2005年8月3日
「西高森山
(にしたかもりやま)
愛知県春日井市
地図
撮影 OLYMPUS E-10

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西高森山へ行ってきた。
地図に載ってないので一般的な知名度は低い
かもしれない。
築水池の北東にある、215mの小山だ。
湿地でサギソウを見に行くついでに登ってみた。
と、最初は軽く考えてたんだけど、
これが思った以上にしんどくて、
最後はへとへとにへたばってしまった。
うううっ、疲れた……。
まずは築水池湿地へ向かう。
夏も深まり、散策路もこの通りの草ぼーぼー。
靴下はいて、長袖着ていった方がいいかも。
初めて見る野草を発見。
背が高くて1メートルとかそれ以上の大きさ。
家に帰って図鑑を見たけど載ってない。
ネットで検索してやっと分かった。
アレチハナガサ(荒地花笠)というらしい。
南米の帰化植物なんだとか。
確かに日本らしい風情ではない。
パッと見、ガクアジサイっぽいけど違った。
ノリウツギ(糊空木)。
ユキノシタ科アジサイ属というから、
やっぱりアジサイの仲間のようなものなんだろう。
池の周りのあちこちにたくさん咲いていた。
また頭を悩ませるよく似たキク科の野草が
たくさん咲く季節が始まった。
去年は結局さっぱり区別がつかなかった。
ノコンギクとか、リュウノウギクとか、ゴマナとか
いろいろあったなぁ。
今年は区別がつくようになるんだろうか。
写真のこれは湿地帯に咲いていたから
分かりやすい。
サワシロギク(沢白菊)だろう。
花の盛りを過ぎると、だんだん赤っぽくなるとか。
これも初めて見る。
ヘクソカズラだ。
カナ表記だとインパクトはないけど、
漢字で書くと印象的。
屁糞葛。
離れて写真を撮っただけだから気づかなかった
けど、かなり匂いがきついらしい。
それにしても気の毒なネーミングだ。
これも湿地に咲いてたやつだけど、
調べてもよく分からなかった。
サワヒヨドリ(澤鵯)なのかな。
違うか。
二度目の登場、ミカヅキグサ(三日月草)。
これは屁糞葛に比べていい名前をもらいすぎてる
んじゃないか。
見た目、雑草っぽい。
ノギラン(亡蘭)。
海上の森で見たときはわずかにしか
咲いてなかったけど、
本格的にかなり咲いていた。
これも今の時期の湿地によく咲いている。
そしてついに見ることができたサギソウ。
湿地の主役級。
初めて見つけたときは、ちょっとドキッとした。
嬉しくなって写真を何枚も撮ったけど、
サギソウは普通に撮るのが一番だと思う。
それだけ存在感がある。
それにしても自然の造形ってのは面白い。
見たいと思っていて見られずにいたひとつである
サギソウを見ることができて大満足。
あとは、カワラナデシコと、
秋にはダイモンジソウをぜひ見たい。
サギソウも見たので、散策と山登りに
気持ちを切り替える。
しかし、築水池、おっきいなぁ……。
北半分歩いただけでヘロヘロになった。
写真の休憩所は、一番南西の端にあるやつ。
山登りはここから北西に向かって行く。
距離にして約0.8キロ。
近いといえば近いし、遠いといえば遠い。
すでに池を半分歩いた後だけに
1キロ弱が遠く感じた。
簡易地図を持って行くか、
コースを頭に入れておいた方がいいと思うけど、
分岐点には案内標識も出てるので、
大きく迷うことはないだろうと思う。
ただ、山頂付近の分岐点では案内が出てない
ので、ちょっと迷うかもしれない。
(私はちゃんと迷った)
道は整備されていて歩きやすい。
けど、いくら歩きやすくても登りはつらい。
このあたりは花はほとんど咲いてないので、
野草を見るためなら湿地帯のところだけでいい。
鳥はこっちの方が多そうだったけど。
なんとか山頂に到着。
ふー、着いたか。やれやれ。
あー、でもやっぱり登り切ると気持ちいい。
引き返さなくてよかった。
ここは地元の人には人気のある
散策コースのようで、短時間で4人とすれ違った。
日課のように歩いてる人もいるのだろう。
展望はなかなか開けていて、
春日井や名古屋方面がよく見えた。
夏場にしては視界をさえぎる木や葉っぱも
少ないから、夜景を撮影するにもよさそうだ。
そういう穴場スポットだったりするんだろうか?
山頂で3分休んで回復した。
疲れるのも早いけど、回復も早いのだ。
帰りは下りなので楽チン。
でもやや足取りは重い。
築水池の西側からの風景。
方角的に見えてる山は
道樹山や弥勒山だろうか。
アジサイがまだ枯れ残って咲いていて少し驚く。
山といっても小山だし、春日井は名古屋と気候的に
ほとんど変わりないと思うけど、
何か特別な条件があるんだろうか。
山の日陰に咲くアジサイはこれくらいまで
普通に咲いてるもの?
ユリのつぼみ。
ササユリはとっくに終わったし、
これから咲くユリということでいえば、
タカサゴユリだろうか。
今日もちゃんとハッチョウトンボが飛んでいた。
でもこの前(6月)よりはぐっと数は少なかった。
ハッチョウトンボの季節もそろそろ終わりなのか。
このあたりのトンボはどうも区別がついてない。
これは羽の先が黒っぽいから
ノシメトンボでいいのかな。
アキアカネとかナツアカネとか、
マイコアカネとか、どれがどれやら。
ん? これってヘイケボタル?
それとも、ホタルに似た別の虫?
赤い部分が離れてるからゲンジボタルじゃない、
と思う。
でもヘイケボタルにしては
触角らしきやつが太すぎるような?
ルリタテハを見たのは久しぶりだ。
4月に村積山で見て以来かも。
あのときと比べると体が巨大化してた。
違う種類のチョウかと思うほど。
もっと近づいて撮りたかったけど、
あっという間に飛んでいってしまった。
その飛び方もとっても速い。
マエキヒメシャクだと思う。
うっすらと縞模様が見えるから。
チョウもたくさん見たのに、
今日も大物にはことごとく逃げられた。
チョウを撮るのは本当に難しい。
見たといっても数秒の出来事で、
カメラを構える時間さえなかったりする。
通りすがりだとまったくとまらないし。
上のと似てるけどたぶん別ものなんだろう。
微妙に色合いが違うし、
羽のスタイルというか、開き方も違っている。
別の種族かもしれない。
調べがつかず。
鳥はそこそこ鳴いていて、
遠くから姿もちらっと見えたりはしてたけど、
夏は葉っぱも茂ってるし、なかなか捉えられない。
肉眼でもカメラでも。
やっと写してトリミングしてみたものの、
こんなシルエットでは正体が掴めない。
シジュウカラにしては胸の黒ラインが狭いし。


