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A君は生後一ヶ月からずーっとうちだ小児科クリニックに通っています。
A君はしばらくの間一人っ子でした。お父さんお母さん、おじいちゃん
おばあちゃんに守られて、大事に々々に育てられました。
四歳になったばかりのとき、突然、弟Hくんが生まれました。みんなが
赤ちゃんに夢中なので、A君は悲しくなって泣いてばかりいました。
でも一年たった今はずいぶんとおとなになりました。待合室でも弟Hくんを
よくあやしてくれます。
今日は、まき割りを披露してくれました。
私が子どもの頃は、どこの家でもまき割りはおとなの男の仕事でした。
夕方、お父さんとかおじいさんがまき割をしました。
夕食の準備のはじまりです。でも今は、電気釜になり、石油やガスやIHで
煮炊きをしますので、まき割りを見ることが無くなりました。
Aくんはどうして知っているのでしょう。
お父さんが木材のお仕事をしていて、A君は毎日のように見ているのだ
そうです。ブロックを、薪となたに見立てて、見事に振り下ろし、真っ二つに
割れる様子を表現してくれるのでした。まるで本当の木の香りが立ちのぼる
ようでした。
素晴しい演技に周りのおとなたちは大きな拍手をおくりました。
こどもはおとなを見本にして成長するのですね。
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