別府温泉


竹瓦温泉
竹瓦温泉館内 駅前高等温泉
駅前高等温泉ぬる湯の浴室 別府駅東口 別府タワー

 別府温泉は、日本一の温泉湧出量と源泉数を誇る歴史ある温泉です。別府八湯と呼ばれる、別府・亀川・柴石・鉄輪・明礬・堀田・観海寺・浜脇の8か所の温泉地は、日本の11種類の温泉泉質のうち、10種類を楽しむことができるそうです。このうち別府温泉鉄輪温泉を日帰りで訪ねました。前回は鉄輪温泉を紹介しましたが、今回は別府温泉を紹介します。

【竹瓦温泉】
 ひょうたん温泉からの帰り道、
別府タワーや海岸に近い北浜バス停で下車して、竹瓦温泉に立ち寄りました。北浜の国道10号線から一本路地に入った昔ながらの細い道は、風情がありますが、客引きがいるのも、昔ながらの温泉歓楽街を彷彿させます。その一角にあるこの温泉は、1879年(明治12年)に竹屋根葺きの浴場として造られ、その後、瓦葺きの浴場になったことから竹瓦温泉と呼ばれるようになったと言われています。現在の建物は、1938年(昭和13年)建築の重厚な木造建築で、別府温泉のシンボルになっており、登録有形文化財にも指定されています。建物の正面は唐破風造の美しい屋根になっています。
 玄関を入り、右手の番台で入浴料100円を払い、館内に入ると、右手に男女別内湯が、左手には別料金の男女別砂砂湯があります。内湯は、脱衣場と浴室が同室にある昔ながらの構造で、脱衣場から階段を下りたところに、かまぼこ型の湯舟があります。お湯は透明マイルドで、少し鉄分の心地よい香りがあり、源泉そのままの熱めで、よく温まります。浴室もロビーも天井が高く、昭和初期の雰囲気をそのまま残しており、完全にタイムスリップした感じになります。
 脱衣場では、かつて東京に居たという別府在住の老紳士から「70歳以上は無料で入浴でき、よく訪ねている」とお話を伺いました。多数の観光客も訪れますが、地元の人々にも愛され利用されている、この別府温泉のシンボルが、今後も昔ながらの姿を残し、活躍することを祈りたいと思います。

 別府駅東口から徒歩10分、北浜や昔ながらのアーケードの商店街からもすぐの場所にあり、別府散策の途中で気軽に立ち寄り、昔ながらの別府の雰囲気と温泉を満喫できるスポットです。また、近くには
竹瓦小路アーケードという、木造ガラス張りのアーケードがあります。

【駅前高等温泉】
 別府駅東口から徒歩2分、竹瓦温泉や北浜からは徒歩6〜7分の大通り沿いに、イギリス民家風のクラシカルな建物があります。1924年(大正13年)に建てられた
駅前高等温泉です。安価なお値段で宿泊もできる、この温泉には、左手に「あつ湯」、右手に「ぬる湯」の2種類の温泉があります。
 館内入口の券売機で、「あつ湯」「ぬる湯」別々の200円の入浴券を購入し、昔ながらの中央の番台で受付します。50円でバスタオルのレンタルもあり、利用しました。2階は休憩室等になっています。「ぬる湯」に入ることとし、左手の入口から脱衣場に入りました。脱衣場から浴室へ入り、そこから階段を下りたところに浴槽が2つあります。タイル張りの浴室は大正浪漫なレトロなムードに包まれています。浴槽の1つは、昔ながらのタイル貼りの湯舟です。また、もう1つの檜の湯舟は脱衣場の下にあり、半地下室のような雰囲気です。タイル張りの湯舟の湯は、やや熱めで、檜の湯舟の湯は温めです。お湯はいずれも透明マイルドで心地よい香りがあり、よく温まります。駅前からすぐの分かりやすい場所にありますので、別府駅での乗り換えの途中等、
ちょっとした時間でも立ち寄ることができそうです。宿泊もできるため、リーゾナブルに昔ながらの別府温泉めぐりをする拠点としても良さそうです。

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