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あ れ こ れ 考 え る 44
 『未読王購書日記』刊行記念オフ 『失踪』 『天使はモップを持って』 世界推理小説全集収集中の古本屋 『月刊あれこれ』 Windows再インストール 『ウルトラマン万葉集』 ようやく読了『ドリームキャッチャー』 今月の名古屋即売会状況 『図解検死解剖マニュアル』 さくらと一郎 ハードディスク・クラッシュ 王様の呪い?

 『未読王購書日記』刊行記念オフ 2003/3/29(土)

 今日は王様の本の出版記念オフなのだが、まだ時間があるのでまずは名古屋古書会館へ。期待はしていなかったが、やはり何もない。しかもあとで確認したところによると、時間的にすでに王様が通り過ぎた後だったようだ。ほんとに手ぶらで出ようと思ったぐらいだが、1冊だけ購入。
『素晴らしきドーベルマン』ハンス・ヴィプリス・ハウザー(昭58年盛文堂新光社)800円
 何でこんな本を買う?と聞かれそうだが、以前、このHPで『ドーベルマンの飼い方』という本を買ったと報告したら、「ぜひ譲ってください」というメールをもらったことがあるのだ。その後その方には『対談・ドーベルマンの飼い方』という本もお譲りしてそれなりに喜んでいただいたようなのだ。でも、その後ハードディスクがとんだため、今ではその方がどこのどなたかさっぱりわからないし、さらにその方がここを読んでいるはずもないから、いまさらこんな本を買ったところで全く無駄なんだけどね。

 新刊書店では、次の本を購入
『社会派くんがゆく! 激動編』唐沢俊一/村崎百郎(2003年3月アスペクト)
 ようやく買えたよ、『社会派くんがゆく』の続編。このたぐいの本の中では今のところこの二人の本が群を抜いているからね。
 それにしても巷で「なんとかきみまろ」とかいう人の毒舌講談がはやっているのが不思議。私がよく行く三省堂書店があるテルミナ地下では、この人のつまらないビデオが延々と流れているのだ。本の方もちょっと立ち読みしたこともあるけれど、そのビデオや本のネタ全部あわせても、おそらくこの本の1ページ分のネタにもかなわないぜ。

『赤い鳥は館に帰る』有栖川有栖(2003年4月講談社)
 タイトルは、本書に掲載されている一編のエッセイの表題からとられている。
 なぜ著者の世代の人々が新本格を書いたのか。著者は言う。それは本格の赤い実を食べて赤くなった鳥たちが、内外の本格ミステリの過少に気づき、自ら書き始めただけだ。赤い鳥は館に帰った。しかし、私たちが来る前の森になぜ赤い鳥がいなかったのか?その問いは私たちの前の世代に求められるべき問題だと、筆者は主張する。

『宮部みゆきの魅力』歴史と文学の会編(2003年4月勉誠出版)
 志村有弘を中心とするメンバーで執筆された底の浅そうなミステリー解説書。


 まだ時間があるので、喫茶店に入って読みかけの『ミステリアス学園』を読む。
『ミステリアス学園』鯨統一郎(2003年3月光文社カッパ・ノベルス)読了
 「E=MC2」を小説で表すという作者の試みは成功したのか?
 小説の半分がミステリの解説。その内容は一般的で、新味のあるものではない。しかもこれだけ解説しておいて、本題の小説内の事件はかぎりなくしょぼい。メタミステリではあるのだが、その「メタさ」までもが貧弱なので、まるでとりえのない小説になってしまった。
 余談だが、事件が起きた日がミステリに縁の深い日、というくだりは、『創元推理手帖』が刊行されている今では全く説得力がないものだろう。この手帖によるとすべての日がミステリに縁の深い日なのだから。
 また作中、歴史ミステリーを書く作家があと一人いたけど名前は覚えていないとの記述があるが、自分のことか?『邪馬台国はどこですか』は歴史ミステリーというより歴史コントだろ。また一休さんなどを出せば歴史ミステリーになるわけでもあるまい。


