カナダのウィスラー・ブラッコムでのスキー及び
バンクーバーのことなどについて

2003(平成15)年5月16日

 2003(平成15)年3月にスキーフリーク(スキー気狂い)数名で成田空港からカナダのバンクーバーに飛び,バンクーバーからバスで2時間移動して北米最大のスキーリゾート地ウィスラー山&ブラッコム山のスキーツアーに行ってきましたのでそのことを書きます。

 ウィスラー山とブラッコム山は隣り合った標高2000メートルを超える2つの山であり,ロッキー山脈の一部です。

 そしてその位置はバンクーバーから北に行ったところです。ウィスラー山もブラッコム山もそれぞれゲレンデが100以上ある広大なスキーエリアですが,ゲレンデの上部は山頂近くに氷河が存在しその氷河の上をTバーリフトで昇って滑り降りるということになります。

 山頂付近にはゲレンデの真中とかゲレンデ脇に巨大な岩石がごろごろしており,また樹林地帯には,もみの木のような針葉樹が林になっています。

  •  カナダの現地のスキーヤーはそれらの岩石がごろごろしている岩山の崖を好んで滑り下ります。また樹林地帯では林の中に飛び込んで林の中の新雪を求めて林の中を曲がりくねりながら滑り降りるという極めて冒険的な危険なチャレンジ精神あふれるスキーをハードにやっている人が多い。そのため現地のスキーヤーはその3分の2以上がヘルメットを着用しており,万が一岩や木に衝突した場合頭部が損傷しないように自衛している。

     それらの危険な場所でのスキーがあたりまえになっているのでゴンドラ及びリフトまたレストランそして各ゲレンデの案内板のところには”your responsibility”(あなたの責任です。)といたるところに書いてあって,全ては自分の責任で滑ってくださいと表示してある。また怪我をしないための10か条というのもいたるところに書いてあります。岩山の岩壁のわずかな雪をたどりながら滑り降りるスキーヤーとか林の中を疾走するスキーヤーを見ていれば確かにそれらの注意書きを書いておかないと損害賠償請求をされる可能性があると充分納得した次第です。

     ウィスラーの名前が非常に有名ですが,そのウィスラー山に向って左脇にあるブラッコム山のスキー場は非常に面白いゲレンデがあります。私が特に気に入ったのがブラッコム山の向かって左上の方にある「ツイスト&シャウト」という名前のゲレンデで,ゲレンデが右に左にうねっておりそのうねりの中に小山が出現してまた谷になりまた小山が出現して谷になりというように平たんなゲレンデではなくその小山を滑り降りて谷になりまた小山に登るというジェットコースターに乗っているようなゲレンデでした。

     また「ロックンロール」という名前のゲレンデを滑っているとディスコでロックンロールを踊っているような錯覚に襲われる,きわめて起伏の多い常に腰と足がうねりにあわせてロックンロールを踊っているような状態になる非常に面白いゲレンデでした。

     スキーは4日間滑ったのですが3日間は雨にたたられてふもとのウィスラーのゴンドラ乗り場では雨が土砂降りの状態のときもありました。そのゴンドラ(15人位立って乗れます。)で標高約1500メートルくらいまで一気に上に行きます。そうしますとゴンドラの途中駅付近から雪に変わり終着駅でゴンドラを降りたときにはまったくの雪で新雪が沢山積もっていました。

     新雪が40~50センチメートル位一気に積もってしまいます。その新雪の中を滑るとふわふわしていてトランポリンの上で飛び跳ねているような錯覚を覚えるほどです。

     それで誰も滑っていないやわらかな新雪の中をウェーデルン(小廻りの連続したパラレルターン)で一気に下まで1キロメートル以上滑走するという幸運なスキーを体験することができました。

  • スキー場のリフトの乗り方について

     カナダのスキー場のリフトの乗り方は独特のルールがありますので御注意下さい。

     リフトはクワッドリフトがほとんどで4人掛けです。それでリフト乗り場の左右にそれぞれ5つか6つくらいのレーン(列)があり,その各列に4人ずつ並んで前に進んでいきます。そして2つの列が交差するときには我先に行くのではなく,必ず順番で相手方のレーンの人が1組(4名)入るとこちらのレーンの4人が次に入り交互に入っていくという形になります。また次に別のレーンが交差する所でも同様に交互に入っていくという事になっています。

     そして最後に向こう側とこちら側のリフトの乗り場の左右からそれぞれ4人ずつが交互にリフトの乗り場に入って,リフトに乗っていくという形になります。だから我先に入るという日本のようなやり方はブーイングになりますので御注意下さい。

    スキー板について

     スキー板はウィスラーリゾート&スパ近くのデルタリゾートホテルの地下にあるサミットスキーというスキーレンタルショップで借りました。スキーブーツだけは足型が日本人と欧米人で大きく違うので合わないおそれがあり日本から持って行きました。1日目はドイツのスキー板のフォルクル,2日目はアトミック,3日目もアトミック,4日目はK-2とそれぞれ違うメーカーの最新モデルを借りて滑りました。

