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67号 ランボルギーニ・イオタ
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◆クラシックカー、スーパーカー総合研究所◆ 第67号
発行日:2004年3月12日
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このメールマガジンではバリバリ売れ筋のオデッセイ、環境に優しいミラ、
などの現行一般受け自動車には目もくれずに、
輸入車、さらに一歩突っ込んでクラシックカー、スーパーカーを皆さんと一緒
に紹介、再考していこうという物です。
紹介するのは
=========================================================
'70年代までをメインとしたマニアックなクラシック、ヴィンテージ車、
'70年代半ばからブームになったスーパーカー達、
さらに'90年代から現在に至るまでのハイパフォーマンススーパースポーツ、
=========================================================
・・・などなど、
一部日本の旧車も交え、総じて言うと『コレクターズカー』と呼ばれる古くな
っても価値を見出されて解体にならない名車を取り上げていきます。
<<過去の紹介車種>>
●フィアット600ムルティプラからジュリエッタスパイダーまで、
様々な本編車輛とバックナンバーの画像はこちら
→
http://www5b.biglobe.ne.jp/~atc/backnumber.htm
【ご挨拶】
皆さんこんにちは。
先週金曜日、多くの方にメルマガが定時に配信されなかったようで心配のメー
ルを幾つか頂きましたが、まぐまぐさんの配送システムの遅延が原因だったら
しく、私は生きていますのでご心配なく。
風邪を患おうが海外に行こうが、仕事が山積みでパニックになろうが、今のと
ころは配信は必ず間に合うようにしています。
前号の前書きでは「間違いない!」を連発してたら本編に間違いがありました。
「ミウラ」の名前の由来は闘牛の名ではなく、闘牛育成家のドン・エドヴァル
ド・ミウラとういう人物名が由来のようです。
既にHP記載のバックナンバー欄では訂正してありますが、聞くところによる
とこんなメルマガでも1号からメール保存してくれている方も居られると
か・・・
申し訳ありませんでした。
またご指摘頂いた"歩き目ですさん"に感謝致します。
皆さん聞き覚えありますよね?そう、ムルシエラゴを寄稿頂いたアノ方です!
ミウラを読んでご指摘頂いたばかりか、イオタをやるなら使ってください、と
ありがたい御言葉も頂きました。
最初私が選んで寄稿頂いたのがムルシエラゴで、今回がイオタでは「ランボル
ギーニと言えば歩き目です!」というと思われるかもしれませんが、フェラー
リやマセラティも含めて広くスーパーカーマニアな方です、HPも覗いてくだ
さい。
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Toys/1059/garou.html
そんな訳で、同時代、同生産国どころか初の連続での同メーカー本編となりま
すが、善は急げで「イオタ」をご覧下さい。
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■■■□ 第67回
■■□ 【ランボルギーニ・イオタ】
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この世には『伝説』なる話が幾つかある。
このイオタもランボルギーニの、否、スーパーカー全体の伝説と呼ぶに相応し
い一台であろう。
ランボルギーニはフェラーリと違って、一種、博打の様な莫大な資金のかかる
レースには手を出さない方針でいた。
が、血気盛んな若手スタッフの熱意は収まるハズも無く、当時のテストドライ
バーであるボブ・ウォレスを中心に秘かにレース仕様のマシンが企画されてい
た。
1969年末、ミウラSのシャーシとエンジンをベースにして『ミウラ・コンペテ
ィシオーネ』のコード名で開発開始。
徹底的な軽量化と出力強化がテーマで、ボディは前後のカウルやドア等、ほぼ
全てをアルミの叩き出しで製作。
さらに軽くし、ミウラの命題だった熱対策として各所が大きくくり抜かれ、金
属メッシュがリベット留めで張られた。
フレーム構造を改良した高剛性シャーシにはドライサンプ化を施し、圧縮比を
11.5にまで上げたエンジンが載せられる。(注1)
足回りのサスペンションはアーム類からフルスクラッチされ、コニ製のショッ
クアブソーバーとスプリングが使われた。(注2)
操縦系はドライブミッションをZF製にし、デファレンシャルもZF製のセルフ
ロッキングタイプに。
ギア比はミウラよりさらにクロス化され、正に手を加えない箇所は皆無に等し
かった。
そうして完成をみた『ミウラ・コンペティシオーネ』(注3)は
『JOTA(イオタ)』と改名。(注4)
