ボーリング調査が終わり、早ければ来月上旬にも撤去が始まる予定。同振興局は「看板を設置し、所有者に撤去を求めたい。名乗り出ない場合は一時的に市道の脇に移動させるしかない」と話している。
                           
 引用終わり
 フェロシルトは産廃で、六価クロムなどの有害物質を含むため、岐阜県が撤去命令を出している。特に鶴里は六価クロムの値が基準の64倍と高い。しかも未だに野積み。早期撤去が求められている。
 地権者などが撤去を拒み続ければ、土地の管理者として法的に管理責任を問われるのが現在の廃掃法。撤去の責任は地権者にも及ぶ。


 


 2006年1月10日

 放射線測定が不可欠、アイアンクレーの有害性調査

 2006年1月1日 讀賣新聞が1面トップで

 フェロシルト原料有害物質
 38万トン四日市市で投棄 
 石原産業73〜76年  市が環境調査へ
と報道あり、四日市市の調査に期待する。

 市の調査に放射線測定が不可欠 
 
1.11μSV/h  アイアンクレーが露出部分

 
 
楠町のアイアンクレー写真
  1.露出しているアイアンクレー 
  2. アイアンクレーの放射線A   
   三重県内の放射線量と比べて約12倍高い。
   ちなみに三重県の自然放射線は0.03〜0.09μsv/hと三重県検討委員
   会は報告。μGy/hとμsv/hはほぼ同じ。
  3.投棄現場周辺
   
2005年5月、6月 投棄現場の1つ楠町吉崎海岸で放射線測定実施。

 1970年代はチタン廃棄物の放射線問題は知られていなかった。 
 
1990年、産廃処分場から高い放射能が確認され、チタン鉱石によるものと判明した。
 1991年、通達「チタン鉱石問題に関する対応方針」で産廃処分場に入れる際は、チタン鉱石由来の放射線が0.14μSV/hとすること、処分場では50センチの覆土をして1msv/年とすること、放射線の低いチタン鉱石を使うことなどが決められた。1970年代は指針以前なので、放射線が高くて当然の状況があった。

 アイアンクレー投棄の問題点
 チタン廃棄物「アイアンクレー」を海に棄てられなくなった石原産業は、1970年代、四日市市や川越町などに低地の嵩上げなど名目で棄てた。
 1977年の機関誌「公害トマレ」によると楠町の吉崎海岸埋立地では、石原産業が一反当たり5万円支払っていたという。フェロシルトと同じ逆有償の構図だ。
 ・侵出水のPHは5ないし6の弱酸性。
 ・硫酸分が2000ppmもあり、金属鉱山の坑内水と同程度
 とある。
 楠町衛生センターのアイアンクレー部分の草は、かすかな覆土の上にかろうじて生きている状態だった。

 
 


2005年12月20日
 石原産業がある業者に払ったフェロシルト処理費用

名目 「フェロシルト開発試験費用」、「フェロシルト開発費」、
    「フェロシルト法面用資材化加工料」

 2001年  約7千800万円 (11月、12月分)
 2002年  約5億3千600万円
 2003年  約2億5千700万円
 2004年  約2億9千400万円
   (1トンあたり 3,800 円または3,550円)
 管理型処分場に処分のに比べて約2分の1から3分の1の費用で済んだ。
 この処理費の内、何割かは下記のように地権者や末端関係者に渡った。

   業者と使用者の売買契約書および使用者から業者に宛てた「確約書」
   フェロシルトを買うと、あらかじめ取り決めた金額が業者から使用者に
   支払われた(逆有償と呼ばれている。)  



2005年12月12日
 
土岐市土岐津町のフェロシルト搬出作業終了
 残留したフェロシルトがないことを確認するために、石原産業が所々地山を50p掘ってマーキングしたところ。
 搬入量は150トンと言われているが、土と混ぜたため撤去量は1,500トンになった。
搬出先は神戸。
 土地の所有者は土岐市、管理は財産区。粘土を取った後の穴に様々な土状のものが埋められていたことが、土の色でわかる。
  写真 1    写真 2



2005年12月11日
 
石原産業、六価クロム検査で偽装工作
 六価クロムの高い採取サンプル廃棄、計量証明破棄
 京都府加茂町のゴルフ場使用のフェロシルト分析で
 あきれてモノが言えない。京都府にも責任がある。


 
石原産業の行為は犯罪。しかしこの責任の一端は京都府にある。
 京都府が石原産業と同じ地点のフェロシルトを採取し、分析していれば石原産業の歯止めとなり、今回のような犯罪を防ぐことができた。採取サンプルに立会っていなかたのではないか。当時、京都府は汚染が無いというデータが必要だったのだろう。
 京都府のフェロシルトに対する反応は極めて鈍かった。2005年8月か9月に府のフェロシルト担当部署に問い合わせた

 担当課:六価クロムが基準内だったのでホッとしている。撤去は考えていない。
 兼松:その地点で汚染が無くても、他の地点ではどうなるか確証はない。
     愛知県瀬戸市のフェロシルト汚染状況は、県と住民団体の分析結
     果が異なっていた。
 担当課:撤去は考えていない。フェロシルトは排水場近くにあるので、排水
    で汚染を確認する。

 以下、京都府のHPと発表資料を転載

 http://www.pref.kyoto.jp/koho/press/press200512/
 press051210/051210-01/051210-01.html

*************************************:***********
土壌(フェロシルト)検査結果について
平成17年12月10日  京都府企画環境部

<石原産業の報告の内容>
四日市工場の社員が、6月15日に埋設地の4箇所から土壌(フェロシルト)の検体を採取し、四日市工場に持ち帰って六価クロムの簡易検査を行った。
その結果を基に、高濃度の1箇所は、検体そのものを廃棄した。濃度が最も低い1箇所の検体を他の2箇所の検体にそれぞれ混ぜ合わせて希釈した上で、3検体について計量証明事業所に検査を依頼した。
その結果、環境基準を上回った分(0.06mg/l)についてはデータ(計量証明書)を破棄し、環境基準内の2検体(A=0.01mg/l、B=0.02mg/l)についてのみ、7月1日に京都府に報告した。

******************************************************



2005年12月11日
 
フェロシルトの六価クロム、110倍
 三重県科学技術振興センタが保管していたフェロシルトから検出

 
同センターは石原産業はフェロシルトを使った植物育成効果や汚泥吸着効果を共同研究した。2年間の研究後、植物育成効果は無かった(現実には毒性があり、成長を阻害していした)として、研究を止めた。この時の使い残りのフェロシルトに気づいて、分析したら、110倍の六価クロムが検出されたと発表した。
 同センターの共同研究に関する文書を開示請求したら、フェロシルトの分析が一切行われていなかった。いかに石原産業と親密な関係にあるかがわかる。
 データの元となる成分を確認しないまま、実験を進める同センターの研究に信頼が置けるのか、三重県は検討する必要がある。

 また仮に、2002年の共同研究時点で、六価クロムを検出していても、公表されなかっただろう。 なぜなら、植物育成を阻害する研究結果を隠したか事実があるから。



2005年12月11日
 
フェロシルト問題から、岐阜県、土砂埋立規制条例検討を表明
 12月7日の県議会で答弁

 
2005年6月、農地での砂利取り後の埋め戻しとしてにフェロシルトが使われたため、本巣市議会は全会一致で土砂埋立に関する規制を強化に関する意見書を採択し、知事に提出された。
 岐阜県は巧妙な不法投棄を防ぐため、規制を検討していることを明らかにした。
フェロシルトの与えた影響の大きさを物語っている。
 
 しかし2002年2月、岐阜県の出先機関は本巣市の農地で埋め戻しとして使っていたフェロシルトを販売業者から聞き取り調査した後、以下の意見を記している。

 「今後はこのようなモノが増えてくるだろうから埋め戻し材用土砂等についての規定を作った方がよいのではないか。」

 しかし意見を活かすための検討はなかった。問題点を掴みながら、放置した。今も行政が問題を放置し、発覚してから対応するというパターンがあるのだろう。フェロシルトが氷山の一角とならないことを願う。



2005年12月5日
 
岐阜県は石原産が提出した撤去計画をHP

 http://www.pref.gifu.lg.jp/contents/news/
 release/H17/z00001007/index.html

********************************************
[登録日] 2005年12月3日
[記者発表日] 2005年12月2日
 県は、石原産業鰍ゥら提出があったフェロシルト撤去基本計画書(以下「計画書」という。)を本日付で受理しましたので、お知らせします。
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2005年12月4日
 三重県フェロシルト問題検討委員会終了
 リサイクル認定に関する検討

