2004年11月5日
「道樹山/大谷山/弥勒山
(どうずさん/おおたにやま/みろくさん)
愛知県春日井市
地図
撮影 Kodak DC4800/OLYMPUS C-3030ZOOM

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今日は少し時間に余裕があったので、
いつもより早めに出て、
春日井の山に登りに行った。
せっかくなので、道樹三、大谷山、弥勒山と、
三山まとめてやっつけてやろう。
と思ったら、やっつけられたのは私の方だった。
まいった。
駐車場はいくつかあるのだけど、
道樹山に一番近い「細野キャンプ場」にした。
みんなが行儀よくとめれば10台くらいは
駐車できそう。
けど、実質、7、8台か。
ここからの登山道は、谷コースと尾根コースが
あるらしい。
私は右から行ってみた。
こっちが尾根コースかな?
違うかも。
木の階段やら石の段々やら、
いきなりの急な上り坂全開。
10分歩いただけで、私、もう限界です。
行き倒れそうになりました。
息切れぜえぜえ、足取りはあくまで重く。
ついにそれ以上進めなくなってしまい、
しゃがみ込んだ。
ホントか、私!? とか思いながら。
もうこれ以上歩けないなんて感覚は、
日常生活では決してないものだけに、
割と自分でも驚く。
ただ、考えてみれば、階段を一段飛ばしで
10分間歩き続けたらそれは疲れるってもんで、
そう思えばしゃがみ込むのも当然か?
当然じゃない?
手作り風の道しるべ。
必要最低限の道案内はあるけど、
特別親切というわけではない。
地図を持たずに登ると少し不安な感じがしそう。
弥勒山の方は行き届いていたけど、
道樹山の方はやや放置気味に感じた。
山道に花の姿は見あたらなかった。
季節的なものもあるだろうけど、
ほとんどがこんなシダ類で。
雰囲気としては春、夏も花は少なそう。
紅葉らしい紅葉もあまりない。
こういうふうに部分的な紅葉くらいで。
道樹山は、山登りとしては
けっこう歯ごたえがあるものの、
見所としてはあまりないかもしれない。
途中の道に祭ってあるものが色々あったのは、
山岳信仰の関連か?
部分紅葉。
写真に撮るものもあまりなかった。
けど、極度の疲れで、たびたび立ち止まることを
余儀なくされたので、あれこれ撮ってみた。
たった30分の距離が果てしなく遠く感じられる。
なんか開けたところに出た。
やった、頂上か?
と思ったら、ただの休憩所だった。
……。
でも道が平行になっただけでも嬉しい。
すでに汗だく。
少しずつ体力がついてきてると思ったけど、
やっぱり山登り専用の体力はまた別ものだ。
もっと登りまくって鍛えないと。
上からおっさんがすたこら軽い足取りで
歩いてきた。
 負けた……。
休憩場で少し展望が開けたけど、
見晴らしは悪い。
展望がいいと少しは疲れも吹き飛ぶけど、
これじゃあ疲れも増すというものだ。
今度こそ山頂みたい?
疲れてよく読まなかったけど、
縁結びの神様がどうとか書いてあった。
縁より今は体力が欲しいです。
やっと着いた、道樹山の山頂。
標高429メートル。
時間にしたら40分くらいだったろうか。
たぶん普通の人なら30分くらいなんだろうけど、
限界間近で歩いた私はこれで精一杯。
三角点が見つからなかった。
どこかにあったんだろうか。
おざなりな木のベンチも壊れていたり、
社もあまり手入れされてる感じはなかった。
愛知高原国定公園になってるんだ。
それがどの程度価値のあるものなのかは
知らないけど。
東海自然歩道でもある。
春日井市では2番目の高さらしい。
山頂からの展望もほとんどなし。
こんなものもあったり。
少し休んで体力が回復したので、
山頂を後にして弥勒山へ向かう。
道樹山にさえ登ってしまえばこっちのもの。
あとは同じような高さの山だから、
登り勾配はきつくない。
ちょっとしたアップダウンがあるくらいだ。
そして、この頃になるとデッドポイントを超えて、
息も足も軽くなっていた。
限界までは苦しいけど、そこを超えてしまえば
突然楽になる。
面白い現象だ。
あとはもうどこまででも歩いて行けそうな
気になる。
しかし、こういうハイ現象ってどうなんだろう?
