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[No.90] 花瓶 価格 3000 円(箱なし送料別) '10. 12. 1 up
( 8.5 x 4.5~5.0 cm )
一年の経つのは実に早いものです。今年の焼き物に対する決意をついこの間表明したばかり・・・と思っていましたのに何の変化もない内にもう12月です。
本当に死にもの狂いになって取り組まないともやもやした壁を乗り越えるのは容易なことではありません。
ましてやそう簡単に想ったようなものが出来てしまったらこれ程つまらないものもないでしょう。
10月には宮城県の山奥で40年間陶芸に人生を賭けて来た友人に再会しました。
私なりに作品と焼成データを持参し助言を戴こうと思っていました。「幸三郎さん、このデータや作品の出来具合からああだ、こうだ・・は言えますがそれは1+1=2であり
3-1=2・・・・つまりそんな事では面白くも何でもないし魅力を感じますか・・」
私とした事がなんてバカな質問をし、安易な道を択ぼうとしたんでしょう。もっと真剣に自分の道を切り開こうとしないかぎり光は見えないでしょう。
次回の更新は 1月1日です
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[No.89] 海鼠紋ぐい呑み 価格二個口で 3000 円(箱なし送料別) '10. 11. 1 up
( 8.5 x 4.5~5.0 cm )
めっきり秋が深まりました。なぜか毎年この時期になると酒器を登場させてしまいたくなる、私の気持ちの中にどこか安心感が宿るのかもしれません。
2年ほど前になりますが井の頭線、東大駒場前駅近くの日本民芸館での”濱田庄司 展”を見に行った事が有りました。
濱田庄司さんは栃木県の益子に移り住みこの土地で昔から伝わる庶民の食器のなかにすばらしい美しさを感じました。彼はその作風を重んじながら独自の創作に打ち込み
同志と共に『民芸運動』の先頭に立って地方文化を推し進めてきました。
当時大正時代末期の日本での文化意識は皆西洋の文化にあこがれ華麗な食器や調度品を競って求めていました。しかし私たちの先祖が伝えて来た民芸の中にも
独特の美しさと調和が有りその物を使う事に心の安らぎや優しい心がはぐくまれる・・・、それが本当の芸術作品だと主張するのです。
現在においても益子町には彼のお孫さんが「濱田庄司窯」を引き継いで作陶されています。
粋だね!、お洒落だね!・・そう言った世界とは全く違う世界がある。それはこのような盃にお酒をつぎ、手で包み口元に当たる温かみのある器肌、そこに安らぎや幸せを
感じられれば「やっと、日本人のおとなに成れたね・・」。
次回の更新は 12月1日です
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[No.88] 抹茶碗[雪中竹林] 価格 ●5000 円(箱なし送料別) '10. 10. 1 up
( 12.0 x 7.0 cm )
このところ思いのほか寒さが身にしみる日もあります。あのカンカン照りの日はほんとうに何処へ行ってしまったんでしょう。
熱いお茶がおいしくかんじられます。とくにうすら寒い日は熱めのお茶がことのほか喜びを与えてくれます。
そしてその茶器には熱容量のおおきいものほどこの熱いお茶には適していると思います。つまり多少重くとも厚みのあるしっかりしたものほどそんな要求に
こたえられると言うものです。
我が家に設置される窯の銘は『竹霜窯』、川口市にあってもこの丘陵地帯の冬の朝晩はことのほか冷え込んで竹の葉に降った霜が朝日に輝くさまは実にきれいなものです。
その周囲の竹林は住宅開発のためめっきり少なくなってしまいましたが依然として至近にある薬王寺の竹林は健在です。
折しも昨冬の降雪の多さには驚きもし、そして竹林に静かに降り積もる雪景色にも心を奪われました。
次回の更新は 11月1日です
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[No.87] 飾り取っ手の花器 価格 ●3000 円(箱なし送料別) '10. 9. 1 up
( 18.5 x 17.2 cm )
七五三のお祝いで振り袖姿そして頭には大きなリボン・・・、3歳の子には少しべたべた過ぎて見た目には重荷になるかもしれません。
飾りにはそれなりの役目が有ります。主役は少女なのにリボンが勝ってしまってはどうしようもありません。
陶芸の世界にも多くの飾りを目にすることが有ります。どのくらいのリボンがその作品を引き立たせてくれるでしょうか、多くの先人達もこぞって装飾を施します。
