このページはNo.11〜No.20 を掲載しています
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No.20 「春の花」 (53x46cm) '05. 4. 1 up 価格100,000円
「春の花」を掲載します。
スキーをするようになったとき、最初に雪の降るところを求めて誰よりも早く新雪で滑りたいと思います。
同じように、写生をするときいち早く屋外に飛び出して足の向く方向は、真っ先に春を告げる房総方面でした。
時には当てが外れて、とても寒い思いをすることもありますが、春を先取りした気持ちはたいへん心を豊に
してくれます。
外房の駅は、千倉、千歳、南原、和田浦、江見、太海・・・今でも山手線の駅名のようにすらすらと出てきます。
何処の駅も海までは直ぐですし、無人の駅に降り立つのは私一人。お花畑は春の日差しを一杯浴びて、あぜ道に腰掛けると
太平洋の白波が花の茎の間から陽炎のように揺れて見えます。
次の駅まで海辺を歩いて次の電車に乗ります。
太海では道端の火鉢であぶった魚を振舞ってくれます。ワンカップ片手ではルール違反でしょうか?
そして、同じようにバカの一つ覚えでしょう、菜の花、キンセンカ、金魚草、スイートピー・・・・
そんなバカの一つ覚えを花瓶にぶっこんで春を満喫しました。
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No.19 「透明な空間」 水彩 (38x54cm) '05. 3. 16 up 価格80,000円
今回、水彩画静物を掲載します。
私の感覚の中に、秋は物理的に物事が鮮明さを増して来るとは思いますが精神的にはと言いますと、実は春の方により透明性
を感じるものが強くなります。
おそらく自分の生まれ育った四季のサイクルと、透明性を感受する波長が一番共鳴し合っている
からかもしれません。
静物画は多くの画家たちが一様に追い求めた世界です。二次空間に制約された平面を、いかに自分なりの表現方法によって
それを支配することが出来るのか壮大な実験室でありました。
時には、その中に三次元、更には四次元を想定した構成を取り入れることに没頭する人もいました。
又、その構成の中に深い精神の真髄を求めて求道の道をさまよう人も居りました。
現実と精神性の境界が不明瞭になり表現する対象の具象性も定かで無くなると「極楽浄土」、抽象の世界にたどり着く人も
いました。
そう言った厳しい研究者達の実験とは裏腹にひたすらロマンを求め、気の向くままにシャッターを切る人がいたとしても
いいんじゃないでしょうか。
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No.18 「花屋の娘-2」 F-10 号 (46x53cm) '05. 3. 1 up 価格100,000円
以前、花屋の娘と言う題名の絵をNo.3 で紹介しました。
実はシリーズで近所の花屋さんの様子を伺っていた事が
ありました。
今で言うストーカー?ですか?。チョット違うと思いますが、この時期花屋さんで働いている人の仕草や
表情、又お客さんとのやり取りなど大変興味を持って観察していました。
作品のよしあしは別として私としては格別思い入れがありましたのであえてこのコーナーに掲載しました。私は絵を
描くために花を買いに良く花屋さんにも行きました。
そして幾度と無く足を向けるたびそれほど気にもしていなかった
花屋さんのお嬢さんが、いつの間にか私の絵のモチーフになっていたと言うのが本音です。
前にも少し触れましたが
モデルさんを使って絵を描いていたときは単なる”物”としてしか感じられなかったものが、お友達をモデルにして
描いたとき初めて「アッ、可愛い人なんだ!」と言う感情の現れる事を知った瞬間でした。
街の中で何気なく接していた人を「絵に描きたい!」と言う衝動に導く記念作だったのです。
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No.17 「冬寒の遊園地」 F-10 号 (46x53cm) '05. 2. 16 up 価格100,000円
関東地方の冬は晴れてさえいれば日差しも暖かく風さえ避ければほんとうにすごしやすい日々を送る事が出来ます。
私の住んでいる川口市郊外は雑木林、見沼田んぼ、用水、斜面林・・・・・等、いわゆる里山の風景が心地よく残って
います。
「・・遊園地」、実はグリーンセンターの中の一角"シャトー赤山"と言う多目的の建物があります。
時として陽もあたらない様な日は、子供連れの若い夫婦など絶対に来ません。物好きなカップルが寒い事を理由に
しっかりと暖めあいながら私の後ろでしばしたたずんで通り過ぎます。
時折疾風がキャンバスを飛ばそうと襲い
掛かりますが、そんな事はそっちの林の方向のざわめきで予測し、しっかりと抑えて待っています。そちらに
行ったカップルにも目をやると、しっかりと予測してひとつのシルエットになっていました。
風が通り過ぎ、一瞬シンとしたときシャトーの方から華やいだ声とクラッカーの鳴り響く音が聞こえます。今日も
