海王星 その6

 次に、[4n+1]型の実2次体を調べます。
外分割ゼータの個数と類数の興味深い規則性(予想M1)を発見しました。


2004/12/25            <[4n+1]型実2次体>

 「その4」、「その5」では虚2次体Q(√-m)の[A]、[C]を見ましたので、次に実2次体の場合を調べましょう。
「その4」の<「類数」と「分割ゼータ,外分割ゼータ」の関係>で示した「まとめ表」をもう一度書いておきます。

 ここでは[4n+1]型の実2次体Q(√m)の[B]を調べます。
「本体のゼータが、複数のゼータに分裂するその分裂のし方になんらかの規則性があるのではないか?」との予想を
検討しているわけです。

まとめ表
  [4n+1]型2次体Q(√m) [A]虚2次体

---------------------------
[B]実2次体
  [4n+2, 4n+3]型2次体Q(√m) [C]虚2次体

---------------------------
[D]実2次体





2004/12/24 and 2004/12/23
              <[4n+1]型実2次体の場合[B]を調べる>

 では、[B]を調べていきます。
[B]は[4n+1]型実2次体Q(√m)の場合ですが、ここでもmが「素数の場合」「素数以外の場合」に分けて調
べました。
これまでと同様、はじめに具体例で分割ゼータの個数の割り出し方の見当をつけます。まずmが「素数の場合」から。

mが「素数の場合」

 実2次体Q(√m)のmが素数の場合ですから(m>0)、例えば、m=13を考えましょう。Q(√13)ですね。
これに関する予想L−4の確認は、「天王星 その2」のπ/13代入でやりましたので(予想L−3と言っていますが
同じこと)、そちらを見てください。
 そこを見ると、3回積分のところに、L(χ,s)ゼータ本体の分身たち、すなわち分割ゼータが現れていることが
わかりますね。6個現れています。

 また別の具体例を見てみましょう。例えば、m=17のQ(√17)を見ます。
これに関する予想L−4の確認は、「天王星 その3」のπ/17代入でやりましたので、そちらを見てください。
3回積分の結果には、分割ゼータが8個現れていることがわかるでしょう。
 この6個や8個は、次のように算出される。

分割ゼータの個数をZとすると
  m=13の場合----> Z=13/2=6    ------@

  m=17の場合----> Z=17/2=8    ------A

という計算によって出てくるのです。
 ここでは、もちろん例の約束(余りを捨てる)を用いた。なお、「素数の場合」には外分割ゼータは一切現れません。

 つまり、私の予想L-4は(以前予想L-3と呼んでいたものも同類)、単位円を等分割していって三角関数の計算を
していく過程にほかならないわけですが、そうすると、必然的に上のような計算になるわけです。
π/13代入あたりを体験していただくと、この意味はよくわかると思います。

@、Aを参考にして[4n+1]型実2次体Q(√m)の場合(m>0)の分割ゼータの個数Zを求める公式は、余りを捨てる約束
を用いれば次のようになります。
 
  Z=m/2   ------B

この公式をもとに[4n+1]型2次体Q(√m)の分割ゼータの個数Zを求め、同時に類数hも表示したものが次表です。

求めた分割ゼータの個数Zが偶数のときは”グ”、奇数のときは”キ”と書くことにします。
また念のため、類数hにも”グ”、”キ”を記しました。これまで同様、|m|=500付近まで検討しました。

