Avetheropoda アヴィテロポーダ(鳥獣脚類) 定義:鳥とアロサウルスの最も最近の共通祖先とそのすべての子孫 Definition of Avetheropoda : The most recent common ancestor of Neornithes and Allosaurus and all descendants of that ancestor. ( Padian et al 99, pp72 ) アヴィテロポーダとは?:
アヴィテロポーダ(Avetheropoda)という名前は文字どおり鳥(Aves)とテロポーダ:獣脚類(Theropoda)を合わせた単語です。
このAvetheropodaという単語は恐竜画家としても有名なグレッグ・ポール(彼は画家としてだけでなく、正式な論文も書いています)が、自分の著作の中で使ったのが最初です(Paul 88. 和訳としてポール 93. 「肉食恐竜辞典」 pp243があります。ここで使っている鳥獣脚類という訳語もこれにならいました)。
ですが彼の造った新しい名前を今日の意味で用いたのは、現在、メリーランド大学にいるホルツ博士が最初です(Holtz 94)。
アヴィテロポーダの系統:
アィテロポーダのメンバーはかなりよく知られている種類がそろっています。アロサウルスに近い系統と、鳥に近い系統に分かれます。ちなみにピアトニッツキーサウルスなどはカルノサウリアかもしれませんし、あるいは、原始的なテタヌーラかもしれません。
根__________Carnosauria:カルノサウリア/食肉竜類
| (アロサウルス、アクロカントサウルス、
| カルカロドントサウルス、ギガノトサウルスなど)
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|______Coelurosauria:コエルロサウリア
(コンプソグナトス、オルニトミムス、ティラノサウルス、
オヴィラプトル・ディノニクス・鳥など)
アヴィタロポーダの特徴:
1:坐骨(腰の骨のひとつ)の前方に台形あるいは三角形の突起があること
2:前足の小指と薬指がなくなっていること
3:突起が伸びて三角形の形をした距骨
4:ひ骨と接する脛骨の突起
などが上げられます。
Allosaurus (左)とTyrannosaurus(右):どちらも国立科学博物館の標本です。
上左はアロサウルスの右前足です。小指と薬指がなくなっていることに注目してください。また、黄色で示された手首の骨、Carpalを見て下さい。この骨が比較的丸いこともアヴィテロポーダに共通する(だろう)特徴です。この骨はヴェロキラプトルや鳥では滑車のように丸いものになっていて、手首が自由に動くことを可能にしています。
アロサウルスの手首も鳥やヴェロキラプトルほどではありませんが、柔軟に動いたのでしょう。
上右はティラノサウルスの左後ろ足です。ひ骨と接触するための耳たぶのような突起が脛骨(すねの骨ですね)にあること、距骨が三角形であることに注意してください。