心と身体の談話室
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−感じてはいけない?マイナス感情−

どうも溜め込んじゃってる人,多そうだから,久しぶりにメイン.
いままで何度も言ってることだけど,ちょっとまた,ことばを変えて書いてみました.

怒っちゃだめなの?

 「怒り」「悲しみ」「不安」「恐れ」「喜び」「楽しみ」...人間の感情って,いろいろあるよねぇ.
最後の2つを除くと,みんな否定的なものばかりだ.とてもイヤなものだよね.出来ることなら忘れたい,心の中から消し去りたい...誰もがそう思うだろう.
 さて,これらの感情,いま一度,見直してみることにしましょう...
 「短気は損気」「そんなことで泣いちゃいけないよ」一度や二度,あなたも言われた経験あるんじゃないかなぁ.特に子供の頃って,自分の感情がなかなか抑えられないものだから,よく爆発もしたものだよね.そんな時,親から聞く言葉の1つであったんじゃないのかな? 1年前,情動反応と自律神経にも書いたのだけれど,身体のあちこちにいろんな症状をもたらす,これらの感情は,本来,人間に備わった自然なものなんだよね.だからこそ,小さい時って,その感情がままに行動してしまう.それがいいか悪いかは,この後に述べるとしてね...
 「怒ってはいけない」.あなたはこの言葉をどう思いますか? できることなら,それが望ましい..なんで? その感情により暴力を振るい相手を傷つけてしまうから? 怒りの感情は鎮めないといけないよね..なんで? 本来それは,自分の尊厳を脅かされる,傷つけられそう,あるいはされた時に感じるものだよね.ならば,あってあたり前.違いますか? それでも,抑え込まないといけないのかな? う〜ん..納得もしてないのに,そんなことしてるから,「恨み」「憎しみ」「嫉妬」..なんていう,「不自然な感情」に変質してしまうんじゃないのかな? 


感じ尽くそう

 肝心なのは,感じちゃいけないってことじゃない.逆に「感じ尽くすことこそ重要なんだ!」と思う.
いいかい? イヤな感情を抑え込むとどうなるか.忘れるどころか,その感情のとらわれの身になるんだよ.怒りを感じた時に怒る.悲しみを感じた時に泣く..その時,そうやって感情を流さないと,忌まわしい体験を心の中に抑え込むと同時に,そのイヤな感情も一緒に意識の外に封じ込めることとなる.何ごともなかったかのように月日が流れ...たまたま同じシチュエーションに出くわした.言い知れぬ怒り,恐怖..諸々の負の感情が顔を出す.心臓がドキドキし,呼吸は浅くハアハアと...ほら,パニックだ.昔,無理やり押し込んだ感情が,その時の状況とともに顔を出す瞬間.でも,自分の意識には上っていないから,なんでそうなるのか分からない...ビデオテープを再生するかのように,過去のイヤな出来事を想起し,意識にはないけれども,その出来事と固く結びついた感情を味わい続ける.これほど辛いことはない.
 あなたは何にとらわれているのかな? 辛いなぁ..そう思ったとき,自分の心の奥底に,昔あなたが抑え込んだものを探してみましょう.ほら,あったよね.それが分かればひと安心.感情とともに解放してあげればいいのだから...
 そのためには,日頃自分がイヤだと思い,目を背けている自分の部分も客観的に見てあげないといけないよ.難しい? そうだね.でも,それも,他人はすごいみたいな誤解があることが多いね.なぁに同じ人間だよ.スーパーマンじゃないんだからさ,多少の得手不得手あるかもしれないけれど,十分あなたもいけますよ.


イヤなのは,あいつのせいじゃない

 さて,またイヤな感情が湧いたとき,今度はうまく流しましょう.決して蓋をして閉じ込めることなく,川の流れのごとく流しましょう.難しい?
 まず,その感情は,他人が自分に投じてくるものではないということ.それを理解しましょう.あいつがいるせいで私は不愉快なんだ.あいつが命令するから,俺はこんなことまでしなければならないんだ...人のせいにするのではない.その怒りの感情は,あいつのせいではなく,今のあなた自身が感じているものなのだ.憤りの原因は相手ではなく,自分にあるのだということを,まず第一に,なぜ腹立たしく思うのか? それを自分自身に問うてみよう.そんな態度であたることができた時,そこに余裕が生まれ,感情を爆発されることなく,うまく対処できるようになるのではないのかな.
 嫌々ながらその感情を押し殺し,作り笑いを浮かべることのないように,素直に自分の感情と向き合うことができた時,そのイヤな感情が瞬く間に流れ去ることを実感するだろう.

 私はここ数年,心底怒ることが少なくなりました.それは,イヤだという思いが自分の側にあるということを知ったからです.他人が私によくしてくれない?..否.そう感じるのは自分自身なのです.
 なんかおかしいな? そう感じた時,なぜそう思うのか,自分の心を隅から隅まで観察してみることです.イヤだと思ってはいけないなどと,自分の心にフタをしてはいけません.その感情を存分に味わうのです.なにもイヤな相手に変わってもらう必要はありません.自分の側にあるのですから,自分でコントロールできるのです.難しいですか? そう思う自分を許せばいいのです.イヤなものはイヤ,仕方ねぇなぁ...てな具合..(^^)


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