 ようやく時間になったので栄の待合場所に。
 今日のスペシャルゲストの「王様の友人1、2」については、王様も誰だか知らないとのこと。なんでだ?てんちょう+I女史なのか?あるいは1941さん+サーザさんなのか?
 すでにおいでのびりい0さんは私よりずっと、ずっと古いメンバーなのだが、ほとんど初対面。しかも同じ勤務先らしい。東京から来たという里見さんとカエルさんとはほんとに初対面。お二人ともこのまえのミスコンにも参加されたとのこと。
 「喜国さんも来てました?」
 「ミスコンにはおいでになっていませんでしたが、その前の喜国さんのトークセッションには行ってきました」
 それを聞いたくろけんさんが、「あっ、もうばれちゃいました?」
 えっ、それじゃあ、今日のスペシャルゲストって喜国さんなの?!
 edgeさんは大阪から参加。もともとは太田忠司さんのファンで、太田さんに会うためにおいでになったとのこと。おさるさんとも初対面。ハンドルの由来はわかったけど、やっぱりもう少し考慮した方がいいのでは(^_^) ついでにかおかおさんのハンドルの由来も教えてもらった。なるほど。さらに、今までいつみねこさんのハンドルは「いつ みねこ」だとばかり思っていたが、ほんとは「いつみ ねこ」だと初めて知る。でも意味は未だ不明。
 このオフのメンバーの著述家は、今まで、太田忠司さん、くろけんさん、大矢博子さんの3人だったのだが、このたび王様も本を出して仲間入りしたので、このオフでの著述家の占める割合が一段と大きくなったね。そのうえ、かおかおさんも以前から点字出版にかかわっているし。
 で、ほんとにスペシャルゲストは喜国雅彦&国樹由香ご夫妻でした!\(^o^)/ ああ、年度末の忙しいときだけど来てよかったあ。私の一番の自慢は、喜国さんの車に乗せてもらって古本屋を廻ったことなんだよ。私がいくら本を買っても職場でうらやましがられることなど一切ないけど、唯一、喜国さんのサイン本だけはうらやましがられるんだよ。国樹由香さんにもお会いできたし、このHPをご覧になったこともあるとか伺ったし、先に教えてくれてたら大量に本を持ち込んでお二人にサインをしてもらったところだが、今日はもうこれだけで大満足。で、今日はそういうオフだったっけ?


 『失踪』 2003/3/28(金)

 今日は名古屋古書会館即売会の初日なのだが、行く暇もないし目録注文もしていない。明日は王様の出版記念オフなので、そのついでによることにしよう。

 黒白さんのサイトで出版を知り、紀伊国屋書店にネット注文していた本が届く。
『白の怪』『水の怪』『人間心理の怪』志村有弘(2003年3月勉誠出版べんせいライブラリー)
 昨年出版された『罠の怪』『魔の怪』『黒の怪』に続くミステリーアンソロジー。こんな本、ネットで教えてもらわなかったら、存在も気付かずにすんでしまっていたに違いない。感謝。

 さらに王様のサイトで、『社会派くんがゆく! 激動編』唐沢俊一/村崎百郎(アスペクト)が出版されていたことを知り、栄のマナハウスに寄る。午後9時過ぎだったため検索用のタッチパネルがあいていたのでさっそく検索してみたが、検索結果は「品切れ」。

 しかたなく『週刊ゴング』だけ買って帰る。WJプロレスで予定されていた「長州VS天竜」6連戦が、3連戦で中断した経過を読む。もっともこの事件については、3月21日付「中京スポーツ」(東スポの中部圏版)でリアルタイムに読んではいたが。

 ちなみに、この3月21日付「中京スポーツ」が発売されたのは3月20日の夕方、アメリカのイラク攻撃が始まった日だ。本誌1面にはわずかのスペースで「ブッシュ空爆イラク開戦」と載ってはいるが、1面のトップ記事は「俊輔米遠征反対 日本協会バカだ」。イラク攻撃記事は社会面に追いやられており、また1面にあるリード目次も「冬木死の3時間前奇跡 終面特報」「WJ危機長州も離脱 プロレス面」の2つだけ。こういう独自のスタンスを守るところが中京スポーツ(東スポ)の魅力なのだろう。

『失踪』西村京太郎(2003年3月小学館文芸ポストノベルス)読了
 西村京太郎の小説を読むのは10数年ぶりだと思う。昔好きだった左文字進シリーズの最新作なので読むのが楽しみだったが、読んでそのつまらなさにびっくり。とにかく事件がしょぼい。このシリーズは、巨人軍の選手全員を誘拐する話、さらに日本国民全員を誘拐する話など、大風呂敷を拡げたような特殊な事件を扱うことも魅力のひとつだったと記憶しているが、本作はその特色がないため、あとに残ったのは十津川警部ものによくある雑な捜査と推理だけという駄作。
 名探偵シリーズとか、昔はもっとおもしろかったと思うんだが>西村京太郎

