苦しみを捧げる
1.ルイザ・ピッカレータ
2.ヴァッスーラ
3.聖母から司祭へ
4.デボラ
1.ルイザ・ピッカレータ
ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/1巻P33
そうです。まさしくそのためにこうするのです。わたしなしでは、あなたは何者であるかということを、よくあなたに分からせるために。悲しまないで下さい。わたしはあなたのよりよい善のためにこうするのですから。あなたに施そうとわたしが確保してある新しい恵みを受けるために、あなたの心をこのようにして準備したいからなのです。今まであなたを目に見える形で助けてきました。これからは見えない形で、自分が無であるということにあなたを触れさせ、さらに深い謙遜へとあなたを分け入らせ、あなたによって実現しようとわたしが意図している高い城壁をあなたの上に築くために、もっともすぐれたわたしの恵みをあなたに注ぐでしょう。ですから悲しむ代わりにわたしに感謝し、わたしと喜びをともにするための理由としなくてはなりません。この嵐の海を早く渡らせてあげたら、それだけあなたは早く救いの港に着くことができるのです。あなたに服させる試練がきびしければきびしいほど、より多くの恵みを与えましょう。ですから勇気を出して。苦しみの中のあなたを慰めるために間もなく来てあげましょう。
ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/1巻P38
これほど動揺することはよいことではありませんでしたね。わたしは平和の精神なのです。わたしがあなたに最初に頼んだことは、あなたの心の中で決して悲しまないようにということではありませんでしたか? どうしてできないのかという理由についてではなく、その状態に安心してとどまること以外のことを考えてはなりません。あなたが言うようにすることによって、あなた自身が注意散漫を引き起こすことになるのです。その代わり、へりくだって、自分はそのような散漫に値するものであるということを告白して、安心していなさい。ちょうど子羊が屠殺人に殺されようとしている時、その人の手をなめる時のように、あなたも自分が叩かれ、打ちのめされ、独りになった時、わたしの配慮を思って、心を安らかにし、心の底から感謝をしなくてはなりません。むしろ自分はそのような苦しみに値する者であるということを認めて、あなたの全ての苦しみ、心痛をわたしにたいしてなされる侮辱への償いのためにわたしに捧げなさい。このようにすればあなたの祈りは、ちょうどわたしの玉座に立ち上る匂いのよい香のように、わたしの心にかない、あなたのうちに新しい恵みとカリスマを引き寄せることでしょう。あなたがこれほど謙遜で、安らかで、まったく自分の無のうちにへりくだっているのを見たら、悪魔はもうあなたに近づく力もなく、残念がって唇をかむだけでしょう。さあ、これがあなたが価値がないと思っていたところに価値を獲得するために、あのような状態にあなたを導いた理由です。
ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/1巻P39
聖体拝領の際にあなたを苦しめることは、わたしがゲッセマネで忍んだ苦しみの影の一つにすぎないのです。もし今これほどあなたが悲しむとしたら、鞭打ち、茨、そして釘の苦しみをそのうちあなたに味わわせるときには、いったいどうなるでしょうか? わたしがこのことをあなたに話すのは、今わたしがより大きい苦しみについてあなたに考えてもらい、より小さいことを、もっと勇気をもって苦しむことができるようにするために効果があるからです。聖体拝領において独りで苦しいときには、わたしがあなたのために苦しんだゲッセマネの園での死のあえぎについて少し考えて下さい。そして、あなたとわたしのひどい苦しみとのあいだにある違いを比較するために、自分をわたしの側に置いてみて下さい。すると、もっとも信頼していた友達が祈りをやめて眠りこけており、棄てられて独りになったわたしを見るでしょう。わたしがあなたに与える光によって、あなたにはコブラ、毒へび、狂犬などに取り囲まれ、もっともひどい苦しみのまっただ中にいるわたしが見えるでしょう。それらはあなた自身のも交えた昔と今、そして将来のこの世の全ての人間の罪なのです。それらが全部いっしょになって非常に重くわたしにのしかかり、まるで断末魔の苦しみのようになり、生きたままむさぼり食われるように感じていました。わたしの心とからだ全体は圧搾機にかけられたように感じ、土をぬらすほどたくさんの血の汗を流したのです・・・・さあ、それではあなたの苦しみはそこまでいきましたか? ですからもしわたしが見えず、あらゆる慰めもなく、にがみがいっぱいで、心配や息切れのような状態におちいったら、心のうちでわたしのところに来て、わたしの血を拭こうと試み、わたしの激しい死の苦しみを軽くするために、あなたのずっと軽い苦しみをわたしに捧げて下さい。