三重県の「道義的責任」だけで幕を引いた、結論ありきの三重県検討委員会
この結論では三重県はRDF、フェロシルトに続き、さらに過ちを繰り返すだろう

 ◆認定審査の状況を検証した結論
石原産業の「悪意に満ちた」「申請書をもとに行われた認定審査に過失があったと断定することはできない。」

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石原産業鰍ノよって作成された申請書は、認定審査の過程において六価クロムの生成の予見性を失わせるためにクロムそのものの存在を隠し、クロムに関して問題のない計量証明書を添付するなど、周到に準備して作成された悪意に満ちたものであると考えられる。この申請書をもとに行う認定審査においては、六価クロムの生成および製品中への混入を予見することは難しく、したがって、この申請書をもとに行われた認定審査に過失があったと断定することはできない。
 しかしながら、チタン鉱石中に不純物としてクロムが含有されていることは、化学技術者にとって予見可能と考えられ、審査段階でチタン鉱石中のクロム含有量に関する資料め提出を求めれば、フェロシルトの原材料である使用済み硫酸にクロムが含まれる可能性は認識できたものと思われる。また、申請書に添付された「フェロシルトQC工程図」の中和酸化工程のPH管理目標値(pH8.1±0.2)も併せて検討すれば、フェロシルト自体に六価クロムが含まれることの予見性はゼロではなかったと考えられる。
 また、県がフェロシルトをリサイクル製品として認定したことにより、一部の施工現場ではリサイクル製品と称しての搬入と埋立処分が行われ、問題となる箇所が拡大したことから、県は製品認定をしたことの道義的責任を免れることはできないと考えられる。

******************************************************************:
   「フェロシルト問題に関する検討委員会最終報告書(素案)」 
       認定関係のみ抜粋

・三重県は被害者なのか
 石原産業のサンプル偽造、六価クロム隠し、廃液混入は論外の企業犯罪だが、三重県の認定に過失がないという検討委員会の判断は誤りだ。
 三重県の認定は、搬入現場も確認しない、植物育成に害を及ぼすことを知りながら害を隠して埋め戻し材として認定した。「道義的責任」ではなく、「共犯者」である。

・申請に至る三重県と石原産業の数ヶ月間の協議
 検討委員会は申請書は「周到に準備して作成された悪意に満ちたものである」と断定している。
 リサイクル認定申請のために、石原産業と三重県は数ヶ月間協議している。検討委員はこの事実を知っている。この間に申請書の内容について三重県と石原産業が十分にすりあわせをして提出したと見るべきだ。ところが検討委員会はこの間何が協議されたのか、確認していない。硫酸垂れ流し事件も告発したのは海上保安庁で、三重県は見逃した。

・予防原則を無視したリサイクルの推進
 検討委員会は特別管理産業廃棄物すら原材料とすることをためらうなと、一層のリサイクルを鼓舞している。しかし、どんな使用方法で、誰がどこで使っても安全であるという確認ができるまでは、予防原則を貫くべきで、安易なリサイクルの推奨は慎むべきだ。

消費者や住民から指摘を受けたら即座に訴えを受け止めて、対応するシステムがない。
 実際に被害が確認されたり、強い有害物質が確認されるまで、訴えは放置される。今回のフェロシルト問題も何年間も放置されてきた。行政は売買形態があるからとの理由で、住民の訴えが3年間も無視し続けた。
 こうした日本社会の現実に照らせば、予防原則のもとであらゆる安全を確認するまでは、安易なリサイクルを進めるべきではない。

・日本のリサイクルは大量生産、大量消費の上に成り立つ。消費のあり方、ごみの発生そのものを押さえる発生抑制、つまりチタンを使い続けるのかという視点が検討委員全員に欠落している。

・強引に「過失があったと断定することはできない」と結論づけた座長。
検討委員からフェロシルトの場合は廃硫酸から炭酸ガスを抽出し、ボード用石膏を取り出し、セメント用石膏を取り出した残りかすを脱水処理しただけの物で、これをリサイクルと呼ぶのは乱暴だとの意見があったが無視された。
 また、鉱物を硫酸処理した場合様々な物質が廃硫酸の含まれることは化学者なら分かっているはず。つまり六価クロムの存在も予見できた可能性が高いという指摘は「道義的責任」と言う表現で押し切った。
・検討委員会が住民や市民に公開され、情報が共有されるのは当然のこと。
・リサイクルの安全基準や試験方法を確立すべきだという提言は当然だ。
・提言には幾つか評価すべき点はある。
  ※検討委員会:三重県フェロシルト問題検討委員会

 
 
検討委員会終了後、検討委員にウラン・トリウムによる内部被曝の危険性を考えるために、含有量試験実施の要望を提出した者ですと名乗って、フェロシルトと内部被曝について質問した。しかし別の話にすり替えて何も語らなかった。

2005年12月1日
 岐阜県議会、知事の冒頭説明
 
 岐阜県民の生活を脅かす、ないしはその恐れが懸念される環境問題として
 「フェロシルト」、「アスベスト」、「超深地層研究所」問題に対応していることを説明。
 知事のこの姿勢が職員を動かし、県民に安心感を与える。
   
知事の冒頭説明(抜粋)PDF
 


新聞報道
三重県発表フェロシルト情報
 合同捜査は当然あるべき、本格的に捜査を期待する。
 遠い場所に棄てる現状からは撤去先住民の拒否も予測されること。
 三重県は環境保全事業事業団と受け入れ量について積極的に話し合うべきだ。

◆ 朝日新聞   2005/12/1 
タイトル「フェロシルト 3県警、合同捜査へ」
概要:11月30日、東海3県警と京都府警、警察庁、中部管区警察庁で初めて捜査方針などについて話し合い少なくとも東海3県警合同で年内にも捜査本部を立ち上げる方針を確認した。

◆中日新聞   2005/12/1  
 タイトル「フェロシルト5カ所の撤去計画に暗雲 神戸の搬入先が拒否」
概要:神戸市の民間処分場が12月3日以降は受け入れないと、石原産業に通知。処分場周辺の地域住民から反発があったようだと、石原産業。

三重県発表フェロシルト情報
http://www.pref.mie.jp/TOPICS/2005110363.htm
2005年11月29日発表 第5回フェロシルト問題検討委員会を開催案内

http://www.pref.mie.jp/TOPICS/2005110362.htm
2005年11月29日発表
石原産業(株)提出フェロシルト回収計画(修正版)  PDFあり



2005年11月29日

★怒り!フェロシルト製造ラインの見学
「百聞は一見に如かず」三田処分場見学


◆三田処分場見学中も絶えず石原産業のアイアンクレーが運び込まれ、矢板で区切られた海水面下に投棄されていた。場所、搬入量ともに石原産業のための処分場と言うのが実感。
  
 廃棄物投棄による海水面上昇で溢れた海水は吸着沈殿、水質検査を経て、排水は海に流れていた。

◆石原産業フェロシルトライン見学
  最も印象に残っていること

・隣り合ったフェロシルトとアイアンクレーの落とし場
 フェロシルトの落とし場と廃棄物のアイアンクレーの落とし場が隣り合っていた。
仮に製造工程でアイアンクレーが混入されなくても、落とし場で意図、非意図に関わらず混じり合う可能性は否定できない。ましてフェロシルトライン、アイアンクレーラインはほとんど無人の工程、機械だけが動いている環境だ。(アイアンクレーは酸化チタンの廃棄。)

 落とし場にはアイアンクレー絶え間なくはき出され、廃棄物運搬ダンプカーが次から次へと三田処分場に運び出していた。
 アイアンクレー落とし場近辺は、トラックが通るたびトラックで踏み砕かれたアイアンクレーが茶色い幕となって立ち上った。生け垣の葉は茶色だった。

 かつてフェロシルトもアイアンクレー同様に絶え間なく吐きだれ、岐阜県にも運び出されていたことを思い、怒りで一杯になった。フェロシルト落とし場は勿論現在は止まっている。
 フェロシルト搬出時も同様だったはず、吸入による従業員、周辺住民への影響も心配だ。

 ・石原産業の頑なな植物育成効果説、搬入先で六価クロムが生成説は、自分で自分の首を絞める発言。誰も相手にしない。


2005年11月27日

 予定 2005年11月29日 午後
 石原産業四日市工場 フェロシルト製造ライン見学
 市民団体(三者懇談の申し入れ団体として)参加
 岐阜県からは約10人参加予定。


