取締役の任期途中の解任方法
２０１２（平成２４）年６月５日
取締役は任期途中いつでも株主総会の通常決議で解任できます。
株主総会は臨時株主総会でも定時株主総会でもどちらでも出来ます。
この取締役の解任は，取締役の任期が満了した場合に再任されないで取締役を退任するのとは異なります。
取締役の解任は任期中いつでも出来ますが，その解任について「正当な理由」がないと，解任された取締役から会社が損害賠償請求されるリスクがあります。
この場合の「損害」には，
- 1) 解任された取締役の残任期間中の役員報酬，
- 2) 残任期間中の賞与（役員に賞与を支給する定めがある場合），
- 3) 取締役について退職金規程があれば，解任によりもらえなかった退職金
などが該当します。
取締役の解任について「正当な理由」があれば会社に損害賠償義務は発生しません。
取締役を解任する「正当な理由」とは，
- 1) その取締役が業務執行において違法行為を行った場合
- 2) その取締役の業務判断の誤りにより会社が重大な損害を受けた場合
- 3) その取締役が会社の信用を毀損する行為を行った場合
- 4) その取締役が会社の承認を得ずに，その取締役個人で，又は，第三者のために会社と競業する行為を行ったとき。
等が考えられます。