一組のカップルが結婚式を挙げているんでしょう。
遠く、私たちがしたときと変わらない風景と建物とお天気と・・・
それは、暖かな善い日ばかりではないんだよ、時には今日のように冬寒の日もあるんです。
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No.16 「雪の太海」 F-30 号 (91x73cm) '05. 2. 1 up 価格120,000円
1/16 日付けをup しながら思い出してしまいました。
お洒落で遊び人風で小金持ちの和菓子屋チェーン店の元社長さん。
私が20代のとき60代後半ですからご存命でしたら100歳を超えているはずです。
あちらこちら写生をしに旅行を
しましたが、よくご一緒させていただきました。
必要最低限の費用は自分持ちと言うことでしたので、どちらからでも
気兼ねなく「今度どこそこに行こうよ」と誘うことが出来ました。
当然私にとってあまりにも贅沢という出費については
全面的なご支援です。たとえば夕飯のとき晩酌をつけるとか、泊まる宿にしても余りにもグレードの違いすぎる所の
差額はちゃんと面倒を見てくれました。
さて、早春の南房総方面は一番多く写生に行ったところではなかったでしょうか。2月、あちらこちらのお花畑には
春を告げる花、スイートピー、金魚草、キンセンカ、そして菜の花畑・・・そして穏やかな日差しを浴びて写生をし、
道端の干物やさんで魚の炙りをつまみ食い。
そんな南房総(太海)に大雪が降ってしまいました。宿泊していた旅館の二階への階段踊り場で写生しました。
確か
「江見旅館」、宿のすぐ前に仁右ェ門島と言う島があり安井曽太郎の「房総の海」はこの宿のあの部屋から描いたんです
・・と女将さんの誇らしげな顔を思い出します。
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No.15 「獅子舞」 F-50 号 (120x93cm) '05. 1.16 up 価格150,000円
私の通っていた寛永寺坂美術研究所では私が在籍中に最も高齢の研究生であった方がおりました。
お年の割には
中々お洒落な方で私たちから見ればちょっと遊び人風なのかなと思えました。
和菓子で有名なあのチェーン店の元
社長さんでありました。
当時現在は息子さんが後を継いで頑張っててくれますので人生を横臥しているのだそうでした。
その為にはお小遣いが必要でしたから秋葉原駅近くにかなり大きな喫茶店を持っていてその収入のすべてをご自分の
趣味のために使っていました。
ですから研究所で絵を描くくらいの金遣いでは余ってあまってしょうがなかったと
思われました。
当然お金をどんどん使って楽しむためには「舞踊」位の事でもしなかったら、まじめな人はお金が
溜まり過ぎてしまうと言ってました。
事実、羽振りのよさは天下一品です。お師匠さんの発表会に私たちど素人を
大挙連れ出して立派な劇場でのお披露を盛り立てました。
勿論、お師匠さんに代わってお弁当とお土産つきの下げ袋
を渡されます。
さて、私は願っても無い絵の題材に恵まれました。どうせ見るからに踊りの「オ」の字も知らないずぶの素人をいいことに
あっちこっち動き回ってはスケッチをしたり、瞬時の「見得」をクロッキーの題材よろしく素早く書き写す事に没頭
しました。
そんななかの一枚です。時期的にどうでしょうか。
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No.14 「千曲川と活火浅間山」 F-8 号(38x45cm) '05. 1. 1 up
価格¥100,000円
新年明けましておめでとうございます
皆々様にとってすばらしい飛翔のお年でありますよう
心よりお祈り申し上げます。
又、本年も「幸三郎の世界」を暖かく
見守っていただきご指導、励ましのお言葉等
賜りたくお願い申し上げます。
さて、昨年は私にとりまして「定年退職」と言う人生の上で「入学式」に匹敵する大きな
節目の年でもありました。
諸兄はじめ皆様からは「悔いの無い人生を・・」とお言葉を頂戴しますが、
その都度常に「悔いのある人生を・・」たどってるなーと、思う日々でございます。
ホームページ立ち上げに付きましても当初若輩のわたくしごときに、と思いましたが、諸先輩、兄や
叔父貴等のすなおな表現に発奮いたしました。
普段の事を普通に書き留めることにより皆様と日々の喜びや悲しみを共有していただけたらと、願います。
新春に「千曲川と活火浅間山」をお送りいたします。すでに賀状でお手元に届いていらっしゃる方もおいで
ではございますが、「ドッコイ、おいらはもう一暴れするぞ!」の願いを込めてあります。
皆様にとりましても今年こそいい年になりますよう、お祈り申し上げます。
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No.13 「S嬢」 F- 8 号 (38x45cm) '04.12.16 up 価格●
寛永寺坂美術研究所は上野桜木町、鶯谷駅のすぐ山の上にありました。
私たちがいつもお願い
