アメリカ旅行記/レンタカーで走る真夏のアメリカ グランドサークル
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四日目 ペインテットデザート、カイエンタ、モニュメントバレー、ペイジ(2002/8/5)

グランドキャニオン出発

アメリカ旅行記 グランドキャニオンの朝
朝のマーサポイント。朝日見物の人でにぎわっています。涼しくて気持ちがいい今日はグランドキャニオンからモニュメントバレーそして宿があるペイジへ。
5時起き。Maswik Lodgeの部屋で昨日スーパーで買ってきたバナナを3本、牛乳1リッターを腹に入れる。牛乳は昨晩アイスベンダーの氷につけておいたのできんきんに冷えている。

6時にチェックアウト。宿には問題あったけど、やっぱりグランドキャニオンは良いところだった。まだ太陽が低いうちに二泊したグランドキャニオンを後にして、一路モニュメントバレーに向けて出発。

まだ人の少ないグランドキャニオン内の道路を東に向けて走る。朝日に照らされるグランドキャニオンの峡谷の風景もまた格別。すがすがしい。昨日訪れたデザートビューは7時頃通過。ラジオからは7時のニュースでブッシュがどうしたこうしたってニュースが流れている。

今日の行程は、AZ-64を東へ50マイルほど。Cameron でUS-89とぶつかり、US-89を15マイルほど北へ。そこからUS-160に折れて延々と80マイルほど北東へ。Kayenta(カイエンタ)の街で左に折れてUS-163へ。ここからはいわゆる「モニュメントバレーの一直線の道」。10マイルほど走るとモニュメントバレーのビジターセンター。
モニュメントバレーを観光したら、今度は宿泊地Page(ペイジ)へ。ペイジへはまずカイエンタに戻り、US-160を25マイルほどさらに戻り、AZ-98にのる。そこから50マイルほど。

今日は比較的おとなしめの行程。

ペインテッドデザート

グランドキャニオンの東の端デザートビューを通り過ぎると、一気に下り坂。森の中を気持ちよく下ってゆくと、いつの間にか周囲は平原になっている。この辺りでだいたいコロラド川と同じような高さか?とすると1000m近く下っていることになるな。

平地の中に深く溝のようにえぐり取られている箇所がある。風景の異様さであれば、グランドキャニオンよりもこちらのほうが上かも。モニュメントバレーへと急いでいたんでとくにここには寄らずにに通過。この辺り一帯を「ペインテッドデザート」というらしい。

何にもないまーすぐの道をしばらく行くと、Cameron。といっても何もない単なるAZ-64とUS-89の交差点。
アメリカ旅行記 ペインテッドデザート
ペインテッドデザートにある峡谷(?)。大平原の中で一部、地面がえぐれています。ちょっと分かりづらい?

チューバシティ を抜けカイエンタへ

US-89をちょっと北へ進んで右に曲がってUS-160。US-160の周りの風景は荒涼とした風景。粘土っぽい赤茶けた土と砂が周囲を覆っている。モニュメントバレーと同じような土壌だろうな。周囲になんにもない採石場のような風景をしばし進むとTuba City。 この日初めての信号機に出会う。

そういえばアメリカ西部はとにかく信号がないな。フリーウエイでもないのに100マイル以上走って一度も信号にあわないなんてざらだな。 Tuba City って、周囲に何もないところにぽつっとある街。アメリカ西部にはこの様な街がたくさんあるからめずらしくないけど。開拓時代に駅馬車の駅として発達したのかな?
この辺りで後ろの18輪の大型トレーラーに煽られ気味だったので、一旦路肩によって追い越させる。まあ、煽られ気味といっても100m以上は離れていたけど、ほとんど交通量のない道でバックミラーをスキャンしなきゃならんのは面倒。

周りは牧場が広がってる。US-160の両脇は牧場の柵がならび、道からかなり離れたところにぽつっと家が建っている。

この辺りちらほらと雨がぱらついてきてた。今回の旅行で雨に降られたのはここだけだったな。今回の旅行はこのまえの九州旅行とちがって天気には比較的恵まれていた。ただ、他の人の旅行記でUS-160のところを読むと「赤茶けた大地、地平線まで一直線に続く道路、そして抜ける青空」というフレーズのもと、「広大なアメリカドライブ」そのものの写真が載っていてうらやましい。やっぱり「からっ」と晴れていてこそのアリゾナだし。

