ある子供の死

 

天界の子供たち

聖なる病気

 

 

 

 

サンダー・シング/聖なる導きインド永遠の書/P43

 

ある幼児が肺炎のために死んだとき、天の御使い(天使)の一団が訪れ、彼の霊魂を霊界に導いていった。わたしは、母親がその素晴らしい光景をみることができたらと願わずにいられなかった。そうすれば、嘆き悲しむ代わりに彼女は喜びの声を上げたことであろう。というのも、天の御使いは地上のどのような母も示すことのできないほどの愛と配慮をもって、小さき者たちを扱うからである。

わたしは、天の御使いの一人がもう一人に話しかけるのをきいた。「見てごらん。この子のお母さんはこんな短い一時の別れを嘆き悲しんでいる。たったニ、三年で、また子供と幸せになれるのに」

それから、天の御使いたちは、子供たちのために別にされている、天のあの美しい光に満ちた部分にその子の霊魂を連れていった。子供たちが徐々に、やがて天使のようになるときまで、彼らはその場所で天の知恵の限りを尽くしてこどもの世話と教育に当るのである。

やがて、子の母もまた、死んだ。すると、今や天使に似たものとなっていた彼女の子供は、母の霊魂を迎え入れるために他の天の御使いたちを伴って現れた。

 

子供が「お母さん、私がわかりますか。息子のテオドールです」と声をかけたとき、母の胸は喜びに満ち溢れ、彼らが互いに抱擁したとき、歓喜の涙が花のようにこぼれ落ちた。それは胸を打たずにはおかない光景であった。

それから、共に歩いてゆく途中で、彼は辺りの色々なものを指さしては説明し続け、中有界での彼女に定められた時が過ぎ行くまで共に居続け、母の教示に必要な時が満ちると、彼は自分の住んでいる高い天界へと彼女を伴っていった。

そこは、どこをみても素晴らしい、楽しい環境に満ち、無数の人々の霊魂がいたが、この人々は地上にいたときにあらゆる種類の苦難に耐え、ついにこの輝かしい名誉ある場所にまで上げられたのである。他に類をみない秀麗なる峰々、泉、景観が至る所に広がり、楽園はあらゆる種類の芳しい果物、美しい花々でいっぱいだった。心の願い求めるすべてのものがそこにあった。

そこで、子供は母にいった。「現世はこの真実の世界をおぼろげに映し出したものにすぎません。そこでは私たちのことを嘆き悲しんでいる人々がいます。でも、これが死ですか。それとも皆があこがれている真実の生ですか」

 

母はこう答えた。「息子よ、これこそ真実の生です。わたしが現世で天界についての本当のことを知っていたなら、おまえの死を嘆くようなことはしなかったでしょう。現世にいる人たちがそれほど無知とは、何と悲しいことでしょう。キリストがこの栄光の世界についてあれほどはっきりとご説明になり、また福音書も父の永遠の御国について繰り返し書いているにもかかわらず、それでも無知な人ばかりか、多くの光を与えられた信者までもが、まったくその栄光に気づかずにいるのですから。誰もがこの世界の永遠の歓びに入れるよう、神様がお許しくださいますように」