[4n+1]型実2次体Q(√m)のmが「素数の場合」(計算には”約束を用いた 例:5/2=2)
Q(√5)
 Z=5/2=2グ
 h=1キ
Q(√13)
 Z=13/2=6グ
 h=1キ
Q(√17)
 Z=17/2=8グ
 h=1キ
Q(√29)
 Z=29/2=14グ
 h=1キ
Q(√37)
 Z=37/2=18グ
 h=1キ
Q(√41)
 Z=41/2=20グ
 h=1キ
Q(√53)
 Z=53/2=26グ
 h=1キ
Q(√61)
 Z=61/2=30グ
 h=1キ
Q(√73)
 Z=73/2=36グ
 h=1キ
Q(√89)
 Z=89/2=44グ
 h=1キ
Q(√97)
 Z=97/2=48グ
 h=1キ
Q(√101)
 Z=101/2=50グ
 h=1キ
Q(√109)
 Z=109/2=54グ
 h=1キ
Q(√113)
 Z=113/2=56グ
 h=1キ
Q(√137)
 Z=137/2=68グ
 h=1キ
Q(√149)
 Z=149/2=74グ
 h=1キ
Q(√157)
 Z=157/2=78グ
 h=1キ
Q(√173)
 Z=173/2=86グ
 h=1キ
Q(√181)
 Z=181/2=90グ
 h=1キ
Q(√193)
 Z=193/2=96グ
 h=1キ
Q(√197)
 Z=197/2=98グ
 h=1キ
Q(√229)
 Z=229/2=114グ
 h=3キ
Q(√233)
 Z=233/2=116グ
 h=1キ
Q(√241)
 Z=241/2=120グ
 h=1キ
Q(√257)
 Z=257/2=128グ
 h=3キ
Q(√269)
 Z=269/2=134グ
 h=1キ
Q(√277)
 Z=277/2=138グ
 h=1キ
Q(√281)
 Z=281/2=140グ
 h=1キ
Q(√293)
 Z=293/2=146グ
 h=1キ
Q(√313)
 Z=313/2=156グ
 h=1キ
Q(√317)
 Z=317/2=158グ
 h=1キ
Q(√337)
 Z=337/2=168グ
 h=1キ
Q(√349)
 Z=349/2=174グ
 h=1キ
Q(√353)
 Z=353/2=176グ
 h=1キ
Q(√373)
 Z=373/2=186グ
 h=1キ
Q(√389)
 Z=389/2=194グ
 h=1キ
Q(√397)
 Z=397/2=198グ
 h=1キ
Q(√401)
 Z=401/2=200グ
 h=5キ
Q(√409)
 Z=409/2=204グ
 h=1キ
Q(√421)
 Z=421/2=210グ
 h=1キ
Q(√433)
 Z=433/2=216グ
 h=1キ
Q(√449)
 Z=449/2=224グ
 h=1キ
Q(√457)
 Z=457/2=228グ
 h=1キ
Q(√461)
 Z=461/2=230グ
 h=1キ



このようになります。

 上表より、分割ゼータの個数Zはすべて偶数であることがわかるでしょう。
また、類数h はすべて奇数(調べた範囲内で)となっています。

 虚2次体ではZとhの奇偶は一致していたのですが、ここではなんときれいに反対になってしまいました。

mが「素数以外の場合」

 ここでは、予想だにしなかった面白い規則性が出てきました。その前にまず詳細な前置きを述べます。
 この場合、実2次体Q(√m)のmが素数以外の場合ですから(m>0)、例えば、m=21を考えましょう。
Q(√21)ですね。
 これに関する予想L−4の確認は、「天王星 その4」のπ/21代入でやりましたので(予想L−3と言っていますが
同じこと)、そちらを見てください。
 そこを見ると、3回積分のところに、L(χ,s)ゼータ本体の分身たち、すなわち分割ゼータが現れていることがわか
ります。6個現れている。この6は次のように算出されます。

**********************************************
分割ゼータの個数をZとすると、m=21の場合、つまりQ(√21)の場合は次のようになる。
まず、(21-1)を2でわって20/2=10と10を求める。21=3×7であり、3と7にも着目する。
これから分割ゼータの個数Zは、
 Z=10-10/3-10/7=10-3-1=6   ------C
と求まる。
つまり、10個の級数たちから、(3+1)個の外分割ゼータを除いて、6個の分割ゼータを求めている。
計算では、もちろん余りを無視する約束を用いた。
**********************************************