 続いて、鯨統一郎『ミステリアス学園』を読み始めた。第2話まで読んだところだがこっちもしょぼそう。


 『天使はモップを持って』 2003/3/25(火)

 なぜか新刊書店で、『鉄腕アトムハッピーバースディボックス』が売られている。でもこれって、もともとは1月末までの期間限定完全予約生産だったはず。そして受け渡し予定が3月25日、今日だったのだ。予約していない人でも店頭で同じ日に買えてしまうのでは、予約した人の立場はどうなる?いや、私は予約してないから別にいいのだけれど(^^;
 将来レアアイテムになるのかもしれないけど、15,000円では、おいそれとは買えないよね。
 他にも、今年はアトムの誕生年というだけあって、関連本も多く出版されている。その中から、とりあえず創刊号位は買っておいてもいいかなと思い、『手塚治虫マガジン創刊号』(KKベストセラーズ)を購入。


 その他の新刊購入は、
『ミシシッピ・シークレット』リジー・ハート(2003年3月創元コンテンポラリ)
 痛快サスペンス・コメディとあるので、ためしに購入。
 訳者あとがきの「超大作どころか大作ともはるかに距離をおくマイナー作品」という紹介にも惹かれる(^_^)

『新本格猛虎会の冒険』(2003年3月東京創元社)
 阪神タイガース熱烈応援ミステリ・アンソロジー。
 執筆者は、有栖川有栖、いしいひさいち、逢坂剛、佳多山大地、北村薫、黒崎緑、小森健太郎、白峰良介、エドワード・D・ホック。えっ、エドワード・D・ホックの阪神応援ミステリってどういうこと?これは読んでみなくちゃね。


『天使はモップを持って』近藤史恵(2003年3月実業之日本社ジョイ・ノベルス)読了
 10代の女性清掃作業員が探偵役の連作短編集、8編収録。
 小説中に以前キリコが見た映画の話が出てくる。砂漠にあるカフェにひとりのおばさんがやってくる。そのカフェはどこかすさんだ感じだったのだが、そのおばさんがきたことで、少しずつハッピーであったかい感じにかわっていく。そのおばさんが掃除好きだったのだ。
 本作では語り手は新入社員で、彼が入社したときにはすでにもうキリコが清掃作業員だったという設定のため、ずばりそのままの趣向は使われていないが、キリコが休み、代わりの清掃作業員が来ている間の会社が灰色になった状況の描写などに、その精神が十分生かされていてグッド。
 もちろん探偵役が清掃作業員ということが謎を解く要素にもなっているのだけれど、ミステリーは謎が解かれりゃいいってもんじゃない。こういうところまで行き届いた描写をすることで、生き生きとした小説になるんだよね。


 世界推理小説全集収集中の古本屋 2003/3/23(日)

 某古本屋で店員がお客相手に、
 「すみませんが全冊揃えにしてから売るところがあるものですから、またバラで出てきましたらお売りしますので」と答えているのを聞き、覗きにいってみると、東京創元社の世界推理小説全集が床に何十冊も積まれていて、そのうち5,6冊だけが机の上に......
 かなり年配のお客さんでしたが、抜き出した本は『首のない女』『電話の声』『消えたエリザベス』など、グッドチョイス。まあこのあたりの本は持ってるし、それ以外の大半のものはありふれた本なので別にほしい本はないし、心安らかにそのやりとりを眺めていられました。
 そのお客さんが帰ってから聞いてみると、あと3冊ほどで全て揃うので、そしたら業者の市に出品するつもりなのだという。残りの3冊が何なのか聞いてみようとも思いましたが、親しい店でもないし、どうでもいいからやめました(^_^)


 鶴舞のホームズ関連本を並べた店に寄ると、先週あった『解読シャーロックホームズ』と『熟考シャーロックホームズ』がなくなっていた。売れたのかな。
 今日は、『シャーロックホームズは生きている』田中喜芳(昭59年NOVA出版)600円を購入。まあ、ありがちな本だ(^^;


『魔性の馬』ジョセフィン・テイ(2003年3月小学館)読了
 真相は冒頭の数10ページで予想がついてしまうだろうが、サスペンス的要素でぐいぐい読まされる。小説を読む楽しさを満喫させてくれる傑作。
 吉野仁の解説も素敵。「面白さは保証付き」「よくぞこんな傑作がいままで訳されずに残っていたものだ」とこんなふうに絶賛されて、読みたくならない人はいないでしょ。