この花器も飾り取っ手をつけてみました。取っ手と言うからにはここに手を挿して持ち上げたり運こんでもいいものでしょうか、それにしては少し心もとないような気もします。
これはあくまでも飾りで有って実用が伴いません。しかしつい100年くらい前までは生活の用として用いられた多くの陶器の中にはその取っ手のほとんどは丈夫であり
ぶら下げて良し、ひもを通して蓋をしっかり固定したりと実用価値が高く、しかも実に調和して全体の美しさを保っているものが数多くあります。
現代ではその必要あるものは軽量容器が発達し飾りとしての役目しか負わなくなってしまいました。
次回の更新は 10月1日です
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[No.86] モダン茶碗U 価格 ●3000 円(箱なし送料別) '10. 8. 1 up
( 11.5 x 8.2 cm 10.0 x 7,7 cm )
以前、No.48 で”モダン茶碗”をご紹介しました。
茶の湯において現代風なスタイルは無いものか探っております。3百年、4百年、連綿と伝わってきた茶の湯の世界です、生活スタイルも衣装の柄もかなり変化してきました。
そして旧態依然という意匠はある意味で反発も感じられます。
わたしのように何のこだわりも無い陶芸家にとって新しい分野の開拓と言うのは実に屁の河童で痛快な事です。
もしこれが何々家窯元宗師・・・ともなるとそうたやすい事ではありません。それだけに新しい事となると血のにじむような努力がいる事でしょう。
わたしもオールジャパン家元第30代宗師くらいの気構えを持って新しいスタイルに挑戦して行きます。
次回の更新は 9月1日です
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[No.85] 大地の雄叫び 価格 ●3000 円(箱なし送料別) '10. 7. 1 up
( 25.5 x 15 cm )
すこし仰々しい題名で申し訳ありません。
気持ち的にはそんな形容をイメージしてはおりますが名前負けしないようにしっかりと叫んでくれるよう言いつけておきます。
新年に決意したように土と炎が競演してこそ成せる陶芸の魅力を少しでもお届けできればと願っています。
軽くて薄くて上品なものは是非お近くのスーパーでお求めになってください。一つの技術の修錬としてそのようなものが作れる・・と言う事も大切には違いません。
しかしわたしにとってそのような行為は無駄な事と思えてしょうが有りません。花屋さんの切り花も小さくてかわいい花が主流です、もっとも、どっしりとした大輪のダリアとか
ヒマワリなんかを生ける花瓶もそう多くはありません、「大地の雄叫び」にそれらをぶっ込んで野生を体感してみたいものです。
次回の更新は 8月1日です
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[No.84] 取っ手付き花器 価格 ● '10. 6. 1 up
( 33 x 29 cm )
昨秋、縄文の遺跡を訪れその紋様や独創的な造形にしばし見とれました。そこには同じ”土いじり”する人間として有る一種の妬ましさがめざめました。
現代でこそいろいろな道具が有りそれを支える知識もあり難しい技術の奥義もたやすく身につける事が出来ますが、その遠い昔には相当な苦労の上作りだされたであろう
作品群に圧倒されてしまいました。
しかもその大きさ、作品群の量、施された紋様を生み出す能力・・・などを考えた時、おなじ人類としての存在感をどこに
どういった形で残していけるのかとつくずく考えさせられてしまいました。
この作品は約4kg・・、成型時の粘土重量では5kg、高さも40cmほどでした。こうして比較してみると恐らく縄文土器の手前の
作品は2〜30kgの粘土を要して作ったんではないでしょうか。
恐るべし縄文人、私はその足元にも及びません。
次回の更新は 7月1日です
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[No.83] 掻き傷花器 価格 ●3000 円(箱なし送料別) '10. 5. 1 up
( 22 x 12 cm )
器を”ろくろ”で成形すると左右対称な美しいフォルムをた易く造ることができます。その一方で場合によっては個性的なフォルムの訴える力が弱くなる・・と言った面も
現れてしまいます。
そんな欠点をできるだけ少なくしようと茶器や酒器では轆轤成形のあとわざと形をゆがめたり、左右に不均衡を造って静から動をもたせようと努力する人もいます。