 この計算が、[4n+1]型実2次体Q(√m)のmが素数以外のすべての場合に一般化されることはいうまでもありま
せん。

 これまで同様、mが500付近までの以下全ての素数以外のmについて調べました。
ここでは複雑化を避けるため外分割ゼータの個数は省略し、分割ゼータの個数(Z)だけを記しました。(ただ、Zの
求め方は、Z=[全ての級数の個数]-[外分割ゼータの個数]ですから、式を見れば外分割ゼータの出方はわかる
ようになっています)

 分割ゼータの個数Zを求め、同時に2次体の類数hも表示したものが次表です。(計算は上の”約束”を用いる)

 求めた分割ゼータの個数Zが偶数のときは”グ”、奇数のときは”キ”と書くことにします。
また念のため、類数hにも”グ”、”キ”を記しました。

[4n+1]型実2次体Q(√m)のmが「素数以外の場合」(計算には上の”約束”を用いた 例: 21/2=10)
Q(√21)
 20/2=10、また21=3×7
よって、Z=10-10/3-10/7=10-3-1=6グ
 またh=1キ
Q(√33)
 32/2=16、また33=3×11
よって、Z=16-16/3-16/11=16-5-1=10グ
 またh=1キ
Q(√57)
 56/2=28、また57=3×19
よって、Z=28-28/3-28/19=28-9-1=18グ
 またh=1キ
Q(√65)
 64/2=32、また65=5×13
よって、Z=32-32/5-32/13=32-6-2=24グ
 またh=2グ
Q(√69)
 68/2=34、また69=3×23
よって、Z=34-34/3-34/23=34-11-1=22グ
 またh=1キ
Q(√77)
 76/2=38、また77=7×11
よって、Z=38-38/7-38/11=38-5-3=30グ
 またh=1キ
Q(√85)
 84/2=42、また85=5×17
よって、Z=42-42/5-42/17=42-8-2=32グ
 またh=2グ
Q(√93)
 92/2=46、また93=3×31
よって、Z=46-46/3-46/31=46-15-1=30グ
 またh=1キ

 ここで止め!


 m=500付近までいくつもりが、ここで止めた理由をおわかりでしょうか。
そうです。予想された規則性が見えないのです。これまでは(「その4」、「その5」)では、「分割ゼータの個数Zが
偶数ならば類数hは偶数」、「Zが奇数ならばhは奇数」あるいは「Zが偶数ならばhは奇数」と非常にきれいになって
おり、なんらかの規則性を示唆している感じがあったのですが、ここでは、上表のとおりバラバラでそんな規則性は
見えません。
 当初、私はこの現象に当惑しました。
ところが、いろいろと調べているうちに、この背後に面白い規則性が隠れていることを見つけました。

上では、分割ゼータの個数Zに注目していたのですが、じつはこの場合は外分割ゼータの個数ExZに注目しないと
いけなかったのです!
 (外分割ゼータの個数をExZとしました。External Zの略と思ってください。)

 規則性とは、次のようなものです。

発見した規則性(予想M1)
 外分割ゼータの個数ExZの中で一つでも偶数のものがあると、そのとき2次体の類数hは偶数となる。
 一つもなければ、類数hは奇数となる。

 もちろん、まだ予想でしかありませんので、予想M1と名付けました。
 具体例でいいますと、上表の青字のQ(√65)とQ(√85)を見てください。
赤字で外分割ゼータの個数ExZを表していますが(引き算のものがExZとなります)、ともに偶数が出ていますね?
よって、類数hは偶数となっている。
 他の2次体は全くExZは奇数ばかりで偶数は出ていませんね?
よって類数hは奇数となっているのです。

 面白いでしょう?
分割ゼータの個数ではなく、ここでは外分割ゼータの個数によって類数の偶奇が決定されているようなのです。
とても不思議なことと思います。

 上ではわずかなサンプルしか見ていませんが、m=500付近まで調べても全部、上の予想の通りとなって
いるのです!
 その様子を、最初から示すことにします。
 ここでは、外分割ゼータの個数ExZの個数だけが興味の対象なので、分割ゼータの個数Zはとくに出して
いません。