US-89から約80マイル、一時間ちょっとでKayenta(カイエンタ)到着。このあたりからだんだんと雲が薄くなってきた。
カイエンタはモニュメントバレー付近にある唯一の街でナバホインディアンの割合が非常に多い。「街」っていってもTuba City と一緒で家以外にはガソリンスタンドとちょっとしたスーパーがある程度の街。

このカイエンタでガソリン補給。クレジットカード使えるタイプ... あら、カード通してもポンプが反応しないや...というわけでこの旅初めて、カウンターまで行って直接係員にデポジットを払う。 えーと、ポンプの番号を覚えて、係りの兄ちゃんにデポジットで20ドルぐらい渡しておけばいいんだよな。ちゃんと通じるか一瞬不安だったけど、"Pump No. xxx" というぶっきらぼうの英語で問題なしだった。 20ドル行く前に満タンになれば、また兄ちゃんのところに行けばおつりくれるし、なんにも難しくないな。係りのお兄ちゃんは明らかにモンゴリアン系。ナバホインディアンの人だろうな。

モニュメントバレー(フォレストガンプの道)

US160をカイエンタで左折して、US-163へ。ちょっと進むとまた一直線の道。周囲は赤茶けた大地で遠くにとがったところが特徴的な岩山が点在してる。アメリカの西部劇に出てくるような風景が広がってくる。あー。ここがモニュメントバレーだな〜と感慨に浸りながら走る。西部劇はあまり見ないので、ここで具体的にどんな映画が撮られたかはよくしらないけどファンの人なら涙流すような所だろうな。

この付近、制限速度は65マイルなのだが、さっさと通り過ぎるのはもったいないので40マイル程度でのんびりと風景を満喫して走る。ところどころで止まって写真撮って進んで行く。いい感じ。交通量は少ないのだけど、同じように路肩に止めて写真を撮っている人をよく見かける。やっぱりアメリカ人にとってもこの辺りは写真を撮りたくなるんだろうな。

まずはモニュメントバレーのビジターセンターを目指す。「ビジターセンターからの眺めが格別」ってことだし。 しばし行くと”Monument Valley Visitor Center 4mile →" という看板が出た。 例によって観光スポットなので、看板の色は普通の緑色の標識じゃなくて茶色。 右側を見ると、ちっちゃなテントが点在しているだけの広場。あらら? ”→” っていうのは 右じゃなくて先に進めってことかな? と思いしばらく進む。

うーん。どう見ても4マイル以上走っている。引き返そうか〜.。だんだんとビュートも少なくなってきたし...いや、ちょっとまて この先はかなり長い直線でさらに上り坂。あそこまであがって振り返ったら景色いいんじゃないかと思い、坂の上まで進むことに。 いやー 入るところ間違えたけど、これはこれで良かったよ。景色がいい。

ここから見た景色がアメリカらしくてとても好きだった。ただ、「似たような景色はアメリカならいっぱいあるだろうな」ぐらいに思ってたのだけど、この場所実は、映画フォレストガンプでガンプが最後にアメリカ横断マラソンをした後に走るのをやめたまさにその場所だそうです。そういえばフォレストガンプとその仲間達がそんなような所を走っていたなあ。迷ってしまったためにここにたどり着けるって、なんて都合が良いほどついているんだ(^^。で、フォレストガンプだけじゃなくてこの場所から見るモニュメントバレーっていわゆる「アメリカの大自然」を紹介するのによく出てくる風景(下の右の写真)。帰って来てもう一度いろいろなWEBをみたら同じ写真が一杯。

で、このフォレストガンプのポイントをUターンし、もときた所へ。結局、ビジターセンターは”Monument Valley Visitor Center 4mile →"で右折してテント群を突き抜けてゆくのが正しかったんだな。
アメリカ旅行記 カイエンタあたり 真っすぐにのびる道路 アメリカ旅行記 モニュメントバレー アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley フォレストガンプが走るのをやめた道
カイエンタからUS-163へ曲がってちょっといった所からこのようなアメリカの荒野が広がっています。そうそう!こういう道を走りたかったのです。 天気はこの辺りから良くなってきました。西部劇に出てくるような世界。は〜シアワセ。
交通量は少ないのですが、来る車はこの辺りで停車して写真撮っていました。
ビジターセンターを見失い、10マイルほど先に行ってしまった。この風景が見られたので結果オーライ。
フォレストガンプがアメリカを何往復もした後に、ふと走るのをやめた場所だそうです

