2011年 11月 第127回 LET 関東支部研究大会(東京)
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■日程 | 2011年11月12日(土) |
■場所 | 拓殖大学 文京キャンパス(東京) |
| 東京メトロ丸の内線 茗荷谷駅 徒歩3分 |
外国語教育メディア学会(LET)関東支部 第127回 研究大会(東京文京区)において、ミント音声教育研究所は、湯舟先生(東洋大)とワークショップをおこなう
- ウェッブ版・映画/映像データベースの利用
- サイトはこちら
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表題 | : | ウェッブ版・映画/映像データベースの利用 |
| | ―映画映像コーパス検索サイトSeleafを使った授業― |
発表者 | : | 田淵 龍二(ミント音声教育研究所) |
| | 湯舟 英一(東洋大) |
時所 | : | 11月12日(土) 13:45〜15:05 C館303教室 |
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映画の一シーンを利用して語彙表現や発音を教えたいという方に。
Web上にあるSeleafはGoogleのように、キーワードを入力するだけでそのセリフを含む場面が一瞬で検索できます。
この映画シーン検索サイトを使った授業例、
- 語彙表現コーパス利用
- 音声変化指導
- シャドーイング
- ロールプレイやアフレコ練習
などを紹介します。
報告者(筆頭者)には10年前に抱いた夢があった。聴きたい音声や知りたい英語表現を,そばにいるネイティブが答えてくれるように提供してくれるメディアを作ることだった。辞書を引けば意味は(箇条書きに)知れるし,電子辞書なら音声も聞ける。しかしそれは場面や状況(context)から切り離されている。人の知情意の流れ(story)の中での生きた音声と意味を提供してくれるメディアが欲しかった。以来黙々とプログラム[2]を練り上げコツコツと作品をタイトル化して[3],この夏に漸く ⇒映画映像コーパス検索サイトSeleaf として仕上げ,一般公開にこぎつけた。これは,重厚長大な映画映像媒体を瞬時に転送し再生可能とする軽妙洒脱な技術進歩(現状ではGoogle Chromeがその性能に到達)のおかげでもある。また,1フレーズずつ丁寧に聞き取りディクテーションする地道な作業に協力してくれたマイク先生(マイ・イングリッシュ 群馬・前橋)のおかげでもある。
さて,筆者らはチャンクで速読研究グループにおいて,⇒英語学習者に最適な英文提示法を実現するe-learning教材の開発研究 を数年間継続し,ひと息でしゃべれるくらいのまとまりに分けて英文を提示するフレージングが,とりわけ初級者には効果的であることを示してきた[4] [5]。そうした視点で映画の会話を見直すと,興味深いことに(そして当然と言えば当然のことなのだが),ひと息の間に発声される音声のかたまり(Breath Group)として格好の音声映像教材であった。重要なことは,ビジュアルな場面の中での音声と意味の結びつきである。
今回のワークショップでは,Seleafの基本的な利用法と,授業例を紹介する。
発話単位で検索可能な映像データベースによる語学教育はここに始まったばかりであり,参加者各位の創造的な活用法も共有できれば幸いである。
講習の第一部では検索サイトSeleafの使い方を説明する。
と言っても難しいことはなく,GoogleやYahooのように,キーワードを打ち込むだけである。
さらに正規表現により,句動詞や連語表現が取れる。またドリルも紹介する。
講習の第二部では授業案例を紹介する。
- 語彙表現コーパス利用として,例えば許可の機能を持つ語彙チャンクの一つ「Do you mind if I」が実際にどういう場面で使われるか示すためにSleafで検索すると4件ヒットし,Do you mind if I ask a few questions? などが前後のセリフと共に現れる。会話表限であれば,返答例にも触れさせる。
- 音声変化指導例として,融合同化の meet you を提示した後,「~t y~」で検索すると,expect you, fit you など,810シーンがヒットする。それらの音声を確認することで,様々な同化の例を示し,音読練習へとつなげる。
- シャドーイングは,上述の語彙表現や音声変化を練習し,それらの意味を確認した後でチャンク単位で行う。一斉提示を繰り返したり,PC環境であれば学生各自のペースで行う。ここでのシャドーイングはあくまでも (4) のアフレコを上手に行うための手段なので,目的意識を持って練習に取り組める。
- 一連の練習の流れの仕上げとして,ロールプレイやアフレコを行う。Seleaf のスクリプト窓で一度に表示されるシーンについて,先ずはペアでロールプレイ練習をする。その間に教員は発音指導を行う。最後に,消音して俳優の動きに合わせてアフレコ出来るようになれば完成。いくつかペアを当てて発表させる。
- 会場は一般教室なので、ネット接続可能なノートパソコンがあると便利
- ブラウザは Google Chrome を利用するので、まだの方はインストールしておくとよい
[1] 映画映像シーン検索サイトSeleaf; URL:⇒www.mintap.com
[2] プレーヤーミント(ミントアプリケーションズ株式会社,特許3549195) ⇒link
[3] 田淵龍二(2006),LET全国大会発表「映画を使った語学学習――映像,音声,字幕,ト書きのデータベース研究開発」⇒link
[4] 田淵龍二,マイク・キャネヴァリー(2007),LET全国大会発表「映画を使った語学学習――映画まるごとデータベース開発研究と母語によらない英語表現」 ⇒link
[5] 湯舟英一,神田明延,田淵龍二 (2007). CALL教材における英文チャンク提示法の違いが読解効率に与える効果. Language Education & Technology, 44, など
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