Vol.001

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「画家への道」ページにジャンプこのページはNo.91〜100 を掲載しています

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白樺湖の春

No100  「白樺湖の春」  '10. 5. 1 up 価格 80、000 円(額縁付き送料込み)

          (45.5x38cm)
冬以外の「白樺湖」は幾度となく私の絵の題材として登場します。ここは私の実家から至近、本当になじみが深く私は湖畔端の隅々まで知り尽くしているんです。

冬以外・・・と言いましたが私は今もって冬の景色・・・、たとえば雪景色ですか?そんなものを描こうと言う気にはなれないのです。その雪の山を見ると「どうやって滑り降り ようか・・?」と言う意識が先行してしまってとても創作の意欲にはつながらないのです。

さて、厳しかった雪山の冬も過ぎて春になります。白樺湖は霧ヶ峰と蓼科に囲まれた山懐にありますが先ず新緑のまえに目に映る若葉は何と言っても白樺の新芽です。 白樺の樹は昔、草原から林になりそして森林が形成される過程において最初に樹木として生育するのがこの白樺の樹だと聞かされてきました。

その新芽が白樺湖の樹々に花開いたと表現してもいいでしょうか毎年繰り広げられる自然の営みではありますが幾度見ても感動する新鮮さは変わりありません。

白樺湖を囲むなだらかな霧ヶ峰の起伏はいつしか微かな新緑を見るようになりますがその主峰の車山も相対する蓼科山もまだ冬に閉ざされています。

次回の更新は 6月 1日です


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真鶴を望むみかん畑

No.99  「真鶴を望むみかん畑」  '10. 4. 1 up 価格 80、000 円(額縁付き送料込み)

          (45.5x38cm)
早春でも比較的温暖な日もあります。スキーをしていて毎週雪の風景ばかり見せつけられると無性に海にあこがれ、どこでもいいから海に行ってみたい・・と想うのです。

実はそんな発想をすること自体世の中の多くの現象の一部分しか知らない人生を送っているんだと感じるのです。この時期のどこでもいい海って、厳寒の北の海をまだ 見たことが無いからそんな事が言えるんです。

まあ、そんなことはさておいて外房・・より湘南の先の方が交通の便がよさそうなので東海道線に乗って見た。車窓から見える景色に岬が見えてくると風景にメリハリが 出てきて「よし、ここにしよう・・」で降り立ったところが湯河原駅でした。

東海道線をくぐって山に向かう急峻な道を暫く登ると駿河湾に面した温暖な斜面は一面のミカン畑でした。つややかな葉の緑と補色関係にあるミカンの橙色が気持ちよく 心に響いてくれます。

ふと、小用がしたくなって太平洋に向け虹を放とうとするとその下を東海道線ののどかな車両の音がこだましながら通り過ぎて行きます。すばらしい解放感に満足した時を 委ねると人生の充実感も味わえる気がします。

駅前に戻り地元名産の”板ワサ”と”魚の開き”で一杯、楽しい休日でした。


次回の更新は 5月 1日です


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雪中椿一輪

No.98  「雪中椿一輪」  '10. 3. 1 up 価格 20、000 円(額縁付き送料込み)

          (22.5 x 16.0cm)
もう2月には何回雪が降ったのか覚えていません、たしか雪が解けてやれやれと思った翌日にまた降ったりしました。

仕事でちょいちょい山に行くことが有りました。毎週毎週飽きもせず雪が降りつずけました、群馬県の片品村では毎年見る冬の風景と違って 見ただけで恐ろしささえ感じるほどマジで大丈夫かよ?と言うくらい雪が降り積もっていました。

雪の重さは1立方メートル新雪で2〜300kg、屋根に積もって雪下ろししなくては・・と言う雪は5〜600kgと言います。ですから屋根全体で 50t位も載せているわけで雪国の家は本当に丈夫です。

それに比べると関東地方にうっすらと化粧したほどの降雪なんてかわいいものです。子供だけではなく小鳥たちだって楽しんでいるようでした。

移植した我が家の椿、4年目にしてはじめて開花しました。庭の土に慣れるともっとたくさん開花するんでしょうが貴重な一輪、見応えもありました。

すってんころりんして痛めた脇腹の回復とともに春の足音も日増しに近付く気配を感じます。


次回の更新は 4月 1日です


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真冬日の街

No.97  「真冬日の街」  '10. 2. 1 up 価格 100、000 円(額縁付き送料込み)

          (53.0 x 46.0cm)
暦の上では”大寒”もとうに過ぎ“立春”も目前に迫っています。ことさら気ばかり焦りますがどうしてどうして季節の移り変わりはドッシリと していて春の気配は感じられる程度にしか恩恵を授けさせません。

