当方に支払い義務がないのに相手方から金銭の支払いを請求されている場合の対抗手段としての「債務不存在確認訴訟」

2016(平成28)年4月25日


 当方に支払い義務がないにもかかわらず相手方が執拗に金銭の支払いを請求してくる場合、ないし当方が認めている金額以上に高額な金額を相手方が執拗に請求してくる場合で、相手方が金銭の支払請求訴訟を提起しない場合に、その対抗手段として当方が原告となり相手方を被告として、「債務不存在確認訴訟」を提起する方法があります。

 訴状の「請求の趣旨」の記載は、例えば貸金債務全部の不存在確認を求める場合は、「原被告間の平成*年*月*日の金銭消費貸借契約に基づく原告の被告に対する元金**万円の返還債務が存在しないことを確認する」と記載します。

 また,当方が交通事故に基づく損害賠償債務として認める金額を超える債務の不存在の確認を求める場合は、「原被告間の、平成*年*月*日に、場所**で発生した交通事故に関する原告の被告に対する損害賠償債務が金**万円を超えて存在しないことを確認する」と記載することになります。

 訴状の「請求の原因」の記載は、
訴訟物である特定の債務が存在しないとの法律上の主張と確認の利益の基礎となるべき権利関係,及びその権利関係について原告と被告間に争いがある事実を記載すれば足ります。


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