 『月刊あれこれ』 2003/3/22(土)

 古本は特に収穫なし。購入したのは、
『SFアニメの科学』福江純(2002年光文社知恵の森文庫)300円
 1993年に日本評論社から刊行された『SFアニメを天文する』を加筆、修正し、文庫化したもの。よくある「SFアニメを科学的に検証する」というようなものではなく、SFアニメの「うる星やつら」や「ガンダム」を話の糸口にして天文学を解説するという内容。いや、だからといっておもしろい本というわけじゃないんだけどね。

 新刊購入は、
『三文役者の待ち時間』殿山泰司(2003年3月ちくま文庫)
 第1章(1977〜1980年分の日記)の元版にあたる『殿山泰司のミステリ&ジャズ日記』(1981年講談社)は持っているが、第2章(1980〜1983年分の日記)は単行本未収録とのことなので購入。解説は茶木則雄。

『あたりまえなことばかり』池田晶子(2003年3月トランスビュー)
 池田晶子の久々の新刊。
 しかも今回は『14歳からの哲学−考えるための教科書−』(トランスビュー)という本も同時に発売されたのだが、冒頭「君はいま中学生だ」から始まるのを見て、そちらの方はパス。

『月刊あれこれ 創刊号』本田勝一 無責任編集(2003年3月あれこれ株式会社)
 「独断と偏見と私憤の雑誌」という謳い文句に惹かれて購入。
 『週刊金曜日』を定期購読したりやめたりしているのは、さほどおもしろい週刊誌ではないからだが、本誌は若手の編集者を中核とした過激な月刊誌と自称しているし、「他誌紙で蹴られた「ボツ投書」」などのコーナーもあるので、少し期待してみよう。
 ちなみに本号のボツ投書は、「デザイン優先で壊れやすいソニー製品」、「イラク危機と日本のマスコミ」など4文。前者は毎日新聞「みんなの広場」に投稿したもの。後者は朝日新聞「声」に本田勝一自身が投稿し没になったものだ。
 それにしても雑誌名が「あれこれ」というのはちょっと芸がない気もするね。(注)
 なおWebはこちら → Web あれこれ

『手紙』東野圭吾(2003年3月毎日新聞社)読了
 2001年7月1日から2002年10月27日まで毎日新聞日曜版に連載された小説の単行本化。兄が強盗殺人事件を起こしたことにより、弟が社会から至る場面で拒絶されるという重いテーマの物語。帯にも「あなたは彼に何をしてあげられますか?」との問いかけがあるように、読者の方もかなりダメージを受ける小説です。

 続いてジョセフィン・テイ『魔性の馬』(小学館)を読み始めましたが、こちらは楽しく読める典型的な娯楽小説。


(注)どこかで聞いたことがあるタイトルだと思ったら、この日記のタイトルが「あれこれ考える」だった (^^;


 Windows再インストール 2003/3/19(水)

 世界が緊迫している状況の中で......
 当方はWindowsが起動せず、エラーメッセージで
「最近のWindowsの更新に問題があると考えられます。動いていた状態に戻しますか」
と聞いてくるので、当然「戻す」を選択するのだけどやっぱり起動しない。
 XPになってまでWindowsの再インストールをするとは思いませんでしたが、いたしかたなし。というわけで、またまっさらな状態になってしまいました。
 もっともこのパソコンはインターネット位しか使っていなかったし、このHPもプロバイダーに置いてあるわけで、たいして困ることはなかった。HPがそのままバックアップになっちゃうわけだから時代も変わったもんだね。

 古本屋で店主と新聞を見ながら、
「ほんとにどうなるんですかね」などと話しながらも古本購入。

『アテレコあれこれ TV映画翻訳作家うちあけ話』額田やえ子(昭54年ジャパンタイムズ)700円
 『刑事コロンボ』や『刑事コジャック』、『コンバット』、『逃亡者』など数々のTVドラマの翻訳を担当してきた著者の思い出話。『刑事コロンボ』の「うちのカミさん」の由来など、興味深い内容。(試写でコロンボがさかんに"my wife"と口にしているのを見て、これがコロンボの特徴と考えた著者が、知り合いの動物文学者の口ぐせを思い出し、即座に「あ、これはカミさんでいこう」と決めたのだという)
 巻末の「こんなに違う台詞の訳し方−コジャックとコロンボの場合」もおもしろい。参考に一部引用しておきましょう。
原  文 コジャック コロンボ
Come on ! 早く来い こっちこっち
That makes sense 筋は通ってる ごもっともです
Let me see that 見せてみな ちょっと拝見
Take him. He already got his right 連れてけ 前説はもうすんでる 頼むよ 黙秘権は説明してあるからね


