ときどき日記(20020301〜20020315)

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2002/03/15(金)

 先週の土曜あたり深刻に鼻の調子がおかしくて、もしかしたらこれは花粉症かそうかおれも文明人の仲間入りかとか思ったのですが、花粉がぶんぶん舞ってそうな風の強い今日みたいな日になんともないところを見ると、どうやら違ったみたいです。このところずっと風邪ぎみだし、それ以前に3歳のころからの由緒正しいアレルギー性鼻炎患者なので、鼻がおかしいのはもう慣れっこだし、いまさら花粉症になったところでなにも変わらないような気もします。まあ、なるよりはならないほうがまだましなんでしょうけど。

雑誌連載・読切ほか

アワーズライト2002年4月号

 これも先月号です念のため。
 「あたしの純愛」(けろりん)から行きます。カラフル萬福星でやってたのと同じスタイルのフルカラー4ページすけべまんが、こっちで続くみたいです。ひたすらうれしい。
 これも初登場「荒馬と女」(小伝馬内規)はタイトルどおりの内容。バカまんがに近い荒唐無稽な内容だけどそれに徹したことでいっそすがすがしささえ感じます。絵はサガノヘルマーからエロを減じて変態性を薄めた感じ、でも線は似てる。
 短期集中「デッドコピー」(がぁさん)「世縒りゆび」(騎崎サブゼロ)はどちらも新連載。だいらんど以来(といってもあっちはアワーズ本誌だったが)の登場になるがぁさんの漫画は未来SF、18歳で死に、14歳のときコピーした自分をもとにクローンとして復活した少女が主人公。期待大。「世縒りゆび」は錬金術師もの、だれもが認める絵の魅力にお話をどう合わせていくか、注目しています。
 すっかり読切の常連となった山名沢湖「迷子になる」は今回刃を含んだ内容。こういうどきりとするような漫画も描く人なのは知ってたけど、今回のもすごくいい。ページ数もだいぶたまってるしぜひそろそろ短編集を。こっちはしばらくぶりの読切になる「大きなアナタと小さなワタシ」(西村竜)は一寸法師な女の子がかわいくてよい。この人の漫画で人間の醜く見える面にはっきり触れたのは初めて読んだかもしれない。作風転換中かなもしかして。

新連載:「UNLOCK」(オオシマヒロユキ+猪原大介)、「デッドコピー」(短期集中)(がぁさん)、「世縒りゆび」(騎崎サブゼロ)、「あたしの純愛」(けろりん)
読切:「金魚屋古書店出納帳」(予告編)(芳崎せいむ)、「魔法少女 本願寺美礼」(どざむら)、「大きなアナタと小さなワタシ」(西村竜)、「迷子になる」(山名沢湖)、「荒馬と女」(小伝馬内規)


2002/03/13(水)

 読んでない漫画雑誌が積み上がって難儀なことになりつつあります。ほとんど周回遅れ寸前だ。

コミック電撃大王2002年4月号

 先月号です念のため(しばらくこのフレーズ繰り返すことになりそう)。
 「あずまんが大王」(あずまきよひこ)が次回で最終回。心して読みます。しかし智も大阪も神楽も全員合格というのは確かに変だ。
 新連載「隻眼獣ミツヨシ」(上山徹郎)は江戸初期みたいな舞台設定の和風格闘ファンタジー、というのが初回の印象。このひとの漫画まじめに読むの初めてなんだけど、絵に華があっていい感じです。楽しみ。こちらは読切「みちしるべ」(小林立)はこの雑誌らしい絵柄に帰ってきた田舎で姉の幽霊に会うという何度も読んだような設定ながら、主人公に涙を流させないさらりとした筆致に好感を持ちました。また読んでみたいな。
 不定期連載「苺ましまろ」(ばらスィー)、扉に「伸姉の突然の思いつきが事件を起こす!!」とあるけど別に事件は起きません。剣道でどつかれた方が泣き出してどついた方がベランダに締め出されるだけ。しかし12歳の妹や友達と遊び回ってる16歳のこの姉はよっぽどひまなんだろうか。これもときどき掲載のシリーズもの「錬金術師」(逢摩文七郎)はひとことで言えばでたらめな内容。いやまあおもしろいからいいか。「宵闇眩燈草紙」(八房龍之介)は一段落、まだ連載は続きます。すっかり殺伐とした漫画になりつつあるのだがこれからどうなるんだろう。