モニュメントバレーのガイドツアー

モニュメントバレーのビジターセンター入場料は5ドル。ここはナバホインディアン居住地。サマータイムがないアリゾナ州の中にあってナバホインディアン居住地は例外的にサマータイムを採用しているので夏の間は注意が必要。

ビジターセンターでは、原住民のナバホインディアンの人がジープによるモニュメントバレー園内ツアーをやっている。「呼び込みがうざったい」とガイドブックに書いてあったけど、それは昔のことか、整然としていた。ビジターセンターでのガイドセンターにて2.5時間の園内をフルに回るコース(35ドルだっけ?)に参加。当初、”一人だと70ドルになる"と言われ驚いたが、だれか別の参加者がいれば35ドルになるとのことで安心。しばし参加者が来るのを待つ。20分ほど待ったかな。LA在住の韓国人夫婦とアメリカ人のおばちゃん連中3人組と一緒になる。一人旅は私だけで、日本から来たというと驚かれる。
ナバホインディアンのおじちゃんが運転するジープにみんな乗り込みモニュメントバレーめぐりスタート。韓国人夫婦とアメリカ3人組は後ろの座席、一人者の私は助手席。助手席だから見晴らしが良くて良かった。モニュメントバレーは一部は一般車でも立ち入り可能なのだが、奥地の砂地になっているところはジープのみ。そういや、ナバホインディアンの人ってモンゴリアン系だから見ようによっては日本人にも見える。この運転したおじさんは本当日本人みたいな顔つき。どことなく演歌の好きそうな漁師タイプ。


ジープで園内を回り始める。でこぼこしているので足を踏ん張りながら振り落とされないようにしっかりと座る。
いやー絶景だな。岩が荒々しく削られたり、あるいはなめらかになっていたり、ドーム上になった岩の遙か上に大きな穴が空いていたりとそれぞれ形が異なっている。圧倒的な存在感。遠くで見るのと違って、ビュートのすぐ近くまで行くと岩山の高さに圧倒される。
はるばるここまで来て良かったよ。モニュメントバレーは基本的に砂漠の中にいくつものビュートがそびえたっている。、なかには砂地もあってそこではサハラ砂漠の写真のように風紋が出来ているところもある。日本では見ない風景。写真をぱかぱか撮っていたら、「カメラマンなの?」と不審そう。いやいや。たんなる写真マニアなんですけどねえ。


そういえばこのおばちゃん3人組、どうやら姉妹らしくぺちゃくちゃと話してたな。やっぱりどこの国でも同じだ。

ジープツアーではビューポイントではジープを降りて写真を撮ってるのだが、おばちゃん達、あるところでかなり遠くまで歩いて行ってしまった。戻ってくるのも大変そうなので韓国人夫婦と私は先にジープに乗っておばちゃんのところまで行くことに。そしたらおばちゃん、スカートをまくり上げて親指立ててヒッチハイクのまねしている(^^ ドライバーのナバホインディアンのおじちゃんもそれに反応して、

ガイドおじちゃん"Where do you go today?"
アメリカおばちゃん"Take me to Las Vegas !"

なんて会話やってる。楽しくていいなあ。

おばちゃん達 "Is it still work?"
っていってた。”私ってまだまだいけてるね” て英語ではそういう表現するんだな。
この旅はレンタカー使ってるために一人旅とはいえ逆にほとんど会話なしで旅が進んで行ってしまうので英語で話す機会も少ないのでこういうところで生きた英語が聴けるのはいい機会。


ああ、暑くて乾燥しているので喉が渇いたけど、本当よい経験したよ。7人で冒険ツアーをやったという感じ。

アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley  ガイドツアー アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley
このジープで公園内めぐり。7人乗車でした。2時間半のツアー。公園のかなり奥まで走ってゆきました。 ビジターセンターからの眺め。3つのビュート(残丘)が並んで見えます。下に走る白い筋が周回道路。途中までは一般車でも走れます。 穴が空いた岩山。岩に穴が空いているところは他にもいくつかあります。ドーム状の空洞の天井に穴が空いているところとか 岩山だけではなくて、砂漠になっているところもあります。風紋って初めて見ました。
アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley  ジョンフォードポイント アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley  トーテムポール アメリカ旅行記 モニュメントバレー/Monument Valley
通称"Sleeping Dragon"だそうです。左側が龍の頭、中央が胴体。首を地面にぺたっとくっつけた龍に見えますか?表面がなめらかなのは、風が岩を削っていったからだとか。気の遠くなるよう時間の話 この崖になっている辺りを「ジョンフォードポイント」というそうです。有名な西部劇の映画監督がキャンプを張った場所だそうです。良く知りませんが、西部劇のファンの人の中には泣いて喜ぶ人もいるとかここにいる馬に乗るには1ドルかかります。 中央の塔のような岩、よく折れないものです。
Totem Pole (トーテムポール)という名前だそうです。
昔ここに住んでいたナバホ族の祖先が書いた壁画。1200年ぐらい前だそうです日本だと平安時代のころでしょうか