1971年の半ばまでほぼ毎日走行テストを受け、ニュルブルクリンクで開催され
たマイナーレースに出場した。
ところが1971年に入ったその頃、後年ランボルギーニのフラッグシップとな
るカウンタックのプロトモデル『LP500』と、ミウラ最終型『SV』がジュネー
ヴ・ショーで発表され好評を得たコトもあり、徐々に受注が増えてきた。
流石にスタッフもレースどころではなくなり、暫しイオタは工場の片隅で眠り
につくコトになる。
が、それからもレースでの評判を聞きつけて来たか、各所からイオタの入手を
望む声が引っ切り無しに寄せられ遂に1972年、イオタは外装を赤、内装を黒に
レストアされシャーシNo.5084、エンジンNo.20744の正式登録車とし8月2日
に母国イタリアはミラノのある伯爵家(注5)へと嫁いだ。
しかし、歴史に残る悲劇はそのわずか2ヶ月後に起こる。
モンツァサーキットを走行中(注6)だったイオタは大クラッシュ。
車体が前後真っ二つになる程の惨劇に見舞われる。
修理は元より、モデルとしての修復すら不可能とされ、哀れ、世界でただ一台
のイオタはスクラップとなり流星のごとく、この世から消えて行った。
イオタは消えたが、その血は死んではいない。(注7)
イオタ開発におけるデータはベースとなったミウラSの後継、ミウラSVへと生
かされる。それは言うまでも無く、さらに後のカウンタック等にもしっかりと
受け継がれ『闘牛の血統』を脈々と守っていくコトになる・・・。
◆(注1)
ベンチテストで440PS/8500rpmをたたき出した。
◆(注2)
尤も、後々何度もテスト中に改修変更があった。
◆(注3)
オリジナルのイオタは、後に我々の認識するトコのイオタとは相違点が幾つか
あり、
・ルーフ上のウィングが無い(!)
・ワイパーが1本。
・サイドウインドが固定されている。
・カウル上のフューエルリッドのキャップが無い(!)
と、スタイルは依然ミウラに近いモノがあり、かなり趣が異なる。
◆(注4)
この『ミウラ・コンペティシオーネ』はFIAの『国際スポーツ法典附則J項』
のレギュレーションに則り製作された。
このコトから『J』の名前で呼ぼうとしたのだが、イタリア語において
『J:イールンゴ』は英語のアルファベットの『Q』や『X』より出現率が低い文
字で、現代ではほとんど使われない。
一応『Iの長音』の意味があったのだが、フランス語やスペイン語の影響もあ
り『G音』と同じに扱うコトが多くなっている。
そこで、元の『I音』の『I』をギリシア文字で発音し『イオタ』と呼ぶコトに
したのだ。
◆(注5)
ドイツ人ディーラー、フーベルト・ハーネだったとの説もあるが、これは後の
イオタ注文と混同した可能性が高い。
◆(注6)
アメリカに渡り、公道でクラッシュしたという資料もある。
◆(注7)
現在ではランボルギーニが公認しているイオタは5台。
〓シャーシNo.3781〓
P400をベースにしたモノで、ルーフ上のウイング、スポークタイプのホイー
ル等、現在イオタとして最も認知度の高い一台。
そのレーシーなスタイルは人気があり『SVR』の名で通っている。
注文者はドイツ人ディーラーのフーベルト・ハーネ。
彼は後のランボルギーニ倒産の際、1979年に知人の実業家を紹介し、再建の助
けにも出ている。(失敗に終わったが・・・。)
〓シャーシNo.4860〓
これは奇跡的に残っていたイオタのスペアエンジンをSVに積んだタイプ。
『SVJ』と呼ばれ、やはりフーベルト・ハーネからの注文。
〓シャーシNo.4990〓
ハイチの王様が入手したモノで、SVからの改造仕様。
〓シャーシNo.5090〓
〓シャーシNo.5100〓
この2台は全くの新車で、ミウラベースでは無く、元からSVをイオタ仕様と
して作られた『SVJ』。
エンジンはSVのライトチューンに留まる。
ちなみに、No.3781とNo.4990の2台は日本に現存し、スーパーカーブームの
時、印象的だった枯葉舞う林中でのイオタはこのどちらかである(ハズ)。
全長×全幅×全高:4250mm×1765mm×1160mm
ホイールベース:2500mm
車重:1245kg
トレッド:(F)1412mm (R)1541mm (注8)
エンジン:V12気筒3929cc
圧縮比:ー
最大出力:385PS/7850rpm
ホイール+タイヤ:ー 210HR-15
ブレーキ:(F)(R)ベンチレーテッドディスク
最高速度:290km/h
0→100m:6.3秒
(イオタ仕様シャーシNo.4990) (注9)
◆(注8)
この値はミウラSVからの推定値。
◆(注9)
上記でも解る通り、イオタのオリジナルは既に無く、また公認イオタも製作経
緯が各々でバラバラな為、スペックの差異が激しい。(と言うより『別物』であ
る。事実、別物なのだが。)
オリジナルの車高はルーフ上のウイングも無くシャーシも改修されており、僅
か100cm。重量も890kgと軽自動車並の重さだったという。
このNo.4990は1245kgと重い。重過ぎる。
(ベースのミウラはP400で980kg、ミウラSVで1180kg。このコトからもボディ
