Pipe Antenna
FMの基本特性が優れていると言われるDSPラジオのTECSUN
PL-380ですが、受信テストを兼ねた購入直後のプチペディにおいて、早くもその感度に不満を感じてしまいました。
営業車のカーラジオで普通に聞こえる隣県のFM放送が、PL-380では明らかに弱々しいのです。
テンションが下がりつつもテストを繰り返しているうちに、ロッドアンテナが自動車のピラーアンテナに接触した時にグッと感度が上がる事に気が付きました。
ちなみに営業車のピラーアンテナの長さは92cm。PL-380のロッドアンテナは55cm。
はがきサイズ以下の筐体としては妥当な長さなのかもしれませんが、どうやらFM放送の遠距離受信用としては少しアンテナが短いようです。
一旦帰宅してから手持ちの70cmに換装してみましたが結果はイマイチ。
その後の検索でTECSUNのPL-505やPL-606にはAN-07という延長ロッドアンテナが標準で付属しており、こちらは最長98cmの伸縮タイプで持ち運びにも便利そうです。
TECSUN AN-07
しかし、残念ながらアンテナだけを売っているサイトは見つかりませんでした。
どうにか長いアンテナを安価で装着する方法がないものかと再度ネットで検索したところ、「ワンセグのアンテナにアルミホイルを巻いたストローを差し込んだら感度がアップした」的なブログ記事を発見。
これは目からウロコ。アンテナに被せる筒状の物といえば、これはもうアルミパイプ一択です。
Material
ホームセンターでサイズを確認すると7mmの内径がPL-380のロッドアンテナにジャストフィットで、1mm厚と0.5mm厚の2種類がありました。
1mm厚だと強度はあるものの、重すぎてアンテナの付け根が割れてしまいそうです。
よって今回は0.5mm厚をチョイス。
装着時の見映えと事故防止を兼ねて一緒に先端キャップも購入しました。
● アルミ丸パイプ(8mm径、0.5mm厚、1m長)… 188円
● PVC先端キャップ2個入(7.5mm径、0.8mm厚、15mm長)… 100円
Operation
受信チェックを行ったのは広島県呉市の音戸の瀬戸公園高鳥台展望台(海抜212m)。
ここは呉市内で唯一山口県防府市のFMわっしょいが聞こえる場所です。
早速アルミパイプを抜き差ししながら比較したところ、これが効果抜群 !
FMバンド全般でS/Nが5~8dB程度アップして、ETMメモリが37局から48局に増えました。
微弱な電波が面白いように浮き上がってきます。
この日はコンディションにも恵まれて大阪・和歌山・宮崎のFM補完放送や、下界では滅多にお目に掛かれない89.9MHzのKiss
FM Kobeがクリアに受信できました。
ロッドアンテナでの受信に比べると、数値以上によく聞こえている印象です。
これだけ聞こえれば文句なしの合格点でしょう。
Postscript
これまでは2~3時間のプチペディといえどもアンテナ+マスト+ノートPC+電源を車に積み込んでの準備が大変でしたが、今では気が向いた時にPL-380とボイスレコーダーをデイパックに入れ、スクーターで近隣の山へ登ってFM DXを楽しんでいます。