ゼロから始める かんたんメンテ 原付編

プラグ交換

 スパークプラグ(以下、単にプラグと表記)は点火をつかさどる重要パーツですが、走り方にあった熱価の物を使わないと十分な性能を発揮できません。こちらのページではプラグの点検、清掃、および交換の仕方を説明します。

交換の手順

 交換の手順を写真で説明します。初めて作業する人はサービスマニュアル必須。まぁ、一度やれば覚えられる作業内容ですので2度目からは見なくても出来ると思います。

外装を外す

外装を外す

 サービスマニュアルを参照しながらカウル類を外し、プラグキャップに手が届くようにしておきます。写真のタクトではサイドカウルは付いたままですが、車種によってはサイドカウルも外す必要アリ。写真の白線で囲っているのがプラグキャップです。

プラグキャップ

プラグキャップ

 これがプラグキャップ部分のアップです。キャップをプラグの向きと同じ方向にまっすぐ引き抜きます。写真の場合は矢印方向。それにしても、う〜ん・・・汚いですね(笑)。プラグを外した際にシリンダー内に砂とかが入ると厄介なので拭いておきましょう。

プラグの頭

プラグの頭

 キャップを引っこ抜くとプラグの頭が見えます。手に持っているのがプラグキャップ、その下に見えている白いのがプラグです。

後方から

後方から

 別方向からの写真です。プラグの根元が六角形になっているのが判るでしょうか? この、六角形になっている部分にプラグレンチを掛けます。 レンチを掛ける前に穴の中を見てプラグの回りに砂やゴミが無いかチェックしておく。汚れていたらエアダスターなどで吹き飛ばしておきます。プラグを外した時にシリンダー内にゴミでも入ろうものならえらい事です。

プラグレンチを掛ける

プラグレンチを掛ける

 プラグの根元、六角形になっている部分にプラグレンチを掛けます。プラグに対して斜めに掛からないように注意します。

回す

回す

 プラグレンチを半時計回りに回すと緩みます。そのままクルクル回して抜き取ります。

先端の色

プラグの先端

 プラグを外したら先端をチェック。乾いていて、色が茶褐色ならばベストです。濡れてベトベトしているようなら、キャブのセッティングが合っていません(濃すぎる)。乾いていても、煤けて真っ黒だったり、電極が真っ白く溶けかかっていたりしたらプラグの熱価を変えてみます。黒くなっていたら番手を下げてみます。白くなっていたら番手を上げてみます。

プラグのチェックポイント

チェックポイント

 丸で囲った部分がチェックポイント。中央に「BR8HSA」と書いてありますが、この数字が熱価を表します。もうひとつ丸で囲ったところ、先端の中心電極が丸まっていたら交換時期です。新品のプラグに交換します。電極のエッジが残っていればまだまだ使えます。先端をやわらかめの真鍮ブラシなどで汚れ等を落とし、外した時と逆順で組み付けてゆきます。

火花テスト

火花テスト

 組み付ける前に、プラグをキャップに取り付けて火花チェックをします。キャップ部分を手に持ち、プラグをフレームなどの金属の露出した部分に当て(塗装の上からじゃ駄目)、キーをONに入れてキックするか、セルスイッチを押します。パチッ!と青白い火花が先端から出ればO.K.です。火花が出にくい場合は電極間の隙間が開きすぎていないか見て、開きすぎていたら0.7ミリ程度に調整しましょう。

組み付けの注意点

注意点

 組み付ける時は、プラグを締めこむ時に斜めにねじ込まないように注意。ねじ山がずれたまま無理にねじ込むと、ねじ山を駄目にしてしまい圧縮漏れの原因になります。最悪、シリンダー交換が必要になってしまいますので、最初はプラグレンチを使わず回せるところまで手で回しましょう。手で回らないほど硬い時は、プラグとねじ山がずれている恐れがあるので、いったん緩めて再度締めなおします。

最後の締め

最後の締め

 手である程度まで締めこんだら、最後はプラグレンチを使ってしっかりと締め付けておきます。締め付けが終わったら、外装関係を元に戻して終了です。

交換が終わったら

 交換が終わったら、試走してみましょう。電極の先端がまん丸くなっていて火花の飛びが悪かった場合などは、新品のプラグに換えると劇的に調子が良くなったりしますので、たまにプラグの調子をチェックするようにしましょう。

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