悪いもんじゃないのか?
途中で視界が開けて、少し街並みなどが見えた。
今日は天気はよかったものの、ややかすみ気味。
見上げれば青空。
一度汗だくになり、
その後ひいた。
秋風が気持ちいい。
DC4800の青空も気持ちがいい。
道なりに進んでいたら、
自然に大谷山に着いた。
ここは単独の山というより、
道樹山と弥勒山の途中にあるというだけだ。
地図にも載ってないし。
みんが積んだ石が目印になっている。
手書きの木の札と。
大谷山で少し休んで、
最後の弥勒山へ向かう。
このあたりから標識が立派になったり、
いろいろ行き届いていると感じるようになる。
道しるべの上に番号などもあったりして。
コースと方向や距離などもきめ細かい。
扱いがかなり違うというか、
弥勒山の方がひいきされている。
一番高い山と二番目という違いだけで?
旧家の長男と次男の扱いみたい。
木の名前の説明板が掛かっていたりもする。
タカノツメって何かで聞いたことあるけど、
何だったかな?
なんか辛いものだっけ?
しかし私は辛いものが苦手なので無縁。
こんなきれいに紅葉する木とは知らなかった。
やれやれ、弥勒山に到着だ。
手前の急階段にまたやられそうになった。
途中で一回休んだ。
ここまで1時間半弱くらいだったろうか。
普通の人なら1時間くらいだろう。
前半のきつさが後半にまで響いた。
逆に弥勒山から登って
道樹山へ行く方が楽だろう。
何故かいつもきついコースを選んでしまう
私であった。
ここからの展望はかなりいい。
遠く木曽山脈から名古屋駅、
そして伊勢湾まで見渡せるようだ。
ただ、今日はかすみがかかっていて、
遠くまでは見えなかった。
ちょっと残念だけど、それより登り切ったことを
喜びたい。
最初の10分でへたり込んだときは
どうなることかと思ったけど。
山頂には「弥勒山登頂」のハンコが!?
こんなの初めてだ。
一応記念に私も押しておいた。
隣に説明書きがあって、
そこにはこんなことが書かれていた。
「登頂300回を目指して頑張りましょう」
……。
ささささ……さんびゃっかいって、キミ!!
と、誰もいない山頂でツッコミを入れてしまった。
もう私、一回で充分です。堪能しました。
弥勒山。
437メートル。
三角点もちゃんとあった。
山頂の様子からも道樹山との扱いの差は歴然。
だんだん太陽も低くなってきたし、
山頂でスタンプも押したし、
景色も見たし、
あとは降りるだけだ。
同じ道を引き返すのも面白くないということで、
別の道をぐるりと回っていくことにした。
グリーンピア春日井へ続く道を行く。
遠回りになるけど、またアップダウンを歩くより
だらだら続く下りを歩く方が楽だし。
個人的に紅葉してる木の葉。
このあたりは紅葉する木は少ないんだろうか?
時期的にはもうそろそろだと思うんだけど。
鳥の鳴き声がさかんにしていた。
姿は見えず。
時々自衛隊の飛行機が飛んでいった。
そういえば近くに自衛隊の基地があった。
グリーンピアからのコースの方が面白い。
花がたくさん咲いていて。
これはたぶんゴマナの群生。
これだけ集まって咲いているときれいだ。
山や森など、どこにでも咲いている花だけど。
そろそろ夕暮れ。
今日は暗くなるまでに下山できた。
日の入りが5時前になってきてるので、
なるべく早く降りたい。
近所の緑地ならともかく、
初めての山で暗くなるのはかなり危険だから。
迷子になったら誰も助けてくれない。
あっさり下山。
近かった。
登りもこっちから来ればよかった。
手書きで板に「みろく山への近道」と書いてある。
確かに近道だ。
次に来ることがあったら、
断然こちらからにしよう。
途中に立派な休憩所があった。
特に何も置かれてはいないし、
展望も開けてはいない。
先を急ぐ。
こっちのコースはグリーンピア春日井という
植物園を突っ切ることになっていて、
そこが5時閉園なのだ(入園無料)。
それを過ぎてしまうと入れなくなってしまうし、
園に入ってから閉じ込められたら洒落にならん。
何かの木の葉が赤く紅葉していた。
って、そんなもの
のんきに撮ってる場合じゃない。
だんだん焦ってきて小走りになる。
この頃には気力も体力も
走れるほどに回復していた。
やっぱりこっちのコースの方が好きだ。
花も多いし、景色らしい景色もあるし、
変化もあるから、歩いていて楽しい。
道はゆるやかな登りの砂利道で
少し歩きづらいけど、
個人的にはこっちのコースをオススメしたい。
グリーンピア春日井の奥から弥勒山を目指し、
そこから大谷山を通って道樹山へ至るコース。
都市緑化植物園(グリーンピア春日井)まで
1.3kmですと?
