空木岳 (木曽殿越より) ( 空木岳:2,863.7m ) 2012.10.27 登山



【PHOTO & 記録 空木岳 2】

先程述べたように、道はアップダウンを繰り返しながらも、徐々に高度を下げていく。 そして、最後は完全に下り一辺倒となり、水の流れる音がする中、河原のような場所に下り着く。
そこには大きな岩が重なり合った場所があり、その傍らに 『 北沢 』 と書かれた立派な標柱が立っている。時刻は 8時33分。
標柱には 標高 1,610mとあり、うさぎ平の標高が 1,450mであったから、52分かけて 高度は僅か 160mしか稼いでいないことになる。 こういうパターンは、体調が良くないだけに、かなり応える。
足下に水が流れる場所を少し進めば、写真のような吊橋が現れ、北沢を渡る。

吊橋を渡るとすぐに樹林帯に入り、ササの多い斜面を登っていくことになる。 この後 ずっと登り斜面が続き、大変キツイ。
何度も言うようだが、体調が悪いので全くペースが上がらない。少し登っては 立ち止まって上を見上げる という体調が悪い時のパターンが出始め、 本日は 空木岳ピストンへの変更 という選択肢も頭に浮かび始める。
周囲にはコメツガ、トウヒなどが見られ、足下にはササが多いが、やがて下草のほとんどないシラビソ、 コメツガが混在した樹林帯に変わる。
喘ぎながらも歩みを止めず、9時14分に 七合目を通過する。

七合目からも登りは続く。
少し先でようやく展望が得られるようになる。
南面が開けているのだが、期待したほどには青空は広がっておらず、展望の方も霞み気味である。
恵那山あたりが見えるのではと期待したが、見えたのは 南木曾岳のみ。どうもスッキリしない。

シラビソの林を進む。上を見上げた時、樹林の隙間に青空が見えれば まだ元気も出てくるのだが、 隙間から見えるのは 白い空間の方が多い。雲が多いようである。
やがて、少し傾斜が緩んできたかと思うと、仙人の泉に到着。時刻は 9時28分。
泉の水の出はかなり細いが、疲れた身体には大変甘露であった。

この 仙人の泉からも登りは続く。再び足下にはササが多くなり、周囲の木々も コメツガ、シラビソが混在している。

暫く登り続けると、足下のササは消え、倒木や苔類が目立ち始める。 相変わらず展望は得られず、ため息をつきながら登り続ける。やがて、木の梯子を越え、目の前の高みに登り着くと、 そこには 八合目の標識が立っていた。時刻は 10時9分。
先程の 仙人の泉に立っていた標識に、『 八合目まで 40分 』 と書かれていたが、実際に 40分かかってしまった。 今日は本当に元気が出ない。
この場所は展望が得られないものの、日当たりが良いので休憩とする。握り飯を食べながら地図でこの先のことを検討するが、 やはり この体調では 空木岳ピストン の可能性が高くなってきた。

10時20分、八合目を出発。
八合目からも登りが続くが、すぐに傾斜の緩やかな道に変わり、ホッとする。
その代わりというわけではないが、少々曇り状態へと変化し、しかも北側斜面を横切って進むので 少し寒い。 また、足下に 雪も見られるようになる。
暫く平らな道を進むと、斜面の際に 『 見晴台 』 と書かれた表示板が置かれていた。 地図に 御嶽見晴台 』 との記述があったので、 ここがそうなのかもしれないのだが、樹林が少し開けた先に見えるのはガスの幕だけであった。


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