特にこの季節特別な寒気団までが居座って身体の芯から・・と言うか街全体が冷凍庫の中にすっぽりと放り込まれたような様相を見せます。

この絵は東京四谷駅前の風景です。エッ!!、どこか東京近郊の新興住宅駅前付近ではないの・・?と思われるかもしれませんがまさしく四谷です。

都道405号線から中央線の土手の上にそびえる上智大学と付随の建物、確か昭和30年代後半の四谷風景です。今ではこの405号線から上智の 建物を見ることはできません林立するビル群が遮り立ち当時の街並みは伺えません。

この位置から当時を偲ばせるものは立派に育ったプラタナスの街路樹だけが残るのみです。

あの頃の方がもっと寒い日でした、ありったけの服を重ね着してもまだ足りないほど身も心も寒かった。夕方絵を描き終わって、今では考えられません ですが駅前に屋台があって嬉しかった・・鼻水をすすりながら食べた味の浸みたアツアツ大根のおでんに山盛りの辛子、熱燗のコップ酒・・、思い だしても胸が熱くなる今日です。


次回の更新は 3月 1日です


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日の出・赤羽台

No.96  「日の出・赤羽台」  '10. 1. 1 up 価格 100、000 円(額縁付き送料込み)

          (53.0 x 46.0cm)
新年明けましておめでとうございます。

画家への道、ことしもより精力的に道を切り開いていきたいと感じております。本年もよろしくご愛読ご笑覧のほどお願いいたします。


東京北区赤羽台、北の斜面は町工場や住宅など混在した準工業地帯・・でしょうか。斜面にへばりつくような工場、病院、学校、そしてその隙間を 縫うように住宅などが隙間を埋め尽くしています。

斜面のどん詰まりは新河岸川、荒川とは土手一つ隔てて河川が並行して流れます。この川の左手下流には京浜東北線、高崎、宇都宮線の鉄橋を渡る電車の 音がこの付近まで大きく響き渡ります。

早朝、まだ工場からの操業音も聞こえません、しずかに朝日を迎える赤羽台の北斜面に朝日が差し込んできます。

とろん・・とした新河岸川の流れもその川面から朝の輝きを反射して今日一日の活気を予感させます。

次回の更新は 2月 1日です


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迷路へ

No.95  「迷路へ」  '09. 12. 1 up 価格 30、000 円(額縁付き送料込み)

          (33.5 x 24.0cm)
何時でもしっかりとした確かな人で居たい・・・。

精神的にも肉体(体力)的にもある種の好調さを維持できる人はいわゆる”人生の達人”ということが言えるでしょう。

しかしその達人であったとしても思わぬことがきっかけで急に落ち込んでしまう人って結構あちこちで見かけます。


最近はあまり”呑み屋”さんにひとりで入ることは少なくなりましたが、出かけた帰りに気に入った呑み屋さんのある街を通る時チョコッと顔を出す こともあります。

折しも、見覚えのあるお客さんに出くわすこともあります。「・・しばらく見ない間にずいぶんと爺っくさくなってしまって・・」私が相手にそう想う 分、相手も私のことをそんな目で見ているんでしょう。

暫く店のオヤジも交えて他愛のない世間話をしている間にどうも相手の客の様子が狂ってくるのを感じる時があります。「・・奴は酒がすっかり 弱くなってしまって・・」つまり酒に飲まれてしまっています。

こんな時には早いとこ退散するに越したことはありません。少なくとも俺はあんな風には成りたくない・・。

次回の更新は 1月 1日です


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夏草繁茂三重塔

No.94  「夏草繁茂三重塔」  '09. 11. 1 up 価格 100、000 円(額縁付き送料込み)

          (53.0x46.0cm)
10月の中旬写生のため我が家から東1km東北自動車道、そこから同じ距離の東に重要文化財”西福寺、三重塔”があり出かけました。

日記でも少し紹介しましたがこの三重塔は木造建築物としては埼玉県下で一番高く、鉄などの釘を一切使ってない塔として知れています。しかし、残念 ながら景観に対する配慮を考えていなかったためもはや自然との調和の景観を望める場所はこの場所、”一か所”のみしかありません。

もっとも私一人で近郊をグルグル回って探した結果のみの結論ですが・・、「実に惜しいな〜、こんな場所に建売住宅なんか止めてくれー」


以前にもこのお寺を絵に描いたことがあります。その時も寺の至近に地下鉄”戸塚安行駅”の建設のつち音が聞こえ、将来この辺は住宅の建設ラッシュ に埋もれてしまうのではないかと危惧したものでした。

近くに駅が出来て、土地の値段が急に値上がりしてくると静かに農業を営んでいる方々もそわそわしてきます。途端に綺麗な田園風景も農作物なんか 造っているのがバカバカしくなって耕作放棄地が急増します。