2005年11月25日
 1.土岐市泉町定林寺のフェロシルト撤去現場を視察

 岐阜県は石原産業に強制措置命令に対する撤去計画を11月28日までに提出するよう求めている。
 土岐市泉町のフェロシルト撤去現場では撤で空いた穴を青いシートで覆っていた。ここのフェロシルトは神戸まで運ばれるため、朝積み込んで出発したら、翌朝まで搬出はない。このままでは撤去までに時間がかかりすぎる。石原産業は岐阜県の撤去命令にどのように答えるのか。

 紅葉が燃えるように美しい遊歩道を下ってフェロシルトで埋められた谷を見上げるいつもの場所に着いた。
 ネットを張って種子吹きつけから7ヶ月経っても、当然の事ながら東濃特有の湿地としてのわき水にはフェロシルトの赤茶色の粒子が残っている(写真)。50m程離れた遊歩道脇の側溝にはフェロシルトの侵出水が流れ込む場所だけが赤錆色に染まっていた(写真)。
 
定林寺川のフェロシルト汚染は、極少量になったが今も続いている。  
 撤去後、いつまで赤錆色のわき水が出るのだろうか。

 2.可児市久々利のフェロシルト撤去現場
 久々利では集落として撤去を監視する体制がない。可児市や岐阜県出先機関が見回っている。そのためかこの現場は1日の作業終了後もフェロシルトがシートから露出している。
  写 真  雨の中のフェロシルト(2005.10.29)
    
  
 石原産業は撤去仮置きの地域の人たちには当然の事ながら、丁寧に説明し、排水の設備もきちんとすると約束している。
 しかし各地に入れられたフェロシルトは、何年も雨に流れるに任せていたのだ。これだけ非難を浴びて撤去していても、監視の目が甘ければ、露出し雨に溶けて流れている。
 石原産業は決して監視を怠ってはならない企業だ。



2005年11月21日
岐阜県、県内9箇所のフェロシルトに対し強制撤去命令

 岐阜県は11月21日、県内7箇所※のフェロシルトに関する強制撤去の措置命令を石原産業に手渡した。
石原産業は措置命令に基づいて新たな撤去計画を提出し、石原産業の計画履行を岐阜県が監視する。
 ※対象箇所:撤去済みの美濃加茂と岐阜市に権限のある1箇所を除く9箇所)

 撤去期限は2006年2月28日。

 石原産業社長が岐阜県知事に再三約束した、今年末までに撤去するという約束からは2ヶ月遅れるが、石原産業が公表している2006年9月末より早い撤去に向けて実現性を持った、法的拘束力を持った撤去命令が出されたことを歓迎する。

 ただ、瑞浪市稲津町、瑞浪市陶町、恵那市三郷町、土岐市鶴里町は地権者問題、土地利用者の面で問題箇所があり、期限内に撤去できるかどうか気がかりだ。
 石原産業は最低限の責任として、期限内に撤去すべきだ。


2005年11月19日
 来年度の国の予算や施策に関し、岐阜県から提案
 
環境省に対してはフェロシルト問題を受けて、微量な放射性物質を含んだ廃棄物の処理基準を設定すること、また、その廃棄物の放射線量を積極的に国民に提供することを提案している。

以下、提案抜粋
************************************************************
「平成18年度 国の施策ならびに予算に関する提案」 (P.29)

平成17年11月 岐阜県知事 古田 肇

【環境省】
(2)放射性物質を含有する廃棄物の適正処理の推進

○「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(原子炉等規制法)及び「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」の対象外の微量の放射性物質を含有する廃棄物の適正処理を推進するため、原子炉等規制法改正により導入されるクリアランスレベル(放射性物質として扱う必要がないかどうかを区分するレベル)を参考にし、再資源化を含めた処理基準を設定すべき

○放射性物質を含有する廃棄物について、安全な放射線量に関する情報を国民に積極的に提供

***************************************************************
クリアランス(0.01msv/年以下)と酸化チタンの廃棄物(1msv/年以下)等の整合性がない。国は基準を示すべきだと提案している。

 この提案が提出されることになったとき、中日新聞(2005年10月22日)は
「微量の放射性物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」に関連し、県は、廃棄物処理法で定める放射性を含んだごみの判断基準が、原子力施設から出されるごみの基準と異なるとして、整合性をとるよう環境省などに要請する方針を固めた。フェロシルトが埋められた地域で住民の不安が高まったことがきっかけ。原子力施設がない自治体がこのような要請を行うのは異例だ。」とした。

 即、国が対応するとは思わないが、知事がフェロシルト問題の発端を正確に掴み、その後の要望書でも折り触れて訴え続けてきた、ウラン・トリウム問題を受け止めていることが確認できた。私たちは知事の対応を高く評価する。
 知事のこうした考えは、超深地層研究所のウランを含んだ掘削土の環境影響問題にも取り入れられるものと考えている。


2005年11月18日
4月4日、販売業者展示 植物育成効果のフェロシルト袋
 αフェロシルト、βフェロシルト

 末端業者はケナフ栽培を口実にフェロシルトを搬入していた。
 2005年4月4日、フェロシルト販売業者が岐阜県可児市の事業説明で、展示していたフェロシルトの袋。

 
可児市大森地区は2005年1月に瀬戸市北丘のフェロシルトが搬入された。
 愛知県の指導で砂防防災工事の障害になる部分の撤去求められ、溢れたフェロシルトを可児市大森に運び込んだためだ。
 しかし3つの自治会が3月市民団体の知らせで放射能を含んだ酸化チタンの廃棄物であることを知り、4月4日、業者を呼んで搬入阻止と撤去を求めた。
 60人あまりの住民の理論的な追求に押されて、搬入しないことを約束した。この住民パワーが撤去に向けた大きなうねりを作った。

 この説明会でもフェロシルトはケナフの肥料であり、フェロシルトの放射線は低いと説明した。説明時の展示品としてケナフ栽培の写真やケナフのお茶、α・βフェロシルトの袋などを並べていた。
 α・βの違いを尋ねると中味は同じだが、植物育成目的の人にはα、セメント材料や土地の嵩上げ目的の人にはβを渡すと説明した。15キロ入りの袋は17円50銭とも答えた。
 
 三重県が共同研究でフェロシルトの毒性を確認した時点で、公表していれば、003年以降の不法投棄を大きく減らすことができた。
 三重県知事とごみゼロ推進室は、この袋を観て、毒性を公表しなかった誤りを反省して欲しい。


2005年11月17日

 
石原産業の植物育成を示すデータの根拠は??
  三重県はデータの根拠を求めたか? 


 石原産業は2003年5月9日、三重県は2003年5月30日付産官共同研究:結果報告書でフェロシルトの植物への毒性を確認している。
 それにもかかわらず、2003年7月2日、石原産業はリサイクル認定の補足資料として、フェロシルトを添加量増加に伴って稲の草丈が伸び、重量も増え、葉緑素が増す驚くべきデータを提出した。
 三重県は提出したデータの根拠を追求せず、石原産業が宣伝する植物育成効果を容認していたことになる。
 
1.2003年7月2日、リサイクル認定検討のため三重県の求めに応じて「フェロシ
   ルトの植物育成効果について」を提出。
 ・提出理由:リサイクル製品認定申請書(2003.3.25付)に記載した植物育成効
         果について、三重県から具体的な資料提出を求められた。
 ・文書の内容: 「フェロシルトの添加量に関係なく何れの場合も薬害的症状は
           見とめられなかった。」
           「フェロシルトを添加することで緑葉改善効果が認められ、生
           育は添加量が多くなるに従って旺盛となる。」と説明し、データ
           を示した。
  三重県は埋め戻し材とし認定したが、植物育成効果を否はしなかった。
 
 今回の不法投棄事件の背後には石原産業の酸化チタンの廃棄物(廃硫酸)に
対する三重県の意図的に甘い対応があったとしか考えられない。 
  過去2回の公害事件でも、三重県の甘い姿勢があったのではないか。
   「フェロシルトの植物育成効果について」(2003年7月2日、三重県に提出)

2.リサイクル製品認定申請書(2003年3月25日付)で植物育成効果を
  盛り込んでいた
 <フェロシルトの特徴>
 ・酸化鉄と石膏を主体とするシルト、粘土質のもので粒度が細かく、粒度もそ
  ろっている。
 ・他の土壌となじみがよく土地造成時の埋め戻し材として適している。
 <フェロシルトの用途>
 ・土地造成時の埋め戻し材として広く使用できる。
 ・フェロシルトに含まれるCa,Fe分が植物育成を旺盛にする。
  緑葉改善効果が認められており植物の生育にも適した材料。

