開設2001/2/26
時間・空間の反省と物理学の新しい基本公理の提案

 私は、かねてから相対性理論における時間と空間の概念に疑問を抱いる者の一人であり、時間とは何か?また空間とは
何か?を皆様に問うてみたくなり、本ホームページを開設しました。
 現在、相対性理論(以下、相対論とします)の世界は、非常にゆれています。科学ジャーナリストの窪田登司氏、哲学者
の千代島雅氏、岐阜大学の後藤学教授らの主張する「アインシュタインの相対論は間違っている。」という意見と、「いや
いやそんなはずはない。相対論は正しいのだ。」という主張がはげしくぶつかりあっています。
私は、窪田氏らの主張が正しい、すなわち相対性理論は完全に間違っていると考える者であります。
 これまで様々な思考実験をくり返してきて、自分なりの時間、空間に対する考えをもっているものですが、相対論(特殊
相対論、一般相対論ともに)における時間、空間の概念はやはり間違っていると考えざるをえません。端的にいえば、どの
ような場合においても、時間が遅れたり、空間が曲がったりするなどということはないということです。
 以下では、相対論における時間と空間という、この2つの概念を中心に議論することにします。なぜそれらが間違って
いるのかをまず簡潔に説明し、問題点を浮きぼりにして、21世紀以降の物理学が採用してほしいS公理と時間と空間の
定義をかかげ、みなさんの意見を問いたいと思います。



時間とは、そもそも何なのか?

 まず時間の方から考えていきます。

 時間とは、そもそも人間が考えだした概念であり、実体ではないということをまずはじめに十分認識しなければなりま
せん。この認識が、現代の物理学者にはあまりにも不十分なのです。

 私たちの身の周りでは、いろいろと物事が変化していきます。時間は、その変化を表現するために、太古の昔に人間が
考えだした観念的な、便利な思考“道具”にすぎない。

 時間など、本来どこにも実在するものではないし、当然物理的な実体でもありません。にもかかわらず、現在の物理
学者は、時間を実体のようにとらえています。これが誤りなのです。(実体とは、場や粒子などの物理的な実体と同義と
お考えください)
 巷ではよく「なぜ時間は、過去から未来へ流れるのか?なぜ反転しないのか?」といった議論がなされますが、それは
時間が単なる概念にすぎないということを忘れた誤った議論といえましょう。

 人間がはじめに「時間とは過去から未来へ流れるもの」と皆の共通意識で約束していたのにもかかわらず、いつしか
時間を“実体”のようにとらえるようになってしまい、また相対論の出現によりますます皆がそのように思いこんでしまって、
「時間があるから変化がおこる。もし時間が逆にすすめば物事は逆転しはじめる。」などという奇妙な誤解を、いつからか
もってしまったのです。
時間を実体として見てしまっている証拠であり、この考えは誤りです。
変化があるから、時間という概念が生まれたのです。もし上の質問をするなら、「なぜ物事の変化は逆転しないのか?
どうしてそのような現象は起こらないのか?」と問うのが本来であり、“時間”という言葉を出してはいけない。

 これらの考察から、時間は宇宙全体を共通に流れるものという昔の素朴な認識はじつは正しかったとわかるでしょう。

以上の考えから、時間の定義として私は次のような定義を掲げてみました。

時間の定義へ

 今後の物理学は、この定義による時間概念の上で記述してほしいと思います。この定義を採用すれば、運動する物体の
時計はゆっくり進むなどという奇妙な話はなくなり、自然な物理学へと戻ることができます。
 また物理学者が時間を実体とみるようになっていった経緯と、相対論の時間を普遍的時間と勘違いするという
物理学史上最大の暴挙を下記のサイトで詳しく解説しています。

<光時計の考察から相対論における時間論の間違いをさぐる>
<超光速、因果律、タキオン、タイムマシン、双子パラドックスの問題に完全決着をつける>
<時間の遅れのカラクリを明らかにする>





空間とは、そもそも何なのか?

 次に空間の方を考えましょう。

 空間とは、空虚な広がりである、と言えます。物理的な実体ではありません。

 相対性理論では、空間を物理的な実体のようにとらえてしまっていますが、実体ととらえるから「空間が曲がる」などと
いう議論がでてきてしまうのです。“広がり”はたしかに存在はしますが、実体ではありません。広がりそのものです。また
光でもってその性質を特徴づけるようなものでもありません

 “絶対系(絶対空間)”は、考えられ得る概念です。相対論では絶対系という考えは否定していますが、現在では考える
ことができるようになりました。その理由を説明します。

 絶対系(絶対空間)とは、真空中での光の速さがc(299792.458km/s)となるような系のことであり、結局、マクスウェル
方程式から出てくる光速度cを基準とした系のことです。光の速さがcと観測される系が絶対系であり、その絶対系に静止
した、数学的な絶対静止座標系を無数に設定できることが可能となるわけです。

 現在、航空機の姿勢制御などに使用されているレーザージャイロでは、観測者による光の速さの違いが見出されている
のです。特殊相対論ではいかなる慣性系(観測者)から見ても光速度は一定値cでしたから、レーザージャイロはその事実
を否定している。すなわち、絶対系(絶対空間)は存在しているのであり、この点で特別な系の存在を否定する特殊相対性
原理は破綻しています。

絶対系に関して次のサイトでも様々な視点から現代物理の矛盾点を指摘していますので、ご覧ください。
<相対論の原理にひそむ理解不可能な論理展開を明らかにする>
<レーザージャイロにより、絶対系の存在は確実となった>
<「光速度不変の原理が実験的に実証されている」は大嘘である>

また、これまで「空間」の定義をあいまいにしてきたことが現代物理学を誤った道へ導いた一因であるともいえ、
「空間」と一口に言ってもさまざまな意味合いがあることを空間は3種類に分類できるで示しましたので、参考にして
ください。

 以上の考察から、空間の定義として、次のような定義を掲げてみました。

空間の定義へ

 今後の新しい物理学は、この定義による空間概念の上で記述してほしいと思います。この定義を採用すれば、空間が
曲がるなどという奇妙な話はなくなり、自然な物理学へと戻ることができるのです。

[注記]レーザージャイロに関しては、「科学はアインシュタインに騙されていたのか」(徳間書店)または「相対性理論の
謎と疑問」(総合電子出版者)においても後藤学教授により詳しく解説されています。




 21世紀物理学の基本公理の提案へ - -「S公理」の提案 - -

 上に示した時間と空間の定義を用いて今後の物理学が記述されることを願いつつ、ここに公理(S公理)としてかかげる
ことによって、現代物理学への最大の問題提起とします。




最後に

 上記時間と空間の考察いかがでしたでしょうか。これを読まれた方が、「相対論はほんとうに正しいのか?」ということを、
読後すこしでも考えてくだされば望外の喜びです。

 現代物理学を支配する歪んだ偏見に対し、勇気ある若人たちが立ち上がって、21世紀に新しい物理学を切り開いてくれ
ることを切に祈ります。




目次へ

トップページへ