新連載:「隻眼獣ミツヨシ」(上山徹郎)
最終回:「あぃまぃみぃ! ストロベリー・エッグ」(藤井まき)
シリーズ読切:「錬金術師」(逢摩文七郎)、「苺ましまろ」(ばらスィー)
読切:「みちしるべ」(小林立)、「MY LITTLE LOVER」(表野絵里)

アクアリウムの夜/稲生平太郎(角川スニーカー文庫)

 さすがにこれはヤングアダルト/ライトノベルではないだろう、雰囲気は90年代でもなく80年代じゃないだろうかと思って読んでいたら、1990年刊の単行本を文庫化したものらしいです。強いてジャンル分けするならホラージュブナイルかなあという気がするし、これに一番近い小説を探すなら江戸川乱歩のそれになるような気もします。乱歩をまじめに読んだわけではないのであてにならない物言いですが。
 登場人物の話し言葉にはひっかかるし、文章もそんなにぴんとこないし、これはどうかなあ…と途中からあまり期待せずに読んでいたのを白状しておきます。もしこれから読む人で、読み始めて同じように感じた人がいたとしたら、どうぞ我慢して最後まで読んでみてください。最終盤で突然世界をひっくり返されて、そうかそういうことだったのかとようやく悟ったときには手玉にとられた後でした。
 おそらくおれはこの小説のいい読者ではないけれど、見下げ果てた日々の企て黒書刊行会がこう評価するだけのことは確かにある、と思います。けっこうあとを引いてる読後感からすると、自分で思っている以上に強いインパクトを受けてるのかもしれない。歳とっててよかったというのは同感です。


2002/03/12(火)

 沢口靖子がセーラー服なCFはおれも今日見ました >はらわた雑記帳3月9日。めっちゃ似合っとるがな。どう考えても30よりは40の方が近いはずなのに。

雑誌連載・読切ほか


2002/03/11(月)

屍鬼(2)(3)(4)(5)/小野不由美(新潮文庫)

 最終巻5巻の冒頭でストーリー上はほとんど決着がついたように見えて、でももしやここからが物語の本筋なのではないかという予感がふとする。この予感は偶然だろうけど外れてはいませんでした。
 この小説から何を受け取り何を考えるか、それは読んだ人ひとりひとりが感じ考えるものだと思うけど、ハードカバーで出版された1998年9月よりも文庫となった2002年2月の現在のほうが、小説の問いかけるものの意味がより重くリアルに読者に伝われるのではないかと思います。以下激しくネタバレになるので別のページで。


2002/03/09(土)

 小忙しい状況は3月いっぱい続きそうです。4月からどうなるかはさっぱりわからん。どうかひまであれかし。

 サモンナイト2にやっとこさけりをつけて腐り姫を再開しようと思い、たぶん修正ファイルがあるだろうとおもってライアーのサイトを覗いたら、オープニングムービーがダウンロード可能になってました。マニュアルに「ムービー再生後にゲームが始まる」と書いてあったのにインストールフォルダにもCDにもムービーファイルがなくてどういうこっちゃと思ってたけど、やっぱり入れ忘れたんかい。なんとまあ豪快な不具合だ。
 ついでに修正ファイルも落としたのだが、アップデートかけたら以前のセーブファイルは使えないとか。最初からやり直しかあ。