   リサイクル製品認定申請書(2003年3月25日付)で
   植物育成効果をうたった「製品の仕様」




2005年11月15日

 三重県が環境省に、リサイクルの安全基準などで
 指針を設けるよう要望する方針

 2005年11月15日 朝日新聞13版30面より
 環境省は自ら法令上の基準を設けるべきだ。


2005年11月14日
 隠されていたフェロシルトの植物への毒性
 三重県の責任は幾重にも重い


 「効果が無い」ではなく、「毒」(生育抑制、草丈伸長抑制)だった
 1.産官共同研究でフェロシルトは植物とって毒であるという結果を承知しな
   がら、植物を植える土壌の埋め戻し材としてリサイクル製品に認定し、販
   売に荷担した。
 2.三重県が共同研究の結果を公表していれば、中間業者の植物育成効果
   をうたった販売を止め ることができた。共同研究の結果を公表しないこと
   で、フェロルトの植物育成効果をPRした中間業者の販売を、結果として後
   押しした。

◆フェロシルトに係る三重県と石原産業の産官共同研究の情報公開からわかっ
   たこと。
 発端:お茶の研究では「効果がなっかた。結果は公表していない」と三重県
     ごみゼロ推進室が6月19日、岐阜県可児市で語る。
     なぜ公表しないのか疑問を持った。
 情報公開:三重県に請求10月19日、公文書受理 11月4日。
 評価依頼:共同研究内容評価を、岐阜大学の粕谷教授に依頼。
 評価の公表と申し入れ:評価結果を受けて共同研究結果の公表と、岐阜県内
       2団体三重県に申し入れ

    共同研究の概要   
    岐阜大学の粕谷教授の評価−1 評価−2 表
    フェロシルトの植物栽培グラフ 四日市大学講師 河田昌東氏



2005年11月12日
環境省が、重県にリサイクル認定の経緯を聴取へ
 2005年11月12日、中日新聞は環境省が三重県に府のリサイクル認定の経緯を聴取すると報道した(11版 36面)。
 環境省の動きは驚くほど鈍い。循環型社会形成推進基本法を作ったが、リサイクルの明確も基準も、除外項目もない。運用は自治体に任せ、問題が発生しても自治体に対応させるだけで、自らは何もしない。
 フェロシルトが社会問題にならければ、聴取すらしない。
 4月14日、環境省は岐阜県のフェロシルト搬入地の岐阜県稲津町、可児市、愛知県瀬戸市など見た。当然三重県のリサイクル認定は知っていた。市民や住民の動きも知っていた。環境省などと話し合った際に提出した要望書や文書は全て、当該県に送付している。しかし何もしなかった。
 事情を聴くのは、聴かないよりはましだろう。しかしリサイクル可能な物と、してはならない原料、安全の基準を明確にするなど怠慢を反省し、やるべき責任を果たすべきだ。
 文部科学省は1991年の「チタン鉱石問題に関する対応方針」(4省通達)を守らせるべきだ。それが仕事だ。(2005年3月11日を参照。)


2005年11月12日
 「はずれ」で拡散したのか 
 2001年11月、岐阜県内で最初にフェロシルトが運び込まれた。
地域住民が疑問を持ち、可児市や岐阜県に産廃ではないかと、判断を求めた。可児市の調査から有害物質の検出されなかった。
 可児市から相談を受けた岐阜県も三重県庁に問い合わせ、売買契約書等を提出させ、それなりに調べた。しかし産廃ではないと判断した。
 可児市が採取したものから検出されなかったことを「はずれ」と表現した。(中日新聞 11月11日 11版  34面)
 しかし「はずれ」という表現に、行政の本質があまりに見事に浮き彫りにされている。
ごみではないという、マイナスからスタートした市民団体としては、「はずれ」と表現されたことに、大きな隔たりを覚える。


2005年11月11日

 特別管理廃棄物が原料のフェロシルト
     三重県はリサイクル認定

 毎日新聞は11月10日、24府県が特定管理廃棄物をリサイクルの原料から除外していると報道した。ところが三重県にはこうした除外規定はなく、その上安全性をはかる物差しがないと指摘した。(中部本社版 13版 1面と23面)
 三重県はサンプルすり替えや、意図的な廃液混入は見抜くことができなかったとフェロシルトの認定責任を回避しようとしている。
 しかし毎日新聞のこの記事は三重県の杜撰な認定制度と運用を端的に示している。


2005年 11月9日
エッ!これが三重県の姿勢?!
 2005年11月4日 三重県議会 健康福祉環境森林常任委員会傍聴
石原産業(株)参考人招致終了後の同委員会で

 議員から、いなべ市藤原町のフェロシルト搬入当時の三重県の対応を聞かれた担当部局(局長?)が、「こういう問題は住民が心配して表面化してくるものだ」という主旨の答弁をした。

 この答弁に耳を疑った。

その理由は
1.そもそも行政は地域住民の安全と健康を守るために、住民の税金で仕事を
  し、給料を得ている。
 こうした問題が起こらないように監視、監督するのが、行政の仕事であろう。
 問題を提起されたら安全を確認するまで、調査するのが仕事であろう。

2.三重県は本当に住民の声に耳を傾けたのか??
 現地・藤原町で今年6月にフェロシルト搬入の経緯を聞いた。
 いなべ市は雨で赤い水が流れたという連絡を受けたが、市では対応できない
 として三重県に説明を求めた。
 三重県はフェロシルトは問題ないものであると説明し、住民の疑問に耳を貸さ
 なかった。それ以降、フェロシルトを運び込んだらすぐ土をかけるよう、県が業
 者を指導した。

 当時を振り返ることか嫌だという人にも会った。フェロシルトによる赤い水問題が地域に亀裂をもたらしているという感想を持った。

 


2005年 11月 8日

 岐阜県は明日、岐阜県警に告発
 岐阜県知事は記者会見で、明日石原産業を告発することを表明した。
同時に撤去命令の前提となる、弁明通知書も石原産業に送る。
 岐阜県の2つの対応は石原産業の企業犯罪の解明と共に、住民が望んでいる早期撤去を確実に実施しさせるための手続きであり、優れた判断である。
 知事が告発を表明する事は石原産業への強い決意の現れであり、職員が自信をもって職務遂行するための環境づくりでもある。


2005年 11月 8日
三重県警、石原産業を強制捜査 

◆企業犯罪立件に向けた第一歩
 三重県警の石原産業強制捜査は石原産業の企業犯罪としてのチタン廃棄物不法投棄事件全容解明に向けて、具体的な一歩を踏み出した。
  三重県警は押収した資料を精査して、企業の意思決定、それに基づく金の流れ、関わった人など具体的に特定し、企業犯罪として立件することを望む。

◆三重県警および三重県に対して
 岐阜県は弁明手続き等経て告発すると言われている。告発は当然だ。
三重県、三重県県警は岐阜県や岐阜県警など関係機関と綿密な協力体制を作り捜査を進めなければならない。

◆三重県の責任は大きい、処分場を提供すべきだ
 三重県は過去に2回公害を起こした企業の廃棄物の監視を怠った。
 その上、三重県はフェロシルトをリサイクル製品として認定し、販売に積極的に荷担した。
三重県の責任は重大だ。回収されるフェロシルトの処分場を積極的に提供すべきだ。

◆自治体はどう反省し、具体策を示すのか 
 各県はフェロシルトが金で売買されているという「有価物」を理由に、石原産業のチタン廃棄物の不法投棄に、不作為という形で荷担した。各県はこれを機会に何を教訓とするのか、具体的な形で示すべきだ。

◆国は明確な基準を作る責任がある
 国はリサイクルできる物とできない物の基準を明確する責任がある。
 リサイクル法だけ作って、運用も問題の立証も全て現地自治体で対応しろ言うのは、無責任の極みだ。


2005年 11月 8日
 愛知県長久手町のフェロシルト写真
 愛知万博会場と目と鼻の先に投棄されたフェロシルトには、シートが掛かっていた。この場所も知られる前は野積みで、雨風に晒されていた。
 量は不明。しかし数万トを超えるだろう。一方、岐阜県鶴里のフェロシルトは野積みである。
 瀬戸市の道路脇に、フェロシルトの塊があった。周辺には見あたらず、無蓋のダンプから落ちた物か。

 岐阜県土岐市泉町、瑞浪市稲津町の写真
  両所とも2005年2月から、放射線や赤い水が流れたなどの報道を受けて、2005年4月から2005年5月にかけて、石原産業の資金で防災措置工事(崩落防止のため、多段にしフェロシルト全体をネットで覆い、草の種子を吹き付けた)を実施した。
 写真は工事終了後の6月13日撮影。土岐市は崖下から撮影した。