 その前に一つだけ注意を述べます。例えば、Q(√105)では105=3×5×7ですから、3種類の外分割ゼータ
が現れます。104/2=52であり、よって、それぞれの外分割ゼータの個数ExZは、52/3=17個、52/5=10個、
52/7=7個となります。ここで例えば、15,30,45は公倍数ですから、3の外分割ゼータにも、5の外分割ゼータに
も両方に属するゼータが現れます。このゼータはもちろん3の17個にも、5の10個にも両方のその個数として
数えられていることになります。当たり前ですが、念のための注意として述べておきました。

では、外分割ゼータの個数ExZと類数hとの関連を見ていきましょう。

[4n+1]型実2次体Q(√m)のmが「素数以外の場合」(計算には上の”約束”を用いた 例: 21/2=10)
Q(√21)
 20/2=10、また21=3×7
ExZは、それぞれ10/3=3キ,10/7=1キ
 またh=1キ
Q(√33)
 32/2=16、また33=3×11
ExZは、それぞれ16/3=5キ,16/11=1キ
 またh=1キ
Q(√57)
 56/2=28、また57=3×19
ExZは、それぞれ28/3=9キ,28/19=1キ
またh=1キ
Q(√65)
 64/2=32、また65=5×13
ExZは、それぞれ32/5=6グ,32/13=2グ
 またh=2グ
Q(√69)
 68/2=34、また69=3×23
ExZは、それぞれ34/3=11キ,34/23=1キ
またh=1キ
Q(√77)
 76/2=38、また77=7×11
ExZは、それぞれ38/7=5キ,38/11=3キ
またh=1キ
Q(√85)
 84/2=42、また85=5×17
ExZは、それぞれ42/5=8グ,42/17=2グ
 またh=2グ
Q(√93)
 92/2=46、また93=3×31
ExZは、それぞれ46/3=15キ,46/31=1キ
またh=1キ
Q(√105)
 104/2=52、また105=3×5×7
ExZは、
それぞれ52/3=17キ,52/5=10グ,52/7=7キ
またh=2グ
Q(√129)
 128/2=64、また129=3×43
ExZは、それぞれ64/3=21キ,64/43=1キ
またh=1キ
Q(√133)
 132/2=66、また133=7×19
ExZは、それぞれ66/7=9キ,66/19=3キ
またh=1キ
Q(√141)
 140/2=70、また141=3×47
ExZは、それぞれ70/3=23キ,70/47=1キ
またh=1キ
Q(√145)
 144/2=72、また145=5×29
ExZは、それぞれ72/5=14グ,72/29=2グ
またh=4グ
Q(√161)
 160/2=80、また161=7×23
ExZは、それぞれ80/7=11キ,80/23=3キ
またh=1キ
Q(√165)
 164/2=82、また165=3×5×11
ExZは、
それぞれ82/3=27キ,82/5=16グ,82/11=7キ
またh=2グ
Q(√177)
 176/2=88、また177=3×59
ExZは、それぞれ88/3=29キ,88/59=1キ
またh=1キ
Q(√185)
 184/2=92、また185=5×37
ExZは、それぞれ92/5=18グ,92/37=2グ
またh=2グ
Q(√201)
 200/2=100、また201=3×67
ExZは、それぞれ100/3=33キ,100/67=1キ 
またh=1キ
Q(√205)
 204/2=102、また205=5×41
ExZは、それぞれ102/5=20グ,102/41=2グ
またh=2グ
Q(√209)
 208/2=104、また209=11×19
ExZは、それぞれ104/11=9キ,104/19=5キ
またh=1キ
Q(√213)
 212/2=106、また213=3×71
ExZは、それぞれ106/3=35キ,106/71=1キ
またh=1キ
Q(√217)
 216/2=108、また217=7×31
ExZは、それぞれ108/7=15キ,108/31=3キ
またh=1キ
Q(√221)
 220/2=110、また221=13×17
ExZは、それぞれ110/13=8グ,110/17=6グ
またh=2グ
Q(√237)
 236/2=118、また237=3×79
ExZは、それぞれ118/3=39キ,118/79=1キ
またh=1キ
Q(√249)
 248/2=124、また249=3×83
ExZは、それぞれ124/3=41キ,124/83=1キ
またh=1キ
Q(√253)
 252/2=126、また253=11×23
ExZは、それぞれ126/11=11キ,126/23=5キ
またh=1キ
Q(√265)
 264/2=132、また265=5×53
ExZは、それぞれ132/5=26グ,132/53=2グ
またh=2グ
Q(√273)