そのようにして、聖体拝領後のわたしとの親密なひとときを終わるようにしてごらんなさい。こういうふうに言ったからといっても、あなたが苦しまないでよいというわけではありません。なぜならわたしの不在ということそのものも、わたしがわたしの愛する霊魂たちに課すことができるもっとも辛く、にがい苦しみです。しかしあなたはとにかくあなたが苦しむことと、わたしの意志との一致によって、わたしに大きな休息と慰めを与えることができるのだということを考えてごらんなさい。最後に、わたしにしてくれる訪問と償いの行いについてですが、あなたのために制定したこの愛の秘跡のなかでわたしは、わたしが三十三年間の人間的生涯のあいだを通じて行い、苦しんだこと全てを同じように行い、苦しんでいるのだということを、言いたいと思います。
ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/2巻P117
過日私がひどい痛みで苦しんでいるとき、私は心の中で言った。
「イエズスよ、全てをあなたへの愛のために。これらの痛みは、私が捧げる多くの讃美、誉れ、贈り物となりますように。これらの苦痛はあなたに光栄を帰し、『あなたを愛します』と証言するたくさんの声となりますように。」と。
ルイザ・ピッカレータ/被造界の中の神の王国/2巻P134
神のためにだけ苦しむことの素晴らしさ。
1899年9月16日
今朝イエズスが来た時、私はそれが悪魔ではないかと恐れ、「あなたの額に十字架のしるしをさせて下さい」と言って十字架のしるしをして安心した。イエズスは疲れていて、私の中で休みたいと望んだ。私もここ数日間の苦しみと、主が少ししか来てくれなかった疲れから、主のうちで休みたいと思った。主は言った。
「心の生命は愛です。私は高熱の病人のように、私を食い尽くすこの炎の中で、清涼な水と慰めを捜し求める人みたいです。私の熱とは愛なのです。この私を焼き尽くそうとする炎を癒す清涼水と慰めを、どこに見いだせよう。私を愛する霊魂たちが、私への愛のために捧げる、彼らの苦難と心くばりによってそれはもたらされます。度々私は、誰かが私に向って、『主よ、ただあなたへの愛のためにのみ、私はこの苦しみを忍びたい』、と言ってくれるのをひたすら待っています。
そうとも。これこそ、私を焼き尽くす炎から私を回復させてくれるための清涼水や涼風となるのです。」
そして主は休むため、私の腕の中に弱々しく身を投げ出した。イエズスが休んでいると、主の言葉についてたくさんのこと、特に、主への愛のための苦しみについて理解することができた。ああ、それはなんと計り知れない価値のある硬貨なの。もし皆がそれを知れば、きっともっと苦しもうと競争することでしょう。けれど私たちは皆、これほど貴重なおかねについて、まったくの近視なので、それを理解することすらできない。
2.ヴァッスーラ
ヴァッスーラ/あなたは預言を信じますか/P111
私は苦しみが霊魂を清めることを知っています。聖人は自分が十分に苦しんでいなければ、心配になるでしょう。それを理解するには、まず神を知り、愛さなければなりません。苦しみは、私たちが授かることのできる最大の恩寵だということを理解するためには、それが必要です。
私は自分の苦しみを神に捧げることを、神から学びました。私が自分の苦しみについて嘆いた時、神は私に言われました。
「私が与えているものが分かれば、自分から進んで、どうかもっと試練を与えてくださいと願うだろう」とおっしゃいました。苦しみが霊魂を清めることを教えてくださったのです。
ヴァッスーラ/神のうちの真のいのち/1巻P253
‘87・6・21
主に魅せられてしまった今、私はどうなることでしょう?
知りたいか? 流浪の民となった被造物たちの中に あなたを我が腕の中から投げ入れる! あなたはこの人びとの中で暮らすのです!
わが神よ、もう私を愛して下さらないのですか? (大変心配になって)み腕の中にいるのはなんと素晴らしかったか。ところが今度は、私を放り出したいとは!
ああ ヴァッスーラ 何ていうことが言えるか!(*)
* 私は主のうちに、心の痛みを感じました。
このすべての悪の中に あなたがいるのを見て 私の心は引き裂かれ、大変苦しんでいる、分かってほしい 我が子よ 私はあなたを神のない民とともにいるようにと捧げている、敢えてあなたを追放するのです ♡ 娘よ、多くの人びとはあなたを傷つけようとする、私は 今のあなたの苦しみには耐えることができる(*)
* 私が分裂状態にあることを―魂が主の聖心のうちに、そして体が俗世間の中にいることを。
しかし、彼らがあなたを傷つけるのは、そう、決して許さない。
どうなされますか、主よ?
♡ 傍観はしない ♡
けれど、なぜ主は私を抱きしめて下さり、そのように私を魅了なさってから、放り出してしまわれるのでしょう? それは公平ではありません! (私は殆ど叫んでいました!)