2005年11月6日
 フェロシルトは六価クロムを含んだ産廃
◆当然の結論◆
 六価クロムは廃液混入問題に関わりなくフェロシルトに存在した

 pHの変動、鉄の存在が6価クロムを生成した。
 pH81より大きいと6価となり、小さいと3価となる
 石膏を多く取るためにpHを上げると、アルカリに傾き6価クロムが生成する
 鉄が多いと6価クロムは生成しない。
 ただし、中和が不十分で毒物の硫酸第一鉄が残る。
              (※河田氏意見書より補足)

フェロシルトからフッ素溶出は当然!
 委員会が問題にしなかったフッ素の問題
 
会社ぐるみの産廃不法投棄 2
 926日、930日に三重県、岐阜県の要請で作ったフェロシルトからもフッ素が溶出し、廃液混入とフッ素溶出は謎のままだった。
 しかし11月6日の第4回三重県フェロシルト問題検討委員会の石原資料とそれを元に石原産業四日市工場M氏に硫酸法チタン工程にもフッ酸を使う工程があることを確認した。
 
つまり、1012日の田村社長、炭野取締役名のお詫びと、別紙に単純な私は騙された。
 しかし社長、取締役お詫び文書で、フッ素溶出原因を塩素法チタン廃液混入と偽る事実は、企業犯罪の証拠だ。
 座長は承知で、さらりと流した。承知していたのだ。

2005年11月6日
石原産業への土岐市鶴里フェロシルト説明会申し入れ
 11月30日に提出した、土岐市鶴里での説明会申し入れに対し、未だに回答も電話連絡も無い。11月30日の項参照。
 <本日、電話で申し入れに対する対応を聴いた>
 ・本社で取り扱っている。今週の説明会は困難だ。流れ出さないように土嚢を積
  んだと、聴いている。
   兼松:雨が降れば流れ出す。土嚢で流出はくい止められるのか。
       検討委員会座長も住民に説明するよう、検討委員会の場要請し、石
       原産業は、受け入れた。
 ・14日に、電話連絡する。
    兼松:必ず説明会をするという、連絡を待っている。




2005年11月5日
愛知県内で3ヶ所フェロシルト判明 11月4日 愛知県発表
 ・名古屋市名東区香流  20〜30トン
 ・瀬戸市南ヶ丘 1,500トン 
 ・日進市折戸
 
◆石原産業は見えるところ、大切なところだけに対応するのか
 長久手はシートで覆う、岐阜市鶴里は未だに「野積み」
 2005年10月27日に愛知県が発表した長久手町のフェロシルトは黒いシートで覆われ、隣接した小川は赤い水が流れていた。
 注目の中で判明したフェロシルトはすぐに飛散や流出防止のために応急措置が取られている。
 ところが、2005年6月に判明した土岐市鶴里町のフェロシルトは六価クロムの値が石原産業の分析で土壌環境基準の26倍,愛知県の取扱業者分析で64倍も高いのに、何の対策も取らず、未だに野積みを続けている。
 1名の地権者が見つからないから、法的に手が付けられないと言うのは言い逃れに過ぎない。今すぐ撤去するか、さもなければ最低限の義務・地域の人々の生命をを守るために、何を置いても対応すべきだ。
 
申し入れに応えて、今すぐ対応し、説明すべきだ。
 土岐市鶴里町のフェロシルトの写真


 ◆三重県、刑事告発 検討委員会の結論を待てない理由
 三重県が今日石原産業を刑事告発した。
 石原産業はフェロシルトを廃棄物認識しながら産廃処分の許可を持たない業者に委託したことによる犯罪としてう告発した。
 フェロシルトを産廃と認定するにはそのものに六価クロムが含まれていたか否かという点にかかっている。
 ところが三重県はフェロシルト製造工程そのものが六価クロム生成の過程であるとは認めない。引取費用を払って(逆有償)いるという点で産廃と判断した。六価クロムが存在した産業廃棄物をリサイクル認定したと認めることは、自らの首をしめること。だから自己の責任逃れのために、関連事項で告発したと私は観ている。
 三重県フェロシルト問題検討委員会が11月6日に六価クロム問題に結論を出すのは分かり切っているのに、それを待たずに告発したのは検討委員会の設置目的を三重県が否定することだ。

 岐阜県には六価クロムが入った産廃を製品を偽り不法投棄したという、根本問題で告発して欲しい。
 県の威信をかけて告発するからには、必ず起訴できる案件も必要だが、根本問題を真っ正面から捉えた告発をすべきだ。
 住民の不安を取り除くために、強制撤去を優先させるという姿勢を岐阜県考えを支持する。


205年11月3日
 ★新たな搬入(廃棄)場所判明と量の増加判明
 
 ◆場所
 ・岐阜県土岐市土岐津町土岐口 2005年10月17日判明 
       岐阜県発表 約150t   陶土採掘跡

 ・愛知県長久手町  2005年10月27日判明  陶土採掘跡
      愛知県発表 約3,000uに約13,000t

 ・愛知県尾張旭市  2005年10月27日判明  陶土採掘跡
      愛知県発表 約5,000uに量不明

 ・愛知県豊田市西山中町 2005年11月2日判明  
      豊田市発表  約800〜1,000t  廃棄時期2003/9頃
 
 石原産業の目的はフェロシルトの廃棄、廃棄場所は業者が探す。
 道路際で10tダンプが入りやすく、人目に付きにくい場所が選ばれる。
 競売の土地や分譲別荘地、陶土採掘跡、砂利採取跡、砂防指定地等が狙われた。
 愛知県瀬戸市や岐阜県東濃地域は陶土採掘跡は多数ある。そうした場所に廃棄されたものが今後も判明するだろう。

 ◆廃棄量の増加
 ・京都加茂町  50,000t→56,000t

 ・岐阜県土岐市泉町 4,000t→ 30,000t(2005/11/2)

 ・岐阜県瑞浪市稲津町 1,000t→10,000t(2005/6)
              →35,000t超? 請求および領収書より

  
 ◆製造量より多いフェロシルト??
 量は撤去のためのボーリングで増加が判明するだろう。
 石原産業は6月に、フェロシルトを72万トン製造したと発表をした。その概略は
     岐阜県 約 3万トン、京都府 約5万トン、三重県 約35万トン
     愛知県 約27万トン 石原産業が瀬戸市からの持ち帰分 2万トン
で合計72万トンと辻褄合わせがなされた。
  しかし既に岐阜県は約7万トンに増えた。京都府も増加、愛知県は新たな廃棄場所判明で増加。
 製造量より多いフェロシルトは何を意味するのか。
 アイアンクレーと呼ばれている廃酸中和石膏は、石原産業の年次計画より確実に減少し、目標を確実に達成した。アイアンクレーとフェロシルトの「主成分、産廃と酷似」(2005年10月20日付 毎日新聞 13版25面)という、アイアンクレーがフェロシルトに化けることは、可能ではないかと推理するのは、楽しい。
 製造元が製造量も販売量も確認できないはずがないのだから、説明する責任が石原産業にはある。
 

205年11月2日
三重県が三田処分場搬入を認めた!
 常識的な判断に落ち着いた
 10月16日の三者懇談で、運用を開始したばかりの三田処分場搬入するよう、市民団体は強く求めた。しかし三重県は三田への搬入企業は既に石原産業をはじめ、県内企業と決まっている。フェロシルトを搬入すると使用年限が短くなり、早期に新たな処分場を確保することは困難と搬入を認めなかった。
 石原産業も自らのチタン廃棄物を入れなければならないと、フェロシルト搬入を断った。石原産業のもうけのために、フェロシルトの撤去が遅れることをどう思っているのかと、市民から激しい言葉が飛んだ。
 産廃認定して強制撤去をするためには、短期撤去が必要であり、三重県分だけが撤去されれば良いと、開き直ることはさすがの三重県もできなかったのだろう。
 杜撰なリサイクル認定と、石原産業の廃棄物監視を怠った三重県としてはもっと早期に応ずるべきだった。

 ◆もてはやされるチタンに 大きな赤い『影』
 ・チタンのごみは1970年代、海に棄てられ海を赤く染めた。
 ・公害問題で海に棄てられなくなり、三重県内の各地に棄てた 
   例えば四日市市楠町、川越町 この時金を払って棄てた場所もあるという
 ・1990年代から2000年代岐阜県、愛知県、京都府そして三重県内に
  「リサイクル」を装って廃棄した。
  チタンの発生抑制がなければ、赤くて大量の「影」は今後も増大する。