 272/2=136、また273=3×7×13
ExZは、
それぞれ136/3=45キ,136/7=19キ,136/13=10グ
またh=2グ
Q(√285)
 284/2=142、また285=3×5×19
ExZは、
それぞれ142/3=47キ,142/5=28グ142/19=7キ
またh=2グ
Q(√301)
 300/2=150、また301=7×43
ExZは、それぞれ150/7=21キ,150/43=3キ
またh=1キ
Q(√305)
 304/2=152、また305=5×61
ExZは、それぞれ152/5=30グ,152/61=2グ
またh=2グ
Q(√309)
 308/2=154、また309=3×103
ExZは、それぞれ154/3=51キ,154/103=1キ
またh=1キ
Q(√321)
 320/2=160、また321=3×107
ExZは、それぞれ160/3=53キ,160/107=1キ
またh=3キ
Q(√329)
 328/2=164、また329=7×47
ExZは、それぞれ164/7=23キ,164/47=3キ
またh=1キ
Q(√341)
 340/2=170、また341=11×31
ExZは、それぞれ170/11=15キ,170/31=5キ
またh=1キ
Q(√345)
 344/2=172、また345=3×5×23
ExZは、
それぞれ172/3=57キ,172/5=34グ172/23=7キ
またh=2グ
Q(√357)
 356/2=178、また357=3×7×17
ExZは、
それぞれ178/3=59キ,178/7=25キ,178/17=10グ
またh=2グ
Q(√365)
 364/2=182、また365=5×73
ExZは、それぞれ182/5=36グ,182/73=2グ
またh=2グ
Q(√377)
 376/2=188、また377=13×29
ExZは、それぞれ188/13=14グ,188/29=6グ
またh=2グ
Q(√381)
 380/2=190、また381=3×127
ExZは、それぞれ190/3=63キ,190/127=1キ
またh=1キ
Q(√385)
 384/2=192、また385=5×7×11
ExZは、
それぞれ192/5=38グ,192/7=27キ,192/11=17キ
またh=2グ
Q(√393)
 392/2=196、また393=3×131
ExZは、それぞれ196/3=65キ,196/131=1キ
またh=1キ
Q(√413)
 412/2=206、また413=7×59
ExZは、それぞれ206/7=29キ,206/59=3キ
またh=1キ
Q(√417)
 416/2=208、また417=3×139
ExZは、それぞれ208/3=69キ,208/139=1キ
またh=1キ
Q(√429)
 428/2=214、また429=3×11×13
ExZは、
それぞれ214/3=71キ,214/11=19キ,214/13=16グ
またh=2グ
Q(√437)
 436/2=218、また437=19×23
ExZは、それぞれ218/19=11キ,218/23=9キ
またh=1キ
Q(√445)
 444/2=222、また445=5×89
ExZは、それぞれ222/5=44グ,222/89=2グ
またh=4グ
Q(√453)
 452/2=226、また453=3×151
ExZは、それぞれ226/3=75キ,226/151=1キ
またh=1キ
Q(√465)
 464/2=232、また465=3×5×31
ExZは、
それぞれ232/3=77キ,232/5=46グ,232/31=7キ
またh=2グ
Q(√469)
 468/2=234、また469=7×67
ExZは、それぞれ234/7=33キ,234/67=3キ
またh=3キ
Q(√473)
 472/2=236、また473=11×43
ExZは、それぞれ236/11=21キ,236/43=5キ
またh=3キ
Q(√481)
 480/2=240、また481=13×37
ExZは、それぞれ240/13=18グ,240/37=6グ
またh=2グ
Q(√485)
 484/2=242、また485=5×97
ExZは、それぞれ242/5=48グ,242/97=2グ
またh=2グ
Q(√489)
 488/2=244、また489=3×163
ExZは、それぞれ244/3=81キ,244/163=1キ
またh=1キ
Q(√493)
 492/2=246、また493=17×29
ExZは、それぞれ246/17=14グ,246/29=8グ
またh=2グ
Q(√497)
 496/2=248、また497=7×71
ExZは、それぞれ248/7=35キ,248/71=3キ
またh=1キ
Q(√501)
 500/2=250、また501=3×167
ExZは、それぞれ250/3=83キ,250/167=1キ
またh=1キ