     スキーの板にもメーカーや型式により性質・性能が異なるのでそれらの個性豊なスキー板を数種類試すことが出来て幸いでした。

     私たちが泊まったウィスラーリゾート&スパのホテルにもレンタルスキーショップはありましたが,サロモンだけしかレンタルしていなかったことから,数日間スキーをやるのであればデルタリゾートホテルの地下のサミットスキーのスキーレンタルショップがお勧めです。このレンタルスキー店はJTBが紹介してくれたものです。

    ジャグジーバス及び温水プール,サウナについて

     わたしたちが泊まったウィスラーリゾート&スパというホテルはウィスラーのホテルのなかでは最新のホテルだということでした。スキーから帰って体がガタガタに筋肉痛になっており,また寒さで身体がかじかんでいるのですぐに部屋に戻り,スキーウェアを脱いで汗だくの下着も全部脱ぎ水泳パンツだけをはいて,その上からバスローブを着て裸足で廊下を歩いて二階にあるジャグジーバスと温水プールに行きます。温水プールはそれぞれ水着を着て大人とか子供が入っており,また温水プールの脇に露天の約15人くらいが一度に入れるジャグジーバスがありました。それは温泉ではなく沸かし湯ですが結構熱めの温度に設定されて丸い大きな円形のバスで座って入れるようになっています。そこに男女混浴で水着を着て入りますが,ナイスバディの女性もいればスーパージャンボの女性もいて,男性も千差万別で大変興味深い時間でした。日本人は日本人同志で日本語でしゃべりますが,カナダとかイギリスからきたとかアメリカからきたとかいう成人や青年や子供達とは英語でしゃべることになります。ジャグジーバスで身体が温まったら更にサウナに行って汗を流し最後にシャワーを浴びて身体を洗い,それからおもむろに部屋にいって皆でビールを開けスモークサーモンを食べクランべリーを食べチーズを食べカナダ産のワインを飲んでスキー談義に花を咲かせました。この時間は極めて楽しい時間でスキーをやっているときの楽しさに勝るとも劣らない至福の時でした。

  •  スキーをやっている最中にブラッコム山の中腹にあるクリスタルハットというレストハウス(ログハウスで小さな食堂です。)に入りました。その時に食事している人達の3分の1くらいの人達がおいしそうにボリュームたっぷりで色どり豊かなワッフルを食べているのを見て,私もワッフルが食べたくなりワッフルを注文しました。そのカナディアンワッフルの値段は7カナダドルでした。約600円くらいです。しばらく待っていると焼きたてのカナディアンワッフルが出てきました。そのワッフルたるや巨大なもので皿いっぱいのワッフルにストロベリージャム,クランベリージャムそしてブルーべリージャムの3種類のジャムをたっぷりかけて,その上から生クリームをホイップしたものを山のように盛り上げ,そしてメープルシロップをかけたすさまじい分量のハイカロリーなワッフルでした。非常に甘いワッフルでとても私一人では食べきれないので同行した数人にナイフでカットしてそれぞれ分けて食べてもらいました。しかしカナダ人はその生クリームがてんこもりになっていてそして3色のジャムがたっぷりかかってメープルシロップもかけてある巨大なワッフルをペロリと一人でたいらげていました。私はカナダ人がそんなに食べると太るのではないかと言う話をJTBの人にしたら,JTBの人が言うには,カナダ人は私たちはアメリカ人よりは太っていないと反論するとのことでした。カナダのお菓子のことですが,スーパーマーケットでチョコレートのお菓子とかクランべリーと数種類の果肉を入れて上に白砂糖をぬりつけた菓子パンなどを購入して食べてみましたが,極めて甘いお菓子で砂糖を食べているような感じのお菓子なりパンがほとんどでした。

    スモークサーモンについて

     カナダの名産で食材としても非常に美味しいのはスモークドサーモン(日本では一般的にスモークサーモンと言われています。)です。スモークサーモンの原材料にはキングサーモンと紅鮭とかいろいろな種類がありますが,味としては紅鮭のスモークサーモンが一番良かったように思います。そしてウィスラーの町の中にスーパーマーケットがあって,そこのスーパーマーケットに買い出しに出かけてスモークサーモンのスライスをパックしたものをたっぷり買いこんで,またカナダ産のビールを買いこみ,スキーフリーク全員が部屋に集まって車座になりスモークサーモンのパックを開けてスモークサーモンを口一杯にほおばりながらつめたいビールを飲んでいました。スキーでたっぷり汗を流した次にジャグジーバスやサウナでたっぷり汗をかいた後に飲むビールのうまさとスモークサーモンの美味しさは例えようがないくらいで幸福な時間でした。カナダのスモークサーモンは脂がのって非常に美味しいものでした。

     ダンジネスクラブ及びロブスターについて
    (シーフードレストランの「クラブシャック」と「ブリッジズ」)