 今日の新刊購入は、
『江戸川乱歩 誰もが憧れた少年探偵団』KAWADE夢ムック(2003年3月河出書房新社)
 今後東京創元社から刊行予定の未公開書簡のうち、横溝正史宛の乱歩書簡8通を、東京創元社の好意により先行公開。
 それなら東京創元社の刊行を待てばいいと言うなかれ。本当に刊行されるまでは予断を許さぬ出版社だからね。

『ミステリアス学園』鯨統一郎(2003年3月光文社カッパノベルス)
 「冒頭の一行で、内外名作ミステリすべての真相を明かしていますので、未読のミステリを残しているかたは二行目からお読みください」
 くだらねえ。こりゃ、ひょっとして読者の期待はずれを狙っているのか?


『リドルロマンス 迷宮浪漫』西澤保彦(2003年3月集英社)読了
 ハーレクインが相談者の望みをかなえる不思議な連作短編集。8編収録。
 タイトルからリドルストーリーの物語かとも思いましたが各編とも一応決着がついている。どうやら相談者の選択を軸にした作品集のようです。ただ、各相談者も、ホスト役のハーレクインもあまり魅力的じゃないので、読後感も淡いものになっている。

 続いて、東野圭吾『手紙』を読み始めましたが、うっ、重いテーマだ。でも引きつけられる。毎日新聞の日曜版で1年3ヶ月の連載だったということだが、リアルタイムで読んでおられた方は、きっと次号が待ち遠しかったことだろうね。


 『ウルトラマン万葉集』 2003/3/16(日)

 今日は天気もいいので、自転車で鶴舞、上前津の古本屋を廻る。ところが突然の雨!あわてて、ローソンに飛び込んで傘を買おうとしたら...... えっ、売ってないの。
 仕方ない。ひょっとしたらと思い100円ショップに入ってみたら、売ってました>100円傘 しかもワンタッチボタンまでついてる。こんなの100円で売って儲かるのかね。あなどれないよな、100円ショップ。

 鶴舞の古本屋ではホームズの評論ものが並んでいた。それほど珍しい本はなさそうだし、もともとホームズものは集めるときりがないのだけれど、一応購入を検討。
 まず、小林司/東山あかねの東京図書4冊のシリーズのうち、『解読』『熟考』『探求』の3冊が置いてある。あと1冊は何だったか?ああ、『真説』か。『真説』だったらおそらく持ってる。確か文庫にもなってるし。さて、置いてある3冊のうち少なくとも『解読』と『熟考』は持ってるので、
『探求シャーロック・ホームズ』小林司/東山あかね(1987年東京図書)700円だけ購入。

 さらに、日本シャーロック・ホームズ・クラブの『シャーロックホームズ雑学事典』と『シャーロックホームズ遊々事典』も並んでいたが、おそらく『雑学事典』は持ってると思うので、
『シャーロックホームズ遊々事典』日本シャーロック・ホームズ・クラブ田中喜芳/東山あかね/小林司(1989年東京図書)1000円

 次に長沼弘毅の著作のうち、『シャーロックホームズ健在なり』は持ってるからパスして、
『シャーロックホームズの大学』長沼弘毅(昭51年実業之日本社)1000円
 でも、やっぱり『大学』も持ってるよな。

 最後に購入したのは、
『名探偵ホームズの世界』小林司/東山あかね(1983年国土社日本少年文庫)600円
 子供向けの解説書だけど、ホームズ物語の紹介だけでなく日本シャーロック・ホームズ・クラブの研究もとりあげている良書。せめてこれだけでも読んでみようかな(^^;)

 他に購入したのは、
『ウルトラマン万葉集』椛沢雅哉(1993年朝日ソノラマ、カバ欠)100円
 く、くだらねえ。でもせっかくだからちょっと引用してみましょう。

 「青い玉 赤い玉とぞ 続きしに 写真も撮れず くやみたりけり」
 「声高に ウルトラマンに 叫ぶなり 帰れ帰れと 殺さないでと」(第17話ガヴァドンを殺さないでと叫ぶ子供たち)
 「きみがため とどけし命 いま一つ ハヤタにわけて きみと帰りぬ」
 「繭ふれば 金が鳴るなり 造成地 一夜の夢で 姿変わらん」(ウルトラQ第15話カネゴンの繭)

