・営業その38
この日はまだまだ回った。
長津田まで来ると、横浜線で町田へ出られる。
町田の書店には、以前「営業その11から13」で書いたように
3軒回ったが「店長が休みです」と言われて諦めていた。
もう一度行ってみることにした。
一軒目は、前回は行かなかった書店へ。
旅関係の本のコーナー近く、
パズルの本を整理している男性に話しかけた。
その人はそのまま私の話を聞いてくれて、
とりあえず注文チラシを受け取ってくれた。
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以前、「店長が休みなので・・」と言われた店へ。
ビジネス本の棚のところで、
どこかの出版社の営業さん二人が
自社の本を整理していた。
そこから少し離れた棚で、
エプロン姿の年配の男性が整理をしている。
この方が店長と見た。
ビジネス本の営業さんがその男性に
「この本は・・・だから1冊でいいですね」とか
「○○の検定試験の合格発表が○日にありますからこれは・・」とか
話しはじめた。そのあと、
「それじゃあ」と言って三人で事務所の方へ入っていった。
よし、出てきたら話しかけるぞ、と思って待ったが、
営業さんだけ出てきて、店長さんらしき方は出てこない。
少しして、スーツ姿のおじさんが出てきて、
エスカレーターを降りていった。
アレ、さっきの人? 帰っちゃった? あせる。
仕方なく、レジにいた女性に話しかけると、
ほかの男性店員に話を通してくれた。
本の説明をすると、
「新風舎は店長と相談なのですが、今休憩中なので
後で話しておきます」
とのこと。
今、目の前で休憩に出てしまったところだったのだ。
残念でした。
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この日の8軒目、
以前「店長が休みです」と言われた店へもう一軒行ってみた。
この店の本店からは注文があったというが見あたらなかった。
それに、本店よりも、デパート内にあるこちらの店に
自分の本を置いて欲しいと思った。
町田の書店に置いて貰いたかった。
あわてて店員さんをつかまえないで、
仕入れの権限がありそうな人を見極める。
レジにいた30代の男性店員に話しかけると、
「店長は今休憩中ですが、じきに戻るので直接話してみて下さい」
とのこと。
「50代くらいの、
文芸の売り場辺りで手に何冊か本を抱えて整理している人です、
すぐにわかると思いますよ」
と、微笑んで説明してくれた。
5分ほどして、
痩せたワイシャツ姿の男性が、文庫本を片手に7、8冊持ったまま、
もう片方の手で棚をチャッチャと整理しているのを発見。
エイヤッと近づき、話しかけた。
自分の本を置いて欲しくてうかがいました、と話し、本を見せると
「新風舎や文芸社からあなたのような自費出版の本がたくさん出ていますし、
置くこともありますが、正直ね、全く売れないです。」
少しでも多くの人の目に触れて欲しくてと話すと、
「そう言うならば置いてもかまわないのですが、
毎日たくさんの本が入って、どんどん流れてゆきますので、
なかなかねえ、難しいですね。
きっと、ずいぶんと費用もかけてお作りになっただろうとは思いますよ・・。」
と、自費出版はとにかく売れない、というお考え。
それでもチラシは受け取ってもらえた。
この店は、新風舎からも営業してもらったが、
注文をもらえなかったという、私にとってはいわく付きの店だった。 後日、旅関係の書棚に一冊だけ差してあるのを発見。
感謝。
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