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岩稜地帯を黙々と登る。
日差しが強く、首筋がヒリヒリし始める。今日はかなり日に焼けそうである。
やがて 3番目の鎖場を越える。見上げればまだまだ登りが続く。トマノ耳、オキノ耳頂上にはかなりの人が見え、早く到達したくなるが、
もどかしいほど進まない。
それでも数人を追い越す。
ただ、今日は身体が重いので、そのまま差を広げることができない。
逆に、また抜き返される気がして少々焦る。 |
やがて大きな 1枚岩へと到達。
『 氷河の跡 』 と言われているのはこの岩と思うが、確かに岩が氷河に削られて硯のようになっている感じを受ける。
1枚岩の上に出て振り返れば、登り来たりし尾根道が見える。時刻は 9時丁度。
身体が重く感じられる中、このペースがどういう状況なのか分からないまま、ひたすら登り続ける。
それにしても日差しが強い。 |  |
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9時8分にザンゲ岩を通過。岩が 2つあったので、標識はあったものの、どちらがザンゲ岩か分からなかった。
常識的に考えれば、標識のある側がそれであろう。何の変哲もない岩であるが・・・。
左手には天神平からの尾根道を登る人たちが見える。またその先に見える形の良いピークが魅力的だ。
俎ー (マナイタグラ) であろうか。
ササの斜面をゆっくり登る。
右手にはトマノ耳、オキノ耳が先程とは違ってかなり顕著に耳を立てているのが見える。 |
やがて左手に雪渓が見えてきた。
その向こうには天神平からの登山者。そしてさらに向こうには万太郎山も見える。
いつ見ても谷川岳から西側の山稜は魅力的である。
何しろカミソリで削いだような稜線が素晴らしい。
以前は岩通しに頂上に向かった覚えがあるが、
今回は雪渓の端っこを辿って進む。 |  |
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やがて、左下に肩の小屋、そしてその向こうに万太郎山とそこへと続く稜線をハッキリ見ることができるようになった。
身体は重いし、少々バテ気味ではあるが、この稜線を見るとやはり辿ってみたいという気が起こる。 |
少々バテ気味ながら 9時31分に
谷川岳 トマノ耳に到着。
狭い山頂は人で一杯であった。
北側を見れば、オキノ耳が待っている。オキノ耳の左には一ノ倉岳、オキノ耳の右にはうっすらとではあるが、
巻機山、
越後駒ヶ岳、
中岳などお馴染みの山々が見える。
トマノ耳は混んでいるので、3分程居ただけでオキノ耳に向かう。このオキノ耳への登りもキツく感じられる。
悪い兆候である。
オキノ耳頂上でタップリ休んで、何とか元気を取り戻したいところである。 |  |