あなたを我が生けにえとすると言わなかったか? 私は あなたを使っているのです、あなたは私の網、そう、地上にあなたを 擲(なげう)っている。 私に霊魂たちを捧げなさい、その救いのために、私は彼らを贖う、こうなるにはあなたの苦しみなしでは成就しない ♡
3.聖母から司祭へ
聖母から司祭へ1978.2.11
あなたがたは、自分の苦しみを、私にささげてください。
―まず、内的苦しみを。この苦しみは、あなたがたが、自分の力の限界、欠点、かずかぎりない愛着を認めたときから生じてきます。あなたがたは、そのために、どんなに恥ずかしい思いをすることでしょう。私の汚れなき心は、あなたがたのその苦しみが、小さければ小さいほど、そして、かくれていればいるほど、喜びが大きくなってきます。
―外的苦しみを。私の反対者である悪魔は、あなたがたに、しばしば苦しみを与えています。それは、私が、かれを決定的な敗北に追い込むために、あなたがたを使うのだと予見するからです。これからは、ますます怒りにあれくるいながら、激しくあなたがたに攻撃をしかけてくるでしょう。
悪魔があなたがたにかけるいざないは、じつに、さまざまです。ある者を疑いと不信へいざなうかと思えば、他のものに無味乾燥と疲れを感じさせます。非難とか嘲笑をもって、あるいは、もっともいとわしい、ざん言をもって悩ますのです。
これに対して、あなたがたは、ただ一つの方法で答えればよいのです。感じているその苦しみを私にささげて、あとは、あなたがたの天の母に信頼を! そうです、ただひたすらに信頼! 信頼するのです。
私は、いつでもあなたがたの側にいました。でも、そのときになれば、もっと親密に母の愛と、いつくしみのかぎりをつくして、側にいてあげます。
それで、私は、くりかえしいいます。決して恐れてはなりません、もうあなたがたは、私のものですから。悪魔は、手を触れることさえもできないでしょう。あなたがたが今いるのは、私の花園で、もうだれも、この汚れなき心からあなたがたをひき離すことはできません。・・・
聖母から司祭へ1986.9.15
わたしはイエズスとともに本当にあがなう者となったので、主に自分の苦しみを捧げることで、あなたたちの模範になることができます。すべての人に善と救いの道を歩む助けを与えるためです。
この理由で、清めの血まみれのこの時期に、わたしの母としての役目は、まず第一に、あなたたちを苦しみになれさせることにあります。それで、あなたたちのそばにいて、あなたたちが自分のすべての苦しみを、愛の完全なおくりものとするようにと、はげましているのです。
それでわたしは、従順と柔和、心のけんそんへとあなたたちを養成します。
聖母から司祭へ1988.12.31
―わたしの母としての役目は、毎日、わたしの子イエズスのみ前で、あなたたちのために取り次ぐことです。心配して注意する母のように、善と愛と聖徳の道を歩むために必要な恵みを、あなたたちみなのために、取り次いでいます。
罪人であるわたしの子らのために、わたしは、悔い改めと改心、そして主にたち返る恵みを取り次いでいます。
病気であるわたしの子らのために、わたしは、すべての苦しみの意味を理解し、柔和な心をもって苦しみを受け入れ、愛をもってこれを捧げ、信頼と主のみ旨に対する子どもの従順によって、各々自分の十字架を担うことのできる恵みを与えます。(中略)
―わたしの母としての役目は、今日、世界で犯されている多くの悪をつぐなうことにあります。
4.デボラ
デボラ/生ける神よりあかされた英知/3巻上P144
そうだ、我が娘よ、泣くことはない。間もなくあなたの涙は、破壊することのできない貴重な真珠となり、私の手の中で宝石となるだろう。なぜならあなたは、多くの霊魂を救ったこととなり、それは私の父に捧げるために果たされた犠牲としての証拠となるからである。
我が被造物よ、あなたの創造主である私が迫害されたように、あなたも迫害を受ける。あなたが唾を吐きかけられ軽蔑されるとき、嘲笑を受け、鞭打たれるのは私である。
デボラ/生ける神よりあかされた英知/2巻下P60
しかしあなたは愛しなさい! 生きる苦しみそのもの、あのように多大な『憎しみ』の責め苦に際して、決して神の権能ある力により頼もうとせずに耐えた、唯一の人間である私が愛し、許すように、あなたも愛しなさい!あなたの苦しみは、私の目にとっては真珠である。それらは私の黄金の宮殿の門をあなたに開くのである!
デボラ/生ける神よりあかされた英知/1巻上P123
聖母:
子どもたちよ、あなた方の小さな苦しみを私に捧げて下さい。私はそれを貴重な真珠へと変化させましょう。
デボラ/生ける神よりあかされた英知/1巻下P119
私はあなたたちを愛しており、あなたたちの悲惨を、貴重な真珠へと変容させる者である。