カーネギースチール製

   この日は片品川線・金井線の撮りなおし及びに、猪苗代旧幹線流用と思われる
   鉄塔の確認を行ないました。

   流用と思われる鉄塔は07年に撮影しています。
   14年に再訪しましたが、無事残っていました。
   今回は52号まで確認しました。

   

   53号鉄塔
   河岸段丘の上に建っています。
   最初に訪れた時と変わらなかったです。 再塗装はされていません。
   

   

   続いて52号
   鉄塔へは麓の道路から登山となりますが、
   急登坂で落葉により大変滑りやすくなっていて、階段が各所崩壊している事から
   ストックを使用して登りました。  下りが特に注意が必要でした。


   

   足元に到着  鉄塔の構造から猪苗代旧幹線と同じでした。
   やはり流用鉄塔なのか?

   

   もう少し足元を確認。
   基礎から見て補助材が地面に接地している事から相当古いと思われました。
   この様な基礎は箱根線や酒匂川線でも見られ、大正時代のものであると推測されます。


   

   次にプレートを確認
   なんと大正4年の文字  ちなみに53号は昭和29年
   片品川線の大正4年のプレートは初見です。

   ん・・後ろに刻印が・・・・・CARNEGIE と刻印されている。


   

   CARNEGIE とはカーネギーホールで有名なカーネギースチールの事か?
   カーネギースチールは1901年にUSスチールになっています。
   1901年は和暦で明治34年。 大正4年は西暦で1915年。
   但し、鉄道レールでも1901年以降の刻印があるので、1901年以降に生産された可能性があります。
   もし1901年以前の生産であれば日本最古の鉄塔になります。 アメリカからの流用品?
   鉄道レールでも残存物は貴重なのに、鉄塔で現役使用されている事は大変貴重な事と思われます。

   尚、猪苗代旧幹線はアメリカンブリッジ製に対して片品川線はカーネギースチール製の事から
   流用鉄塔ではない可能性が高くなりました。


   

   片品川線52号の上部

   

   小北線59号(現存しない)の上部
   細かな部分で違いが有りますが、形状は同じである事がわかります。



  

  続いて51号
  鉄塔の向き・構造と奥の電線の角度が違います。
  片品川線は鉄柱での送電線であった。
  鉄柱の時代は画像の左側へ曲がり麓に下りていた。(絵葉書 佐久発電所取水口の画像で確認出来る)
  この付近の地形は河岸段丘になっており、一気に上る必要が有った為に限定的に鉄塔が採用されたと思われます。
 


 
  
 片品川47号 この場所は新しい線路になっています。
 遠くに52号・53号が写っており、一生懸命上がっているのがわかります。
 今後もカーネギー製の貴重な鉄塔を残してもらいたいと思います。





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