被相続人が生きていたときに,その相続人が書いた被相続人の遺産については相続しないとの念書は無効です。

2011(平成23)年10月14日
2011(平成23)年12月14日改訂

 被相続人が生きていたときに,その推定相続人が書いた,被相続人の遺産については相続しない旨ないし相続を放棄する旨の内容の念書は無効です。

 すなわち相続開始前の相続の放棄は,法律上の効果を生じません(東京家庭裁判所の審判昭和52年9月8日家庭裁判月報30巻3号88頁)。

 従って,その念書を書いた相続人も,被相続人が死亡した場合は自分の法定相続分の相続権を主張できます。

以上


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