レトロな列車旅3−汽車旅の薦め

大井川鉄道

秩父鉄道

あそBOY

 レトロな列車旅の第3回は、汽車旅の薦めとして、日本全国のSL列車へご案内します。
 昭和50年12月に北海道の室蘭本線等を最後に日本からSL列車は姿を消しましたが、その後観光列車として日本各地でSL列車が復活しました。最初に復活したのが大井川鉄道(静岡県 金谷−千頭間)で、その後JR各線や秩父鉄道等で運行を開始しています。その中でこれまでに訪ねた主な列車を紹介します。以下以外にもJR北海道・留萌本線のすずらん号、JR東日本・磐越西線のばんえつ物語号、JR西日本・山口線のやまぐち号のように有名な列車や、イベント等で不定期に運行するものまで様々あります。乗車する客車も昔のままのレトロなタイプから、新型のものまで様々です。SLの汽笛を聞きながら、スローな汽車旅を味わってみてはいかがでしょうか。

[大井川鉄道]
 静岡県のJR東海道本線・金谷駅から千頭までの39.5kmを結ぶ私鉄路線です。SL保存へ積極的に取り組み、いち早くSL列車を運行開始し、観光客誘致をはかっています。SLの種類もC11型、C12型、C56型と多彩であり、観光シーズンの週末には複数本が運行されます。客車は往年の国鉄SL列車と同じ、旧型車両であり、チョコレート色の車体に木造の内装、手動扉等、昭和初期・中期へタイムスリップしたようなレトロな感じであり、ガタゴト揺られながらSLの汽笛を聞いていると、郷愁が感じられます。列車は大井川に沿って山間をゆっくり北上し、1時間30分かけて終着駅千頭へ向かいます。山、川、茶畑という日本的でのどかな風景を楽しむことができます。車内販売では弁当、記念品等が販売され、名物車掌さんの解説も味わいがあります。
 終点千頭駅には複数のSLや車両の展示があります。また、更にこの駅からトロッコ列車が奥大井 渓谷の井川駅まで運行されています。沿線には寸又峡温泉等の温泉地もあり、SL、トロッコ列車、温泉の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

[秩父鉄道]
 JR上越新幹線・高崎線の熊谷駅から秩父を経て三峰口までの56.8kmを結ぶ私鉄路線です。SL列車がC58型のSLにより運行されています。埼玉県の住宅地、農村地域、川沿いの渓谷美等、変化に富んだ風景を楽しむことができます。客車は私が訪れた7年間には、大井川鉄道と同じく往年の国鉄旧型車両であり、とてもレトロなムードでしたが、現在では新型客車へ交換されてしまったようで、残念に思います。沿線には長瀞、秩父といった観光スポットも多く、東京から1時間で来れるSLスポットとして貴重な存在です。

[JR九州・豊肥本線(あそBOY)]

 JR豊肥本線の熊本駅から宮地までの53.4kmをSL列車「あそBOY」が 走っています。SLは8620型という大正時代生まれのレトロなタイプです。客車は新型ではあり ますが、アメリカ西部をイメージしたウェスタンスタイルであり、独特の味わいがあります。車窓は、熊本から肥後大津までの電車化された住宅地、肥後大津から宮地までの阿蘇山麓の雄大な大自然等、変化に富んだ風景を楽しむことができます。また、沿線には、熊本城、水前寺公園、阿蘇山等、観光スポットが多く、熊本・阿蘇観光の中に容易に組み入れることが可能です。

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