わたしもそんな努力・・と言うほどでもありませんが滑らかな素地にわざと掻き傷をつけることで別の意識を造ろうと試みました。
静から動を生み出す・・・、そのほかには完成されたものを不完全さとして「極める事を拒否することによる途上意識」を高めたりもします。
これらの事は常にわざとらしさが表立ってしまってむしろ逆効果な場合が多い事が有ります。そこにはそれで鍛錬には鍛錬を重ねた名人でしか到達できない域であるかも
知れません。しかし一歩一歩進めて行かなければならない事でもあるんです。
故人の芸術家としてその名を知る人の中に”岡本太郎”さんが居りました。かれは陶器でイスを造りましたがあまりにも有名な作品に”座る事を拒否する椅子”なんてもの
まで登場しました。
渋谷にある彼の美術館には「是非お座りになって見てください・・」と彼の椅子が来訪者の座ってくれる事を待っていてくれます。暴れ馬にしがみついて喜ぶカーボーイ
の心理と少し似ていませんか。
次回の更新は 6月1日です
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[No.82] 手鉢 価格 ●3000 円(箱なし送料別) '10. 4. 1 up
( 18 x 17 cm )
新年に決意した意欲によって作陶した作品です。銘はありませんがいわゆる手鉢としての魅力を出そうとしてみました。
もともと手鉢・・などと言う物体は存在しません、しいて言えば托鉢(タクハツ)の鉢に相当するんでしょう。しかしこの器は体重計で量らないと計測不可能なものですから
どのくらいあるのか不明です、ただし我が家の料理秤では2kg以上と申し上げておきます。
気の向くままに轆轤で引き揚げた品物です。辞書で”鉢”を調べると皿よりは深くすぼみ、碗よりは浅く開き、食物・水などを入れる容器・・とあります。
結局は私にとってどうでもいい事です。茶の湯を嗜む人は水差しととらえても良し、華をする人には椿の花の枝でもぶっこみされても結構なのです。
ただ托鉢として坊さんがお使いになるのには武蔵坊弁慶ほどの屈強な人でない限り持ち運びは困難と想います。
しばらく目のつくところに転がしておきます、窯から出した第一印象ではこの場で処分するにはあまりにも個性的、今後のわたしの陶芸人生に影響を与えてくれると思いました。
影響・・・って、蛇が出るかへびがでるか、良い方向も悪い方向も一切受け入れておおらかな人生の道しるべになれば幸いです。
次回の更新は 5月1日です
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[No.81]どんぶりっ子 価格 ● 一対3000 円(箱なし送料別) '10. 3. 1 up
( 各々 15 x 6~7 cm )
今更ながら考えさせられること・・、主人や子供たちが出かけた後、主婦の昼食って何を食べているんでしょう。まさかテレビドラマに出てくるように
その度レストランで仲間と豪華な昼食会・・なんてありえません。
一人暮らしの身の上としても普段家にいるときはそれなりに食事の計画を立てますが特に昼食は麺類が多くなります。スーパーではいわゆる”生めん”
など種類も豊富ですが毎日おなじ麺類と言うわけにいきませんしかも不経済、結局各種”乾麺”を買ってきます。
”3分早ゆで”スパゲティーなんて言うのもあってすごいなーと思います。その秘密を暴こうとルーペで断面を観察するとナント円形グラフの45%に
当たる断面がありません、気の短い私にとってはありがたいことです。
ひや麦・・も和食の早ゆでの最たるチャンピオンですが、ラーメンは乾麺も生めんも3分、そば・・4〜5分、うどん・・7〜8分、もっともその間に
具材の調理時間と考えれば良いわけです。
そしていよいよ盛り付けです、昔から器も料理の一品・・と言われるように魯山人の先人を持ち出すまでもなく気に入ったものが無ければ自分で作って
しまおう・・、と言う発想に繋がるわけです。真っ白いうどん、ほどよい色のダシ汁、緑鮮やかなきざみネギ、ほら実に美しいでしょう?
「あっ!、お客人、その青い線は食べられません・・」
先日我が家で友人と酒を飲んだ、私の造った酒の肴を”旨い”とお世辞を言ってくれた、しかし自分で作った器だったらもっとよかったのにと思った。
まずい!、まさか料理にまで趣味を広げる気持ちは今のところありません、そんな今更時間が無さ過ぎます。
次回の更新は 4月1日です
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