2001.08.31  
今日は、本館で部長の離任式。
私は分館でお留守番です。
式終了後には、ワインパーティを催すとか。
また終電まで飲むのかなあ(笑)。

サム・ホーソーンの事件簿 I / エドワード・D・ホック (創元推理文庫) 860円
1920年代、アメリカの片田舎ノースモントを舞台にしたミステリ短編集。
青年医師、サム・ホーソーンが探偵役を務めます。

これ、とっても面白い!
収録作品は、何れもタネが判ると”な〜んだ”と拍子抜けする位です(はい、こういう態度を”コロンブスの卵”と言うのでしょうが…)。でも、提示される謎自体がとっても魅力的なんですよ。ワクワクしながらページを繰りました。

私のお気に入りは、冒頭に収録された”有蓋橋の謎”。

有蓋橋とは、側面に壁、天井には屋根が付いた橋のこと。
ある雪の朝、その橋に一台の馬車が入って行った。
しかし、幾ら待っても橋から馬車が出て来ない。
馬車とその御者、ハンク青年は、橋中で忽然と姿を消したのだ!
一体彼らに何が起きたのか?

謎解き部分以外にも、当時の長閑なアメリカは片田舎の情景が楽しい作品。
一編当たりの分量はごく短いので(30ページ前後)、気分転換にも宜しいかと。おすすめです。

   

2001.08.30
製本の山が二つ完成。
製本雑誌、約600冊分です。
未製本雑誌3冊で、製本雑誌1冊分と計算すると、約1800冊をくくった事に。
わ〜ん、嬉しいよう!!
自分で自分を褒めてあげたい(笑)。
8月中に何とか目処がついて一安心です。

補足。
今日からアクセスカウンタを新しくしました。
今まで来訪して下さった1381名のお客様、本当に有難うございました。
そして、これからもどうぞよろしくお付き合い下さい。

オール・マイ・ラブ / 檜原まり子 (白泉社花丸文庫) 495円
アイドルデビューを目指す少年と、青年医師が登場するボーイズラブ。

檜原さんお得意の、素敵な白衣のお医者様(笑)が大活躍するストーリー。
彼女の描くお医者様は、自分の仕事に誇りと情熱を持っていて、とても格好良いのです。
医学的知識に暁通したアドバイザーが身近にいらしゃるそうで、医療現場は迫力満点。ストーリーには厚みが感じられます。

しかし、本作の全体的な印象は…かゆい、かゆすぎる〜(涙)。
この”くささ”を我慢できるか否かで、好悪が別れる作品だと思います。

 

2001.08.29
今日は職場でカレー・パーティー。
メインは、ハンバーグときのこのカレー。
付け合せは、ゆで卵、スィートポテトのサラダ、トマト&アンチョビ&モッツァレラチーズのサラダ。デザートは、M専門員の差し入れで、チョコレートムースとラズベリーのパイ。
お腹一杯、ご馳走様でした!!

仕事で大失態が発覚。
私のミスで、二重契約に近い事をやらかしてしまう。
T姉さんの機転と、幸運に助けられ、何とか最悪の事態は免れる。
いやホント、なぁなぁで仕事をしてはいけませんね。
冷水を、頭から浴びたような気になりました。反省…。

暗い宿 / 有栖川有栖 (角川書店) 1500円
推理小説家・有栖川有栖と、臨床犯罪学者・火村英生が活躍するミステリ短編集。
4編収録されており、舞台はいずれも旅の宿です。

私のお気に入りは、”ホテル・ラフレシア”。

沖縄、石垣島の豪華リゾート施設”ホテル・ラフレシア”。
ある夜、このホテルで宿泊客を対象に、ミステリー・ツアーが催された。
そのツアーのご意見番としてやって来たのが、有栖と彼の担当編集者、片桐光男。
さらに片桐の思惑(下心?)もからんで、有栖の友人火村も同行する事になる。
往年のヒット曲、イーグルスのホテル・カリフォルニアのメロディに乗り、物語は進んで行く…。

(以下微妙にネタバレ)→初めは私、ミステリーツアーがメインの話かと思いました。しかし、とんだ所から伏兵が!話の趣が、ラスト数行でがらりと一変。お見事です。やるせない結末には、胸が痛みました。

それから、火村がストーリーを引っ張る”201号室の災厄”も面白いです。
ラストは”やられたぁ!”という感じ。
反則スレスレ、という印象ですが、1回限りのネタなら許容範囲かな(笑)。作者のアイデアに技あり!という判定にしておきましょう。

ちなみにこの話では、謎に包まれた火村の過去がチラッと明かされています。ファンの方は要チェック!

 

2001.08.28
和雑誌の滞貨を何とか一掃。良かった〜!