うひゃっ。
遠い。
あと30分で閉園だけど間に合うのか?
ちょっと不安になってきた。
平坦な道とはいえ、
1.3kmってそんなに近くない。
こっちは道がゆるやかな分、距離が長い。
あ、ノコンギクだ。
って、いかん、いかん、先を急がないと。
これはもうさんざん見たし。
この黄色いのは何だっけ?
キク科って種類があって、
今ひとつ掴めてないんだよなぁ。
うっ、いちいち食い物に引っかかる
散歩中の犬みたいではないか。
走っていても花を見ると立ち止まってしまう。
わっ、日没だ。
まずいかも。
グリーンピア春日井の奥から
山道に入るあたりにこんなものがあった。
「みろくの森 散策10か条」って。
五ヶ条のご誓文みたい。
花につられつつ、小走りに走って、
なんとか10分前にグリーンピア奥まで辿り着いた。
やれやれ助かった、か?
と安心するのはまだ早い。
アナウンスが告げている。
「間もなくすべての門は閉門します」と。
うううー、急げーー。
走ったらまた限界めいてきた。
でも、思ったより植物園は広くなくて、
どうにかこうにか正門から出ることができた。
時間の余裕があったら、
この植物園も一通り見ておこうと思ったのに。
また出直してこよう。
グリーンピア南側に広い駐車場がある。
(グリーンピアの駐車場ではない)
ここにとめておくのが一番よさそう。
無料だし、施錠もなさそうだし。
一周ぐるりと回るなら、ここにとめて、
グリーンピア奥から弥勒山へ登って、
そこから道樹山へ行くコースがよさそうだ。
それなら私でも2時間で行けそうだから、
元気な人なら1時間半コースだろう。
グリーンピアから細野キャンプ場までは、
道路沿いと集落の間を歩いていくことになる。
その間にはいろいろな花やら植物やらがある。
昔の面影を残す民家を見ながら歩くのも
悪くない。
三重の田舎を思わせた。
柿がたくさんなっていた。
普通の甘い柿じゃないと思う。
干し柿用の柿かな?
イヌタデはどこでもよく見かけるけど、
こんなに集まって咲いてるのは
けっこう珍しい気がする。
ここからC-3030ZOOM+マクロレンズ。
相変わらずこいつの正体がはっきりしない。
ヤクシソウでいいのか、違うのか。
アキノノゲシか?
こっちがアキノノゲシ、かな?
ホウキギクかも。
これは子供の頃よく見た気がする。
汁が服につくとなかなか取れなかった、
あいつだろうか。
紫色の。
<追記>
アメリカヤマゴボウという名前と知る。
有毒らしい。
食ったりしようとは思えない色形だけど。
これはタンポポか何かの
終わったやつだろう、と思っていたら、
こういう花らしい。
アメリカセンダングサなのか。
葉っぱの付き方が少し違うか。

 道樹山、大谷山、弥勒山コースは、途中でへばった私が言うのも変だけど、けっこうオススメだ。
 しっかり歩いた気分を味わえる。山歩きに慣れた人にしてみたら物足りないかもしれないけど。
 グリーンピア春日井と絡めれば、半日でちょうどいいんじゃないか。
 山歩きをしたいなら道樹山、山頂で景色を見たいなら弥勒山、ということで目的に合わせて片一方でもいい。

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