由一遠望できるこの場所も蔦がはびこりつるが絡み付きしばらく農作物も作っていないようです。夏も終わって夏草の勢いに歯止めはかかりましたが 近いうちにもっとケバケバしい建売住宅がニョキニョキとはびこることが目に見えています。

あ、ところで以前の作品、”さぎ山へ”をもう一度ここに載せておきます。この景色の今では立派な道路が通り霊園と 建売住宅が並び塔の先端も探すことはできません。もちろん”白鷺”の影も見る事は出来ませんでした。

次回の更新は 12月 1日です


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ダリア

No.93  「ダリア」  '09. 10. 1 up 価格 120、000 円(額縁付き送料込み)

          (60.5x50cm)
人間の記憶はたどってみるととんでもない時期のこと・・までも、と言うことが良くあります。

わたしは確かに昼食の時分、サイレンか何かの合図で昼食を止めて庭の梨の木の根元に掘った防空壕に駆け込んだ記憶があります

つまり終戦間際のこと、3歳の記憶はきっちりと今でも鮮明に思い起こします。その時信州の夏、真っ青な高い空の片隅を飛行物体(飛行機)が西の空に 飛んでいったことを・・・。


「ダリア」の絵を描きたい・・と思うたびに想い出す一枚の絵があります。8歳のとき母が庭で大切に育てていたダリアの花を勝手に切ってしまったこと の記憶です。その時の母はとても切なそうな顔をしていたことだけが思い出されます。

でもそれを絵に描くためだったかどうかと言う事についての記憶はまったくありません。しかし母はその時に 描いた絵だと言って仕舞っておいてくれました。


3年前からダリアの花の絵を描きたい・・と思って球根を植えました、毎年芽は出て葉は出るものの花まではとても至りません。

止む無く先日近所の農家の庭先に咲く立派なダリアが欲しい・・、しかし”売るために咲かしているんじゃ無いよ!”って断られましたが「・・でも 欲しいんだったら好きなだけ切って行きなよ・・」って、まさか・・と思いました。

たしか9月19日の日記だったっけ。

次回の更新は 11月 1日です


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姉妹涼む

No.92  「姉妹涼む」  '09. 9. 1 up 価格 120、000 円(額縁付き送料込み)

          (60.5x50cm)
潮が引いて行くのでしょう、いつしか浜辺に座る足もとまで打ち寄せていた波も気が付くとかなり後退しているのです。

そんな風にとても暑く感じる日もありますがもうその熱波も最盛期に比べるととても威力は感じられません。

散歩している途中、ご近所の畑の茄子の植え込みに猫の姉妹・・(兄弟かも知れません)が避暑をしています。

しゃがみ込んで観察すると特に警戒する風でもなくゆっくりと瞬きして後ろの妹に伝えます、「どうやら危害を加えそうもないヒマそうな老人ですよ・・」

「ええお姉さん、そのようですね・・、靴下のつま先に穴があいていますから・・」


茄子の畑には涼しい風が通ります、よく見ると薄紫色の花が次々と開花してみずみずしくおいしそうな茄子があちこちにぶら下がっています。

茄子の花にはムダ花がないといいます、これからの季節茄子は特に美味しくなると言われます。

更にかがんでみると、葉の隙間から見える空はいつの間にかとても高くそして深く見えるのでした。

次回の更新は 10月 1日です


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ガラス器と夏の花

No.91  「ガラス器と夏の花」  '09. 8. 1 up 価格 80、000 円(額縁付き送料込み)

          (45.5x38cm)
卓球をするお友達の中で農園を借りて作物を作っている人が二人ほどいます。内、男の人は野菜主体で種類もたくさん挑戦してそれなりに楽しんでいるようです。

彼に比較してさすが女性は野菜もですが花も栽培していて、時々私の妻の霊前へ・・と言って花を届けてくれます。本当にありがたいことです。今日は少し拝借 して絵を描かせてもらうことにしました。

わたしも何か自分で花でも育ててみようか・・とダリアの球根を植えて今年で3年目、一向に花が咲きません。
そこに行くと農家の庭先では花なんかどんどん自分勝手に育って自然ときれいな花々が競演しあっている・・といった感じを受けてしまいます。

花も野菜も育てるためには先ず土作りが大切なことは知識として知っていても実際自分で実行に移すのは大変です。化学肥料なんか何の足しにもなって いないようです。


グラジオラスは私の子供のころからどこの家の庭先にも植えられてなじみの深い花です。ですから私の気持ちの中の”元風景”では夏休みの記憶と一体になって 咲いているのです。

一方、アルストロメリアはわたしの夏の元風景に咲いていませんでした。恐らく比較的新しい花なのでしょう。調べると南アメリカ原産、ユリ科となっています。 和名では「百合水仙」「夢百合草」・・、わたしは後者の名前の方が何となく好きです。

次回の更新は 9月 1日です


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