ペイジへ

モニュメントバレーで充足した観光を終わると、その足で一気に今夜の宿ペイジへ。US-163-US160-AZ98を休みなしで一気に2時間かけて駆け抜ける。

そうそう。US-163は上の写真の様に一直線の道なので、思わず速度出したくなりますね。交通量が少ないからちょっとぐらい速度だしても安全には問題ないと思うけど、警察が見張っているので出し過ぎは危険。所々にレーダーをつけたパトカーが張っていました。それはそれでよく見る光景だけど、おもしろかったのが、対向車にパッシングして取り締まりを知らせる車がいること。日本と一緒ですねえ。

モニュメントバレーへ向かうときはゆっくりと走ってたけど、帰りはきちんと65マイルで巡航。真っ直ぐの道で遙か向こうの車も見える。どのくらいの距離があるだろうかとおもい、見えてからすれ違うまでの時間を腕時計の秒針ではかってみると、ほぼ1分半。計算すると見えたのは5km以上先か。本当真っ直ぐ。

AZ-98もやっぱりまっすぐな道。Kaibito(カイビト)という小さな街を過ぎ、しばらく行くと岩山が見えてくる。これも”なんたらMesa"って名前がついているんだろうなと思いながらもよく分からない。そのまま通過。

今夜の宿はPage(ペイジ) のCourtyard というホテルということだけは分かっているが、ホテルの具体的な場所は知らない。Pageの街でしばし迷いながら探し当てる。結構いいところにたっているホテルであった。っこは5時ぐらいにチェックイン。この旅より後では一番早いチェックインであった。

ホテルで一休み後、近くのレイクパウエルへ。この湖は、コロラド川にグレンキャニオンダム(Glen Canyon)という大きなダムを造って出来た人工湖。赤茶けた峡谷でグランドキャニオンとと同じような地質みたい。湖の大きさは人造湖としては大きさは世界で第二位だそうな。この湖は有名なリゾートとなっていて、モーターボートをトレーラーに乗せて車で牽いている人が結構います。リッチですね〜。

# 世界第一位の人造湖は? ってクイズみたいですが、アフリカのウガンダにあるOwen Falls というダムだそうです。知りませんでした。

Lake Powellをしばし眺めた後、Pageの街の散策と明日の朝食の買い出し。Pageはこの付近ではかなり大きな街(というより周囲100マイルぐらいに街らしい街がない)で、スーパーも充実している。ここでパンやら飲み物やらを調達。

ホテルに戻ってプールで泳ぐ。ホテルのプールで泳ぐためにわざわざスイミングパンツ持ってきているのだ。使わなければ。15x20m程度の小振りのプールだけどまあ、軽く運動するにはちょうどいいか。
今夜の食事はこのホテルのレストランで食べる。夕飯をちゃんとレストランで食べるのは実はこの旅初めて(さらにいえば全体通してここだけ。)
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Glen Canyon ダム。。ダムの周りは峡谷。ちょっとダムにしたのがもったいない感じ。 レイクパウエル。貯水量は世界第二位。アメリカ国内なら第一位。湖の長さ300kmだそうな。東京から名古屋まで湖になる勘定。でかいですね 本日のホテル Courtyard page Mariott。
中級ホテルですが、部屋の壁も煉瓦で出来ていて趣のある良いホテルでした。

明日の計画は〜... 実はまだちゃんと決めていなかった。ザイオン国立公園に寄るのは決めているのだが、そのほかにブライスキャニオンにも寄ってみたくなっていた。

日本にいるときの計画では、距離が長くなりすぎてブライスキャニオンはあきらめていたのだが、今日みたモニュメントバレーが素晴らしかったため、きっと同じように素晴らしいだろうブライスキャニオンをどうしても見たくなっていたのだ。ってことで、翌日は夜明け前の行動にすることにした。4時半起きで5時出発だ。
っていうことで11時頃就寝。


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