サミュエル・Z・アーコフ 《製作》 |
上に掲げた作品は、彼の仕事の極々一部に過ぎない。その全てを挙げたら、それだけでページが埋まってしまう。ロジャー・コーマンと並ぶ「B級映画の帝王」。それがサミュエル・Z・アーコフである。 アーコフといえば、ジェームズ・H・ニコルソンと立ち上げたAIP(アメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ)があまりにも有名である。ニコルソンは配給面、アーコフは製作面を担当し、二人三脚でドライブイン・シアターを主な配給先とするダブル・フィーチャーを確立した。製作作品はSF、ホラー、アイドル路線、アクション、ブラックスプロイテーションと多岐に渡り、そのほとんどが低予算の粗悪品。そっくりまるごと「最低映画館」である。 一方、相棒のニコルソンはというと、71年にAIPを離れてアカデミー・プロを設立したが、翌年に死亡。製作作品『ヘルハウス』の公開前のことであった。その死は心無い配給会社により「呪い?」と宣伝されたことは云うまでもない。 |