レトロな町並み51−博多・福岡


 福岡市は、人口約150万の九州最大の都市です。古代から、大宰府の外港・博多津として、大陸との貿易で栄えた商人の街「博多」と、17世紀初めに黒田長政が福岡城を築いて栄えた「福岡」の2つのエリアを含めて福岡市となっています。出張の帰路、「博多」の街を散策しました。地下鉄工事エリアの陥没で知られた博多駅前周辺はオフィス街になっています。博多駅、地下鉄で隣駅の祇園、その次の中洲川端から徒歩圏内には、昔ながらのスポットが多々あります。


[2023年1月更新]
 約5年ぶりに福岡市内を訪れ、天然温泉のある、博多駅前の八百治博多ホテルに宿泊しました。ホテルから天神まで散策し、途中楽水園に立ち寄り、住吉神社櫛田神社に参拝しました。楽水園は、以前訪れた際は休園日でしたが、今回は入園し、美しい庭園を散策することができました。園内ではお抹茶をいただくこともできるようです。
 また、キャナルシティから、天神中央公園や那珂川沿いを散策しました。天神界隈は、天神ビッグバンとしてオフィスビルの建て替えや街づくりが進んでおり。町並みが大きく進化していました。

楽水園 住吉神社  
住吉神社  櫛田神社
    
旧福岡県庁跡  旧福岡県公会堂

[2017年11月更新]
 博多と福岡の街を再び散策しました。

大濠公園 福岡城址 博多千年門
 
承天寺   住吉神社
楽水園 筥崎宮

【福岡城】
 17世紀初めに黒田長政が、博多を望む丘陵地に築いたと言われています。以後、明治維新まで福岡藩黒田氏の居城となりました。黒田家ゆかりの地である備前国福岡(現在の岡山県)の地名にちなみ「福岡」と名付けたと言われています。
明治初期に多くの建造物が解体または移築され、南二の丸多聞櫓と南二の丸南隅櫓が国の重要文化財に、伝潮見櫓・大手門・移築復元の祈念櫓・母里太兵衛邸長屋門が県文化財、名島門が市文化財に指定されています。
本丸跡・二の丸跡などは舞鶴公園となっており、平和台陸上競技場などのスポーツ施設があります。西側は大濠公園となっており、福岡市美術館、日本庭園、大濠公園能楽堂などがあります。地下鉄・赤坂駅または大濠公園駅から徒歩圏内にあります。

【承天寺】
 地下鉄・祇園駅近くにある臨済宗東福寺派の寺院です。13世紀の創建とされています。博多の夏祭りとして全国的に有名な『博多祗園山笠』の発祥の地と言われています。境内には仏殿(覚皇殿)、方丈、開山堂などの建物があります。

【住吉神社】
 日本全国に約2000社ある住吉神社の中で最も古い神社であるとされています。総本社は大阪の住吉大社ですが、大阪、下関、博多の三社が日本三大住吉とされています。現在の本殿は17世紀初めの黒田長政による造営と言われており、国の重要文化財に指定されています。JR博多駅から徒歩約10分の場所にあります。

【楽水園】
 1906年(明治39年)に博多商人の下澤善右衛門親正が住吉別荘を建てた跡地とされており、楽水とは親正の雅号と言われています。戦後、旅館「楽水荘」として使用された後、市により日本庭園として整備され、1995年(平成7年)に開園しています。住吉神社のすぐ近くにあります。

【筥崎宮】
 JR箱崎駅、地下鉄・箱崎宮前駅に近い、筥崎宮は、筥崎八幡宮とも言われ、宇佐、石清水とともに日本三大八幡宮に数えられています。筑紫国にお生まれになられた応神天皇(第十五代天皇)を主祭神として、神功皇后、玉依姫命がお祀りされていると言われています。鎌倉中期、蒙古襲来(元寇)の際、神風により困難に打ち勝ったことから、厄除・勝運の神としても知られています。足利尊氏、大内義隆、小早川隆景、豊臣秀吉などが参詣、江戸時代には福岡藩初代藩主黒田長政、以下歴代藩主から崇敬されたと言われています。


 
博多駅   櫛田神社   博多町家ふるさと館
   東長寺 旧福岡県公会堂貴賓館   
 
中洲(那珂川) 福岡市赤煉瓦文化館 福岡タワー

【櫛田神社】
 祇園駅から徒歩すぐの場所にあります。8世紀創建と言われ、博多の氏神、総鎮守として信仰され、博多祇園山笠や博多おくんち等の祭事も執り行っています。境内の入口には「櫛田の銀杏」と言われる樹齢千年の銀杏の木があります。

【博多町家ふるさと館】
 明治時代の町家を移設復元し、明治・大正時代の博多の人々の生活を再現しています。祇園駅からすぐの櫛田神社の手前にあります。

【東長寺】
 祇園駅からすぐの場所にあり、9世紀に空海が唐で修行し、帰国時に博多に立ち寄った際に建立したと言われています。17世紀に黒田家2代藩主の黒田忠之が再興したと言われ、黒田忠之他の黒田家墓所があります。本堂、六角堂、五重塔、大仏殿があり、1992年に建立された大仏は、木造坐像としては国内最大級と言われています。

【旧福岡県公会堂貴賓館】
 天神駅と中洲川端駅の中間、那珂川沿いの西中洲にある木造2階建ての洋風建築で、1910年(明治43年)に建てられ、閑院宮等の宿泊所に使用されたと言われています。その後、福岡高等裁判所、県立水産高校、福岡県教育庁舎に使用された後、移設され公開されています。国の重要文化財に指定されています。

【福岡市赤煉瓦文化館】
 1909年(明治42年)に、東京駅を設計した辰野金吾らによって、設計され、竣工したと言われています。日本生命の九州支社として使用された後、福岡市歴史館を経て、現在は福岡市赤煉瓦文化館として公開されています。1階には福岡市文学館が開設されています。天神駅から徒歩数分の那珂川沿いにあります。


福岡エリアには、以下のようなスポットがあります。

【福岡城址・大濠公園】
 1607年に黒田長政により築城されたと言われています。別名舞鶴城と呼ばれ、本丸跡は舞鶴公園となっており、スポーツ施設があります。かつては西鉄ライオンズの本拠地の平和台球場がありました。現存する複数の櫓があり、重要文化財等に指定されています。西側は大濠公園となっており、福岡市美術館、日本庭園、能楽堂等があります。地下鉄大濠公園駅から徒歩数分の場所にあります。


 福岡市の西部のベイエリア、ももち地区には以下のようなスポットもあります。1989年のアジア太平洋博覧会に合わせて整備され、その後、福岡市の副都心として開発整備された、ももち地区にはオフィスビルの他、福岡市博物館、放送局、学校の他、様々な施設があります。

【福岡タワー】
 福岡市早良区の百道浜にある、高さ234メートルのタワーです。1989年のアジア太平洋博覧会に合わせてつくられたと言われています。各放送局の送信所があり、123メートルの展望台まで高速エレベーターで上がり、市内を眺望することができます。

【福岡ドーム】
 1993年に福岡ダイエーホークスの本拠地として竣工した、日本一の広さのドーム球場であり、約38000人を収容することができます。現在は福岡ソフトバンクホークスの本拠地になっています。


また、既に日帰り温泉スポットでご紹介していますが、福岡市内には複数の日帰り温泉もあります。

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