 うーん、他にもたくさん収録されているけど、どれも出来はいま一つかな。でもなんで「万葉集」なんだ?(^_^)


 ようやく読了『ドリームキャッチャー』 2003/3/15(土)

 ようやく、『ドリームキャッチャー 1〜4』スティーヴン・キング(2003年2月〜3月新潮文庫)を読了。映像的な小説なので映画化には向いてると思うけど、敵が如何せんしょぼい(^^;) 映画化の際には敵をもうちょっと強くした方がいいような気もするが、そうすると原作とテーマが変わっちゃうことにもなるので悩ましいところ。どうするのか楽しみに待つことにしましょう。

 ここ最近はこの小説を読み続けていたため新刊の未読がかなり増えてしまったのに、今日もさらに新刊を購入。
『天使はモップを持って』近藤史恵(2003年3月実業之日本社ジョイ・ノベルズ)
 女性清掃作業員が探偵役のオフィス内本格推理だという。ちょっとおもしろそう。
『Mr.サイレント3 夢現世界の熱い予感』早見裕司(平15年2月富士見ミステリー文庫)
 早見さんの新作をようやくゲット。
『殺人現場で朝食を』ジェリリン・ファーマー(2003年3月ハヤカワ文庫HM)
 ケータリング探偵マデリンシリーズの第2作。でも実は、前作の『死人主催晩餐会』も、まだ積読状態なんだよね。
『ハグルマ』北野勇作(平15年3月角川ホラー文庫)
 北野勇作の本を買うのはこれが初めて。カバーの裏表紙にある「『ドグラ・マグラ』的狂気の宴」という表現に引かれて買ってはみたものの、あまり期待しちゃだめなんでしょ(^_^)


『ジャーロ 2003.SPRING』(光文社)
 特集は、野村宏平氏の「古書店ガイド3『九州編』」
 九州は夢の古本王国という噂は本当か?こうなったら自分の目で確かめてみるしかないと思いたった野村氏が3回にわたって九州におもむく。その結果、「噂はけっしてオーバーではなかった」

 ええっ、ほんとか?私も九州に出張の際に古本屋をまわったことがあるけど、そんなにいい目はみなかったぞ(-_-) 
 ああ、でもそういえば、小倉の古本屋で山野浩一の『ザ・クライム』(1978年冬樹社)を見つけたことがあったっけ。確か350円ぐらいだったと思うけど、それ以来一度も見かけたことがない本なので、その本が買えただけでも九州へ行った価値はあったかな。


 今月の名古屋即売会状況 2003/3/13(木)

 今月の名古屋の古書即売会は月末の1回だけ。今月、開催が少なかったのは業者の市があったかららしい。となると通常はブツをおとした店を狙って訪問しなければならないところだが、今回はサンリオSF70冊など、さほどの出物はなかったようなので、かえって心安らか(^_^) どっちみちそれほど古本屋に廻っている暇もないしね。

 新刊購入は、
『手紙』東野圭吾(2003年3月毎日新聞社)
『犬儒派だもの』呉智英(2003年3月双葉社)
『ミステリー迷宮道案内 ナビゲート』ダ・ヴィンチスペシャルエディション(2003年3月メディアファクトリー)
『甦る推理雑誌5 「密室」傑作選』ミステリー文学資料館編(2003年3月光文社文庫)
『本の雑誌 2003年4月号』(本の雑誌社)

 読みたい本もけっこうたまったけど、現状はようやく『ドリームキャッチャー』の『4』に入ったところなので、しばらく積読よりほかないんだよなあ。


 『図解検死解剖マニュアル』 2003/3/9(日)

 昼にラーメン屋に行こうとして、はっと気付く。今日は街道沿いの市民が最も恐れる名古屋国際女子マラソンの開催日ではないか!うっかり忘れて向こう側に渡ってしまい、二度と戻ってこれなくなってしまったなどということは、誰もが何度となく経験しているはずだ。
 危ないところだったぜ(^^;)

 すでに日進堂書店の鶴舞店、桜山店の休業についてはご報告しましたが、名古屋駅前店、栄地下街店も休業していることも確認。やはり休業の原因は『未読王購書日記』を置かなかったためなのかしら。

 『ドリームキャッチャー』は、現在『3』を読書中。この小説は映画向きかもしれないな。1つの場面に他のいくつかの場面が重なるところも多く、自然に映像をイメージしてしまう話だからね。

