![]()
第4話 『ロジャー・ガンプ』
ガンプと聞いたサガは かなりキツイ口調で叫んだ。 『帰ってくれ!』 ラウドはなんのことか解らず サガに視線を送るだけだった。 『御心配なく。酒をもらったら出て行くよ。 一番安いのをくれないか?』 と言うと不敵な笑みを作った。 『なんでだ?サガ。なんか都合悪いのか? ・・・そうかお前ツケが貯まってるんだな?』 とガンプのほうを向いて話した。 完全に的外れなラウドだが ガンプは何か喜んでいるようでもあった。 『マスターよ。この少年面白いね まぁ酒ももらったし。帰るよ』 と言うとゆっくりとラウドを見て その場を去って行った。 『なんなんだ?サガ?』 ラウドは不思議にサガに問い掛ける。 『あいつはな"聖剣つぶし(イレイズナイト)"って言われてるんだ』 『イレイズナイト?』 『ここでは毎回ピスカトレジャーに出て 自分の気に入らない者を消していってる男だ』 『だってさっき二度は・・・』 『あいつはこのイベント主催側のゲストなんだよ』 『だから嫌われ者なのか?』 『他のやつらはそうだろうな』 『ん?』 意味ありげのことを言ったが ラウドは深くは聞かなかった。 だが逆にサガが続ける 『だが、あいつは聖剣だ』 『何?本当かよ』 『ああ。ホーリーナイトっていうのは どんな悪人にでもなることが出来る』 『ふーん。悪人には見えなかったけどなァ。あいつ』 『ラウド、少しは人を疑うことも覚えとけ』 というとサガは少し苦笑いをした。 『何がおかしいんだ?』 『いやいや、 しかし、ガンプには気をつけろ ピスカの七秘宝を スキルを持たないで手に入れたのは ガンプしかいない』 『すげぇ、ただ一人しかいないってとこがな』 『あのなぁ・・・』 ラウドの変な憧れにサガは呆れてしまった。 『悪人だろうが、凄いもんは凄いだろうよ』 とラウドはガンプに興味を示してしまっていた。 サガはなんとかラウドのやる気を無くそうとして 『ラウド、さっき言った ピスカの七秘宝は特別って言うのはな スキルを持ってないと確実に死ぬからだ』 『何?じゃ、ガンプはなんで』 『それはな・・・』 とサガは何かを隠すようにそう言った。 ラウドもそこには気づいてはいたが、 またしても、深くは聞かなかった。 というよりは謎めいていたほうが 面白いと感じていたからである。 『とにかく、今ピスカの七秘宝を見つけるのはやめとけ』 『いまいちよくわからないな。 なんで死ぬんだ?』 『ピスカの七秘宝は 最後の秘宝とも言われている つまりは最後に見つけるべき秘宝なのさ』 『ふーん。 まぁいいや、俺が決める』 というと、残っていた酒を一気に飲み干した。 ラウドは決して酒に強いほうではない。 しかしこの時、いつも以上に飲んでいたラウドは 飲み干した時点で記憶が飛んでいた。 そして、落ちた。 『全く、こいつは』 とサガが呟き、眠りに入ったラウドを抱えて 奥の部屋に連れて行く。 『やっぱドクの息子だ、お前は』 とサガが嬉しそうに呟いた。 ピスカの春 桜が咲き終わった 5月のことだった。 そして、夏 8月。 ラウドはピスカトレジャーイベントに参加する。 |