小無間山の登りに取り付く。 少し高度を上げて振り返ると、視界が開け、いわゆる白峰南嶺の山々が見えてきた。 恐らく大きくどっしりとしている山が青薙山。 その右後方に見えるのが稲又山、布引山で、青薙山の右手に見えるのはイタドリ山と思われるがどうであろう。
この辺になると、バテバテ状態で、 少し進んでは立ち止まって上を見上げるという 苦しい時のパターンが出始めた。 後で調べたら、鞍部から小無間山頂上まで 300mの登りとか、それは少々大げさとしても、樹林の中、 メリハリ無くひたすら登り続けるのは本当に辛かった。
そして崩壊地のコルから登り続けること 55分、徐々に傾斜が緩やかになり、12時57分、小無間山頂上に辿り着いた。 頂上は狭く、周囲はシラビソ等の樹林に囲まれて全く展望はない。標識があるから小無間山頂上と分かるが、 そうでなければ先ほどまでにいくつか越えてきたピークの一つと言っても分からないであろう。
頂上で大休止。小蠅がうるさく周りを飛んで、煩わしい。 先ほど私を抜いていった若者は今頃どの辺であろうか。 大無間山にはまだ着いていないであろう。
写真は小無間山の頂上。 上で述べたように、樹林に囲まれて全く展望は利かない。 時刻は 13時。ここから大無間山を往復し、田代に下山すると、20時近くになる計算である。 行けないこともないとは思ったのだが、18時以降暗くなった山道を下るのは大変危険である。 先の赤城山再登山 で少々戸惑った経験があるし、 ましてや赤テープが頼りとなるこの山では夜間の下山は危険であろう。 ということで、もともと諦めてはいたものの、再度 大無間山へは行かないことを確認し、 13時11分、下山を開始した。
樹林の中を下り、再び視界が開けると、コルを隔てた向こう側に P1が見えてきた。 これをまた登り返すかと思うとげっそりである。慎重に足場を確認しながらコルへと下る。