 春日井のこのあたり一帯は散策路や山登りコースがたくさん整備されていて、歩く道に事欠かない。
 体力と時間に応じていろんなコースを自分で選べる。

 今回は多目的広場に車をとめて、築水池の北側湿地をずっと回り、そこから西高森山へ登って、池の南を歩いて帰るというコースをとった。
 写真を撮りながらちんたら歩いて2時間15分。でもこれは相当遅いタイムだと思う。元気な人がスタコラ歩いたら1時間半くらいだろうか。
 もっと元気な人はもっと大回りコースも選べる。
 グリーンピア春日井をはさんで東側には道樹山、弥勒山、大谷山もある。

 築水池湿地は面白い。行くたびに新発見がある。野草との距離もまずまず近いから望遠がなくてもたいてい撮れる(でも遠くにたくさん咲いてるのに届かずもどかしい)。
 サギソウはまだこれから咲いてくるだろうし、ミミカキグサもそろそろだ。
 湿地帯は8月後半くらいからまた賑やかになるのだろう。

 所在地: 愛知県春日井市高森台
 時間: 終日開放
 定休日: なし
 入場料: 無料
 駐車場: 無料(多目的広場は夕方5時とかで閉まるので、その外側にとめるのが無難)
 散策時間: 2時間〜2時間30分

 コース図

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