  
  撤去を求めるだけでなく、私たち自身の暮らしのあり方が問われている。
  私たち自身が対応しなければ、いつか自分たちの所に、チタンごみが戻って
  くる。
 
  日本は放射能の少ないチタン鉱石を輸入している。高い部分はチタン鉱石
  産出国に置き去りにされているはず。そして放射能汚染ががあるはずだ。
  

2005年11月1日
  いつまで、国にお伺いを立てるのか
 10月31日に岐阜県、三重県、愛知県、京都府の担当者が環境省に出向いてフェロシルトの扱いについてお伺いを立てた。新聞各紙は、環境省がフェロシルトを産廃と判断することに異論はないとしたことを報じた。
 しかし産廃認定権限は、各都道府県にある。ところが各県とも独自の判断を避けた。権限を活かして使わず国の判断を仰いでいては、対応が遅れる。フェロシルト対応の遅れがその典型だ。
 文部科学省は2005年3月、放射性物質を含むフェロシルトを岐阜県内に入れられて、黙っているのは岐阜県の問題だと平然と言った。その一方で、自ら1991年に出した4省庁通達を守らせようという気はない。
 独自の判断を積み重ねて、国に明確なリサイクルの基準を提示すべきだ。それができないと第2、第3のフェロシルトを生む。苦しむのは住民だ。

六価クロム生成原因は、他の廃液混入!?
 
三重県の環境省協議報告より
 http://www.eco.pref.mie.jp/kouhou/kyou/200511011756120600/index.htm
 
三重県は10月31日の環境省との協議を以下のように報告している。
 
  「3 協議の概要
  (1)3県の環境省への報告内容及び環境省への協議内容
  
フェロシルトの不正製造により製品に六価クロムが含まれる可能性があるこ
  と
、製造工程に廃棄物として処理されるべき廃液の混入があったこと、販売
  時に販売額を上回る改質加工費等の金銭を支払っていたこと(逆有償)から、
  フェロシルトそのものを廃棄物としてとらえてよいか。
  (2)環境省の考え方
  3県の考え方について、逆有償等の観点からフェロシルトを廃棄物としてと
  らえるという方向性については間違いないと考える。」

 三重県は環境省に六価クロム生成原因を他の廃液混入によるものと報告したことになる。この報告はリサイクル認定した三重県の責任逃れだ。この報告に岐阜県が同意したとは考えられない。


  三重県の第4回フェロシルト問題検討委員会
  2005年11月6日(日)13:00〜
  名古屋グリーンホテル

2005年10月31日
 土岐市鶴里町、基準の64倍の六価クロム
 石原産業に現地での説明会申し入れ

 10月31日の讀賣新聞に愛知県のフェロシルト取扱業者の検査結果として、岐阜県、愛知県内の六価クロムの溶出結果が掲載された。
 なんと!土岐市鶴里は基準の64倍だった。
六価クロム30倍が特別管理産業廃棄物として扱われる基準である。
鶴里のフェロシルトは野積みである。雨のたびにフェロシルトが流れ出し、乾燥すれば飛散する。そこで暮らす方々の不安を思うと、石原に具体的な対応を求めるべきだと考え、2団体で現場での説明会を申し入れた。

 石原産業はあと1人の地権者の判明を待ってボーリング等調査に入ると言うが64倍の六価クロムと言う検査結果は、悠長に待てる数値ではない。

 石原産業への申し入れ書


2005年10月31日
 フェロシルトは産廃
 岐阜県行政を中心とした努力で、フェロシルトは産廃であると環境省が認めた。
環境省に産廃と認定させるために、市民団体、自治体は多大な労力と努力を強いられた。

 環境省がまともな基準もなく、目の前からごみを減らすことを目的とした「循環型社会形成推進基本法」に基づいて推進されたリサイクルは、ゴミを資源と偽って拡散させ、市民にはゴミに内蔵された危険物の察知を困難にさせた。

一方、経済産業省は「企業がきちんとした製品を作ることが前提」、環境省は「産廃の恐れがないかは自治体が精査すべきだ」、リサイクルの基準については「検討する考えはない」(いずれも、2005年10月30日 毎日新聞 13版社会面)と、責任を自治体に押しつけ、自らの反省はない。

  


2005年10月24日
 岐阜、三重両県のフェロシルト問題検討委員会に四日市大学講師 河田昌東氏の報告書 「フェロシルトに含まれる6価クロムの生成原因について」(10月18日付)を提出
 2005年10月16日、三重県桑名市で開催された、市民団体、石原産業、三重県との三者懇談で説明されたものを、報告書にまとめていただいた。
 結論は「フェロシルトに存在する6価クロムは、フェロシルトの製造工程自体における化学反応によって生ずるのであり、他の混入物がなくても6価クロムは含まれていた」「従って、この6価クロム問題はフェロシルト製造当初から起こっていたものであり、フェロシルトそのものが有価物としては不適切な蚕業廃棄物であることを示して」いる。 
 
 「フェロシルトに含まれる6価クロムの生成原因について」


2005年10月22日
 三重県庁のホームページに「フェロシルト問題にかかる対応状況」
(2005年10月22日)が設けられた。
経過、経緯、三重県フェロシルト問題検討委員会報告、知事記者会見概要などが
掲載されている。

三重県環境森林部「フェロシルト問題にかかる対応状況」
http://www.eco.pref.mie.jp/jyourei/jyourei-yoko/jyorei/j20/feroshiruto/index.htm

ここからも入ることができる。
http://www.eco.pref.mie.jp/news/mieken/index.htm


2005年10月22日
 廃棄物処理「統括責任者」は四日市工場長である。
 塩素法チタンの廃液、農薬の廃液混入などは会社の組織的行為。

 工場長を委員長とした「廃棄物対策委員会」が組織され、工場長は統括責任者である。工場長は、廃酸中和石膏(通称 アイアンクレー)の激減を、知らなければならない立場にあった。フェロシルトに塩酸法チタンの廃液を混入させている実態知っていた。
 届出書には各年度毎に田村工場長、安藤工場長の氏名と職印あり。
 
  2000年1月28日石原産業が三重県に提出
     「産業廃棄物適正処理に関する自主情報公開届出書」より抜粋

   2004年6月28日石原産業が三重県に提出
     「産業廃棄物適正処理に関する自主情報公開届出書」より抜粋
 
 報告書に記された廃酸中和石膏の廃棄目標値と、実績値は下記の通り。
         目標値          廃棄量実績
                  H12年度  54,863t 
  H13年度 65,000t   H13年度  53,157t 目標から更に12,000t減少
  H14年度 28,000t   H14年度  24,665t 目標から更に 3,000t減少 
  H15年度 22,750t   H15年度  15,733t 目標から更に 7,000t減少

  H16年度 15,000t 

 多くの事業所は目標達成すら困難な場合がある。ところが石原産業は楽々とクリアし、更に減少させている。会社の組織ぐるみだからこそ、他の部署と連携を取りつつ実行できた。


2005年10月 13日
 石原産業、フェロシルトに六価クロムが含まれ、溶出する事実を認めた。

 第2回 岐阜県フェロシルト問題検討委員会(公開 傍聴可)
 石原産業の「お詫び状」(2005年10月12日付)
 フェロシルトに塩素法で製造したチタンの廃液を混入させていたこと、岐阜県と三重県に意図的に総クロム量の極端に少ない「偽造サンプル」を渡していたこと、三重県検討委員から要請されて作ったフェロシルト(塩素法の産廃廃液混入せず)から、六価クロムが溶出したとお詫びした。他の産廃を混入させたのは、10月11日に解雇された元副工場長が独断でやったことだと、責任逃れを図った。 
   
    石原産業のお詫び状
  
 しかしお詫びの中で、製品の中に6価クロムが含まれていることを認めた。
 製品の中に6価クロムは「まったく含まれていないとの認識」だったが、「三重県の要請に基づいて行った試作試験の結果ね製造工程の条件の変動(例えば、廃液のpH値の変化、2価の鉄の含有量の変化など)によっては、製品中に6価ロムが含まれる可能性があるということが判明しました。」
 この表現は、石原産業がフェロシルトに六価クロムが含まれ、溶出することを認めたものである。

 委員会傍聴メモ


2005年9月27日  
 石原産業社長、改良試作品を「手違いで」サンプルとして岐阜県に渡したことに対し知事に謝罪。
 知事は「手違い」を耳を疑う不手際と指摘し、原因究明を求めた。また、フェロシルトの年内撤去完了を要請した。