洋雑誌はともかく、和雑誌はどうしてもお盆休みの影響を受けてしまう。
研究室からクレームの電話もあったので、気になっていたのだ。
これで一安心。

父の病気のこと。
今日は、日帰りで手術を受けた。
毎度の事とはいえ、やはり神経がまいる。
これから1週間から10日の間、目が離せない日が続く。
本人は至って呑気にしているけれど。
ちょっと憂鬱…。

ダブル・ギャンビット / 榎木洋子 (集英社コバルト文庫) 419円
異世界を舞台にしたファンタジー、影の王国シリーズ第11作。
もはや惰性で購入…。

相変わらず、正統派ヒロイン&ヒーローの活躍が楽しい。
しかし、どことなく勝気なヒロイン、瞳ちゃんの尻に敷かれてませんか、ヒーロー月哉くん(笑)。

ちなみに次作で完結予定。
主人公2人そろって、もとの世界に帰って来るのかなあ?
榎木さんのデビュー作、リダーロイス・シリーズの結末を思い返してみたり。
むむむ…。

 

2001.08.27
夏の疲れがドッと来た。
体がだるくて、重たい感じ。
太ったのかも…と、久し振りに体重計に乗る。
そしたら何と、体重計が壊れちゃったよ〜!
私のせいじゃ無いよねぇ?

英会話のこと。
久々に、貝になってしまった私。
かたわらに、流暢に英語が喋れる日本人がいると駄目みたい。
他人と比べたって、仕様が無いのにね。はぁ。

ディア マイン 4巻 / 高尾滋 (白泉社花とゆめCOMICS) 390円
年の差カップルの、ドタバタラブコメディ(漫画です)。これで完結。

表題作は、読んでるこっちが赤面モノの、極甘ラブストーリー。自室で一人、身もだえしながら楽しむのが宜しいかと(笑)。

実は強力プッシュしたいのは、同時収録された読みきり短編”彼方からの手紙”。

主人公は、高校2年生になる日向子。
彼女には、大学生の兄、俊彦がいた。俊彦は、大学に入って一年半、一人で暮らしている。実家まで僅か2時間の距離なのに、一度も里帰りしていない。
そんな兄から、ある日突然電話が入る。夏休みになったら、思い出の動物園へ行こうというのだ。その日を楽しみに待つ日向子だったが…。

これ、とても良い作品でした。

以下、微妙にネタバレ)→自分の気持ちを、相手に押し付けまいと耐え忍ぶこと。
見返りや代償を、一切相手に求めないこと。
かけがえの無い人間を、慈しみ、包み込み、見守り続けていくこと。
声高に叫ぶことだけが、想いの丈を指し示す標識ではありません。

しかしその想いは、運命という暴力により、唐突に終焉を迎えます。
切なくて、苦しくて、涙が出てしまいました。


現実には、口に出さなきゃ想いは相手に届きません。こんな愛の形、絵空事だと一蹴する向きも理解できます。
でも良いじゃないですか。これは多分、飛び切り上質な絵空事にだけ許された、きれいな愛の形なんだから…。


高尾さんの本領発揮、しみじみしたい方は是非どうぞ。お薦めです!

 

2001.08.26
昨日から、甥っ子2人を連れて姉が遊びに来ています。

長男Tは、ただ今5歳。いたずら大好き、やんちゃ盛りの真っ最中。一時もじっとしていられません。

午前中は、彼と公園へお散歩。
その後、自宅の庭で写真を撮りました。
小さいながら、長男Tはパソコンや携帯電話の類が大好き。
案の定、デジカメにも夢中になっています。
今も、再生画面を見て大喜び。通り一遍説明したら、何となく使い方をマスターしたようです。すごい!
しかし、彼はパパ(義兄)の大事なファイルをおしゃかにした前科の持ち主。何となく、端で見ていて落ち着きませんでした…。

一方、次男Tは生後4ヶ月。穏やかで、ちょっとはにかみ屋かなあ。
でもまだ、半年経ってないもんね。これからどんな人間になるのかしら。

補足。
今日からハンドルネームをこっそり変更。覚えにくい、打ちにくいと不評だったので…

 

2001.08.25
今日は噂(?)のあの方とご対面。

渋谷の三省堂書店で待ち合わせました。
Aさんは、優しい人柄が風貌に現れたような方。
”良い人オーラ”が全身から滲み出ていて、腹黒人間の私には、後光が差して見えちゃいました(笑)。
おしゃべり上手な方でもあり、とても楽しかったです。

私からは川端裕人の”夏のロケット”と恩田陸の”上と外 全6巻”を、Aさんからは東野圭吾の”秘密”と”名探偵の掟”をトレード。わ〜い、楽しみ。
Aさん、どうも有難うございました。

補足。
Aさんは、目鼻立ちの整った、とてもハンサムな男性でした(いや、本当に)。
待ち合わせ場所に現れた彼を見て、私、心底驚いてしまいましたよ…。

椰子・椰子 / 川上弘美 (新潮文庫) 476円
奇妙奇天烈、摩訶不思議な日常を、淡々と綴った創作日記。

これ、面白い〜!
非常に不合理で支離滅裂、破綻した世界が、温度の低いクールな文章で綴られています。そこが良かったんでしょうね。これで地の文まで自己主張が激しいと、却って読者は白けてしまったと思います。

雰囲気は、吉田戦車氏の漫画から、毒気を抜いたような感じかなあ。
日記形式なので、ちょっと時間が空いた時にぴったり。
短い作品ですが、一語一文大切に読みたい1冊です。お薦め。

 

 

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