鞍掛山 ( 鞍掛山:2,037m ) 2009.6.7 登山



【PHOTO & 記録 鞍掛山登山 5】

クモイコザクラのある岩場は駒岩から下った鞍部にあり、この岩場から展望台への登りが始まる。
足元が悪い場所もあり、また登りには木の根を掴まねばならない場所もあるが、ガスに後れを取らぬよう 息を切らせつつ登り続ける。
登り切ったところからは緩やかな道が続く。道は逆Uの字のように曲がっていく。
樹林越しに鋸岳が見える。

シャクナゲの群落を過ぎると、 ようやく鞍掛山の頂上に到着。時刻は 9時59分。
しかし全くつまらない頂上だ。周囲は樹林に囲まれ、頂上といっても細長いただの高みに過ぎない。
すぐに左に下って、展望台を目指す。 甲斐駒ヶ岳に上がってくるガスとの競争である。
一旦 鞍部に下ったら、そこからテープの目印に従って目の前の斜面を登る。この辺はやや道が分かりにくい。 道らしいものが幾筋もあり、少々迷う。事実、下側を進んでしまい、 途中で斜面を登り返して正式な道に戻った。

やがて、先の方に岩場が見えてきた。
そこからの展望が良いことは間違いないようだ。問題は 甲斐駒ヶ岳 がガスに覆われていないか である。
コイワカガミ (と思う) の咲く場所を過ぎ、岩場の上に飛び出した。時間は 10時6分。
展望台はこの少し先になる。

展望台に登り着いて右を見れば、 ガスがかなり出始めているものの、 甲斐駒ヶ岳はまだ大丈夫。 辛うじて間に合ったというところである。

ここからの甲斐駒ヶ岳 は本当に素晴らしい。
このページより前のページで色々な表現をしたので、今更 敢えて書くことはしないが、その迫力は素晴らしいの一言。
また、坊主山の岸壁も凄い。ここを登る人がいるとは ! 大したものである。

この展望台には、壊れてしまった祠の他、石碑や石像が置かれている。 それらのものが、この場所のステータスを上げているようで何か嬉しい。
石碑を見ると、『 鞍掛山二代開山三十年記念 』 と彫られている。また、不動明王らしき石像もあり、 立像ではあるものの、右手に剣、左手に羂索 (五色の縄) を持っている。
さらに、公家装束のような人物の石像もあり、右側に 大正九年八月・・・とある。左側に 『 開山 大菩薩 』 という文字が彫られていたので、 もしかしたら甲斐に縁の深い新羅三郎義光像なのかもしれない。

甲斐駒ヶ岳の右には、 鋸岳のギザギザした稜線が続く。
地図を見ながら山座同定を行う。まずは甲斐駒ヶ岳の右にある山はその形からして烏帽子岳と思う。 烏帽子岳から右に派生する尾根が八丁尾根であろう。
烏帽子岳の右後ろに見える平らな尾根は、右側の落ち込む先が八丁尾根の高みに隠れてしまっているが、 その部分に中ノ川乗越があるのかもしれない。その後、再び尾根は盛り上がるが、最初の高みが第二高点、 その後 大ギャップを経て第三高点へと至り、そこから小ギャップ、第一高点へと続くと見たがどうであろう。 いずれにしても厳しそうな縦走路である。



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