   2005年9月28日 新聞記事1
              

2005年9月26日
 石原産業、岐阜県庁に来て担当課にお詫び。
 岐阜県に渡したサンプルも、三重県と同様間違っていた。
 
 岐阜県はフェロシルトの溶出試験のみ行い、含有量試験を行っていない。
 岐阜県内10箇所の含有量試験をしていたら、サンプルとのギャップがデータとしてつかめたはずだ。岐阜県は石原産業への詰めが甘い。

  

2005年9月25日 
 三重県第3回フェロシルト問題検討委員会
 場所 三重県四日市庁舎

◆発覚!石原産業サンプル問題スキャンダル
 石原産業が『手違いで』三重県に間違ったサンプルを渡したとして、9月22日付で三重県に顛末書を提出していた。
 間違ったサンプル発覚は、検討委員会の含有量試験で二桁台の測定値差違を指摘され、その原因をつかむために、石原産業がサンプルの素性を確認した。その結果サンプルを間違ったサンプルを渡していたことが分かった。

 「本年2月にフェロシルトの純度アップを図った改良品の試作を行った際のサンプルであり、当方の手違いでお渡ししたことが判明しました。
  尚、改良品の商業生産は設備上の問題から行っておりません。」

     顛末書より抜粋

 ・フェロシルトはpH8で六価クロムに酸化される。
 酸化チタンの廃硫酸を中和するために炭酸カルシウムを加えると、
 pH8前後になる。
 ・フェロシルト中のマンガン、ニッケル、チタンなどの酸化作用の
  ある物質の動きも検討していく。

 データの元となるサンプルが間違っていたら、石原産業の出した全てのデータの信頼性を失う。データの信頼性を根底から覆すスキャンダル。
 このスキャンダルで市民は総クロムの値やウランやトリウムの値を、鉱石の組み合わせなどで低くできることを知った。
 三重県に提出したリサイクル認定申請のための様々なデータも、販売しているフェロシルトとは大きく異なっている可能性がある。
 三重県の責任:認定した三重県は、石原提出のデータだけで認定し、三重県として溶出試験や含有量試験もしなかった。三重県の責任は更に重くなった。
 
  傍聴記録はここ
  
  三重県の検討委員会報告はここ
  http://www.pref.mie.jp/TOPICS/2005090308.htm



2005年9月22日
 岐阜県、三重県フェロシルト問題検討委員会に要望書を提出。
  岐阜県検討委員会宛要望書
   1.検討委員会の公開
   2.岐阜大学地域科学科学部粕谷教授の「フェロシルト
    に関する六価クロム生成実験報告書」の委員会での
    検討 
   3.γ線だけでなく、ラドンガスや微粒子吸入による被曝
    の評価
    ウラン6ppm含有量だとすると、1万トンには60kg
    トリウム11ppm含有量だとすると1万トンには110kg含
    まれていることになり、ラドンガスも大量に発生す
    ることになる。
   
  ウラン、トリウム含有量のバラツキへ
    
  三重県検討委員会宛要望書

   岐阜県要望の1.を除いた要望事項を提出。
   

2005年9月10日
 第2回三重県フェロシルト問題検討委員会を傍聴
 会場:名古屋市内
 三重県の検討委員会は第2回目から原則公開になり、傍聴が可能になった。
 傍聴者は愛知県瀬戸市、岐阜市民など10人を超えた。
 委員会結果はhttp://www.eco.pref.mie.jp/news/mieken/index.htm
 
<放射線について>
 ・放射線の検討はγ線で良い。放射線は問題になるレベルではな
  い。

<六価クロムについて 傾向>
 ・フェロシルトの成分に大きなバラツキがある。
  石原産業の提供のサンプルでは総クロムの含有量が、愛知県
  瀬戸市から持ち帰ったフェロシルトに比べて二桁低い値である。
 ・フェロシルトのpHが8で六価クロムの溶出がある。
 ・総クロムの含有量が多いと六価クロムの溶出がある。
 ・フェロシルトに含まれるマンガンなどの酸化作用のある物質との
  関係を調べてはどうか。
  
  傍聴記録はここに 
  

2005年9月8日 
 第1回岐阜県フェロシルト問題検討委員会
 委員会は非公開。
 岐阜県検討委員会案内は
http://www.pref.gifu.lg.jp/contents/news/release/H17/z00000547/index.html
  委員会結果概略は http://www.pref.gifu.lg.jp/contents/news/release/H17/z00000556/index.html


2005年8月17日
 三重県、「フェロシルト問題検討委員会」設置した、第1回は8月21日と発表。
 検討会は非公開。
六価クロム等の汚染原因の究明と、フェロシルト認定の経過を明らかにするため。
 石原産業は検討委員会の原因究明を待たずにフェロシルトを撤去すると語り、自ら六価クロムの原因究明を行うという意識はない。


2005年8月15日
 岐阜大学粕谷教授、研究会でフェロシルトの六価クロムは製造過程で生成する可能性を指摘。
 2005年8月16日付 新聞記事


2005年8月10日
 市民団体、六価クロム原因究明要望書に対する回答を受けて、岐阜県と話し合い。
 回答は岐阜県が石原産業に市民団体の要望事項を聞き取りして、回答したもの。
 石原産業自身からの回答は無かった。原因究明は企業の最低限のモラルであるにも関わらず、企業秘密を盾に原因究明を先延ばししている。
 企業秘密に属さない部分の公開を求めること、2ヶ月毎に岐阜県が調査の進捗状況を石原産業に確認し、市民団体に伝えてもらうことになった。
  2005年8月10日 回答 

 石原産業が岐阜県に提出した2005年7月15日付撤去の基本計画が、話し合い時に資料提供された。市民団体が要望した環境調査事項の何点かが取り入れ、要望書提出の効果を感じた。
  
2005年8月2日
 岐阜県、愛知県、三重県の市民団体が、三重県として撤去に関し石原産業にどのような指導を行ったか、質問状提出。
 2005年8月2日付 質問状


2005年7月27日
 可児市大森の撤去作業開始。
 2005年7月27日 夕刊記事


2005年7月12日
 放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜とくらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワークは、岐阜県知事に対し六価クロムの原因究明要望書を提出。
 石原産業に詳細な製造工程、チタン鉱石の原産地及び産地間混合割合などを提出させて欲しい。
  2005年7月12日提出 要望書

 6月22日提出撤去に関わる環境調査要望に対する回答書を受け取り、話し合い。
 ・撤去後も環境調査を行う。
 ・フェロシルト搬入場所が新たに判明した場合も、既に判明
  した場所と同じ扱い。
 ・検査はクロスチェックを行う。
 ・溶出試験に加え、含有量試験を行う。
  2005年7月12日 県回答


2005年7月  岐阜県議会
 全ての会派がフェロシルトに関する質問がなされた。
 ・県議会で、フェロシルトが有価で取り扱われていること、六
  価クロムなどの検出が、フェロシルトに由来するものかどう
  か明かでないとして、直ちに廃掃法で規定する産廃と判断
  することは困難との環境省の見解が示された。
 ・県は産廃と判断できるかどうか引き続き調査し、環境省に
  回答を求める。
 ・瑞浪市稲津町の砂防法違反行為者に対し、告発を検討
  している。
 ・建設残土などの埋立てを規制する条例制定を検討する。
 ・フェロシルトに関し、「廃棄物の厳正な判断基準を求める
  意見書むを採択した。
  


2005年6月25日 
 可児市大森で、撤去を行う石原化工(石原産業の子会社)がボーリング調査の準備の杭打ち開始。
 


2005年6月24日
 本巣市議会、埋立土壌汚染規制強化を求める意見書を全会一致で可決。

2005年6月22日
 放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜とくらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワークは、岐阜県知事に対し撤去関わる環境調査要望書を提出し、撤去後も含めた継続調査を要望した。
担当課は汚染原因が撤去されるのだからその後の環境調査は必要ないとの考えを示した。
  2005年6月22日提出 要望書

2005年6月22日
 本巣市議会で、本巣市早野のフェロシルト確認のために掘削した穴では、放射線量が地上の約2倍だったと答弁した。
 


2005年6月17日
 岐阜県が県内に新たに5ヶ所フェロシルトが搬入されていたと発表。
判明した場所は瑞浪市陶、土岐市鶴里、美濃加茂市、本巣市糸貫町早野、岐阜市西郷。今回判明した5ヶ所は販売業者の帳簿に記載が無く、石原産業は掴んでいなかった。
  2005年6月18日付 新聞記事 その1

