2005年9月7日
「甚目寺観音
(じもくじかんのん)
海部郡甚目寺町
地図
撮影 OLYMPUS E-10

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る

尾張四観音の中でひとつだけ行ってなかった、
甚目寺観音へ行った。
家からそんなに遠くないのだけど、
時間がなかったので高速で。
ファインダーを見ながら高速を運転するのは
気分が悪くなりそうなのであまりオススメできない。
(普通しないだろう)
遠近感が狂って、かなり怖い。
天気があまりよくなくて、
今日は写真的には残念な日だった。
城とか神社なんかはなるべく青空のときに
行きたいと思っているんだけど、
今日は台風の影響で風が強かったので
野草もダメだった。
じゃあ神社仏閣にするか、ということでここにした。
写真のこれは南大門。
もしくは仁王門でもある。
鎌倉時代初期の建造で、重要文化財。
駐車場はこの脇から入ってすぐのところにある。
20台くらいとめられそうだった。
仁王門の中の仁王像。
あら?
しまった。
しかし、いい感じに目線が入ってしまったもんだな。
ファインダーではこんなところに入ってなかった
ような気がするんだけど、どうだったか。
仁王さん、怒ってないといいけど。
反対側の仁王像。
阿吽(あうん)の左右の位置は
決まってるんだろうか?
漫才師の立ち位置のように?
見分け方としては、
「阿」は口を開け気味で「あー」と言いながら
手を挙げていて、
「吽」は手を下げて、うーんと言ってる感じ、
でいいと思う。
だから、上の写真が「阿」で、右が「吽」だ。
4メートルで、運慶作らしい。
境内に足を踏み入れたところ。
なかなかの広さを持っている。
昔は、広大な敷地に数千人の僧侶がいた
のだそうだ。
もともとの始まりは597年というから、かなり古い。
聖徳太子が574年生まれだから、その頃だ。
三重塔。
ここ甚目寺観音の一番の見どころ。
うん、いいね。雰囲気がある。
28メートルあって、木造の三重塔では
日本一高いそうだ。
オリジナルは残念ながら焼けてしまって、
これは江戸時代の初期に建て直されたものだ。
なので、あと一歩、風格が足りないか。
六角堂。
小さく写ってる住職さんらしき人が
地面を掃きまくってた。
そう、掃除は大事だ。
住職さんの掃除姿は風景としても正しい。
六角堂の屋根にとまるハトども。
ここはハトの多い寺だった。
ハトだけじゃなく、このあと出てくる猫や
ニワトリ系のものなども多かった。
その分、カラスが少ないので雰囲気はいい。
本堂。
パッと見ると、とてもきれいな本堂だ。
鮮やかな朱色と金色が美しさをみせる。
ただ、これは化粧美人のようにも見えた。
それもそのはず、帰ってきてから知ったのだけど、
本堂は平成に入ってから建て直されたものだった。
しかも、鉄筋の建物らしい。
今これだけのものを木造で建てようとすると
莫大な費用がかかるのだろう。
それに鉄筋なら火事にも地震にも強い。
楽しそうに話し込む男子と女子。
お寺さんだけど、広くて明るくて開放的なので、
こういう光景も違和感がない。
チビが駆け回り、おばあちゃんがお参りに訪れ、
犬の散歩をしに来た人同士で話し込む。
そんな境内の風景だった。
立派な本堂を見上げて、
ほほーと感心してる(推測)おばさま。
この本堂、見栄えはとてもいい。
色合いというか風情が大須観音に似てる気がした。
境内から少し林の方に入って歩いていたら、
なんだか知らないけど、
猫が猛然と駆け寄ってきた。
その後ろからはチャボも。
ん? チャボ?
それともウコッケイ?
でもなんでこんなところに放し飼いなんだぁー。
いや、そういえば熱田神宮にもいたな。
意外と神社仏閣とチャボ(またはウコッケイ)は
相性のいい組み合わせなのかもしれない。
このノラはまだチビだ。何ヶ月かだろう。
さっそくカリカリ投入だ。
と思ったら、別のノラもいつの間に!?
その後、いるわいるわで、
ワラワラわいて出てきた。
短時間で見ただけでも6、7匹はいた。
それも子猫ばかり。
けっこうやせていたけど、これだけ居着いてる
ってことは、メシはそれなりにもらってるのだろう。
猫おばさまとかいるのかも。
あ、こんなところにもウコッケイらしきやつの
団体が。
他の場所にも集団でいるのを見た。
全部で20羽くらいいたかもしれない。
これだけいるってことは、
やっぱり飼ってるということなんだろう。
好きで飼ってるのか、何かメリットがあるのか。
卵を食用にしてるのか?
最後に三重塔をもう一度よく見て、
このへんで帰りますと挨拶して帰ってきた。
賽銭も忘れずに100円入れて。
みんなのこと、もろもろよろしくお願いします、
ということで。
帰る時間になって空が晴れてきて、
最後はドラマチックな夕焼け空を見せてくれた。
惜しいことをした。
この空をバックに甚目寺観音を撮りたかった。
秋は夕焼け空の楽しみもあるんだった。
またどこかでいいタイミングの
巡り合わせもあるだろう。


 これで尾張四観音、全部行って、すっきりした。竜泉寺観音笠寺観音荒子観音と。
 ここ甚目寺観音だけが名古屋市内から外れた海部郡になるのだけど、個人的にはなかなか好印象だった。全体的な雰囲気や、ここを訪れる人たちと寺との関わり方がよかった。猫にしろハトにしろ人間にしろ、生き物がたくさんいるほどその神社やお寺は生きてる感じがする。
 それぞれの観音寺で、いろんな祭りやイベントがあるから、そういうときに出かけるとまた違ったよさを感じることができるだろう。

 そういえばここの御利益は何だったんだろう? 子宝に恵まれるという話があるとかないとか。
 もともとはこの地の漁師が海から観音様を引き揚げたのが始まりとされてるから、その関係もあるようなないような。
 観音寺ということは、節分が有名? 違う?
 何はともあれ、とりあえずお参りしておけば何かいいことがあるかもしれないし、ないかもしれない。そういうことにしておこう。

 所在地: 海部郡甚目寺町大字甚目寺字東門前24
 時間: 終日開放
 休み: 無休
 駐車場: 無料(20台かもう少しか)
 散策時間: 30分〜1時間

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る