Perseus
ペルセウス座
2014年1月6日 23:24 西の地平線へ傾き始めたペルセウス座
画面左が南、右が北極星の方角、下が西の地平線、上が天頂方向
変光星アルゴルはこの時点では減光していません
ペルセウス座は北極星に比較的近い星座で、おうし座プレアデス星団よりも北極星側、北天をめぐるカシオペア座よりもやや南にある星座です。ギリシャ神話の英雄の名を冠された星座ですが、明るい星が少なく、地味な星座です。ただ天の川の中にあるので微星が多く、α(アルファ)星の周りに星が群がる様子は美しいものです(これは散開星団Mel 20でもあります)。
ペルセウス座はカーブを描く星の列が三つまとまったもので、ここから英雄ペルセウスを連想するのはかなり難しいかもしれません。実際、本によって星のつなげかたに色々なものがありますが、ここではアラビアの星図(「星の名前のはじまり」 近藤二郎 2012 pp147を参考)で描かれた
ペルセウスは打ち取った怪物メデューサの首を持っている
ペルセウスは剣を振りかざして振り返っている
という姿に沿うように星をつなげてみました。
ペルセウスが左手に持つとされるメデューサの首に相当するのがβ(ベータ)星アルゴルで、これは変光星です。ふりかぶった剣の切っ先はφ(ファイ)星ですが、これは光度が4等。都市部の明るい空ではほとんど見えません。この星はペルセウスの腕先に見立てられる場合もありますし、以上のように剣の切っ先に見立てられる場合もあります。ちなみにφ(ファイ)星のやや左(方位にして南)にあるのはアンドロメダ座の足にあたるγ(ガンマ)星アルマクです。
文字を抜いた画像は以下。
アルゴルが α(アルファ)星ミルファク:光度1.79等に張り合う明るさであることが見て取れます
Perseus ペルセウス
ペルセウス座
所有格の場合はペルセイ(Persei)
ギリシャ神話の英雄ペルセウスの名前を冠された星座です。ペルセウスはメデューサを倒してその生首を手に入れ、海の怪物であるくじら座を倒し、そのいけにえとしてささげられていたアンドロメダ姫をめとりました。アンドロメダ座はペルセウス座の西に、アンドロメダ姫の両親であるカシオペア座とケフェウス座は、ペルセウス座の北にあります。
主な星は以下の通り
Mirfak ミルファク α(アルファ)星 1.79等
Algol アルゴル β(ベータ)星 変光星 2.1~3.4等 アラビア語でザ・グールの意味
δ Persei デルタ・ペルセイ δ(デルタ)星 3.01等
γ Persi ガンマ・ペルセイ γ(ガンマ)星 2.91等
ε Persei イプシロン・ペルセイ ε(イプシロン)星 2.90等
ζ Persei ゼータ・ペルセイ ζ(ゼータ)星 2.84等
κ Persei カッパ・ペルセイ κ(カッパ)星 3.79等
ρ Persei ロー・ペルセイ ρ(ロー)星 3.32等
Atik アチク ο(オミクロン)星 3.84等
φ Persei ファイ・ペルセイ φ(ファイ)星 4.01等
*星の光度に関しては[Guidebook to the Constellations]を参考
その他の天体
2018年4月29日に新星爆発を起こした変光星V392 per
参考:
「星の事典」鈴木駿太郎 恒星社
[Guidebook to the Constellations ] Patrick Moore's Practical Astronomy Series 2012