ULTRA SONIC DETECTOR W
(BAT・DETECTOR W) |
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2005年 9月17日(土)
バットディテクターW 「制御/操作関係の改善」
バットディテクター。超音波を人間の耳で聞こえるように変換する装置。帯域は40Khz周辺ですが、都会、その近郊に出没するアブラコウモリの声はばっちり、キャッチできます。この「バットディテクター3」まで、LPフィルター、DBミクサー、スケルチなど音質向上を目的とした一通りの回路を構成しましたので、今回はとりあえず、最終回として。マイコンでの各ブロックの制御、ならびに操作関係の改善を施しました。
この装置は当サイトで販売しております。興味のある方は次の販売ページへ
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●アブラコウモリの声をこの装置で変換しMDレコーダーで録音しました。
これをMP3に変換してアップしております。
サンプル音はこちら 「アブラ・コウモリの声」
マイコンの選定
まずは、マイコンの変更からですが、いままで搭載していた、PIC12F629はPWMが内蔵されていないため、ローカルオシレーターのパルスはソフトウェアでウェイトを構成して発生させておりました。
従って、この間に別な処理(割り込み)を行うとローカル発振の周期が狂いますので、発振中は割り込みの使用を控えておりました。でもこの手の装置は電池で運用しますので、低電力で自動に電源が切れる機能がほしいところです。自動に電源を切るには、一定時間後に・・・という、タイマーが必要になります。しかしながら、割り込みが自由に使えないと中々難しいのです。マイコンのPWM機能が利用できれば、PWMに周期とデューティ値を与えるだけで、ソフトの流れとは関係なく、パルスを発生させることが出来ます。最近では8ピンPICでもPWMを内蔵したタイプがありますので、今回はPWM内蔵のマイコン、PIC12F683に変更することにしました。
●話は途中なので内容がわからない時は次のヒストリーからご覧ください。
Bat Detector Making History
2003年6月16日 「コウモリの声を聞こうT」 初期型
2003年6月21日 「コウモリの声を聞こうU」 ケースもまとまり、それらしくなった。
2003年7月 6日 「中身なければただの箱」 マイクロコントローラー搭載
2005年5月 5日 「バットディテクター2」 ダブルバランスドミクサー搭載
2005年7月16日 「バットディテクター3」 スケルチ搭載
オートパワーオフの実現
ローカル発振中に割り込み処理をする目的は、オートパワーオフ機能を実現することです。オートパワーオフは3分としますが、TMR0(8ビット 256)のオバーフロー割り込みだけでは、まったく足りないので、TMR0をベースにさらに追加で2段ソフトカウンターを構成して24ビットのカウンターで約3分間でオフするようにしました。しかしながら、この機能も使い方によっては、不便にな場面もありますので、オートパワーオフ機能をオフにする機能も追加しました。
さらに旧バージョンまでは電源を切るにはプッシュスイッチで周波数を切り替えて、5回のモード切替の後、最後の50Khzの次でパワーオフする仕様でしたが、今回はどこのモードでも長押しで電源をオフできるようにしました。
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スケルチ機能 使用の選択
次にスケルチ機能ですが、入力信号のレベルが低いときにローカル発振のパルスを減衰させて、ノイズを低減しておりますが、この機能を使用すると、集音範囲が狭くなります。近場のコウモリに対しては良いのですが、ノイズは若干多くても、高感度で聞きたいときがありますので、スケルチ機能をOFFにする機能を追加しました。スケルチ機能をON/OFFするにはPIC12F683のGPIO4でON/OFFします。
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バットディテクターWの操作フローチャート
以上の機能を追加した、バットディテクターの操作フローは次のようになります。
@電源投入時、0.5秒以上スイッチを押し続けると、スケルチ機能がオフになります。
Aスイッチを短くプッシュするとローカルオシレーターの周波数が30Khzより5Khz毎にアップします。この時、0.7秒以上長押しすると、アラームが3回鳴り、オートパワーオフが無効になります。そのまま、押し続けるとアラームが2回鳴り、0.7秒後に電源がオフになります。
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