 『だいたい、他人が紡いだ物語を過剰摂取しなければいられないような人生が真っ当なものであるわけがないじゃないか!』(見下げ果てた日々の企て3月7日の項より)
 そもそも真っ当な人生を送ろうという目的意識がないのでどうにもならないけど、真っ当か真っ当でないかと問われたら真っ当でないんだろうなと思います。
 自分の場合、過剰摂取の理由の半分はのめり込みやすい(しかも狭い方に狭い方に)性格のため、残り半分は「おもしろいものは摂取しないといけない」という強迫観念のなせるわざでしょう。このふたつは実は同根かもしれないし、さらに自分が子供のころから軽度の強迫神経症であるのも根っこは同じかもしれない。戸締まりやガスの元栓が気になるとかだけじゃなく、高いところから下を見ると「自分はここから飛び降りるんじゃないだろうか」(飛び降りたいというのとは全然違う)と不安になるのもそうだというのは、大人になってから知ったことでした。まあ普通に暮らすのに全然不都合がない程度のたいしたことないやつですが。

雑誌連載・読切ほか

復讐のように/二宮ひかる(ヤングキングアワーズ2002年3月号

 振り回す女と振り回される男という、作者お手のものの一編。女の方が感情表現がやたら豊かでそのくせ自分の気持ちを伝えることにひどく不器用、というのもいつものとおりです。もちろん男のほうも輪をかけて不器用。考えてみたらこのひとの漫画のキャラクターに器用な人間ってほとんど出てこないような。
 かつては読切作家と言ってもいいくらたくさん描いてた作者だけど、読切はこれが久しぶり。ラストはちょっと説明が親切過ぎる感じも少しするけど気にすることもないでしょう。アワーズで次があるのかアニマルになるかはわからないけど、こんな感じの読切がしばらく続くとうれしいかも。

サモンナイト2/フライトプラン(追加感想)

 結局リプレイと番外編とで80時間近くもかかってしまった。シミュレーションにのめり込みやすい性格を割り引いても、戦闘シーンのシステムはよくできてると改めて思います。
 今回よくわかったのは、このゲームは攻略マニュアル片手にやったほうが楽しいということ。なるべく予備知識や先入観抜きでやりたいので基本的に攻略本の類はあまり利用しないのだけど、ゲームによっては(アイテムが多くて分岐が複雑なゲームなんかは)利用したほうがいいこともある、ということなのでしょう。もうひとつわかったのがじっくり時間かけてやったほうがいいということで、これは社会人にとってはつらい条件でもありました。これでもだいぶ端折ってるんだけどなあ。時間のある人は数百時間とかかけてたりするんじゃないだろうか。
 リプレイのきっかけとなった番外編(誓約者ルート)のほうはまあ、おまけだなという内容だった。1のキャラクターがぞろぞろ出てきて懐かしかったけど。あとこのゲームのエンディングBGMは勢いでmp3化してしまったくらい、かなり気に入ってます。1のオープニングに続いて太田恵資がバイオリンを弾いてました。

ヤングキングアワーズ2002年4月号

 過酷な展開の続く「朝霧の巫女」(宇河弘樹)。ラブコメにうつつを抜かしたり巫女委員会が出て来てみたりとのんきな内容が続いたのは、あれはもしかして血まみれのこの展開を際だたせるためだったのか。だとしたら大したストーリーテラーです。すっかりだまされた。
 「ピリグリム・イェーガー」(伊藤真美+冲方丁)には歴史上の人物がぞろぞろと。メディチ家にマキャベリにイグナティウス・ロヨラにザビエルにミケランジェロ、その他名前を知らない(or忘却した)連中がオールスターキャストのように。おれが通った4つの小学校のうちのひとつは聖イグナティウス・ロヨラ学校だったがそれはどうでもよくて、デビュー作で2647枚をぶっぱなした原作者がこのおはなしをどれくらい長くするつもりなのか、かなり興味をそそります。
 「エクセル・サーガ」(六道神士)はあいかわらず話が進んでるように見えるが油断は禁物。どうせこのおはなしはまともな終わり方なんてしないのだ(ほんとか?)。好調「ウチら陽気なシンデラ」を描いてる真田ぽーりん、どういう人だろうと思ってウェブ検索してみたけどアンソロジーにひとつ描いてるのがわかっただけ。持ち込みだったのかなあ。
 「復讐のように」(二宮ひかる)については前記のとおりです。

