Bird Talk − テキスト軽量版

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  ▽オカメインコの生態
  ▽オカメインコの飼い方
  ▼オカメインコの病気と治療
     ▼第一章:病気の予防と早期発見
     ▼第二章:病気の看護
     ▼第三章:オカメインコが掛かる主な病気


▼オカメインコの病気と治療
第三章:オカメインコが掛かる主な病気
  ◆毛引き症
  ◆毛引き症の治療

◆毛引き症

毛引き症、または毛(羽)抜き行為(癖)などと呼ばれる病気です。これは鳥が自分で自分の(または他の鳥の)羽を抜いてしまう行為を言います。
ここでは、自分で自分の羽を抜いてしまう行為についてお話しします。
原因としては、第一に心因性(しんいんせい)によるもの。第二に内部寄生虫(ないぶきせいちゅう)によるもの。第三にPBFD(サーコウイルス)によるものなどが上げられます。
【心因性】
鳥の心の病気、つまりストレスからこのような行動をとる事があります。例えば、引っ越しなどによる生活環境の変化。無理矢理言葉を教え込もうとされた疲れ。伴侶を亡くしたり、大好きな飼い主にかまってもらえなくなったりした寂しさ。煙草や香水がいや、同居人が気に入らない(馬が合わない)等のイライラ、等々実に様々です。以前うかがった話では、家から50m離れたお宅で外壁のペンキ塗り替えをしていたのが原因というのがありました。この鳥は、工事が終わったとたんピタリと毛引きを止めたそうです。
【内部寄生虫】
お腹の中に寄生虫がいて、コレが原因で毛引き症を起こします。
毛引き症を発見したら、まずこの原因を疑って下さい。
たまに自分の糞を食べてしまう仔がいますが、このような場合もまず寄生虫を疑って下さい。
【PBFD】
免疫不全症候群(めんえきふぜんしょうこうぐん)と呼ばれるウイルスによるものです。
※この病気について詳しくは後述します。
この病気の症状の一つに、脱羽(だつう)があります。又、奇形羽が生えてきて、それがイヤで鳥は自分で羽を抜いてしまい、結果的に毛引き症になってしまうことがあります。
その他、肥満が原因だったり。羽が汚れているのが気になって自分で抜いてしまう。栄養障害でタンパク質を上手く体内に吸収できなくて、それを補う為に自分の羽を食べてしまう等があります。
この様に毛引き症は何が原因なのか判別しにくい病気です、その為日頃から鳥をよく観察しておく事が大変重要になってきます。
特に、オカメインコはその大半がデリケートで繊細な心の持ち主です(中にはずぶとい仔もいるようですが)。心因性の毛引き症に成り易い鳥ですので注意が必要です。
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◆毛引き症の治療

毛引き症は早期発見、早期治療が基本です。発見が遅れ、毛引き症が癖になってしまうと、大変治りにくい病気です。毛引きを初めてから10日以内に何らかの対処ができればベストでしょう。
毛引き症を発見したら、まず鳥獣病院へ行かれる事をお薦めします。
病院では簡単な糞便検査(ふんべんけんさ)で寄生虫の有無が分かります。もし内部寄生虫が原因ならば、投薬で駆除する事が出来ます。
寄生虫が原因でなければ心因性について考えます。
毛引きの始まった時期を思い出し、その頃どのような変化があったかを考えて下さい。
原因を鳥の気持ちになって考え、改善する事で治る場合があります。
環境が原因であれば、カゴを置く位置を少しづつ変えて、鳥にとって一番いい環境を探してあげましょう。
寂しいのであれば、おもちゃを与える、水浴びをさせてみる等、何か気を紛らわせるものを考えてあげましょう。
この時、決して人に依存した気の紛らわせ方はしないで下さい。人への依存心が強くなると、更にひどい毛引き症に成る恐れがあります。
それでも治らない場合は、獣医師とご相談下さい。一緒に考え適切なアドバイスをくれるでしょう。

ご注意:毛引き症の対処方法に、エリザベスカラーを付けるというものがあります。
犬や猫の手術の後に、傷口をなめないように首にパラボラアンテナのような板を巻き付けるアレです。
これを鳥の首に付ける事により、自分の羽を抜かないようにするのですが、この療法には大変危険が伴います。決して自分一人でやろうとはせず、必ず獣医師とご相談下さい。
又、これは治療というよりは、それ以上ひどくならない為の応急対処法なので、根本的な毛引き症の解決には成りません。そのことも念頭に置いて、早期原因究明、解決をして下さい。
まずは、一人で考えて悩まないで、獣医師にご相談する事をお勧めします。
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