していたプロのモデルさん達は、言問い通りを挟んだ芸大の近くの紹介所から来て頂いていました。
さすがプロだけあって、私達研究生にとって現実ではあり得ないポーズの中にも、人の体の不思議さと
バランスの美しさを裸体で表現してくれる大変ありがたい存在でありました。
しかし、時としてあまりそのことのみを意識しすぎて生身の女性を描いているんだと言う意識が
おろそかになり勝ちになります。いつしか物を描くということのみに熱中しすぎて本来求められるべき
「絵に描きたくなる・・」と言う気持ちが本当にどこかに忘れ去られていました。
連絡の行き違いで来るべきモデルさんがこなかったりする事が時たまありました。モデルさんは
1〜2週間連続で契約しますから週はじめにそう行ったことがあると、調整はつきません。
そんな時
研究生同士ジャンケンでモデルを務めることもあります。私も一度負けてしたことがありましたが
モデルをすること自体も私にとっては自分なりの勉強が出来たなと思うこともありました。
つまり
自分の重心を描く人が間違って捕らえていたり、もし自分だったらこう対処するのに・・・とかです。
この絵のモデルさんは同じ研究生のお友達です。愛情を持って絵を描くことが出来ました。
父や母、お友達を絵に描く
という子供の頃の気持ちがよみがえってきました。
後に私が愛する家族との生活を絵にする事が出来るようになった
原点だったかもしれません。
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No.12 「 陶芸教室」 F- 50 号 (93x120cm) '04.12. 1up 価格¥150,000円
私は、陶芸教室に通った事はありません。
しかし、そういった教室をよくあちらこちらで
目にする機会があります。
近くの公民館で、「陶芸教室の生徒さん募集」などのポスター
も目にします。短い期間で、実際に花瓶ほどまでは作ることは出来ません。
多分、お茶碗
や、ぐい呑み程度でしたら手捻りで楽しみ、素焼きして、絵付け、焼成で1サイクル。
一週間に一度ずつ4回で完成ですから、かなり気楽に陶芸を楽しめるかなと思います。
千葉県、市川美術研究所、主幹橋本祐一先生がよく寛永寺坂美術研究所にいらっしていて、
先生の奥様の旧姓が私と同じだと言うだけで親戚扱いされてしまいました。
実は、ご実家が
同じ諏訪の方、お互いの家も近くひょっとしてたどると、本当に親戚だったりして・・。
そこには本格的な陶芸設備があり、先生に進められましたし私もしてみたいと思いました。
設備の空いているときは自由にさせてもらえましたし、肝心な事も教えていただきました。
東京で陶芸材料を扱う大きなお店が動坂の近くにありました。そこでも「陶芸教室」は盛ん
と聞いていました。しかし近くで材料がすぐ手に入ると言うのはうれしいことです。
私も本腰を入れて始めようと、パソコンでお店を検索したところ、なんと、息子さんが
川口市内でClay Artを出店しているでは有りませんか。
さっそく陶芸友の会に入会させて
いただきました。うれしいですね材料が会員価格ですし、生徒でなくても判らない事は
何でも相談に乗ってくれます。
「陶芸教室」をのぞくと大変な盛況です。
でも、陶芸をする女性はなんで皆美人ばかりなの?
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No.11 「 下着を着けた婦人像 」 F- 8 号 (38x45cm) '04.11.16up 価格●
モデルさんをお願いするとプロモデルの方で10分決めたポーズをしていただき、5分休憩。
更に同じポーズをしていただいた後又5分の休憩をとります。
その繰り返しで1日2時間
描きます。そんな繰り返しを2週間続けてデッサンの場合も彩色の作品も終わらせれるように
勉強します。
大体F-8〜F-30号、あまり大きさには関係ありません。2週間は長いようですが
それはモデルさんにとっての話で実際描く方にとっては(10x8x5x2)=800分、約13時間しか
ありません。
私も実際にモデルをした事がありますが、その苦痛と言ったら言葉では言い表せません。
5分の休憩が終わったあと、首がポーズした向きにカクッとひとりでに動いて止まるんです。
確かにモデルさんは仕事で決められた時間、頼まれたポーズをきっちりとして
お金を頂いています。
私は報酬も何も要らないからもうやめさせてくれと、すぐ音を上げます。
モデルさんにお願いして絵を描くと言う事は、自分が作品と格闘しながら、モデルさんの
苦痛を和らげるようとにかく一生懸命描く!と言う事に尽きます。だらけた態度は許されません
ピカソやマチスの女性像、あそこまでデフォルメされた作品でもきっちりとポーズする
モデルさんが居ての、共同制作なのです。
言い換えますと、そこまで作家をリラックス
させられるモデルさんは彼らより遥かに優れた最高の芸術家だったんでしょう・・と言うカセツ・・。
・・・私の本音。
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