     ウィスラーのへリスキースクールの近くに「クラブシャック」というかに料理の専門店があります。そこでは,かに料理がメインで「ダンジネスクラブ」という巨大な渡り蟹の形をした蟹を食べさせてくれます。その「ダンジネスクラブ」の殻を割るはさみを各人が渡されて殻を割って蟹の肉を取り出します。火のついたランプの上にバターを溶かす皿がありその皿にはたっぷりのバターが溶けた状態で出されてきます。その溶けたバターに蟹肉を浸してそれを食べるやり方でした。私にとっては初めての食べ方で新鮮でした。バターをつけた蟹の肉はバターの香りがして大変美味しかったです。

     バンクーバーでは,グランビルアイランドにある「ブリッジズ」という海鮮料理の専門店が良かったです。これはグランビル島(バイパスと橋で陸続きになつているが)のウォーターフロントの突端にある古い倉庫を改造したレストランで窓が広くとってあり,その窓ガラスに古い屈折しているガラスが使用してありレトロな雰囲気で,ヨットが停泊してある港や波止場を眺めながら食事ができる非常に落ち付いた雰囲気のレストランで,料理もなかなかの水準でした。そこではロブスターを頼みましたが,ロブスターは東部の海岸から運んでくるとの事です。ちなみにダンジネスクラブは西海岸のバンクーバー近くで取れるとの事です。

     ロブスターの焼いた物も非常に美味しくてみんな無言で黙々と食べていました。非常に巨大なロブスターで食べごたえがありました。特にはさみの部分がコリコリとして美味しかったです。またそのレストランのウェイトレスが勧めてくれたワインでシャルドネの品種のワインがキリッとしまったドライな味で極めて美味でした。これはそのレストランの最後の1本だと言うことで値段もよかったです。

  • チップについて

     カナダでもヨーロッパと同様チップの制度があります。だいたい利用料金の15%から20%が料理店などではチップ相場のようです。ちなみにホテルの部屋のベッドメイクについては1カナダドル(約80円)くらいが相場です。そしてそれらのチップは現金で払う場合は店に支払う現金の他にチップとして15%なり20%のお金をウェイターなりウェイトレスに渡します。

     それではクレジットカードで支払う場合はどうするかと言いますと,クレジットカードをウェイターないしウェイトレスに渡すと機械から印字されたクレジット利用書にサインを求めに来ます。そこには品物のトータル金額が書いてあって次のチップの欄が空白になっており,そのチップの金額と料理,酒の金額をトータルした欄も空白になっています。

     その空白になっているチップの欄にクレジットカードで支払う人がチップの金額を自ら書きこみ,さらにそのチップと食事,酒,飲み物の金額の合計額を自分で計算して空白のトータル額欄に書きこむという制度になっています。私が失敗したのは料理の金額を見てそれにチップとして15%計算した金額を記入したのですが,後でよく見てみたら料理の他に飲み物の項目が別に記載してあって飲み物の分についてのチップを計算しなかったという失敗がありました。食べ物のトータル額及び飲み物のトータル額の合計に15%なり20%をかけて計算するというのが一般的だということです。ちなみにチップが必ず15%とか20%でなければならないということはないとのことでありました。

    カウチン・セーターについて

     カナダのバンクーバーの特産品の1つにカウチン・セーターがあると私の弟から聞いて,バンクーバーに行ったらカウチン・セーターを購入しようと思って行きました。カウチン・セーターはアメリカ先住民のカウチン族の人達がハンドメイドで編む非常に糸の太いぎっしりと目が詰んだセーターでトナカイの模様とかメープルリーフ(楓の葉)の模様とかその他鷲の模様などがあるベージュ色が基本になっている有名なセーターです。バンクーバーで何ヶ所かカウチン・セーターを売っている店を見て歩きましたが,ホテルバンクーバーのすぐ近くにある大橋巨泉が経営しているオーケーギフトショップのカウチン・セーターのコーナーが一番品数があると思いました。私はそのオーケーギフトショップでカウチン・セーターではなくてカウチン・ベスト(チョッキ)を購入してきました。

     チョッキですので気軽に着られてまたそれを着て外歩きもできます,目が詰んでいるので非常に温かく背中などはぽかぽかしてきて汗ばんでくるくらいです。ただ,カウチン・セーター(チョッキ)はけばだっており,その毛がその下に着ている服に沢山付いてしまうことから下に着る服については気をつけないといけません。

     おしゃれ着とかの上にカウチン・セーターを着ると悲惨な状態になる可能性があります。カウチン・セーターをもしバンクーバーで購入される場合は大橋巨泉のオーケーギフトショップが品数が多いのでお勧めだと思います。カウチン・セーターは非常に重いのですがスーパーメリノというカシミアの毛を使ったカウチン・セーターも販売していますが,それは通常のカウチン・セーターの1.5倍位の値段だと思います。

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