奥穂高岳 敗退( カモシカ立場までで敗退 : 2,050m ) 2011.10.07 登山


【PHOTO 奥穂高岳 敗退 4】

1. 少々食べ物を口にした後、8時49分に小屋を出発する。
   小屋の前を登り、先程渡ってきたガレ場の上部を再び渡り返し
   左岸に取り付く。上部を見れば、万年雪が見える。そして、その
   上部は相変わらずガスである。
   ガレ場を渡ると、道はキャンプ場の中を通り、さらには灌木帯の
   中を登って行くようになる。
2. やがて、途中で雪が舞い始める。嘘だろ と思いつつも、量は少な
   いのでそのまま登って行くと、徐々に雪は量を増し始め、周囲が
   白くなり始める。
   撤退を決めて下山してくる人も現れだし、小生も迷うが、前穂高岳
   まではと思い先に進む。
   高度を稼いで振り返れば、岳沢小屋がかなり下方に見える。
3. 周囲は草付きの斜面から、ダケカンバ、岩が多くなる。狭い岩の
   間を、身体を捩るようにして抜けると、すぐに目の前に金属製の
   梯子が現れた。かなり長く、八ヶ岳の権現岳を思い出す。
   梯子自体は長いだけでさして問題は感じないが、踏み板部分に
   雪が積もりつつあるので注意が必要である。
4. 長い階段を登り切った後も、岩場の急登が続く。
   雪は相変わらず降り続く。と言うか、雪というよりはあられといった
   感じで、それが周囲の葉に当たってパラパラという音だけが響く。
   やがてテラス状の場所に到着。上を見上げれば、ガスの中に
   次の高みが見える。時刻は 9時36分。
5. ここで一休みしてどうするか考える。雪あられの方はパラパラと
   いう音がさらに大きくなり、周囲の岩は白くなっている。
   この後、道はさらに厳しくなり、スリップする危険性が増すこと、
   そして稜線上は風が強いことが予想されることから、残念では
   あるものの撤退を決める。
6. 時刻は 9時40分。登ってきた道を戻る。
   なお、後程、この引き返した場所が カモシカ立場と知る。それを
   示す岩に書かれた文字は雪の下だったので、この時は全く気づ
   かなかったのだ。ただ、折角登り着いたのに何も無いので、少々
   ガッカリした印象が強く残っている。



奥穂敗退 1、   奥穂敗退 2、   奥穂敗退 3、   奥穂敗退 4、   奥穂敗退 5 もご覧下さい。

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