 新刊購入は、
『松本清張の世界』文藝春秋編(2003年3月文春文庫)
 どこかでみたようなデザインの表紙だなと思ったら、本書は「文藝春秋」1992年10月増刊号『松本清張の世界』の文庫化でした。しかも割愛あり。ちぇっ、それなら買うんじゃなかったぜ(-_-)

 古本購入は、
『模型夜想曲』白鳥賢司(2002年アーティストハウス)800円
 巽孝之が評するところによると、「幻視力の爆弾」。ちょっとおもしろそうだ。
『名探偵読本7 怪盗ルパン』榊原晃三編(1979年パシフィカ)1000円
 名探偵読本の中では『怪盗ルパン』が最も見ることが少ないと思い、つい購入。
 だからといって、将来値が上がると想定できるわけでもないんだけどね。需要も少ないし(^^;)
『夢いまだ成らず 評伝山中峯太郎』尾崎秀樹(昭58年中央公論社)1000円
 念のために購入しただけ。まったく読む気なし。
『図解検死解剖マニュアル』佐久間哲(2000年同文新書)300円
 1998年同社より刊行された単行本の新書化。検死マニュアルのような本はよくあるけど、本書は表による整理の仕方が便利そうなのでお薦めします。
 参考にこちらで紹介しておきますね。 → 『図解検死解剖マニュアル』より


 さくらと一郎 2003/3/8(土)

 薬局から「気」で処方されたのど薬が意外に効果があったようで、かなり楽になった。しかし昨夜はカラオケで騒ぎすぎてしまって、またのどを痛めてしまったみたい(;_;) 特に、さくらと一郎の歌を、「いいえっ!」などと調子にのって唄ったのがまずかった。
 さらに、さくらと一郎が「時間ですよ!」のレギュラーだったという薀蓄話までしてしまったよ(^^;) やはり今の若いもんは知らんのだねえ。毎週番組の途中で、突然あたりが真っ暗になり、雪も降り出して、スポットライトの一条の光の中で、そこまでのストーリーとは無関係にこの二人が登場するのが不条理でとてもおもしろかったんだが、「時間ですよ!」という番組そのものを知らない人もいるんだから、いつまでも使えるネタではないよな(;_;)

 某古書店で、
「先日お譲りいただいた『誰が駒鳥を殺したか?』ですが、即座に売れてしまいました」
 聞けば、お買いになったのは私の知ってる人でした。
「でも、○○さんって、もう名古屋にはいないんでしょ?」
「ところが毎週水曜日に出張で名古屋においでになるそうなんです。だから、水曜日が休みのまゆさんの店には行けないそうですよ」
「ああ、そうなんですか。でもへんだな。○○さんだったら、間違いなくその本は持ってるはずですよ。何か魂胆があるのかもしれないな。ひょっとしたらヤフーにでも出品するんじゃないですかねえ」と、つい店主には疑念までもらしてしまいましたが、他意があったわけではないんですよ(^_^)
 でも、無理に名古屋の古本屋まで廻らんでもいいぞ>○○さん (-_-)

「それはともかく、パソコンが変なんですよ。ほらこのアイコンいくら消しても、また出来ちゃうんです。それから削っても、削っても、このお気に入りにも入ってきちゃうんですよ」
 その位ならいいじゃないの。オレのパソコンなんてまだ、うんともすんとも言わないんだぜ(;_;)
 それでものぞいてみると、うわっ、いかにも妖しいデザインのアイコンだ。クリックすると、案の定、おかしなサイトにとぶではないか。確かにいくら削っても、デスクトップと、それからIEのお気に入りにも、起動時にこのアイコンが生成される。そこでスタートアップをみたところ、おかしなプログラムが入りこんでいます。とりあえずこのプログラムをアンインストールし、さらにダイヤルアップネットワークにもおかしな接続ができていないことを確認。これだけで安全という保証もありませんが、一応は解決ということにしてしまう。
 おそらく、むやみにいろんなところをクリックしているのでしょうから、いずれにせよ、早晩、なにかしらのトラブルに巻き込まれることでありましょう(^_^)

 購入した古本は、
『人を殺したが・・・』正宗白鳥(1983年福武書店)500円
 もちろん全然読む気なし(^^;)