のアルミ化等の改修を行わず、スタイルだけイオタ仕様にしたと解る。)
[[[[[[転載以上]]]]]]
ありがとうございました。
歩き目ですさんは本来は乗り物嫌いだそうですが、スーパーカーは別格で『車』
では無く『キャラクター』と認識しておられるそうです。
ドラマ性を持たせた文章でその背景をも感じさせる、という技は残念ながら私
には真似出来ません・・・
謎が解明されつつあるというイオタですが、やはり幻であり伝説の車、当然手
に入りません。
よって相場と言うものもなく、入手難易度は 5 というより入手不可、です
ね。 「間違いない!」
まぁ、そんな状況ですからミウラをベースに贅沢なレプリカを造る人の気持ち
は分からんでもないですが、ミウラはそのままの方が充分に良いと思うのは私
だけでしょうか。
関連バックナンバー
ランボルギーニ・カウンタック
→
http://www5b.biglobe.ne.jp/~atc/back03.htm
ランボルギーニ・ムルシエラゴ
→
http://www5b.biglobe.ne.jp/~atc/back52.htm
ランボルギーニ・ミウラ
→
http://www5b.biglobe.ne.jp/~atc/back66.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◆◆ヤフオクぶらり漫遊記♪
──────────────────
ここでは名品、珍品の巣窟と言われるヤフーオークションの出品物を幾つか取
り上げてみたいと思います。
★売り切ります!ランボルギーニ ディアブロ レプリカ★
http://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g16878705
こちらはランボルギーニでもまだ本編に出てこないフラッグシップです。
ディアブロのレプリカは不恰好だったりガルウイングではなかったりが多数な
のですが、これは珍しく出来が良さそう(?!)なのでこの場で取り上げてみ
ました。
とは言っても、本物比で長さ11cm幅6cm大きく、高さはローダウンなの
で4cm低いそうです。
この数字はどれも大きいですよね!!まあ長さはともかく、かなりのワイド&
ローで格好良いのでしょうが、エンジンは直4(かな?フィエロは直4-2.5
LかV6-2.8Lのハズ)。せめてV6か、ありがちにV8にコンバージョン
が良いかなぁとも思います。
しかしスタートは決して高くなく、入札も入ってQ&Aも凄い賑わいです。
超希少車!セドリックロイヤルリムジン ローライダー
http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d43201341
和製リムジンというと、センチュリーやプレジデント、最近ではディグニティ
(韓国製か?!)などを思い浮かべるでしょうか?
しかし変わり種のこんなのもありますね。
オーテック製のこのリムジンは密かに人気が高く、ベースのY31系セダンか
ら比べると破格に高値を付けます。
昔サイドステップを加工してフルエアロを纏ったVIPカーを見ましたが、こ
れはピンクのソウルペイントのローライダー、確かに超希少ですね!
私ならこの車はソリッドの黒、フル純正が良いですが・・・
★100★ 希少車! LOTUS マークシックス/MARKSIX ★
http://page8.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h7802652
ロータスセブンの前身、マーク6です。
※参照7号→
http://www5b.biglobe.ne.jp/~atc/back07.htm
似てはいますが、セブンに見なれた目からはよりクラシックな風貌で趣があり
ます。
セブンにブッちぎりの速さを求めるのではなく、歴史的遺産としてロータスセ
ブンを、と考えている人にはこんなチョイスも良いのではないでしょうか?
一生モノとしてお勧めです。
●●━…━…━…━ あなたも書いてみませんか? ━…━…━…━●●
この手の「この1台!」はそれぞれ思い入れの有るオーナーやマニアなど
皆さんが知識、経験など勝っているモノです。
あなたの愛車のバックグラウンドやウンチクを原稿として書いて見ませんか?
もちろん憧れの車や興味のある車種でも結構です。
好き嫌いや故障しがちな弱点、クセなども含めて頂けると面白いですね。
◇現在もれなく寄稿に対してプレゼントあります!◇
なにぶん物が物だけに書籍によって情報が違ってたりという事もよくあります。
双方向でお互いに情報交換や指摘、手助けなどが出来るメールマガジンになれ
ばいいなと考えています。
●●━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━●●
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■発行・編集 M&Mインターナショナル
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