読切:「復讐のように」(二宮ひかる)、「みのりの日々」(井上博和)、「田中界」(PEACH-PIT)


2002/03/06(水)

 いつも通らない道を歩いていたら馬酔木が咲いていた。近所ではジンチョウゲやヒイラギナンテンも花をつけている。もう春なんだな。

雑誌連載・読切ほか


2002/03/04(月)

 2日続けて悪夢を見る。1日目のは忘れたけど、2日目は小屋に立てこもって襲ってくる人間たちをひたすら射殺して、そのあと敵(?)のアジト(?)を襲撃しようとしているところで目が覚める、という殺伐とした内容でした。覚えている限りでは、夢の中で殺されたことは何度かあるけど殺したのは初めてかもしれない。
 ところでなんでこんな夢をみたかというと明確な心当たりがあって、スキーのせいで全身筋肉痛だったのです。夢なんてそんなものかも。

 スポーツニュースを見ていたら、オマリーが阪神のコーチに1年契約で就任したとのこと。インパクトの直前に大きく軸足を動かす現役時のフォームに「そうかあれでも打てるのか」とショックを受けたのは今でもよく覚えています。コーチとしてどういう指導をするのかけっこう楽しみ。

雑誌連載・読切ほか

電撃コミックガオ!2002年4月号

 仁王立ちのハルちゃん大活躍の「あいこでしょ!」(大井昌和)。漫画の内容と関係なしに起動しやがるおのれの煩悩デーモンにも困ったものなのですが、まあこの漫画ストーリーらしいストーリーもなくのほほんと進む漫画なんで読む方も自由に読んでいいのではないかと(ほんとか)。にしても子供は元気だのう。なんでああ四六時中駆け回れるのかのう。
 「DARK EDGE」(相川有)は赤坂大活躍につきこちらも満足…というか満足してるのは赤坂のほうか。ポン刀振り回したあげく九郎に抱きつければもう本望でしょう(ほんとか)。「ころころころもちゃん」(むっく)は今回セルフパロディみたいなことやってる。連載2回目「かぱかぱ」(坂本勇樹)は(ケロロ+シノブ伝+泣かせ)/3みたいな変なまんがに落ち着きそう。個人的には泣かせなしで押してくれた方が読みやすいかなあ。

屍鬼(一)/小野不由美(新潮文庫)

 550ページオーバーの分厚い文庫本。これが5冊もあるから全2500ページ以上、これを読む時間でほかの文庫8冊読んだ方がトータルでは楽しみが大きいのでは…とはいきあたりばったりの性格につき思わないのでした。そんなこと考えてたら本なんて読めん。
 この一巻は導入部なので、内容のほうはまだあまり書くことがない。というか導入部なのに500ページ以上もあって登場人物が何十人も出てきて、小さな山村に住む彼らはいたるところで血縁だったり知り合いだったりするので、誰がどこで何をしているかを把握するだけで一苦労というかはっきりいってとても覚えきれません。読んでる途中で何度も「あれ、これ誰の親/子だったっけ」とページを繰ることもしばしば。二巻を読む前に登場人物相関図を作らないとどうしようもなさそうです。
 一巻を読む限りではとりあえずホラーっぽい。ただ同じ作者でホラーという触れ込みだった「緑の我が家」も「過ぎる十七の春」も「魔性の子」も、怖い話というよりむしろ悲しい話だっただけに、速断すると失敗しそうです。全部読むまで判断は保留するつもり。


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