  2005年6月18日付 新聞記事 その2

  2005年6月11日付 新聞記事 その3

  2005年6月20.22.23日付 新聞記事 その4


2005年6月12日
 石原産業は製品は悪くないが心配をかけた点についてのみ謝罪にならない謝罪をし撤去の説明をした。
三重県は立会人として参加したが、リサイクル認定に誤りはないと、謝罪せず。
自治会は撤去の注意事項を提案。
 2005年6月14日付 新聞記事


2005年6月9日
 岐阜県環境局不適正処理対策室が可児市久々利、瑞浪市、土岐市の3ヶ所のフェロシルトから六価クロム、フッ素が土壌環境基準値を大きく超えて検出されたため、石原産業は知事宛に自主撤去を申し出たと発表。
  石原産業は2005年6月7日付、岐阜県知事宛文書で、撤去を表明した。
  岐阜県知事宛、石原産業の撤去表明文書

   「弊社製品フェロシルトの自主撤去について」
         <本 文 抜  粋>

  弊社といたしましては、フェロシルトが使用された土地
 (可児市大森地区、可児市久々利地区、土岐市泉地区、
 瑞浪市稲津地区、恵那市三郷地区)からフェロシルトを
 自主的に撤去することといたします。その他新たにフェロ
 シルトが使用された土地が発見されました場合には、事
 実関係を確認の上、撤去することといたします。
 なお、撤去計画につきましては、別途弊社よりご提出させ
 て頂きます。
-----------------引用終わり--------------------

 撤去で不安は無くなるが、放射性物質のリサイクルを否定せず、産廃との判断もしていない。根本的な解決がなされないため今後も岐阜県は同じ過ちが繰り返されることを危惧する。
  2005年6月9日、6月10日付 新聞記事 その1

  2005年6月9日、6月10日付 新聞記事 その2

  2005年6月9日、6月10日付 新聞記事 その3


2005年6月8日
三者懇談申し入れ団体が石原産業四日市工場に引き取ったフェロシルトの視察。
四日市垂坂のフェロシルトと小山処分場を見学。

2005年6月6日
石原産業は三重県にフェロシルトのリサイクル申請取り下げを申し出


2005年6月5日
可児市大森の3自治会が石原産業と三重県を呼んで説明会を開いた。
三重県、フェロシルトの植物育成効果は無かったと認めた。
石原産業はフェロシルト搬入地を管理することで了承して欲しいと撤去を拒む。
住民は撤去以外、受け入れられないと主張し、6月9日に回答を持ってくることを石原産業に認めさせた。


2005年5月16日
三者懇談を四日市市内の三重県四日市庁舎で行った。
 2005年5月17日付 新聞記事

 2005年5月17日付 新聞記事その2


2005年4月28日
三重県、石原産業とも8団体との懇談を承諾した。
ただし三重県は事前に参加者の名簿提出を要求し、市民団体を驚かせた。市民団体は懇談のために名簿を提出した経験を持たない。


2005年4月25日
 愛知、岐阜、三重の3人の代表が三重県には懇談の再申し入れのため三重県庁に出向いた。石原産業には電話とFAXで懇談の再申し入れを行った。
 再三者懇談申し入れ書


2005年4月22日
 三重県から愛知ネットに対してのみ懇談拒否の連絡あり。他の申し入れ団体を無視した。
 石原産業は愛知ネットに対してのみ懇談を受け入れると連絡。他団体は無視


2005年4月15日 
8市民団体が石原産業と三重県に三者懇談を申し入れた。

三者懇談申し入れ団体:8団体
廃棄物処分場問題全国ネットワーク、ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク、「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会、瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク、くらし・しぜん・いのち 岐阜県民ネットワーク、放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜、RDFを考える会、伊賀の命を守る会

  三者懇談申し入れ書


2005年4月14日
環境省と名古屋出先機関が岐阜、愛知の現地視察。
三重県、岐阜県、関係市が同行した。


2005年4月5日
 河田さんが瀬戸市北丘で放射線の測定を行い、下流域の下半田川集会所で学習会の講師を務める。デジタルタワー(幡中町)のフェロシルトを視察した。市民ネットも同行した。
      
                                
   フェロシルトの山 ここから可児市大森に運ばれた。



2005年4月4日
可児市大森自治会が施工業者を呼んで説明会を開く。施工業者が今後フェロシルトは搬入しないことを約束した。
  2005年4月5日付 新聞記事

    
 説明会の現場 業者が急遽土を搬入し、フェロシルトはほとんど隠された。
 業者は右手の木立の陰に説明展示品を並べて待っている。
 平日の昼にも関わらず住民は70人も参加した。
 写真では住民は業者を遠巻きにしている。
 業者が説明に入ると、住民は矢継ぎ早に理論的な反論、質問
 ・フェロシルトは土でもなく、肥料でもない。
 ・放射線の問題、産廃を入れているのではないか等々。
 を展開し、業者に搬入しないと言わせた。
 住民がフェロシルトの搬入を阻止した。


2005年3月25日午後
 可児市住民の依頼を受けて河田さんが可児市大森の現場で放射線測定し、フェロシルトの問題点について質疑を交わす。
  2005年3月26日付 新聞記事



2005年3月25日 午前

 瑞浪市稲津町で市議と市環境課、市民立ち会いで、四日市大学講師・河田さんが放射線測定。

2005年3月17日
 大西県議、厚生環境委員会で質問。(市民ネットから質問を依頼。)
 この日、岐阜県議会厚生環境委員会で、フェロシルトについて質問あり、
 傍聴。
 産廃と認めない理由は何か、瑞浪市稲津町の砂防法違反の造成
 と土地の競売、放射線問題を指摘今後の対応などを問う。
 
答弁
 :有価物と判断しているので現時点では産廃ではない。
 放射線は調査によってデータが異なる。市が測定して問題ない値だ
 と答弁している。
 三重県がリサイクル認定する以前に岐阜県に搬入されている。
 簡単に対処できる問題ではないと認識。
 環境への影響について調査をすることを検討したい。

2005年3月14日
愛知県瀬戸市のフェロシルトが可児市大森に搬入されていることを、愛知県の市民団体の追跡で認し連絡を受けた。


2005年3月9日
 電話で文科省原子力安全課防災環境対策室課長補佐に質問チタン廃棄物の扱いについて質問した。チタン廃棄物は管理するもの、リサイクルのは企業の姿勢が問われる。搬入されて黙っているのは岐阜県の問題と回答した。4省通達を守らせようとしない文部科学省の責任ついては、何も感じていなかった。 


2005年3月7日
市民ネットの依頼で四日市大学講師・河田さんが土岐市泉町、瑞浪市稲津町のフェロシルトの放射能測定を実施。


2005年2月7日
省庁交渉に参加する
 愛知ネットが設定した省庁交渉に参加し、岐阜県の状況を伝え、リサイクルさせないこと、チタン鉱石対応方針を守らせるよう指導することを求めた。

行政の対応先
 経産省 製造産業局科学課
 文科省 原子力安全防災 防災環境対策室
      原子力安全原子力規制 
 環境省 廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
 経産省は酸化チタン廃棄物がフェロシルトという名でリサイクルさ
 れている現状を知らなかった。
 リサイクルについて評価したことはなく、リサイクルは想定外のこと
 であり、現状を調査すると述べた。


2005年2月5日
フェロシルト野積み現場を視察
 ・岐阜市、土岐市、瑞浪市の市民団体と土岐市議、瑞浪市市議が
 土岐市定林寺と瑞浪市稲津町のフェロシルト野積み現場を視察。
・瀬戸市議からフェロシルトの製造過程や、チタン鉱石問題に関する
 対応方針(平成3年 科学技術庁、通産省、環境庁、労働省の4省庁通達) について学ぶ。
 2005年2月6日付 新聞記事



2005年2月4日  
岐阜県より、瑞浪市稲津町に関する情報公開。
<概 況>
・岐阜県はフェロシルトを産業廃棄物ではないと判断していた。
・行為者は砂防指定地内の所有地を、宅地造成の目的で2002年
 5月末よりフェロシルトを野積みしていた。
・1日に10トンダンプ50台以上で短期間に搬入した。
・岐阜県から砂防法違反で防災措置命令および督促を受け、実施
 しないと告発もあり得るとの警告を受けていた。
・土地が競売にかけられる。

2004年12月
岐阜県に瑞浪市稲津町の現場に関する情報公開請求をする。


2004年12月 
 岐阜県土岐市、瑞浪市に放射性物質を含んだチタン廃棄物のリサイクル製品・フェロシルトが野積みされていることを知る。




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