 また他の店ではコミックスを購入。
コミックス『不夜城』山本貴嗣作画/馳星周原作(1998年角川コミックス)200円
『マッドメンシリーズ1 オンゴロの仮面』、『マッドメンシリーズ2 大いなる復讐』諸星大二郎(昭56〜57年秋田書店) 各300円
 ふーん、『不夜城』なんかもコミックス化されてたのか。コミックスの刊行状況はほとんど知らないのですが、こういうコミックス化って、かなりあるのでしょうね。


 ハードディスク・クラッシュ 2003/3/5(水)

 昨日ハードディスクがとんでしまった(;_;)
 どうやらXPでも復旧できないこともあるみたいで今だにWindowsも立ち上がらない状態だ。やむをえず今は以前の機種で書いてます。
 しまったあ!全然バックアップとってないじゃんとも思ったが、考えてみると家ではインターネット位しか使ってないから、人のHPはネットで見ればいいし、自分のHPはサーバーにあるしで、バックアップが必要なものはほとんどありませんでした(^^;) 唯一全滅したのはメール。まだメールの返事をしていない方もいることはわかっているのですが、そんなわけなのですみません m(__)m

 上前津の古本屋で店主が、
「ようやくDELLコンピュータを注文しましたよ」と景気のいい話。
 聞けば、今使っているパソコンが頻繁に電源が切れてしまう状態なのだという。
「それは危険かもしれませんね。早めにバックアップしといた方がいいですよ」と、自分がやってもいないことを偉そうに言うオレ(^^;)
「ええ、それで、お客さんがLANを組んで新しいパソコンにデータを送ってくれるって言うんですよ」
 本を入手するための点数稼ぎには違いないが、なかなかやるな>その客 (^_^)

 購入したのは、
『イヤー優勝だ!オブ・ザ・中日ドラゴンズ』高信太郎/横田順彌(昭63大陸書房)100円
 って、見かけるたびに買ってるじゃん(^^;)

 新刊購入は、
『リドルロマンス』西澤保彦(2003年3月集英社)
『ブレイブ・ストーリー 上・下』宮部みゆき(平15年3月角川書店)
『魔性の馬』ジョセフィン・テイ(2003年3月小学館)
 西澤保彦と宮部みゆきはデフォルトで購入。また、今月の小学館ミステリーは巨匠ジョセフィン・テイの初訳『魔性の馬』 吉野仁氏の解説がすてき。こんなふうに書かれたらどうしても読みたくなるよな。

 のど薬を買いに適当な薬局に入ると、変な模様が書いてあるシートを渡され、
「ここに息を吹きかけて下さい」という。
「これでいいですか」
 店主は、そのシートを机の上におき、左に書かれている円に薬を置き、じっとシートを凝視している?
「なんにも変わらないみたいですけど、なにかわかるんですか」
「わかりますとも! では今度はこちらにまた息をふきかけて」
 次のシートには「気数表」というタイトルがついていました。
「気ですか?」
「気ですよ」
 結局、「気」で処方されたのど薬を買って帰ってきました。先ほど飲んでみましたが、なんとなく悪くはなさそう(^^;)


 王様の呪い? 2003/3/2(日)

 鶴舞にいってみると、長年古本屋に混ざって営業していた日進堂書店鶴舞店が休業していた。同時に桜山店も休業に入ったらしい。原因は王様の本を置いてなかったことにあると思われるが、恐ろしいことです。

 古本は買うものなし(;_;) 新刊購入は、
『ドリーム・キャッチャー3』『ドリーム・キャッチャー4』スティーヴンキング(平15年3月新潮文庫)
『リチャード三世「殺人」事件』エリザベス・ピーターズ(2003年2月扶桑社文庫)
『失踪』西村京太郎(2003年3月小学館ノベルス)

 やっと出ました>ドリーム・キャッチャー3,4。
 いやまだ、ようやく『2』に入るところなので、そんなにあわてて買う必要もなかったのだが、やはり続きを買っておかないと安心して読めないよね。

 よもや今頃になって西村京太郎の新刊を買う日が来るとは思わなかったが、昔大好きだった左文字進シリーズの新作とあっては買わずにはいられない。
 長編5作で終わってしまったはずのシリーズだが今頃新作が出るのは、私はまったく知らなかったが、水谷豊主演でTV化された影響なのだろうか。もっとも今ネットでちょっと確認してみたところ、TV版には左文字進の妻、史子も登場しないらしいし、全然見る気はしないが。
 ところで本書には、このシリーズは本作品で9作目とある。間の3作はおそらく短編だと思うが、この機に1冊にまとまってくれればまた買うよ。


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