 上の赤文字の箇所は、外分割ゼータの個数ExZに偶数が現れている所ですが、そこでは、必ず類数hが
偶数になっているのに注目してください!
 私が見出した予想M1は、m=501まで成り立っているのです。
これ以上も調べたいですが、これより上の類数はわかりませんので(数学辞典にのっていない)、いまはなんともな
りません。(ディリクレの類数公式を使ってのさらなる検証は、将来の課題としたいと思います。)

 これだけ多くのサンプルで成り立っているのですから、予想M1は正しいであろうと思われます。
ただし、実験と観察により興味深い現象を発見しただけですから、背後に隠れている真の理由はまだわかりません。

 再度、予想M1を書きます。

発見した規則性(予想M1)
 外分割ゼータの個数ExZの中で一つでも偶数のものがあると、そのとき2次体の類数hは偶数となる。
一つもなければ、類数hは奇数となる。

 この規則性は、非常に奥深いものにみえます。
2次体に直接対応するのは、分割ゼータの方であり、外分割ゼータはどちらかというと脇役的な存在であり、
私もそれはあまり興味ある対象ではありませんでした。
ところが、今回、[4n+1]型実2次体Q(√m)のmが「素数以外の場合」では、一見脇役に見えた外分割ゼータが、
重要な量である類数の奇・偶を統制する役割を担っているというのですから、これには驚きます。
はたして、この予想はどこまでも正しいものなのでしょうか?

 このページでわかったことをまとめておきます。

[4n+1]型実2次体Q(√m)の場合
mが「素数の場合」
 分割ゼータの個数Z は、すべて偶数。
 Q(√m)の類数h は、すべて奇数。

mが「素数以外の場合」
 外分割ゼータの個数ExZの中に偶数が一つでもあれば、Q(√m)の類数h は偶数となる。
 一つもなければ、それは奇数となる。

 これで、冒頭の[B]は調べ終えたことになります。

「その4」からここまででわかったこと全てをまとめておきます。

虚2次体の結果
[4n+1]型虚2次体Q(√-m)の場合
mが「素数の場合」
 分割ゼータの個数Z は、すべて奇数。 Q(√-m)の類数h は、すべて奇数。

mが「素数以外の場合」
 分割ゼータの個数Z は、すべて偶数。 Q(√-m)の類数h は、すべて偶数。


[4n+2,4n+3]型虚2次体Q(√-m)の場合
mが「素数の場合」の場合
 分割ゼータの個数Z は、すべて偶数。 Q(√-m)の類数h は、すべて偶数。

mが「素数以外の場合」
 分割ゼータの個数Z は、すべて偶数。 Q(√-m)の類数h は、すべて偶数。


実2次体の結果
[4n+1]型実2次体Q(√m)の場合
mが「素数の場合」の場合
 分割ゼータの個数Z は、すべて偶数。Q(√m)の類数h は、すべて奇数。

mが「素数以外の場合」
 外分割ゼータの個数ExZの中に偶数が一つでもあれば、Q(√m)の類数h は偶数となる。
 一つもなければ、類数h は奇数となる。







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