法律事務所のOA化パート10(画像データについて)

2002(平成14)年6月18日

  最近デジタルカメラが非常な勢いで売上を伸ばしている。

 デジタルカメラがこのように普及する前は,画像データを記録するために35ミリフィルムを装填するスチールカメラが使われていた。

 右が「デジタル現場監督・DG-2」で、広角度レンズ「WL-1」を装着し、広角度レンズ用のファインダーをマウント部に装着している。

 左がスチールカメラの現場監督である。

 私は,大分前からコニカの「現場監督LENS28HG」という防水・防塵仕様で高さ1メートルから落としても故障しないという,時計で言えばカシオの「Gショック」というようなタフな仕様のスチールカメラを愛用している。

 土木工事現場や建物建築現場にいくと,現場作業員がよく首から下げて現場写真を撮っているカメラであり,工事現場での写真撮影に最適な仕様になっており,建設現場関係者に愛用者が多い。

 このカメラは,堅牢なだけでなく,レンズが28ミリと広角度のレンズを装着していることから,広範囲のアングルでワイドに現場写真を撮影できる。

 また,滑り止め付きの幅広いショルダー紐がついていて,首からカメラをぶら下げながら移動したり,筆記することができ,非常に機能的である。

 そのショルダー紐には輪ゴムのような予備のフィルムを固定できるゴムが2個付いている。

 私は,この現場監督というカメラで,破産管財事件や交通事故の現場写真や係争物件等を多数撮影した。

 スチールカメラでの写真撮影は,フィルムの撮影枚数の制限(フィルム1本が24枚か36枚が普通サイズです。)があり,多数の映像を確保したいときは,何本もフィルムを用意する必要がある。

 そして,撮影してもすぐその画像を確認できない点が不便である。

 フィルムを現像に出して,印画紙に焼き付けをして初めて画像を確認できる。

 更に,裁判所や相手方に証拠写真として提出するためには,写真屋さんに更に焼き増しを頼んで複数枚を確保する必要がある。

 以上の点がスチールカメラの不便な点である。

 この点でデジタルカメラは,それらの不都合をほぼ解消してくれる。

 まず記録枚数の点であるが,

 64メガバイトの容量のコンパクトフラッシュまたはスマートメディアの記憶媒体だと,100万画素の画素数の画像で約100枚撮れる。

 これは一日の撮影枚数としてはほぼ十分である。

 200万画素の画像だとその約半分の50枚である。

 Eメールに添付するのに手軽な30万画素の映像だと約300枚も撮れる。

 しかし,30万画素は画像が少し粗い。

 100万画素の画像であれば,行政官庁に提出する画像データとして大丈夫である。

 従って,裁判所に提出するデジタルカメラの画像も100万画素のものであれば十分と思われる。

 現在のデジタルカメラの普及機は200万画素以上のものが多いと思われる。

 そして,撮影した画像を液晶のモニター画面ですぐ再生確認できる。

 再生した画像がだめであれば,また撮り直しすればよい。

 この点でも枚数を気にしないでバシャバシャ撮影できるデジタルカメラは有り難い。

 そして,デジタルカメラで撮った画像を写真屋さんに焼付に出してもよいが,自分の事務所でもフルカラーコピー機または,カラープリンターでパソコンから簡単に画像を印刷できる。

 とりあえず,一覧画面として印刷して,その中でベストのものを選んで,それの大きさも自由に印刷できる。

 パソコンにとりこめば,そのデータをパソコンが記憶するから,それで何回も印刷できるので,コンパクトフラッシュやスマートメディアの記憶媒体のデータは消去してしまうことができ,そうするとデータを消去した記憶媒体を使えば再度別の画像をフル枚数撮ることができる。

 デジタルカメラの不都合な点は,第1に画像が粗いことである。

 300万画素の画像でも,スチールカメラの写真と比較すると,やはり鮮明さにおいてもう少しである。

 500万画素くらいであれば,それほど見劣りしないが,今度はよほど大きな容量の記憶媒体を使用しないと1度に撮影できる枚数の確保が難しい。

 画質の緻密さでは,やはりスチールカメラがまだよいと思われる。

 高画質デジタルカメラで撮影したデータは,非常に膨大な分量となり,パソコンのハードディスクを多く占有することとなる。

 第2のデジタルカメラの欠点は,電池が早く無くなることである。

 すなわち,デジタルカメラの不便な点は,電池の消耗が早いことである。

 あまり調子に乗ってバンバン撮りまくり,液晶画面での確認を頻繁にやっていると,電池がたちまち無くなってしまう。

 充電式電池を使用している機種では,充電した予備の電池を持って歩く必要がある。

 単三乾電池式のものであれば,予備の乾電池を常に携行し,万一予備電池を忘れても近くのコンビニから購入できるので,安心である。

 その点で,頻繁にデジタルカメラで写真を撮るのであれば,デジタルカメラの電池は単三乾電池を使用する方式が実用的であると考える。

 昨年にオリンパスから出ているキャメディアというデジタルカメラを購入したが,観光スナップ用で現場撮影用の仕様ではない。

 防水・防塵仕様で,かつ,高所から落としても壊れない頑丈な現場監督のデジタルカメラが欲しいと考えていた。

 (以前にデジタルカメラ現場監督がコニカから発売されていたが,製造中止になっていた。)

 2002(平成14)年3月にコニカで防水・防塵仕様の「デジタル現場監督」というデジタルカメラ版の現場監督シリーズのカメラを発売したので,早速同年5月10日にそのカメラを入手した。

 「デジタル現場監督・DG-2」というデジタルカメラである。

 滑り止め付きの幅広いショルダー紐が付いており,デジタル現場監督を首にぶら下げて現場を移動することが容易にできる。

 そして,操作部分は軍手でも操作しやすいように大きく見やすく造ってある。

 デジタルカメラの操作も非常にシンプルでよく考えて造ってある。

 画素数の変更(200万画素,100万画素,30万画素)やフラッシュの切り替え,タイマー設定等が非常に簡単にできるようになっている。

 また,デジタルカメラなのでスチールカメラほどは頑丈ではないにしても,落としても壊れないように相当頑丈に造ってある。

 そして,デジタルカメラの弱点の電池も,単三乾電池4本を使用するようになっており,予備の単三電池をポケットにいれておけばよいし,もし忘れても単三乾電池であれば簡単に現場近くのコンビニで入手できる。

 この点も嬉しい仕様である。

 ただ,「デジタル現場監督」の標準レンズは,スチールカメラの現場監督のように広角度レンズではない。

 そこで,スチールカメラの現場監督並の広角度での撮影をデジタル現場監督で可能にするために,別売りの「WL-1」という広角度レンズを購入した。

 これを装着すると,スチールカメラのレンズで28ミリ相当の広角度の撮影を実現してくれる。

 このレンズをデジタル現場監督の標準レンズ先端部にねじ込み,ファインダーをデジタル現場監督のマウント部分(通常のカメラであれば外付けのフラッシュを装着する部分)に取り付ければOKである。

 これで,スチールカメラの現場監督と同様な広角度の写真を枚数を気にすることなく撮りまくることができる。

 このデジタル現場監督で撮影したデータは,コンパクトフラッシュに記憶され,そのコンパクトフラッシュをPCカードアダプターに差込み,そのPCカードアダプターを当事務所のフルカラーコピー機(リコーイマジオ・フルカラー5105it)(法律事務所のOA化パート9で紹介済)のPCカードスロットに差込みデータ蓄積のタッチパネル操作で簡単にフルカラーコピー機内臓の20GBのハードディスクに保存し,あとは,自由に編集加工してカラープリントが出来るようになった。

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